「艦娘グラフティ4」(第8部)「執務室の午後」 作:しろっこ
「暁の水平線も良いけど……」
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「艦娘グラフティ4」「執務室の午後」
(みほ8ん):第52話<稜線の曙>
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水色のグラデーションを描く東の空。雲はなく今日は快晴になると思われる。
時雨の姿を認めた私たちは思わず離れた。でも時雨はニコニコしたまま不知火に近づくと、その手を握った。
「一緒に帰ろう……もう夜明けだよ」
「そうね」
すると時雨は不知火にソッと抱きついた。お前たちも心の夜明けだな。少ししてから時雨は振り返って言った。
「提督、このまま旭日を見ようよ……きっと良い旭日になるよ」
「そうだな」
私が不知火を見えると、彼女もうなづいていた。
そのまま私たちは山頂のベンチへと向かった。そこに腰かけると時雨と不知火が並んで座るかと思ったら……おいおい何で二人が私の左右に並んで座るんだよ? おかしくないか?
当然のような顔をして不知火は言った。
「いえ、こうあるべきです」
「そうだね」
時雨まで……
「ど……」
反論する間もなく私の右手を不知火、左手は時雨が半ば強引に握った……何だろうな、これは。
追撃するように不知火は言う。
「司令は、このくらい出来ますよね」
このくらいねえ……まぁそこまで言うなら仕方ないか。
そうこうしているうちに東の空は水色から徐々に橙色へと変化していく。時おり現れる雲が東の空に薄っすらと筋を描く。
ふと不知火が呟く。
「暁の水平線も良いけど……稜線の曙も良いものね」
そうだな……海軍としては水平線は良く見るが稜線の夜明けというのは早朝の山登りでもしないと、なかなか機会がない。
「そう言って戴けると嬉しいですね」
後ろから陸軍の軍曹が現れた。あきつ丸も一緒だった。
「あ……」
両側に美女を侍らせた私は恥ずかしくなって思わず動こうとした。だがなぜか二人とも錨のように重たい……おいおい、お前らなぁ!
すると軍曹は微笑んだ。
「海軍は呉越同船ですから自分は気にしませんよ。ここには憲兵も居りませんし」
「はあ……」
意外と意味深なことを言うな軍曹……でも死ぬほど恥ずかしい。でも米子の憲兵さんは親切だよな……そんなことを思い出した。
東の空はかなり明るくなり夜明け間近となった。すると山小屋から一般の登山者に交じって艦娘たちも出てきた。
「おはよー! 司令、やっぱ旭日は拝まなくっちゃね」
「……なのです」
「……」
……なんだ、結局全員、起きてきたのか。
すると秋雲は驚いたような声を出した。
「あれぇ司令?……なんでお団子になって座ってるの?」
「お団子?」
……ああ、不知火と時雨が私に張り付いている光景のことか。確かに秋雲から見たら意外な状況だよな。
不知火や時雨も、秋雲を見て恥しがって離れるかと思ったら、そうでもなかった……やれやれ。どうするんだ?
「でも、とっても良い雰囲気だと思うのです」
へぇ、意外なことを言う電チャン。すると無反応だと思っていた寛代が意外な行動に出た。
「……」
「重てっ……おい!」
寛代がいきなり私の膝の上に乗ってきたのだ。お前は猫か!
さすがにこの状況は誰もが驚いたが……そのとき秋雲が叫んだ。
「ほらっ! 日の出だよ!」
『わぁー』
その場にいた全員が旭日に注目をした。それは今までの暗闇をすべて取り払う神々しさに満ちていた。
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも整備したいけど~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
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PS:「みほ8ん」とは
「美保鎮守府:第八部」の略称です。