抜錨するっぽい!   作:アイリスさん

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ネタバレ有り。2021夏イベントE2まだ未クリアの方は要注意。


おまけその2

久しぶりね、一人前のレディこと暁よ!

今は朝の身支度中。

今日は不知火さんが休み、だから秘書艦代理なんだから!あ、残念だけど司令官は休みじゃないわ。だからか昨日の不知火さんはちょっとだけ不貞腐れてたわね。

 

さーて、歯も磨いた、髪も梳かした、着替えもバッチリ!ちょっと早いけどそろそろ部屋を出て執務室に行こうかしら。え?何よ?身支度くらい一人で出来るに決まってるじゃない!暁は大人なんだから!

 

「暁ちゃん、後ろの髪がまだちょっとだけ跳ねてるのです。あんまり時間も無いし帽子被って誤魔化すのです。あ、ちゃんとハンカチとティッシュはもったのですか?」

 

「も、もももも持ったに決まってるじゃない!電に言われなくたってそのくらい忘れないんだから!」

 

「それなら電に起こされないように一人で起きて欲しいのです。着替えだって昨日電が用意したのです!」

 

「わ、分かってるわ!行ってきます!」

 

同室の、まだ寝間着のままの電に「行ってらっしゃい」って手を振られ見送られながら部屋を出たわ。ちっ、ちちち違うから!今日はたまたま、たまたまなんだから!暁だって何時もはちゃんと起きれるわ!ホントなんだから!

 

コホンッ。

まだ日も昇ったばかりの早朝。朝の清々しい空気を吸いながら駆逐艦寮を出て、鎮守府本棟を目指して歩く。そうよ、日本最重要拠点の一つ、呉鎮守府。司令官は勿論、知らない人は居ないあの沖立夕星(せきほ)少将よ。

 

ふわぁ。っと、欠伸が出ちゃったわ。向こうで紺のジャージ姿の清霜が朝のランニングしてる。何時もながら精が出るわね。あ、こっちに来る。

 

「おはよう清霜!」

 

「おはよう、暁ちゃん。今日は早いのね!あ、そっか。今日は秘書艦だもんね!」

 

今日はってどういう事よ!暁はいつだって早いじゃない!

 

「そういえば今日って海外艦の人が来るんでしょ?暁ちゃんはどんな人か聞いてる?」

 

「そういえば聞いてないわ」

 

この前司令官がちょっとだけ言ってた気がするけど、どんな話してたっけ……憶えて無いわ。ま、見れば直ぐ分かるから良いか。呉鎮守府の艦娘はみんな知ってる仲だからね。

 

「それじゃ暁ちゃん、またね」

 

「清霜も頑張ってね!」

 

少し大袈裟に手を振って走りに戻る清霜を見送る。こういう不断の努力が彼女の戦闘を支えてるのよね。暁も負けてられないわ。何よ、それなら朝の身支度くらい一人でやれって?先輩なんだから後輩の電にやってもらうのはおかしい?アーアーアー聞こえない、暁には何も聞こえないわ!

 

ん?正門の方から誰か来るわね。腰まで伸びる銀髪の、茶色がかった瞳の女の子。背は……ちょっとだけ暁よりも高いけど大きくは無いわ。見た目小学校高学年くらいかしら。でも見たことない子ね。あ、暁に気付いたみたいでこっちに来るわ。

 

「貴女、ココの子?司令官は何処かしら?」って話しかけてきた。近くで見ると顔立ちが日本人じゃ無いわね。もしかしてこの子が今日来るっていう海外艦?なら一人前のレディとしては案内してあげないとね!

 

「貴女海外艦の子よね?暁が司令官の所まで案内してあげるわ!」

 

「Grazie!助かるわ」

 

グラッ……?何語かしら?英語ならサンキュー、だしドイツ語ならダンケとかだし。プリンツさんなら分かるかしら?後で聞いてみよっと。

 

それにしても、この子駆逐艦よね?何ていうか凶悪な胸部装甲ね。暁や風雲とは違って大きい。村雨さんと同じくらい?ムムム……あっ、暁だってそのうち大きくなるんだから!艦娘になってもう何年も経ってるけど!年齢だけなら成人してるけど!

 

「暁も丁度これから執務室に行く所だったの。貴女名前は?」

 

「Conte di Cavourよ。ワシの事はカブールって呼んでくれて構わないわ」

 

カブールさんか。()()()()()()()仲良くしたい所よね!

 

他愛無い話をしながら、カブールさんと暁は執務室を目指す。ワシっ娘とはまた変わった属性持ちね。大方カブールさんに日本語教えた人が変わった日本語使う人だったんでしょうね。例えばホラ、プリンツさんみたいな……。それにしてもカブールさんって随分日本語上手いわ。頑張って勉強してきたみたいね。

 

さて、ちょっと早いけど着いたわ。ノックをして「暁よ!」って言葉を掛けてみると「どうぞ」って返事が。やっぱり司令官は早いわね。

 

「おはようございます司令官。それと途中で一緒になったカブールさんを連れて来たわ」

 

「ええ、おはよう暁ちゃん。それと貴女がカブールさんね」

 

……ん?司令官、今カブール『さん』って言ったわよね?司令官って小さい子には割と『ちゃん』付けで呼ぶ事が多いのに。あ、そうか。きっと初対面だからか。そうよね、普通初めて会った人とは敬語で話すもんね。

 

 

 

「Conte di Cavour級戦艦一番艦、Conte di Cavourよ。ユウダチ、貴女に会えて嬉しいわ」

 

なん……だと……。戦艦!?え!?今この子戦艦って言った!?どう見ても駆逐艦にしか見えないのに!いや確かに胸部装甲は立派だけど!でも胸部装甲だけなら峯雲とか潮とかみたいに大きい子も居るし!でもこの見た目で戦艦って……。

 

「カブールさん、私はもう夕立じゃない。沖立よ」

 

「失礼したわ。それじゃ沖立司令官、改めて宜しくね」

 

それにしても。うーん、戦艦の人ってみんな大人よね?つまりカブールさんってこの見た目で大人って事?……秋雲がまた変な漫画描きそうね。

 

二人が握手してる所で、ノック音。「しれーかん!おはようございます!」って元気良く入って来たのは、さっきまで走ってた清霜。着替えてなくてジャージ姿のまま。

 

「何時もながら早いわね。おはよう、清霜ちゃん。あ、そうそう。彼女はイタリアから来た弩級戦艦。今日から呉に配属になるわ」

 

「Conte di Cavour級戦艦、Conte di Cavourよ。宜しく、キヨシモ」

 

「戦艦!?宜しくお願いします!!」

 

清霜ってばいきなり凄く元気になったわね。瞳をキラキラ輝かせてる。確かに新しい仲間が増えるのは嬉しい事だけど、清霜ってば今までに無いくらい気分が高揚してない?

 

 

 

「カブールさん!駆逐艦から戦艦になったんだよね!!どうやったの!?」

 

「……失礼ね!ワシは最初から弩級戦艦よ!!」

 

ああ、そういう事か……。

 




ウマぴょいしたりオベロンガチャ爆死したり艦これ夏イベヒャッハーしたりしてました。

久しぶりに書きました。というか書かずにはいられなかった。ワシっ娘ロリ巨乳のカブールさん、呉に配属って事で。


清霜「武蔵さん!どうやったら戦艦になれるの?」

清霜「コロラドさん!どうやって戦艦になったの?」

清霜「カブールさん!やっぱり駆逐艦でも戦艦になれるんだね!」←イマココ

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