そんな感じの内容です。
息抜きに書いていたものになるのであまり長くはありません。
ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女の子ピトはー女女女女女女女女女女女女女女女女女。
あ、くらぴかも女の子。
痛い×けど×美味しい
殺されるのがボクで良かった。
顔面を殴打されながらもボクの感情を支配していたのは意外にも安心感だった。
振り下ろされる拳に抵抗する余力は無く、ただ聞こえるのは何かが潰されるような、生々しい粘り気のあるような音。
そんな音も、少しずつ、少しずつ形容し難いノイズのようなものに遮られ、次第に聞こえなくなってゆく。
いや、それだけじゃない。
痛みも、思考も、感情も、
何も感じ得ることのできない暗闇の世界がボクの理性をゆっくりと包み込む。
――――――。
駄目だ。
駄目だ駄目だ!!
こんな所で寝ている場合じゃない。
守らなきゃ。
――誰を……?
決まっているだろ。託されたじゃないか。
――誰に……?
何も、思い出せない。
とても大事な、そう。自分の命よりも大切な事だった気がする。
それにしても、なんだろう。凄く眠い。
眠気に誘われたボクは、時の流れに逆らうことができないようにただ身を委ねることしかできなかった。
委ねれば委ねる程ふわふわとした浮き上がるような、心地の良い感覚がボクの意識を少しずつ奪い去る。
ああ、なんて気持ちいいんだろう。
もう少し、もう少しでボクの中にある何かが満たされる。
そんな時。
『お前ももう、おやすみ……』
それは、どこか聞いたことがあるような声だった。
悲しそうで、苦しそうで、だけどどこか慈しむような。
――うん……おやすみなさい……
*
『ピトー』
『頼んだぞ』
何者かの声に導かれたピトーは、薄暗い意識の中から引っ張り出されたかのように、ゆっくりと目を覚ます。
ぼやけた視界に映るのは見知らぬ天井。そしてパチパチと火花が散るような焚き火の音が聞こえる。
なんとなく包み込まれるような、温かな感触から察するに自分は寝かされていることは理解できる。
――が、雲がかる意識の中、それ以上思考することは適わなかった。
「お?」
突然聞こえた男の声。
未だに視界がハッキリとしない。近づいてくる足音に耳を傾け、視線を向けるのだが首や体を動かすことができない。
指一本動かそうものなら痺れるような感覚が全身を伝い、痛みとしてピトーの体を軋ませる。
「う……あ……」
「痛むか?」
男はピトーの顔を覗きこみ、様子を伺う。
返事をする余裕もなく、痛みに顔を歪ませたピトーを視認すると男はそっと毛布を掛けなおし、暖炉に向かってぽいぽいと乱雑に薪をくべた。
「当分動かないほうがいい。全身傷だらけだったんだ。大人しく寝てろ」
その言葉を最後に、ピトーの意識が再び薄れていく。
思考することを遮断されているような感覚に抗えないまま、瞼が静々と落ちていく。
そんな中、額に触れる心地の良い冷たいタオルの感覚だけはハッキリと認識できていた。
『ピトー』
『ピトー、頼んだぞ』
「ん……ぅ……」
聞き覚えのある声がピトーの意識を再び呼び起こす。
解放された窓から心地良い風と眩しい日差しが降り注ぎ、意識をより覚醒させるのだが、目の眩むような日射にピトーつい首を背けた。
しかし、そんな軽はずみな動きをしただけで激しい痛みがピトーの全身を再び襲う。
「あぐ……ッ」
――痛い! 痛い! 痛い!
身を捩じらせ、蹲ってしまいたい。
そんな反射的な行動さえ許されないほどの痛みが体中を駆け巡る。
いっそのこと殺してほしい。そう願った瞬間だった。
「お、起きたのか」
何やら抱えていたものをドサッと床に置くと男はピトーに歩み寄り顔を覗き込む。
「あ、動くなって言ったろ」
枕元に落ちていた濡れタオル拾うと傍にある桶にひょいと投げ込み、ピトーの額に手をあてがう。
「熱は引いたな。気分はどうだ?」
「ここは……」
「俺の家。お前が森の中で倒れていたから勝手に運ばせてもらった」
「倒れてた……ボクが……?」
「何も覚えてないのか? ……名前は?」
「……ピトー」
「それじゃピトー。他に何か覚えていることは?」
「覚えてること……」
ぽっかりと穴が開いたようで、何も思い出せない。
自身が何者で、何故森で倒れていたのか。
「う……」
思い出そうとすればするほど、頭が締め付けられるように痛む。
脳が拒否反応を起こしているのか。もしくは傷が響いているだけなのか。
唯一覚えていることだけは、自分の名前が『ピトー』ということだけだった。
「ボク……ボクは……」
「あぁ、無理に思い出さなくてもいいさ。それより腹減ったろ? 飯にしようぜ」
そう言うと男はピトーに背を向け、向い側にある竈に火をくべ始める
鍋にはあらかじめ何か仕込んであったのか時間が経つにつれ、なにやら煮込み経つ音が聞こえる。
ミルクのような甘みのある風味がみるみる部屋に立ち込める。
そんな食欲をそそる香りにピトーの腹は耐えられるはずも無く、
ぎゅるると空腹を知らせる音が部屋に鳴り響いた。
「ははは、いい音だ。三日三晩も寝たっきりだったんだ。そりゃ腹も減るさ」
「にゃにゃにゃ……」
情けないというか、浅ましいというか。
自身が何者なのかも思い出せないという事態に陥っているのにも関わらず、腹だけはしっかり減ってしまう。
そんな状況に若干恥じらいつつも、ピトーは美味そうな香りに期待せずにはいられなかった。
男は焦げ付かないよう、鍋をかき回しながら続ける。
「まだどこか痛むか?」
「全部……」
「そうか。それなら当分は俺の家にいてもらうことになりそうだな。医者に見せるわけにもいかないし」
「どうして……?」
「その頭と尻尾」
「あ……」
ピコピコと揺れ動く耳にベットからはみ出し、だらんと垂れている尻尾。
男にはなく、自分にはある異様な器官のそれに、ピトーは今までその存在を認識していなかったかのような衝撃を受けた。
そしてその瞬間、ピトーの脳内に一欠けらの小さな記憶がふと蘇る。
それは、自身が『人間』ではないということ。
自分がどこで生れ落ち、どこで育ってきたのかがまるで思い出せない。いや、そもそも幼少の時期があったのかとさえ疑ってしまう程、思い出すきっかけさえ見出せない。
――ボクは、この人とは違う。
他人とは違うことで生じる一抹の不安要素。
その事に関して、ピトーは尋ねずにはいられなかった。
「怖くないの……?」
「何が?」
「その、ボクが人間じゃないって……」
「確かに人間ではないな」
「…………」
「よーし、できたぞー」
特に怖がる様子もなく、男が「あちち」としかめっ面で持ってきた木のボウルには、食べやすいように野菜が細かく刻まれたシチューが入っていた。
見るからに濃厚な香りを漂わせ、食べなくても美味いとわかるような料理にピトーはほんの一瞬目を奪われるが、すぐさま視線を背け、これ以上は見まいと目を瞑らせる。
「ほら、食べさせてやるから口開けろ」
「…………」
スプーンをボウルに沈ませ、溢さないよう口元に近づけるもピトーは頑なに唇を閉ざし、食べる気配を見せない。
本能的に蟻としての誇りは失っていなかったのか。自身が目の前にいる人物とは違う、異種であることへの劣等感か。
何れにしても記憶を失う以前は、人間を捕食対象として見ていたピトーにとって、そのスプーンを銜えることは恥であると直感していた。
「どうした? いらないのか?」
「……人間の施しなんていらない。ボクは化け物だ。お前の情けなんて――」
「やかましい」
男はそう言うと、そっぽをむくピトーの鼻をむぎゅっと摘む。
唇を閉ざしていたため、息ができなくなったピトーはふがふがと口を開けると、男は半ば強引にスプーンを口の中へと押し込んだ。
「もごもごもごーっ」
「飲み込んでから話せ」
致し方なくモグモグと噛み続け、やがてごくんと喉を鳴らし、
「ボクは――ッ」
「はい時間切れ」
「もがぁーっ」
ピトーが訴える前に男は素早くスプーンを捻じ込む。
そんなやりとりが数回続き、やがて観念したピトーはすっかりしおらしくなってしまった。
最早これ以上抵抗しても疲れてしまうだけだと察したピトーは素直に諦め、寡黙に咀嚼し黙って飲み込む。そして喋ることもなく差し出されたスプーンに抵抗することなく口を開け、再び咀嚼を繰り返す。
悔しいが空腹には逆らえない。何より彼が食べさせてくれるこのシチューが文句のつけようが無いくらいに美味であった。
強いて言うのであれば、初めて口にする野菜の触感が少々不快ではあるが、しかしそれでも初めて口にする人間の食事に感動を覚えたのも確かだった。
大人しく食べるようになったピトーに対して男はシチューを掬い取っては口の中へスプーンを差し出すも、やがて機を見計らったようにぽつりと語りだす。
「何も違わねーよ」
軽い口調で放たれたその一言に、ピトーはつい男へ目がいく。
「飯、美味いだろ?」
どこか癪に障るが、それは認めざるを得ない。
ピトーは抵抗を感じつつも渋々頷く。
すると男はよっこらせと立ち上がり、ピトーへ背を向けどこかへと向かう。
そしてハッキリと言った。
「俺もそう思う。だから同じだ」
「……変なの」
「そんなもんさ」
「あ……あの……」
「おかわりだろ? 今持ってきてやるよ」
言葉を詰まらせたピトーを見透かすように、男はシチューをボウルに注ぐ。
――アイツ、なんかムカつく!
そんな感情が沸々と湧き上がるピトーはふぃっと男を逸らすように窓へと視線を向ける。
体が起こせないため、僅かにしか見えないが外は一面木々に囲まれているように見える。何となく察するに人里離れた一軒家といったところか。おおよそ他に人が住んでいるような気配は感じない。
彼が何故こんな所に住んでいるのかはわからないが、しかしそのお陰で自分は命を救われた。
自分が何故瀕死の状態に陥っていたのかを思い出すことはできない。
しかし、もしも本当に彼の言うとおり『何も違わない』のであれば少なからず言うべき言葉があることを、ピトーは知っている。
「……ありがと」
『人間』ではなく『人』として言うべき言葉。
それは誰にも聞こえないほどぼそりと呟いた、歪で小さな感謝であったが、そんな言葉を口にしただけで、ピトーは張り詰めていた心がほんの少しだけ解れた気がした。
暖かな木漏れ日がゆらゆらと動き、時折入り込む心地良い風がピトーの髪をそよがせる。
――……絶対に、絶対に覚えておこう。
全てを失ったピトーは二度と忘れまいと新たな記憶へとしっかりと刻みこむ。
記憶を失った、最初の一日。
ふかふかのベッドの感触、傷の痛み、初めて食べたシチューの味。どこかイライラする不快な気持ちと、髪を撫でる清清しい風の感覚。
そして命を救ってくれた男、エレノアとの出会いを決して忘れないために。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
続きは書くかわかりません。
過度な期待はしないで下さい。
ピトーはおn(ry