バイオハザード タウンオブストーリー   作:ライダーファイト(ただいま療養中)

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息抜き息抜き


数時間の平穏

あの小さく平穏な町に向かって、一台の赤い車が走っていた。車に乗車しているのは赤色の服を着て、赤茶色で髪を下ろし、容姿端麗、瞳が青色の女性

 

女性の名前はクレア・レッドフィールド。

 

彼女は兄のクリス・レッドフィールドや友人のレオン・スコット・ケネディと違い、戦う道ではなく救済の道を選びバイオテロや薬剤被害者の救済を行うNGO団体「テラセイブ」(Terra Save) に所属した。

 

 

テラセイブはB.S.A.A.と違い、バイオテロを直接的に制圧するのではなく、バイオテロの被害に遭った人やそれにより苦しむ人々に支援をしたり、バイオテロの糾弾や監視を行う事が主な仕事となる。

しかし、テラセイブはB.S.A.A.程ではないが、クレアのように銃が扱え、尚且つB.O.W.との遭遇の際もある程度対処している様子もある事から、それなりの戦闘訓練を積んだメンバーもいるようである。

 

 

 

クレアは車を運転しながら耳に装着している小型の通信機で、テラセイブの本部に通信を入れる。

小型の通信機に雑音が少々入ったが、無事にテラセイブの本部に通信が入り、通信に出たのはクレアより若い男性であった。

 

『こちらサリー。クレアさん例の町には着きましたか?』

 

「いいえ、まだ着いていないけどもう少しで着くわ。それよりサリー、あの村についてもう一度詳細を聞きたいんだけど」

 

『分かりました』

 

 

彼の名はサリー、テラセイブに所属したのはバイオテロから人々を救いたいという強い思いから所属したが、今回はクレアのサポート的な役割をすることとなった。

 

 

『例の町の森でBOW化した熊が4週間前に見つかり、その調査で2週間前にハンスが向かい1週間調査の連絡がありましたが、その次の日から連絡がぷっつりと切れました』

 

サリーは続ける。

 

 

『いくらBOW相手でも、ハンスなら退けるはすなんですが?』

 

「ええ、そうねハンスは元グリンベレーだから大丈夫だと思うんだけど・・・・・相手がBOWだと何が起こるか分からないから」

 

『そうですね。そのためにクレアさん1人に出動してもらうなんて申し訳ありません』

 

クレアは通信越しでサリーの言葉に微笑みながら、返答した。

 

「そんな気にしないで、仕方ないわよテラセイブだって人手不足なんだから、なるべく人員減は避けたいんでしょ?」

 

クレアの言い方にサリーは納得しようとするも、やはり心の中で留めておくことはできず口に出した。

 

『それでもですよ!クレアさん1人だけに行かせるなんて酷です。いくらクレアさんがラクーン・シティの生き残りでBOWの戦いに慣れているからって危険すぎます!』

 

「フフッ、心配してくれてありがとうサリー。でも私は大丈夫だから安心して、そろそろ町に到着しそうだから通信を切るわね」

 

『分かりました。クレアさんどうかお気を付けて』

 

「ええ、気を付けるわ」

 

 

サリーの心配に、クレアは普通に返事をして通信機を切った。

 

 

 

例のBOWが発見された町に到着したクレアは車に降りず、まずは乗りながら町の様子を確認するも町はそこまで怪しいところや可笑しなところはないが、車に乗っているだけでは分からないため車を降りようと思い、調度良いところに駐車場を見つけて止めた。

 

もちろん服の中にはガンホルダーを装備させている。

 

 

車から降りると、いつの間にかクレアは町の住人に囲まれていた大人にも子供にも、そして町の住人はとても険悪そうな目でクレアを見ている。

 

 

 

町の住人の様子にクレアは警戒をして、服の中に装備しているガンホルダーまで手を持っていく。

 

 

 

住人が手を上げると、クレアもその動きと共にガンホルダーに手を突っ込ませると、いきなり町の住人はクレアに拍手をした。

 

「・・・・・・・・・・え?」

 

襲い掛かってくるのではなく、いきなり自分に拍手をしてきたことに疑問を浮かべ、ガンホルダーに手を突っ込ませたまま首を傾げた。

 

 

「いらっしゃいお嬢さん。ようこそ私達の町【ナーベル・タウン】へ」

 

そこへ住人の波から声を発しながら出てきたのは、杖を持った白い髭を蓄えた老人である。見るところ町長なのかもしれない。

 

「私はこの町の町長をやっております。ペルー・ロイバーと申します。してあなたは何をしにここへやって来たのですかな?」

 

 

町長は手を差し出すと、クレアもちゃんと手を差し出しながら言おうとするも町の人間を疑うわけではないが、どこにBOWを製造している研究者が居るか分からないため、クレアは自分がテラセイブの人間であることは隠すことにした。

 

「どうも、クレア・レッドフィールドと言います。気ままに車で旅行をしていて、この町に着いたんです」

 

クレアの言葉に町長は笑った。

 

 

「ホッホッホッ!そうですか車での旅行でこの町まで来るとは、珍しい人もいらっしゃいますな」

 

町長は笑いながら、町の住人に言う。

 

 

「みんな!久しぶりの都会の人です。存分にこの町の物で迎えましょう!!!」

 

町長の言葉に町の住人は歓声を上げ、何かの準備に取り掛かるものもいれば、クレアの元までやってくる人がいる。

 

「ねえお姉ちゃん!どこから来たの!?」

 

「お姉ちゃん!!私と遊んで!!!」

 

「あのすいません!恋人はいらっしゃるんですか!??」

 

「あなたがいる都会の事を聞かせてくれませんか!?」

 

「あなたって、どこから来たの?」

 

 

町の住人からの数々の質問に困惑するクレアであったが、町長の咳払いと言葉により町の住人は驚いて、クレアから離れた。

 

 

「これこれみんな、クレアさんが困っておるじゃろうが、質問なら晩御飯の時にすれば良いじゃろ?」

 

町長の言葉に住人は「はーい!」と一斉に声を出して、どこかえと行ってしまった。

 

 

 

町長は謝る。

 

 

「すいませんの。みんな都会から来る人が珍しいのです」

 

クレアはまた疑問を浮かべながら、聞いた。

 

「この町の人達は大きな町には出ないんですか?」

 

町長は笑いながら答えた。

 

 

「ホッホッホッホッ!!出るものも少なくはないのですが、この町でも働ける場所もありますし何よりみんな家族のように暮らしておりますから、出たくないものが多いのです」

 

町長の説明にクレアは心が暖かく感じた。こんなに町の住人が力を合わせて暮らしていることに、そして何としてもこの町をバイオハザードが発生する前に助けたいと。

 

 

「それでは、この町の色々な物の紹介をいたしましょうか?」

 

「あ、できればお願いします!」

 

それを聞いたクレアはお願いする。色々な場所を紹介されながらも怪しく感じられないよう町長に聞いてみるも、どうにも町に怪しく感じる場所はなかったが、もしかしたら町長や住人が知らないことが隠されているかもしれないと考え、クレアは明日調査を始めることを決める。

 

町はもう夜となり、どうやら今から町の住人全員でクレアの歓迎パーティーを始めることとなった。

 

パーティーが始まると、町の住人はまたクレアの元まで来て矢継ぎ早に質問を投げ掛けた。

 

 

パーティーでクレアは食べ物を食べ、町の住人と話していると少数の人達が誰かの話をしていた。

 

クレアは気になり、そこの集団に話し掛ける。

 

 

「あなたたち、何の話をしているの?」

 

クレアが声を懸けると、その集団はクレアに振り向く。

 

 

「何ですか?」

 

「いえ、今誰かの話をしていたから、この町で他に誰かいるの?」

 

クレアの言葉に、町の住人は頷き口を開く。

 

「はい、いますよ。元はこの町の住人ではないのですが今はこの町の住人となって少し先にある森の中で小屋を建てて狩りをしながら暮らしている男性が、そのちょっ愛想はないんですが、とっても優しくてよく獲物をお裾分けでくれたりするんです!」

 

「今日パーティーがあるからって誘ったんだけど、行く気はないって言って小屋に入っちゃったんですよ」

 

「あ~あ、あ~。僕好きなんだけどなライアンさん」

 

「ライアン?」

 

「うん!ライアン・コーラットさん!十年以上前にボロボロな姿でこの町に来た人なんだ!好い人だよ!後でお姉ちゃんにも紹介するね」

 

「ええ、よろしく」

 

 

子供の言葉にクレアは頷くも、クレアはそのライアン・コーラットという男を怪しんだ。

この町の住人ではなく、十年以上前にこの町に住み着いている。もしかしたらその男はアンブレラの生き残りの科学者なのではないかと踏んで。

 

「ねえ、明日その人の所に案内してくれる」

 

「・・・・・・・・・・良いよ!」

 

 

調査をするクレアに、子供は屈託のない笑みで答えた。

 

 

だが、今はそんなことを忘れてクレアはパーティーを楽しむことにした。

 

 

パーティーが終わると疲れ果てたのか、クレアは住人に紹介された小さなホテルに泊まった。もちろん車も停めている。

 

クレアは上を一枚だけ脱ぎガンホルダーも外すが、すぐ近くに置いて眠りに就いてしまった。

 

(疲れたから、今日の調査は終わりにして明日また調査しましょう)

 

しかし、この時がこの町で今から起ころうとする地獄の瞬間である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パーティーが終わったその頃、暗い場所で1人の男が携帯に通信を入れていた。

 

「はい、そうです。テラセイブの・・・・・クレア・レッドフィールドがやって来ました」

 

男は険しい顔で言い続ける。

 

「ええ、奴はラクーン・シティの生き残りです。奴が来たということは我々の危険性を意味します。少々早いですが実験を始めましょう。このウィルスを起動させ奴に戦闘データを取って貰いましょう」

 

 

男の電話の相手は、それを許可した。

 

「はい、分かりました。ありがとうございます。それでは“バイオハザード”を始めましょう」

 

 

 

地獄の開始である

 




感想待っています!
それと俺の別作品も見てください。後アンケートもやっております。
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