平成のワトソンによる受難の記録   作:rikka

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浅見一行、公国のホテルにて休息中

















浅見「ホテルで寝てたらなんか外がうるさくなって窓を開けたらアサシン的なサムシングとお目目がばっちり合っちゃった件について」



064:緊急事態、新たな高校生探偵、女王様

 佐藤刑事が撃たれた。

 

 とっさに走り出した浅見探偵事務所の人達の後を追うようにして飛び込んだ女子トイレの中に、血にまみれた佐藤刑事と、そして蘭君がいた。

 

 すぐに元看護士の鳥羽探偵が、佐藤刑事にすがりつこうとする高木刑事を引き剥がして手当てを開始。

 といっても銃創が厄介な所だったらしく、慎重な止血しか手がなかったらしい。

 先ほど医師の話が聞こえたが、銃弾の一つが心臓付近で止まっているらしい。助かる確率は――五分。

 

『おじ様! 蘭が――蘭が!』

 

 毛利探偵が目暮という刑事からなんとか情報を聞き出そうとしている時に、眠り続けていた蘭君に付き添っていた園子君が駆けこんできた。

 

『意識は戻ったんですけど、蘭の様子がおかしいんです!!』

『何ぃっ!!?』

 

 外傷はほとんどなく、おそらく大丈夫だろうという事だったのに、園子君の慌て方は尋常じゃなかった。

 僕達は慌てて彼女の病室へと向かう。

 先頭を切るのはコナン君だ。

 そうだろうとも。彼なら、君なら真っ先に彼女の元へ、

 

 

 

 ――そして、

 

 

 

 

 

「坊や……誰……?」

 

 

 そして僕達の目に入ったのは、どこかうつろな目でそう呟く蘭君と、それを茫然と見上げるコナン君だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「この子、私達のことばかりか……自分の名前さえ思い出せないの」

 

 蘭君のお母さん――妃弁護士が蘭君の肩に手を置いたまま、そう言う。

 肝心の蘭君は、反応らしい反応を見せないままボーっと僕達の事を見回す。

 

「お、俺のことも――!!」

 

 大きな声で、そのまま言葉を続けようとする毛利探偵だが、恐らく気付いたのだろう。

 蘭君の肩が僅かに震えたのに。

 数回、毛利探偵は大きく深呼吸をして気持ちを落ち着ける。

 

 

「お、俺のことも分からないか? 父親の毛利小五郎だ。お前の横にいるのは妃英理。飯が不味くて別居中のお前の母親。そして、居候のコナンだ」

「なんですってぇ……っ?!」

「居候は余計だっつの……」

 

 そして出来るだけ柔らかい表情を努力して、蘭君に問いかける。――もっともその表情は硬いし、隣の妃弁護士は頬がひくついている。

 ただ、おかげで張り詰めたような空気が僅かに緩んだ。

 

「あ、わ、私は鈴木園子。貴女の友人よ。こっちは、転校してきたばかりの――」

「世良真純。君は、僕の事を世良さんって呼んでるね」

 

 僕達がそれぞれ自分達の事を教えると、彼女は僕と園子君の名前を何度も呟いている。

 

「毛利さん、今風戸先生が到着しましたので……」

「あぁ、分かった。……英理」

 

 白鳥という刑事の主治医を務める心療内科――風戸京介という医師だ。

 記憶喪失という事態に、白鳥が急きょ呼び寄せたらしい。

 

 毛利探偵が目配せをすると、妃弁護士は何も言わずに頷いた。

 蘭君の傍に寄り添うのだろう。そうだ、記憶がないのならば、同性がいた方がいいだろう。

 

「おら、お前ら出るぞ。ここは先生に任せよう」

 

 毛利探偵はそっとドアを開けて僕達に退室を促し、僕も園子君も刑事達も部屋から出ていく。

 部屋を出るか出ないの時、傍にいる毛利探偵の小さな呟きが、僕の耳に入る。

 

 

 

 

 

 

――こんな時、あいつがいりゃあなぁ……

 

 

 

 

 

 

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

 

 

 

 

 

「……妙な状況になってきたな」

 

 毛利小五郎の娘と、あの時俺を追いつめた佐藤という女刑事が病院に担ぎ込まれた。

 その情報を手に入れた俺と青蘭は、さりげなく病院を訪れていた。

 青蘭が内部に入り、俺は万が一の時にいつでも逃げられる様に車で待機。もっともそんな必要は全くなかったが……。

 

 内部で情報を入手した青蘭から、車の中で状況を確認する。

 

「医師、仁野保の死亡事件か」

「まさか、またこの男の名前を聞くとは思っていなかったわ」

「……? 知っているのか?」

 

 懐かしむというよりは、うんざりしたような顔でため息を吐く青蘭に尋ねる。

 

「えぇ、といっても一度顔を見ただけ。どこにでもいる、腕も頭も悪い小物よ」

 

 彼女は、腕の悪い『医師』とは言わなかった。それが印象的で、少し考え……ピンと来た。

 

「横流しか?」

「えぇ。薬なんかをよく、ね。といっても仕事は雑。いずれ警察に見つかるか、あるいは暴力団等に強請られるか殺されると思ってたわ」

「そんな事件が……今更になって、か」

 

 事の流れは単純だ。その死亡事件を調べている間に、容疑者に上がったのが警察上層部の息子。それの対応を迷っている内に追っていた刑事が病死。それでうやむやになった事件を今になって再調査していたら、その調査していた人間が次々に襲われ、殺されたと言う訳だ。

 

「まぁ、正直それはどうでもいいんだけど……毛利蘭の記憶が消えたのは痛いわね」

 

 当初の予定では、浅見透の知り合いである青蘭が、浅見透に近く、同時に工藤新一に近かった毛利蘭に接触を試みるという計画だった。が、その肝心の女が……。

 

「計画を変更するか?」

「と言っても、鈴木財閥の令嬢に当たるのはリスクが高すぎるわ。本人はともかく、周りがね」

「ふむ……」

 

 欲しいのは工藤新一と浅見透が同時に活動していた時期の記録だ。

 その記録があれば、あの男がどこにいたか、何をしていたかも多少は読める。

 一応、浅見透の学校や施設も当たったが大した収穫はない。

 小さい頃から手先は器用だったという事、数か月の行方不明期間がある事、それ以外は普通だったという事くらいだ。いや――

 

「行方不明期間の後、施設近くで発見された時に視力を一時的に落としていたというのが気になるな」

 

 具体的に何が、という訳ではない。だが、頭の隅に引っかかった。

 

「頭部に負傷した痕があるっていうし、その時のショックで……ってことじゃないの?」

「その時点で怪我が治りかかっていたという記述がどうも、な」

 

 その時浅見透を診た病院、青蘭が透の行方を探している人間の振りをして担当していた医師から聞いた話だ。さすがに少々記憶が曖昧なようだったらしいが、大筋は外れていまい。

 

「傷そのものは治っていたという事だ。自然に治ったとしても、その間一人だったと思うか?」

「……誰かが、面倒を見ていた?」

「子供が一人でいたのならば、普通は警察に届ける。そうではなく、面倒を見ていた人間となると……」

「ただの人間ではない?」

 

 奴の両手を思い出す。間違いなく投擲術とリボルバーの訓練を受け、そして今も欠かさず続けている手だ。

 ならば、奴に訓練を施し、自主訓練の方法を教えたのは……

 

「青蘭、お前はそっちの方面を当たれ」

「いいけど……貴方は?」

 

 一つだけ、思った事がある。

 

「工藤新一は死んだはずだ。だが、結局死体は確認できていない。もし……もし生きていたならば?」

「地下に隠れているって言いたいの?」

「あぁ、そしてその工藤新一が、かなり親しかった女が記憶を失う程の危機に陥ったとなれば?」

 

 そこまで言うと、青蘭も思い当ったようだ。はっと目を見開いている。

 

「毛利蘭の周りに現れる?」

「まぁ、万が一だが……どちらにせよ、奴らは動く」

 

 浅見透の目であり、手であり、足である連中が。

 

「目を離すわけには……いかないだろう」

 

 

 

 

 

 

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

 

 

 

 

 

「いいのかい、お嬢ちゃん? クラスメートなんだろ?」

「怪我は大したことないし、それに記憶を失っている今じゃ僕は大した力になれないさ」

 

 状況を正確に知るための情報収集役、それとあまり考えたくないが……それなりに親しい佐藤に万が一があった時の報告役として、キャメルとも相談して恩田を付き添わせてアタシ達は現場を調べていた。

 

 ホテルに残ったアタシ達は、目暮のダンナに許可を取って佐藤が撃たれた現場を調べている。さすがに凶器の拳銃や、あの懐中電灯などはもう回収されて鑑識に回されているが、それ以外はあのままだ。

 殺人現場――今回は未遂だが――なんてもう慣れたもんだ。高給と待遇に釣られて、あの年下と思えない男の部下になってから。

 やはり今回の件にあまり部外者を関わらせたくないのか、いつもとは違い目暮のダンナが捜査協力を渋っていたが、『佐藤刑事は我々にとっても仲間です! 手伝わせてください!』と必死に頭を下げる恩田の熱意に負けて、渋々だが許可をくれたのだ。

 こういう時、恩田の真っ直ぐな所は本当に便利だ。

 

「それなら、ここで少しでも調べて何かを掴んで、蘭君を怖い目に遭わせた奴の正体に少しでも近づいた方が、彼女のためになるって考えたのさ」

 

 封鎖していた間に行った内部の人間の調査結果、監視カメラ、停電を作った仕掛け。

 そこらを調べる時に、あのお嬢ちゃんに着いていったと思っていた男みたいな女が途中から加わった。

 最初は警察官もキャメルも渋っていたが、現場の扱いには慣れているようだし、頭を使う奴は今は一人でも欲しい。

 なにせ、普段そういう役をする奴らが今は一人もいないのだ。

 一人くらい残せばいいものを……いや、

 

(……それくらい、向こうでの仕事が厄介だってことかい?)

 

 そうなると、むしろ自分やキャメルも同行した方が良かったんじゃ、と思うが……

 

(キャメルは護衛向き、初歩調査や応急手当てなんかの万が一にゃアタシ、そしてまだ訓練中で器用貧乏だけど広く浅くカバーできる恩田……それに、あのやたら頭の切れるボウヤもいる)

 

 まさか……いや、まさかじゃない。あるいは何かが起きるとあの男は予測していたのだろう。

 できるだけ主力を連れていきたい中での、ベストメンバーを残した。そう考えると……

 

(ったく、ホントにどこまで見えてんだか。予定を捨てて、こっちの事務所一本に絞ったのは正解だったかね)

 

 もし、あの夜の所長との会話がなく、当初の予定通り金を溜めてあのムカつく姉の計画を利用してたら……きっと自分はすぐさま逮捕されていただろう。あの男の手によって。

 

「それで、真純だっけ? なにか気付いたことはあるかい?」

「そうだねぇ、今の所は……」

 

 真純という自称高校生探偵は、じっとトイレの壁を見て、

 

「犯人、あの暗闇の中でかなり正確に狙うだけの腕があるみたいだね。外した弾が一発しかない」

「あぁ、キャメルも言ってたね。懐中電灯で暗闇は問題ないとはいえ、しっかり狙っているって」

 

 ひょっとしたら、海外とかの射撃場で撃ち慣れた奴か、あるいは自衛隊等の出身か。

 

「つっても、銃そのものは女性でも扱えるような反動の小さい奴。ある程度練習すればできないこともないってキャメルは言ってたっけか」

 

 そのキャメルは今、紅子の嬢ちゃんと一緒に監視カメラで配電室への侵入者をチェックしている。

 

「それにしても、ホテルの誰からも硝煙反応が出なかったっていうのが気になるなぁ……」

「ん? あぁ……」

 

 どうやってかの部分は分からないが、なぜかというところは分かる。

 

「多分、それが佐藤を撃った奴の切り札なのさ」

「切り札?」

「硝煙反応が出なかったら、犯人から外れる。他にやましい点が見つかっても大したことにならず、そこだけで切り抜けられるって考えじゃないかねぇ……」

 

 自分ならそうする。

 自分のその犯行は不可能だったという点が一つあればそれが武器になると考える。

 曖昧なままじゃあ、警察は踏み込まないだろう。計画を考えていた時はそんな点を考えていた。

 探偵事務所員として警察と絡む今、その考えはより強い。――あ、

 

(そうだ、犯人は警察……あるいはその関係者だったね。となると、そこら辺を熟知してる可能性はあるか)

 

「そもそも、刑事相手にこんな事をやらかしてんだ。よっぽど自信のある奴……でも同時に小心者か」

「小心者?」

「空になるまで弾ぶち込むってのは、大体弱い小心者のやることさ。めった刺しとかバラバラとか、凄惨って言われる殺し方の大体はね」

「なるほど」

 

 世良は、佐藤の血で染まったままの床――流れっぱなしだった水のせいで、少し薄くなっているが――を見て眉に皺を寄せる。

 

「さすが、浅見探偵事務所所員。正式な調査員じゃなくても名探偵揃いだね」

「あん?」

 

 そして真純は大げさに肩をすくめ、そして帽子をやや深く被り直してアタシの目を見て、

 

「犯人の狙いを、まるで本人のようにトレースして読んでいる。良く分かるんだね――犯罪者の気持ちが、さ」

 

 と、まぁ分かりやすい挑発をしてくる。

 

「ひょっとして、犯罪を考えたこと……あるのかな?」

 

 なるほど、こういうタイプかとため息を吐いて、口を開く。

 

「『浅見透ってどんな男なんだろう。いきなり現れて話題になって、しかも良く分からない。胡散臭いなぁ、怪しいなぁ』」

 

 なら、少しくらいやり返してもいいだろう。『人を試そうとする奴は基本的に人類の敵』という所長ほど過激じゃないが、

 

「『彼の周りを固めている人達は皆いなくて、ほどほどの繋がりを持つ人間しか残っていない。これはチャンスじゃないか?』」

 

 別に犯罪を犯す人間の視点にならなくても、こういう勝気――いや好戦的な奴の考えてることはなんとなく分かる。

 真純は、何かを続けようと開きかけていた口を開けたままこっちを見ている。

 

「『双子のメイドは意外とガードが固い。家政婦も探偵としての浅見透は話さない。本当に新入りの小泉紅子はどこまで知っているか分からない、恩田遼平は人がよさそうで大体は話してくれるだろうから後回し』」

 

 まっすぐ目を見て、大体こんな所だろうという思考を喋ってやれば、目元を引くつかせて黙ってしまった。

 ちっ、反論してくれりゃもうちょい読めるのに。

 

「『キャメルって人はそれなりにしっかりしてそうだけど、予想の外からつつかれると弱そうだ。まずは違う所にちょっかいをかけて警戒させよう。そうだ、この女の人なんてどうだろう?』」

 

 一筋の冷や汗が、真純の頬を伝う。

 

「『なんか微妙にすれてそうだし、看護師として入って調査員としても動いている。色々知ってそうだしつついてみよう。とりあえず怒らせて反応を見ようかな』」

 

 一歩近づいたら、ごくりと唾を飲み込んだ。

 

「喉を鳴らした時点でアンタの負けさ。今回は引きな」

 

 なんというか、ある意味で所長や沖矢に会わせたらいけない女かもしれない。

 根は善人っぽい安室はともかく、色んな意味でネジ飛びかけている所長と、その所長と妙に息が合う沖矢にとっちゃいいオモチャだ。

 

「遊ぶんなら、帰って来てから所長を相手にするんだね」

 

 ま、知ったこっちゃないけどさ。

 

 

 

 

 

 

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

 

 

 

 

 

「監視カメラ、有力な映像はなかったわね」

「日本の、それもただのホテルですから……。災害などの対策は何度も重ねるでしょうが、犯罪に対してはどうしても遅れが出るかと……」

「それは、日本で働きだした貴方の経験かしら?」

「えぇ、まぁ……向こうとこちらでは、人を信じるプロセスが違いますから」

 

 所長がまた連れてきた美人は、蘭さんと同じ歳の高校生で、しかし妙な落ちつきを見せる人だった。

 

「佐藤刑事を撃った人間、外に逃げたと思う?」

「……いいえ、違うと思います」

 

 小泉紅子。すでにふなちさんや恩田君と共に殺人事件を解決してみせた、新しい『探偵』だ。

 本人は、探偵を出来るほどの頭はないと言っているが……。

 

「あの時、小田切刑事部長の迅速な封鎖指示が出されました。普通に外に逃げおおせたのならば、少なくとも走って外に出る必要があるはず。ですが、それらしい人間の目撃例はありません」

 

 警察の人間の聞き取りの結果も、警視庁捜査一課の高木長介警部補――いつも長さんと呼ばれている刑事に回してもらった。

 所長の浅見の飲み仲間の一人で、基本飲み会好きの刑事部の人間では珍しく所長が二人で飲む人間だ。

 こう言う時に、所長が作った人脈等は非常に助かる。

 

「でも硝煙反応は出て来なかった。……方法はともかく、誤魔化す用意はあったのね」

「刑事が集まるパーティがある事を知っていた上で計画を立てていたのですから……すぐに封鎖される事は想定していたのでしょう」

「どうやら、相手は随分と狡賢そうね。しかし……あの男がいない時に大きな事件が起こるとは思わなかったわ」

「所長ですか?」

「ええ」

 

 紅子さんは、長い黒髪を今は後ろでまとめている。

 映像にもはや価値はないと見たのか、今彼女は例の結婚祝いのパーティ出席者のリストをパラパラめくっている。

 そして、それにも意味がないと思ったのかパタンとリストを閉じる。

 

「……やっぱり、せめて事件の背景が分からないと判断のしようがないわね。そこのところは聞けなかったのかしら?」

「えぇ、あの目暮警部もそこだけは……」

「つまり、かなり面倒くさい状態ってわけね」

「ですが状況が状況です。恩田さんが、病院で目暮警部達と接触していますし……彼なら多分」

「そうね、真っ当な警察官ならば、彼みたいな男は好ましいでしょうし」

 

 紅子さんが言うように、恩田君は自覚はないだろうが聞き出し役としては最適だったりする。

 

 瀬戸さんの訓練のおかげで、その気になれば気弱な所を出さず、自分も相手も落ち着かせて話を聞く事に長けている。

 

 あまりこんな汚い事は考えたくないが、身内であり、かつ刑事部で人気者の佐藤さんが倒れた今、捜査陣は揺さぶられているはずだ。

 恩田君が上手く立ちまわれば――いや、そうでなくとも繋がりの強い毛利探偵の娘が巻き込まれている。情報が手に入る可能性は非常に高いだろう。

 

 それに、あそこには今下笠姉妹もいる。事務所を訪ねてきた顧客から情報を聞き出し、場合によっては盗み聞きやカマかけなどの諜報に近い活動を得意とする彼女達だ。

 

 必ず、今夜中にも警察内部の情報を聞きだせる。そういう確信があった。

 

「紅子さん、そろそろ戻らなくていいのですか? 明日は学校が――」

「もう休みの通達はしておいたわ」

「……え、いや、でもそんなにあっさりと学校を――」

 

 

 

「いいのよ。あの学校で思い通りにならないことなんて、この小泉紅子には一切ないわ」

 

 

 

「……そ、そうですか」

 

 

 

 やっぱり、所長が連れてきた人は……どこか、変だ。

 

 

 

 

 

 

 




キール「逃げ道を開かなきゃ……!」
マリー「こいつらの装甲服、打撃が効かない!」
アムロ「銃も効かない!!」

アサミ「うし、じゃあ吹き飛ばそう。皆下がらないと死ぬでー(バクダンポイー」
ミズキ「ちょ」






●仁野保

最後の方の回想シーンでちょっとだけ喋る医者。故人。もうね、なんというか小物臭がひっどい小悪党。ある意味で劇中事件の諸悪の根源。
だけど妹さんは美人。



●風戸京介
米花薬師野病院心療科医師。36歳。
白鳥任三郎の主治医で、記憶喪失に陥った毛利蘭の診察も担当することになりましたとさ。


●高木長介
アニメ 390-391 本庁の刑事恋物語6

コミック44巻 File4~6

作中では一回しか出てきていないのですが、コナンとは違う警察らしいやり方がこっそり犯人を追いつめていた優秀な刑事。

ぶっちゃけ、私がコナン世界で一番好きな刑事かもしれません。
次点でアニオリ話での千葉刑事。

なお、作中では警部補と表現していますが本編では階級が不明……だったはず。
ただ、目暮の二年上の先輩で、皆から長さんと呼ばれている事から、警部よりは下なんだろうなぁと推測して警部補設定にしております。

どうやら独身の模様。

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