さてさて、今回の天子は天子なのか誰なのか。見た目は天子でも中身は誰かわからない。
「ふんふんふーん♪」 「えへ・・・えへへへぇ」 「ふーんふーんふーん♪」
最近、天子の様子がおかしい。この日はいつもと違って、ものすごく機嫌が良かった。
「ヘイ祐介!イエエェェェイ!」
それはそれは、大変楽しそうで何よりな様子だった。無理矢理俺の手を掴んで振り回したり、歌を歌って踊ったりなど、やることが大人気なかった。
「どうした。なんかキメたの?」
「むぅー、ノリが悪いぞ!」
今の天子を見ると、昔の俺を思い出してしまう。
俺が小学生の頃がこんな感じだったのだ。何かあれば奇声を発しどこでも構わず暴れまわっていたものだ。もちろんアニメにハマるまでの間だが。
アニメに興味を持った小5の夏、奇声を発しなくなり、同じ場所でじっとしていれば何かが起こると思って歩かなくなったりと、気がついたら小4のときと真逆の性格になり、根暗と化してしまい現在に至るのだ。
もちろん、今は小5のときよりかはリア充みたいなことをしてるけど。
「ノリって・・・本当に天子?」
「呼び捨て厳禁!!しばらく私の事は天子様、もしくは総領娘様と呼びなさい!いいわね?」
この時、天子の満面の笑みが崩れるからあえて言わなかったが、この様子だとそのうち落ち着いて自分のしていた事が恥ずかしくなるのではないか?と思った。
「わかったよ。で?どうして今日はそんなに機嫌がいいんだ?」
「聞いて驚きなさい」
「お、おう・・・」
天子はニヤリとした顔でこう言った。
「私がやってたゲーム!全部終わらせてやったわ!」
目をクワッと見開き、ドヤ顔。なんとも鼻をフンと鳴らしているところが、いつもの興奮した天子らしい。 しかし俺は、天子の言ってた事に驚いた。
「早ぁッッ!!?」
なんつーゲーム廃人だ。なんとこの天子、我等庶民にはとても目に見えないほどの速さでゲームをクリアしたのだというのだ。
あのゲーム、俺でもクリアするのに2ヶ月半かかったのに・・・。
それをたった二週間でクリアするという、プロゲーマー並の腕を持っているようだ。
「あのゲームはもう飽きたわ。さ、つぎ私の生け贄となるゲームはどれかしら?」
廃人ゲーマーくさいセリフを、帽子を被った長い青髪の女の人が言う。こんな女、人生で初めて見た。正直気持ち悪いの一言に尽きる。
「そうだなぁ・・・パズルゲームとかどうだ?これなんか俺らの世界じゃ人気だぜ」
そう言って、俺が天子に渡したものはテ○リスとかDr.MARI○のカセット。さて、彼女は気に入ってくれるだろうか。 因みに、俺はこの二つをやった事がないから一体何をすればいいのかわからない。
「意外と簡単ねーっておォッ!?急に難しくなった!」
テ○リス・・・。しばらくお前は天子をお世話することになるが、よろしく頼むな
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★
部屋にある時計の針は、午後三時半をさしていた。相変わらず、俺は何もしないまま床に寝そべったり、テレビの砂嵐の画面を見て「今日も見れないか・・・」と独り言を呟いたりしていた。
「暇や・・・暇や・・・あぢぃー・・・」
なんせ天界というのは雲の上に存在しているので、空はいつも真っ青に染まっている。そのせいか、家の中はいつも暑い。といっても、扇風機だけでなんとか熱さを凌いでいる。 ここの蒸し暑さと比べて、天界はとても涼しい。けど暑いものは暑い。
「総領娘様。そろそろ宴会のお支度をお願いします」 「わかりました」
衣玖と天子の会話だ。どうやら宴会に行くらしい。 しばらくすると、天子が俺のところにやってきた。
「話聞いてたでしょ?何ぼーっとしてんのよ」
「あ?俺も行くのか?」
「当たり前よ。いつもそうだったじゃない」
「?」
いつもそうだった、という言葉が耳に残る。この世界にも俺がいるのか?
「わかった。今やる」
そんなことは当時気にせず、俺は貴重品を持って天子がいるところへ向かった。
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★
俺と衣玖と天子の俺ら3人は、博麗神社という所にやってきた。 そこには既に何人か集まっており、それぞれ材料を持ってきてる人もいれば、皿で遊んでる人もいた。 そこで俺は、ネットでとても見覚えのある2人と遭遇するのであった。
次回は宴会回を書くつもりです。