バイオハザード タウンオブストーリー 作:ライダーファイト(ただいま療養中)
クレアが静かにホテルで眠っている中。
怪しい部屋で白衣を着た一人の男が、培養液の前に立ってパソコンを操作していた。
「“こいつ”を完成させるには後2日掛かるのに・・・・まあ良い小型だが制御装置をこいつの肉体に埋め込んだからな」
白衣の男は狂喜の笑みを見せると、パソコンを素早く叩いて英文字の暗号を打っていき、最後にEnterキーを強く押した。
それと共に培養液の中に入っているものが、泡を立て目を開けた。
この街に地獄を変えようとする。
男は狂喜の笑みを浮かべたまま言った。
「さあ、地獄の始まりだ」
※
まだクレアは小さな寝息を立てながら眠っていると、いきなり外から爆発音が聞こえた。
「!? 何!今の爆発音は!?」
爆発音に飛び起き、クレアは近くに置いたガンホルダーを手に取り、急いでカーテンを開け窓も開ける。
窓を開けて見れば、そこに広がっていたのは炎に燃え上がる街であった。
「な、何よ・・・・・これは?」
クレアは炎に包まれた街を見て微かにだが思い出してしまった。15年前に自分が最初に味わったバイオハザードを。
数分間外を見ながら突っ立ってしまったが、クレアは気を取り戻し走り出す。
「こんなところでボーっとしてられないは!早く街の人たちを助けに行かないと!」
クレアは決意を胸に、街の地獄に飛び込んでいく。
※
街が炎に包まれた頃、街の少し離れた森の中に建てられている小屋で、1人の男が腰にホルスターを巻き付け腰の辺りにナイフを装備して出てきた。
炎に包まれ燃え上がる街を見た男は、驚愕の顔をした。
「な、一体何が起こったんだ!?この街で・・・・まさか!?バイオハザードがこの街で起きたのか?そんなまさか!?」
炎に包まれた街を見て、男性はバイオハザードが起こった可能性を考えたが、すぐに否定しきっと爆発事故だと思ったが、その可能性は一瞬にして打ち砕かれた。
なぜなら・・・・・・・・・・・・・
「ウア、ァァァァァ・・・・・ァ、ァ、ァ、アァァァアア」
「!? まさか・・・・本当に、バイオハザードが起きるとはな」
声を聞き後ろを振り向くと、男性は一瞬驚愕の顔を見せた。そこにいたのは皮膚が爛れ白目を向き口の中にある歯が数本抜け、ゆっくりと歩く゛ゾンビ゛であった。
男性が15年前に戦ったゾンビと全くもって同じであった。
だが、男性はすぐに驚愕の顔から怒りの顔になりホルスターからパラオーディナンス1911を抜き取り、ゾンビに構え迷わず撃った。
撃ち放たれた9mmパラベラムは見事、ゾンビの弱点である額に命中し、額を貫かれたゾンビは仰向けに倒れた。
男性の撃ち方に迷いはなかったが、それでも男性は倒れたゾンビの元まで行き、死体の顔を見ながら唇を噛み締めた。
そしてすぐに顔を上げ、炎に包まれた街を見ながら口を開いた。
「この事件を起こした奴は、必ずあの街にいるはずだ。待っていろ首謀者・・・・絶対に見つけて殺す」
「・・・・だが、その前に生き残っている人たちがいるはずだ。まずは人命救助からだ」
男性はパラオーディナンス1911をホルスターに戻して、街の人たちを助けに走り出した。
※
ホテルから出たクレアは、車に乗って生存者がいないか探していたが、可笑しなことに街には人っ子1人か人影も声も何もしなかった。
「どういうこと?家は炎に包まれてるのに、人影も何も全くもって見当たらない」
クレアは車を運転しながら、周りを探していくがちっとも街の住人の影も形も見当たらなかった。
その時である。
クレアの車の周りから、いきなり地鳴りが起きたのである。
「な、何この地鳴りは?」
地鳴りが起きたためクレアは一端車を止め、窓を開けて周りを確認した。地鳴りは次第にクレアの方へと迫るように大きくなり、すると地面から鋭利に尖った尻尾のようなものが現れクレアの車を突き刺し持ち上げた。
「きゃっ!?な、何なの一体?・・・!?」
いきなりの衝撃にクレアは車の扉を開けて確認する。クレアは驚きながらもその攻撃は分かっていた。それは生物をベースにした巨大BOWであることが。
そして、このままでは車ごと殺されるのが分かっているクレアは、すぐに車の助手席に置いてある。スリング付きのショットガン・モスバーグM590を肩に掛け、ショットガンの弾とハンドガンの弾を持てるだけ持ち、車から飛び降りた。
車から飛び降りると、そのまま車は尻尾らしきものに勢いよく、どこかに放り投げられ爆発した。
飛び降りたクレアは服や顔が土まみれになりながらも、体を起こす。
だが、そこから聞き覚えのある呻き声が、放火している家の影から現れた。
「「「ウ、アァァァァ、アァァァァァァァァア」」」
既にこの街のゾンビ化した人達がクレアを見つけては、おぼつかない足取りでクレア・レッドフィールドに襲い掛かろうとすら。
襲い掛かろうとしてくる大量のゾンビに、クレアはガンホルダーから素早く、クレアの所有している拳銃・ベレッタ90-twoを抜き取り、ゾンビどもに構える。
ベレッタ90-twoはイタリアのピエトロ・ベレッタ社が生産・販売している自動拳銃であり、 ベレッタ92の発展型から発売され、9×19mm弾、9×21mm弾、.40S&W弾を使用する3つのモデルが存在する他、撃発方式と安全装置の有無によっても3つのモデルにも分けられている。
またフレーム先端下部にピカティニー・レールを配し、フラッシュライトやレーザーサイトといったアクセサリーを装着することが可能であり、このアクセサリー非装着時にレールを保護するプラスチック製プロテクターも付属している。更にフレームとスライドの再設計により凹凸を廃し、全体的に丸みを帯びた形状となったことにより、ホルスターへの引っかかりが起こりづらくなった。
この他にもスケルトンハンマーの採用、照準器の改良、装弾数の増加といった変更が加えられているものの、アルミニウム合金製フレーム・スチール製スライドの組み合わせという点や、作動方式に関してはベレッタ92と同一となっている。
クレアが持っているのは、Type DのDAO型(ダブルアクションオンリー)型で、レバーが廃され、ハンマーもスパーレスハンマーとなっているモデル。
そして説明した通り、クレアの持つベレッタ90-twoは、ピカティニー・レールにレーザーサイトを装着している。
因みに、弾丸は9mmパラベラムで装弾数は15発である。
「・・・・・・・・・・・ふっ!」
狙いを済ましてハンドガンを撃つ、三発の弾丸がゾンビの肉体に当たり倒れた。
それでもゾンビの数が余りにも多くクレアは不利と判断して、ゾンビを一体倒してから走り出した。
「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ・・・・くっ!?」
クレアは必死にゾンビ達から逃げるも、途中で銃を撃つ。
一体のゾンビが倒れるのを筆頭に、後ろにいたゾンビも倒れるが、さらに後ろには十数体のゾンビが迫ってきていた。
「ハァハァハァハァ、ハァハァハァハァ、ハァハァハァハァ、ハァハァハァハァ」
息を切らしながらも走るクレア、十数体のゾンビを何とか撒けたが、街の中では大量のゾンビが出現するばかり、そのためクレアは一度森へと避難した。
それでも森の中にもゾンビはいたため、今クレアは十体のゾンビに逃げていたが、体力が限界に来たためクレアは走るのを止めゾンビ達に体を向けベレッタ90-twoをゾンビに狙いを済まして撃つ。
「!? 弾切れ!?」
だが、ベレッタ90-twoの弾丸が四発撃って弾切れになってしまった。大方追われていた大量のゾンビに撃ったため、マガジンの弾が四発しかなかったのであろう。
弾切れになったハンドガンをクレアは急いで新たなマガジンを挿入するも、十体の中二体しかゾンビは倒れておらず残りの八体が迫ってくる。
このゾンビ達は動きは遅くなく、大抵が早歩きのような歩きで腕を伸ばしクレアに噛みつくするところまで近付いてくる。
クレアが対処できなかったその時である。
「・・・・後ろを振り向け!」
後ろから男に大声が聞こえ、クレアは驚きながらも後ろを振り向くと、その後ろには黒のタンクトップを着てダークブルーのジャケットを羽織り茶色のチノパンを履いた男が、ハンドガンを構えクレア・レッドフィールドに迫り来るゾンビへと撃ち放つ。
銃口から放たれる9mmパラベラムの弾丸が、ゾンビ一体の額を撃ち抜き、男は狙いを定め引き金を引いていきそれと共にゾンビは次々と額を撃ち抜かれ倒れていく、八体いたゾンビは早くも一体となる。
男は最後の一体のゾンビに、ハンドガンを下げ腰にぶら下げているナイフに手を掛け、そのナイフを投擲した。
「アアア゛ァァ゛ァ゛ァ゛!?」
投擲したナイフは見事ゾンビの顔に突き刺さり、そのまま体を痙攣させたまま死んだ。
男の余りにも卓越した銃の使い方に、クレアは驚きながらも男を見るも、クレアは男に叫ぶ。
「危ない!後ろっ!?」
男の後ろにゾンビが飛び出てきたため、クレアはマガジンを装填しスライドを引き、飛び出てきたゾンビに構えようするが、男は飛び出てきたゾンビに落ち着いて対処し顔面をバックブローで殴った。
「アアァァァ・・・アアァァアァァ!!?」
バックブローを喰らったゾンビは死んだ。男は死んだゾンビを気にせず、クレアに話し掛けた。
「まさか、森の中で生存者に出くわすとはな・・・・大丈夫かお嬢さん」
「それにしても・・・・お嬢さん・・・・・・あんた街じゃ見かけない顔だぞ?もしかして旅行者みたいなものか?」
お嬢さんと呼ばれてクレアはムッとしてしまい、少し不機嫌な声質で言う。
「悪いけどお嬢さんって呼ばないでくれる。お嬢さんって年齢でもないのよ」
「それにそっちこそ誰なの?」
クレアの台詞に、男は軽く笑いながらハンドガンをホルスターに戻して返す。
「相手の名前を訪ねる前に、まず最初に自分の名前を言うのが礼儀だぜ・・・・・・お嬢さん」
再びお嬢さん呼ばわりされ、クレアは怒りを見せそうになったが堪えて、自分の名前と所属先まで言ってしまった。
「私の名前はクレア・レッドフィールド!NGO団体テラセイブの一員よ!」
「・・・・テラセイブ、だと?」
自分の言ったことにクレアは迂闊だと思った。
この男は自分を助けてくれたが、それは芝居でバイオハザードを起こした仲間の一員だったら、隙を見せた瞬間に殺されるかもしれないと考えたのである。
「テラセイブ・・・・と言うと、バイオテロから人々を救済する組織だったな」
「わざわざ今起きてるバイオハザードの鎮圧に来たのか?だったら遅すぎるぞ・・・・・俺の小屋でもゾンビが何体もいるからな」
小屋。
その言葉を聞いたクレアは思い出した。自分の歓迎会で子供が小屋に住んでる男性のことを。
「もしかして、あなた子供達が言っていた男!?」
「・・・・・? 街の子供どもは俺のことを話したのか。そうさ。俺の名前はライアン・コーラットだ」
この街の気になる人間に会えたことに、クレアは怪しいと思いながら言う。
「あなたなの?バイオハザードを起こしたのは?」
クレアの言葉にライアンは勘弁してくれと言うように、手首を振った。
「・・・・・おいおい、俺が怪しいのは分かるが止めてくれよ。十年前この街に来た俺は余所者だが・・・・この街の人達にはお礼しきれないほど良くして貰ったんだ。そんなふざけた真似はしない!」
ライアン・コーラットの強くも真っ直ぐな言い方と瞳にクレアは後退り分かった。
この男はやってないと。
「分かった・・・・・・・・あなたを信じるわ」
「・・・・・・ああ、今は信じるだけでもありがたい。そんな事より」
ライアンはクレアの顔を見ながら言う。
「そろそろ動こう・・・・・ここにいたんじゃ奴等に囲まれて死ぬだけだ。それにまだ生きている人がいるかもしれないんだ人命救助を優先に動こう」
「そうね・・・・・・・・」
クレアは頷きライアンはあるものを投げ渡した。それは通信機とハンドガンの弾が入っている箱であった。
「その通信機は俺の通信機に繋がるように周波数を合わせてある。上手く操作すればテラセイブの本部に繋がるかもしれない。それと念のためにハンドガンの弾も持っておけ」
ライアンはホルスターからハンドガンを取り出し、顔の前に持っていくと凄みのある顔で言う。
「行くぞ。クレア」
「・・・任せて」
2人はハンドガンを持って、炎の街へと歩を進める。
基本作者はバイオハザードでは弾が少ないときは、ゾンビは倒さずに無視して進んでました。
特に0と1では。