「そういや、俺はいつ元の所に帰れるんだ?」
声には出してないけど、そんなことをふと頭に浮かんだ。
俺が天界というところに来て、あれから二週間が経った。
遠くから見てもはっきりとわかる、現実離れな格好をした衣玖と天子という二人の容姿にもようやく慣れてきた。(つかほぼ毎日同じ格好だからすぐに慣れる)
そうそう。この二週間でわかったことは、天界というクッソ秘境でも電気や火や水が使えることだ。
トイレの水も無事綺麗にクソを流せる程度の力を持っていたので、生活に支障をきたすことはほぼなかった。
ただ、インターネット・・・コイツだけは使えなかった。
電気は使えても、天界にはネット回線が無いのか、なぜか通信できなかった。
だから俺が元の場所に戻った瞬間、携帯がメールとか不在着信の通知でブーブー鳴りっぱなしだった時は流石に笑ったわ。
話を戻すが、我が家のご飯は天女さんが作っていた。(様付けしたほうがいいかな?)
天女さんは、台所にあるガスコンロとか電子レンジの使い方がわからないとおっしゃるので、そこで俺はコイツらの使い方を教えてやった。
すると「とても便利ですね。おかげで自分の手が衰えて死にそうですわ」と天女さんは言った。
このときは何も思ってなかったが、あの人が天人と知った数時間後に「天界には人間を人間として見ない奴がいる」という衣玖の言葉を思い出し、これやばくね?俺死ぬんじゃね?って思った。
・・・けど、結局あの天女は俺が帰る最後まで何もしてこなかったから、優しい天人だったんだろうな。
一方、天子は俺のゲームに夢中になっていた。けどヤツは俺と違って、ちゃんとやることをやってからゲームをやっている。
わがままである反面、やることはきっちりと済ませるというよくわからない女だ。
なぜコイツがゲームをやっているのかというと、話は一週間前に遡る。
学校もコンビニも金もゲーセンもない天界は、俺にとっちゃ退屈で死にそうなほどであった。
やり飽きたゲームでも適当に進めていると、天子が俺に寄ってきた。
「ねぇ祐介ーひまー」
「ココに住んでるあんたが暇なのか・・・」
「当たり前じゃない。暇で暇でしょうがないのよ・・・って何やってるの?」
「?ゲームだけど」
「げえむ?聞いた事ない言葉ね」
「んーん・・・そうなのか」
ここで天子は俺のやっているところを見て「なんか面白そうね!ちょっと私に貸しなさい」と言ってきたので大人しくコントローラーを天子に渡す。
天子がしばらくやりこむと「何これ意味わかんない!」と文句を言ってきた。
「そりゃそうだろ。初めてゲームやる奴が、いきなりこんなのやってもねぇ」
「私に向かってその口はなんなのよ!?」
「落ち着こう、な。そんな、俺だっていきなりこんなところから始められても何も出来へんもん」
「だったら最初からやらせなさいよ!」
俺は「はいはい」と流して、うっかりデータをセーブせずにタイトル画面に戻ってニューゲームを選んだ。
「あっ・・・はい名前いれて」
「名前・・・ですって?これは何語なのよ?」
「は?あー記号か・・・へい」
「ひななゐてんし、っと・・・よし、スタート!」
そしてこの後、天子にやった感想を聞いてみると「よくわからない単語が多かったけど、意外と楽しかったわ」とコメント。
・・・と、ここから天子はゲーマーと化していったのだった。
そして天子の相方?の衣玖は家にいないことが多く、本人に普段何をしているのかと聞くと「普段は雲の中を泳いだり、神様の伝言を・・・って前言いませんでしたか?」と言った。
因みに天子にも衣玖について聞いてみた。
「衣玖ねー・・・たまに近くにいたりするけど、いつも何してるかわかんないわ」
とのことだった。
ついでに天子の日常も聞いてみる事に。
「私は・・・ド偉い天人になるために勉強したりー、歌を歌ったり何か釣ったり体を鍛えたりしてるね」
こんなクッソわがままな奴が偉くなっても、あの人のような末路にならないか心配でしかない。(パンが無ければお菓子を・・・の人)
・・・ということは、ここ(家)に現代のものが置いてあっても衣玖に変化はなしってことになる。つか当時の俺は衣玖に何を期待してたんだろ?
というか、衣玖は本当にボケーとしてそうな人だった。何に対しても自分から動かなくて、ただ言われた事だけをこなしてる奴だった。実に行動が俺そっくりであった。
いやでも、俺でも言われた事だけやるってのはできねえや。いつか限界が来て発狂間違いなし。ということは、妖怪というのは人間より忍耐力が優れているのか。
この中での人物設定です。
まずヒロインである比那名居天子。彼女は天人です。天人といっても、最初から天人ではなく、元は私達と同じ人間でした。なんで天人になったのかは調べてください()
裕福な家庭で育ったので自己中でわがままで、それはレミリアに匹敵するほどらしいです。
次に脇役?の永江衣玖。彼女は天子と違って天人ではなく妖怪です。彼女も祐介のようにとても面倒くさがりで、自分から動く事は殆どないそうです。空気を読むことが得意で、呼ぶとすぐにすっとんで来そうです。