「艦娘グラフティ4」(第8部)「執務室の午後」   作:しろっこ

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山小屋で寝る準備をする提督たち。相変わらず駆逐艦娘たちに振り回される。


第49話<川の字に並ぶ>

「立場があるだろ?」

 

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「艦娘グラフティ4」「執務室の午後」

(みほ8ん):第49話<川の字に並ぶ>

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 秋雲が指差したのは山小屋の二階部分だ。ちょっと頭を打ちそうな天井が低い感じだが、そこに上がるためには垂直梯子を上っていく。要するに艦船の中のような雰囲気というのはそういうことだろう。

 

小学生なら喜びそうだがな。案の定、秋雲は嬉々として上がっていく。

 

「電チャン、パァス!」

 

そう言いながら、装備品を下から上げてもらって受け取っている。

 

「残りの装備も上げてしまうよ、寛代ちゃんの分も頂戴ぃ」

 

自分から言い出した作業はテキパキとやるんだな。まあ、そんなものか。

 

「司令も早く上がってきてよぉ」

「ああ」

 

急かすな。一応、恥ずかしいんだから。そこへ上がって行く私を見て不知火が冷静な目で見つめているのが分かる。

 

「ねぇねぇ、秋雲さん着替えるからさ、司令はあっち向いてて」

 

呼んでおいてそれか……まぁ、ここ二階部分は他の登山客もいないし下からも見えにくい。着替えるにはちょうど良いけど……私が上がる前に言えよ。

 

「別に見ても良いけどさ、立場があるだろ?」

 

分かったようなことを言うな。よけいなお世話だ。

 

 後から上がってきた電チャンと寛代も一緒に着替え始めた。まあこいつらの裸体を見たところで小学生体型だろうからさして問題ないといえばそうだろうけど。

 

逆にあれだな。時雨とか不知火の着替えを見たら、そっちの方が問題だろう。そういえば彼女たちはどうするんだ? ……と思っていたら、なるほど。寝袋に入り込んで、その中で上手に着替えている。この辺りは女学生っぽいな。

 

「もぉ良いよ! ホラホラ寝よう」

 

秋雲が声をかける。既に私の寝袋も敷かれていて、その左右に電チャンと秋雲が川の字に並ぶようだ。寛代は電チャンの更に外側。大丈夫なのかな? 念のために声をかける。

 

「寛代は外側でも良いのか?」

「……」

 

良いのか悪いのか、ハッキリして欲しいな。

 

「大丈夫だよ。沈着冷静な寛代ちゃんは強い子だから」

 

秋雲が言う。お前が勝手に決め付けるなよ。とはいえ寛代は、そそくさと寝袋に包まってしまった……多分、大丈夫かな?

 

「全部準備してもらって悪いな」

 

私が艦娘たちに言うと電チャンが恥ずかしそうに応える。

 

「いえ……これは訓練ですから」

 

ああ、まあ一応はそういうことになっているよな。言うなればお互いに訓練だ。

 

「おやすみなさい」

「……なのです」

「……」

 

左右から口々に言う艦娘たち。

 

「おやすみ」

 

私も返事をする。

 

下で寝ている陸軍や不知火たちも早々に休んだようだ。ふと時計を見ると1時はとうに過ぎていた。

 

やれやれ……やっと眠れる。

 

 

 ここは何処だろうか? やたら揺れてゴトゴトと音がする。何となく意識があるけど私は誰で、ここで何をしているのだろうか。

 

取りあえず私は今ここに居るだけで先ほどから体が言うことを利かない。

 

 やがて振動が止まる。バタバタと音がして私の体が浮いた感覚があり、ちょっと気持ち悪い。そう思っていたら、いきなり身体が宙に浮いて急に落下……あれ? と思う間もなく、ザブンという音。

 

 ゲっ!

 

よく分からないが水の中に落とされたらしい。ヤバくないか? もがくほど口や鼻から水が……海水だ! しょっぱいぞ。すると頭の中に声が響く……何だ? 何か言っている。

 

 ≪落ち着いて下さい≫

 

何だろうか? この声は。

 

 ≪慌てると水を飲んで溺れます。心配しないで落ち着いて下さい……私を信じて。力を抜いてもアナタは沈むことはありませんから≫

 

よく分からないが今の自分は頭が働かない。思考停止状態だ。状況も何もかも分からないから、その声の指示に従って大人しくした。すると……落ち着いてジッとすると確かに身体が海面に浮いたようだ。

 

 ≪ウフフ……やっぱりアナタですね。お久しぶりです≫

 

何のことかサッパリ分からない。声の主は私のことを知っているようだが私は自分のことすら分からない。ただ、今は身動きが取れない。

 

それに相手の言うことに素直に従うほうが安全なようだ。事実身体も楽になってきた。

 

 




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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも整備したいけど~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
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PS:「みほ8ん」とは
「美保鎮守府:第八部」の略称です。
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