「艦娘グラフティ4」(第8部)「執務室の午後」 作:しろっこ
「趣があるほうが良いな」
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「艦娘グラフティ4」「執務室の午後」(みほ8ん)
:第29話<質素な方へ>
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水辺で戯れているだけの艦娘たち。男性の私から見ると何が面白いのかな? ……って思うんだけど。まあ何らしか面白いんだろうな。
それでも私も岩場でジッと待っているだけだと、あまりにも手持ち無沙汰だ。ふと手元にあるスケッチブックを開きたくなってきた。
写真機でも持っていれば、娘を撮影するパパのようなことをしたかもしれないが。残念ながら撮影する機材が無い。おまけに私は艦娘のお父さんでもない。ただ何となく絵を描きたくなってきたのだ。
さっき牧場で書いたページをめくってから、その次のページに鉛筆でラフスケッチを描き始める。やはり二度目になると手が慣れてくるな。意外と描ける。
そして、しばらく静寂。
やがて飽きたのか艦娘たちが水辺から引き上げてくる。私はスケッチブックを閉じる。
「ねぇねぇ、次はどこへ行く?」
秋雲は顔に掛かった長い髪を払いのけながら聞いてくる。
「えっ!」
一瞬、そう応えてしまった。だが直ぐに考えた。相手は艦娘だ。自分から勝手にどこかへ行くっていう事はないよな。命令のままに……だ。
「そうだな、車に戻って一休みしてから大山寺に行くか」
それを聞いた秋雲は目を輝かせている。
「それそれ! お寺」
他の二人は半ば呆けているのに、この艦娘は文化的なものに目ざといな。秋雲的にはすぐにでも行きたい雰囲気だったが、水分くらいは摂った方が良いだろう。私はいったん車へ戻るように促した。
車内でそれぞれジュースを飲みながら艦娘同士で取り留めの無い会話をしている。私には経験はないが女学生の会話っていうのは、こんな感じだろう。
「あの……」
電チャンが聞いてくる。
「お寺は遠いのですか?」
私は古い記憶を呼び起こした。
「えっと、この駐車場から河の向こうへ行っても、こっちの後ろ側へ戻っても、お寺があるよ。まぁ、見ごたえがあるのは河の向こうかな」
秋雲も身を乗り出してくる。
「後ろ側のお寺って何? 詰まらないの?」
変な突込みをしてくるな。
「いや、簡素で質素なんだけど」
あれ? 後ろにあったのは寺だったかな? 急に不安になってきた。でもそれを聞いて長い髪を前に垂らしながら考え込んでいる秋雲。
「秋雲さん的には、趣(おもむき)があるほうが良いな」
やられた。こいつはマジで芸術家だ。私的には河の向こうの派手で定番の大山寺が良かったけど……まあリクエストがあるなら仕方ないか。
「じゃあ質素な方へ行くか」
「よし!」
喜んだのは秋雲だけ。他の二人は為すがままだな。
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも整備したいけど~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
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PS:「みほ8ん」とは
「美保鎮守府:第八部」の略称です。