「艦娘グラフティ4」(第8部)「執務室の午後」 作:しろっこ
「私は司令について行くのです」
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「艦娘グラフティ4」「執務室の午後」(みほ8ん)
:第30話<寺まで徒歩>
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とりあえず今後の行動が決まってからもしばらくは艦娘同士でペチャクチャと、どうでも良いような会話が進む。とはいえ一番話しているのは秋雲で、それを受けて応えているのが電ちゃん。寛代は黙ってうなづいているだけ。
それでも秋雲的には満足らしく、よくもまあそんなに話題があるよなってくらい、いろんなことを話している。放って置くとこのまま日が暮れそうなので私は声をかけた。
「おい、どうする? 行くのか?」
ハッとしたような秋雲。
「行きます!」
何だ、こいつはちゃんとお寺に行くことは意識はしていたのか。
まあ確かに時計を見ると、車内に戻ってからも10分程度しか経っていない。要するに秋雲が喋りすぎて時間密度が濃くなっている感じだな。
「ねぇねぇ、どうやって行くのぉ?」
こいつは既に行く気満々だな。私は答えた。
「徒歩」
「……え?」
驚いた秋雲。まるで時間が止まったようだ。初めて秋雲が硬直している顔を見た。ざまミロ……というのは言い過ぎだけど。
次にビックリした顔をしているのは電チャン。無表情なのは寛代。この駆逐艦たちの状況は笑えるな。防衛次官が居たら喜びそうだ。
まあ無理も無い。駐車場の背面は崖になっている。普通はここを上るのかと思うだろう。私はもったいぶって説明する。
「後ろ側にある寺は駐車場が無いって言うかさぁ。車で移動するより、ここから歩いた方が早いんだ。だから降りて歩くよ」
私は、わざとへんな話し方をしてみる。自分があの次官になった気分だ。そうか、アイツもこんな感じで人をおちょくるのか? ふと人をからかう奴の気持ちが分かったような気がした。一種の優越感なんだな……私の趣味じゃないけど。
「はい! それでも秋雲さんは参ります」
硬直していた秋雲は、直ぐに復活して敬礼している。めげないな、この艦娘は。むしろ他の二人のほうが固まっているように見えた。
「どうする? 他の二人は、ここで待っていても良いよ。単なる寺だし」
寺が詰まらないというよりは、二人を残しておいた方が秋雲も早々に切り上げるかな? という淡い期待もあった。だがその目論見は直ぐに挫折する。
「いえ、私も行くのです」
「……」
寛代もうなづいている。内心、ちぇって思ったが、仕方が無い。
「じゃあ行くか」
「はい!」
元気なのは秋雲。スケッチブックも抱えているな……やっぱり寺を描く気満々なんだ。まぁ秋雲はスケッチするとしても、他の我々はどうする?
さすがにまた描くのは結構しんどいかも知れない。そう思いつつも、結局人数分のスケッチブックを持ってしまった私。
「崖しか見えないのですが、まさかここを上がるのですか?」
電チャンが不安そうに聞いてくる。
「ああ、大丈夫。さっき通った道路からも行けるし、近道はこの先の河原の横から上がる道があるんだ」
それを聞いた電チャンの表情が明るくなった。
「はい! 私は司令について行くのです」
その言葉は、何気なく発したようだったが、私には妙に深い意味が込められているような気がした。
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも整備したいけど~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
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PS:「みほ8ん」とは
「美保鎮守府:第八部」の略称です。