父も母も兄も姉も弟も妹も祖父も祖母も夫も妻も恋人も子供も友達も隣人も、誰もお互いを愛してなどはいない。
この世界には悪魔と死神が隙間なく溢れかえり、いつ何時でもそこかしこに漂い蔓延っている。
悪魔は人の心に入り込み、人の体を操る。
悪魔に取り憑かれた人間は、人間を欺き、人間から強奪し、人間を姦淫し、人間を殺す。
死神は人の耳元で囁き、人間に自死すら迫る。
精神から自死に取り憑かれた人間には、少なくとも数ヵ月は闇が周囲を常に徘徊する。
しかしこの事実は、本当は誰もが知っている。
間違いなく知っているのに、それらを諦観し、目を瞑っている。
悪魔や死神を滅しようとするほどの熱量を持たない。
いつまでも実現はされない。
誰も、誰かを本当に愛してなどいないからだ。
悪魔や死神で溢れ返り、その者らの影で汚れに汚れ、黒く淀んだ世界。
そんな世界に、お互いが居ることを良しとしたままでいる。
地獄のような世界に、新たに魂を引き込み、同じく地獄に陥れようと、我が子として肉体に魂を引きずり降ろし閉じ込め、悪魔や死神の群れの中に放逐する輩のなんと多いことか。
正気とは思えぬ。
この世界に生きるすべての人間は、意識はなくとも己の愛に常に嘘をついている。
MISSION 3-1
各員、出撃の事前準備完了後、吹雪たちのブリーフィングの少し前
霧島
「――つまり、偽装の遠征任務ですか?」
長門
「そういうことだ。
お前たちには後日、敢行される作戦に合わせて、
当日は先に該当の作戦海域から、少し超えた所まで出ていてもらいたい。
だいぶ遠回りして移動することになるため、時間がかかる。
よって早めの出撃、というわけだ」
霧島
(……)
「なるほど」
金剛
「それはダンテも一緒なんデスカ!?」
長門
「……いや、彼はまた別だ。当日の本作戦の方に参加してもらう。
例の"石"を組み込んだ新弾薬の報告は受けているな?
それを含め、お前たちも全ての準備を完了させた後、出撃してもらうぞ」
金剛
「……行きたくないデース……」ブー…
長門
「おい……」
比叡
「お姉さまっ!?」
・・・・・・
金剛
「最近、まともに話せてすらいないデス!
だいたい、ダンテはいったいどこで寝泊りしてるんデスカー!?」
長門
「む? 本人からは聞いていないのか?」
榛名
「それが、どうもすれ違いが多いようでして……」
長門
「ふむ……」
金剛
「ブーブー!!」
長門
(……これは私が勝手に言ってしまってもいいものなのだろうか……。
……もういっそ陸奥に投げてしまうか……?)
長門
「……あー、陸奥ならば――」
金剛
「陸奥は話してくれそうな気がしないデス」
長門
「なに、そうなのか?」
金剛
「勘デス。女の……」
長門
「……」
・・・・・・
金剛
「イエス! 大船に乗ったつもりでいるといいデース! そのかわり、頼みましたヨ!長門!」
長門
「ああ、なんとかやってみよう……」
比叡
「すみません、本当に……」
長門
「……いいさ……」
(これで士気が高まるというのであれば、な……。 仕方あるまい……)
――――――
朝
提督室・寝室
ダンテ
「……」ムクリ…
ダンテ
「ン"……あ"ー…」グッグッ…
ダンテ
(……いい生活してるせいか、習慣になってきてるな)
「……年か?」huh...
――――――
洗面所
ジャー バシャバシャ パッパッ
フキフキ…
ダンテ
「……ン?」←鏡の異変に気付いた
[軍港の裏で] ←赤い口紅で書かれた文字(日本語)
ダンテ
「……」
――――――
軍港・裏
ダンテ
「……岬のところか? ……アン?」
ヒラヒラ
ダンテ
「……あっちか……」
(見えづれぇ……)
――――――
軍港・裏、岬からは少し遠いところ(*周りからは見え辛い)
ダンテ
「ヘイ」スタスタ
トリッシュ
「おはよう」
ダンテ
「……おう。
お前な、あれやめろ。何のホラーかと思ったぜ」
トリッシュ
「ふふふ、いい眠気覚ましにはなったでしょ?」
ダンテ
「huh...」
・・・・・・
ダンテ
「なるほどな、そういうことかよ。 ……エンツォは?」
トリッシュ
「まったくの無事よ。 逞しいことに、"次"はどうしようかって考えてるわ」
ダンテ
「そいつは何よりだ」ha
トリッシュ
「今はいくつ奪い返したの?」
ダンテ
「まだ2つだけだな。 一つはこっちの娘っ子が拾ってきてな」
トリッシュ
「へぇ」
ダンテ
「……それで、押し入りやがった奴の情報は?」
トリッシュ
「私の方でまだ調査中」
ダンテ
「ハァン……。 あいつは?」
トリッシュ
「明日にはこっちに来るそうよ。 あの子はあの子で調べてたことがあったから。
それであなたに直接話したいことがあるそうだから、明日、また同じ時間にここで」
ダンテ
「フーン。 ま、わかったぜ」
・・・・・・
ダンテ
「あいつからは他の仕事を受けてるって聞いてたんだがな。
お前も一応こっちには入るのか?」
トリッシュ
「そうだけど、まだしばらくあとよ。 調査が終わってないから」
ダンテ
「なるほどね」
トリッシュ
「それじゃ」
ダンテ
「おう」
ヒュンッ
ダンテ
(……戻るか。 そろそろあいつも呼びに来る時間になるだろうしな)スタスタスタ
――――――
提督室・私室
ガチャ、パタン
ダンテ
「……アーそうだ、鏡のやつ消しとくか……」
――――――
洗面所
―カチャ
ダンテ
「……あ? ……消えてやがる……マジでホラーじゃねぇか……」
――――――
W島攻略作戦、ブリーフィング
*ケルビはお留守番
テトテトテト、ピタッ
吹雪
(……今回の作戦が、改めて私にとって初めての……)
夕立
「吹雪ちゃん?」
吹雪
「……あっ、ごめん! 今開けるねっ!」
睦月
(……)
ガラガラ
ワイワイ
如月
「――。 ……ん? あら、睦月ちゃん♪」タタタ
睦月
「あっ、如月ちゃんっ!」
つ⊂ ギュッ
睦月
「もしかして如月ちゃんもこの作戦にっ?」
如月
「ええ♪」
睦月
「わぁーっ! 久しぶりに一緒だね!」
如月
「そうね♪」ウフフッ
望月
「相変わらずあの二人、あたしたち姉妹の中でもべったりコンビだよなー」
弥生
「……うらやましくなんか、ない……」
吹雪
「ん?」
夕立
「吹雪ちゃんは二人、初めてっぽい?」
望月
「んぁ? …ぁあ、望月でーす」
弥生
「弥生です……。 あ、気を使わないでくれていい…です」
吹雪
「吹雪です。よろしくお願いいたしますっ」ペコリ
ワイワイ
―ガラガラ
長門
「……」
吹雪
「あっ」
タタタタッ
…シーン…
長門
「…………む?」
―ガラガラ…
陸奥
「……」
長門
「……陸奥、一人か? ダンテはどうした?」
陸奥
「……」コツコツコツ…
スッ… ←耳打ち
長門
「……なに? 探し回っても見当たらなかった?」ボソ…
陸奥
「……」コク…
長門
「……わかった。
まぁ彼の場合、我々ではどの道、作戦上は持て余してしまうし、
"例の敵種"の数や動向が不確定すぎる現在では、彼には前回同様、
臨機応変に動いてもらったほうがいいだろう。
しかし、今回の状況やこちら側の作戦展開の動きだけは彼にも把握しておいてほしい。
すまんが、見つけたら陸奥の方から説明しておいてくれ」
陸奥
「……わかったわ」
一同
「「…… っぽい?」」
・・・・・・
川内
「……敬礼!」∠ ピッ
∠∠∠ ピピピッ
長門・陸奥
「……」∠ ピッ
長門
「提督代理の長門だ。さっそくだが、ブリーフィングに入る」
陸奥
「……」
――――――
ブリーフィング終了後
甘味処 間宮にて。
吹雪、皆から激励を受けて
北上
「まぁ今更、ジタバタしてもしょうがないし、気楽にやればー」ヒラヒラ
大井
「いいこと?
北上さんが私との時間を割いてまで教えたんだから、
一発くらいは当てて帰りなさいよねっ」
ペシッ
吹雪
「あぅっ……はぃ……」
・・・・・・
吹雪
(…………)
睦月
「……大丈夫だよ、吹雪ちゃん」
吹雪
「……え?」
睦月
「大丈夫、きっとできるよ。
吹雪ちゃん、あんなに一生懸命、特訓したんだもんっ」
つ⊂ ギュ…
吹雪
「……ぁ」
睦月
「……私は信じてるっ。
自信を持って! 吹雪ちゃんなら絶対、大丈夫だよっ!」
吹雪
「睦月ちゃん……」
夕立
「あのおひげの人も言ってたっぽい、自信を持てって。
大丈夫っぽい! もちろん私だって、吹雪ちゃんのこと信じてるっぽい!」
吹雪
「……うんっ! ありがとう二人とも!」
如月
「……ふふっ」ニコ ←木陰から見ていた
――――――
提督室
シーン…
ダンテ
「…………来ねぇ……」
・・・・・・
ダンテ
(……珍しく今日は遅いな。あいつがこねぇと――)
…ガチャ
ダンテ
「お」
陸奥
(……)…チラ
「……戻ってたんだ」パタン…
ダンテ
「ン、あぁ。
……アン? お前、今日一回ここに来たのか?」
陸奥
「……そうだけど?」
ダンテ
「……」
(まさかな……)
・・・・・・
陸奥
「はい」スッ
つ日 コトンッ!
ダンテ
「……どうも」
…ポスッ
陸奥
「……」o旦 スー、コク…
ダンテ
「……」
・・・・・・
陸奥
「……」
ダンテ
「……uh-……なぁおい、今日はブリーフィングがあるんじゃなかったか?」
陸奥
「……もう終わったわ」
ダンテ
(……)
「……マジかよ。そいつはすまなかったな……」
陸奥
「……」o旦 スー、コク…
ダンテ
「……」つ日 …ゴクッ…
・・・・・・
ダンテ
「……huh, 俺は今日、相当早く起きたと思ってたんだがな。
お前も今日は、けっこう早めに起こしに来てたんだな」hahaha
陸奥
「……そうね」o旦 …
ダンテ
「…………ハァ。 なんだよ、怒ってんのか?ブリーフィングか?
だからそれは本当にすまn」
陸奥
「ねぇ」
ダンテ
「あ?」
陸奥
「質問するのは私だから。 あなたじゃないの」
ダンテ
「……あいよ……」
・・・・・・
陸奥
「それで聞きたいんだけど、あのリップは何?
どこかの女と会ってたりでもしてたの?
まさかあのリップ自体があなた自身の持ち物で、
自分でやった、なんてわけでもないでしょう」
ダンテ
(相当な変人だなそりゃ)
「そもそも、俺に似合うようなリップがあるんなら教えてほしいもんだね」ha ha-
Σ バンッ!
ダンテ
「」
陸奥
「こ た え て !」
ダンテ
「……前に話したことがあったろ、相棒さ。 あいつもこっちに来てるみたいでな。
ちょいと会ってきたのさ」
陸奥
「……え ちょっと待って。 ……相棒って女の人だったの……?」
ダンテ
「ああ。 言ってなかったか?」
陸奥
「…………ついさっき終わった次回作戦のブリーフィングの内容、今から説明するわ。
話すのが遅れてごめんなさいね」
ダンテ
「……いや。 よろしく頼む」
・・・・・・
陸奥
「……ま、だいたいこんな感じね。 いい?」
ダンテ
「ああ」
陸奥
「そ」スクッ コツコツコツ
ガチャ、パタン ←私室の方
ダンテ
「……」
―ガチャ、パタン
コツコツ
陸奥
「それじゃ私はこれ(洗濯物)、洗ってくるから」
ダンテ
「…おう、いつも悪いな」
陸奥
「……別に。仕事だから」ガチャ
パタン…
ダンテ
「huh...」ポリポリ…
――――――
コツコツコツ… ピタ…
陸奥
(…………何やってるんだろ、私……」ガビーン…
陸奥
(……会って、まだ一週間……。 なのに、いくらずっと近くにいたからって、
それで何でもわかってたような気になって……勝手に八つ当たりして……)
「……はぁ……」
つ[洗濯物]⊂
陸奥
「……」スンスン…
陸奥
「…………っ////」
陸奥
(何覚えようとしてるのよっ ばっかみたいっ////」
コツコツコツコツッ
――――――
夜
三水戦の部屋・吹雪たちの方
ケルビ
「Zzz..」
ホヤホヤッ ←入渠後
夕立
「吹雪ちゃん、もう全然平気っぽい?」フキフキ ←タオルで髪を拭っている
吹雪
「うんっ。 みんな、励ましてくれたから……。
夕立ちゃんも」
夕立
「んふふ~っ」
吹雪
「ふふっ。 睦月ちゃんも」
睦月
「……私もね、昔、如月ちゃんが同じように信じてるって言ってくれたことがあるの。
それですごく元気になれたから……」
吹雪
「如月ちゃんが?」
睦月
「うん。
……あのね、私、睦月型の一番艦なんだけど、
如月ちゃんのほうがちょっとだけ就役が早いお姉さんなの」
夕立
「へぇ、なんか珍しいっぽい~?」
睦月
「うん。 それで、私がここの鎮守府に着任して、すぐに実戦があって……。
なんにもしないうちに先輩たちが片付けてくれたけど、私、小破しちゃったの。
……そしたら、如月ちゃんが付きっきりで面倒を見てくれて……励ましてくれて……。
すごく、感謝してるの」
吹雪
「わぁ……まるで私と睦月ちゃんみたいだねっ」
睦月
「っ……わ、私なんて全然っ……」
「そんなことないよ!」
「っ……吹雪ちゃんっ……」
夕立
「……」
(そういえば、夕立が初めて入渠したときはなぜか、
出撃もしてなかった長門さんが一緒に入ってきたっぽい)
――――――
翌日、早朝
吹雪
「……」ゴソゴソ…ガチャ…
パタン…
睦月
(……)
ケルビ
「……」
zz…ポイ…
――――――
提督室・私室前
コンコンコン
陸奥
(昨日、変に当たりすぎちゃったこと謝らないと……)
睦月
「……コホン。 お、おはよーっ、起きてるー?」
――――――
寝室
ガチャ…
陸奥
「……あら?」
シーン…
陸奥
「……またいない…………もうっ!」
――――――
軍港・裏、岬からは少し遠いところ(*周りからは見え辛い)
レディ
「――まぁそんな感じで、なんか今回の仕事って全面的にキナ臭いのよね」
ダンテ
(俺からすりゃ、
ヤッコさんの側に魔具が行き渡ってることを黙ってたお前も含めてなんだがな……)
「まぁ、だいたいわかってたさ」
レディ
「ふふ、そう。 私は今度は"こっち(日本)"でもう少し探りを入れてみるから」
ダンテ
「はいよ。 じゃ、またな」
レディ
「ええ。
……あっ あと、もうわかってるとは思うけど
あんまり信用しないほうがいいと思うわよ、
こっちのお偉いさんも。
どうも、変なところで隠し事多いみたいだし」コツコツ
ダンテ
(お前もな)
「……huh. 信用も何も、俺は話したことすらないんだがな」
レディ
「ふふふ、そうだったわね」ザッ バルンッ ←バイク
BRRR!
レディ
「あぁそうだ、これも言い忘れてたわ。 今日、貴方宛に荷物が届くはずだから」
ダンテ
「荷物だ?」
レディ
「そ。 それじゃあね」ヒラヒラ
BRRRRRR-!
ダンテ
(……)
「……戻って寝てるか……。
二日連続で機嫌損ねちまうのはさすがに……ん?」スタスタスタ
――――――
軍港・裏、岬の付近
ズシューン! ガシャッ!
吹雪
「……!」
―ズルッ
吹雪
「っ!? うわぁあっ! っ……とっ!」…ピシャンッ
…
吹雪
「…………はぁ」
赤城
「頑張っていますね」
吹雪
「えっ 赤城先輩っ!?」
赤城
「……」スッ… ←会釈
吹雪
「え……?」チラ
ダンテ
「……huh, 早起きだな、お前さんらも」
吹雪
「ダンテさんまでっ!?」
軍港の岬の付近に吹雪、赤城。そして、軍港の塀にダンテがいた。
・・・・・・
吹雪
「……やっぱり、少しでもって思っておさらいを……。
みんなに……本当に、いろんな人に手伝ってもらって特訓したのに、
今回の作戦でも、結局何もできなかったらって……」
ダンテ
「…hmm, なるほどな」
赤城
「……ふふ。 吹雪さん、ちょっと見ていてくれる?」スッ…
吹雪
「え? ……はい」
ダンテ
(……)
・・・・・・
ググ…
赤城
「……」フッ… ←目を閉じた
吹雪
「っ!」
ダンテ
(……へぇ)
赤城
「……」ビュンッ ←矢を放つ
ヒューン シュボッ ズダダダダ!
―バコッ!
ダンテ
「…ph~」
吹雪
「わぁ…… すごいですっ!!」
赤城
「……」ニコ
・・・・・・
赤城
「――正射必中、という言葉があります。
正しい姿勢でいれば、自ずと矢は当たる……というほどの意味ですけれど、
私は、きちんと訓練すれば結果は必ずついてくる……そういう意味だと思っています」
吹雪
「正射必中……」
赤城
「自分で充分に訓練したと思えるなら、ただ任せてみて?
身体がきっと、覚えているから」
吹雪
「っ……はいっ!」
赤城
「ふふ……」…チラ
ダンテ
「ha...
……ン?」
赤城
「……」ニコ
ダンテ
「……フッ…」
・・・・・・
吹雪
「――ところであの、お二人とも、どうしてこんなに朝早くから?」
ダンテ
「……あぁー……ただの散歩だ、俺はな」
吹雪
(こんなに朝早くに……? なんか少し意外な感じかも……?)
「へぇ……そうだったんですね」
赤城
「私は……」チラ… ←鎮守府、寄港所を見やる
吹雪
「? ……あっ」
睦月
「……あっ。 お、おはようっ……ございますっ」ヒョコ…
v-ェ-v メ チョコン
吹雪
「睦月ちゃんっ、ケルビまで……」
ダンテ
「……hum」
・・・・・・
赤城
「たまたま早起きしたら、ドアの前でノックしようとしていた、彼女がいて――」
睦月
「わ、私はっ……如月ちゃんだったらこうするかもって、そう思っただけだからっ……」
吹雪
(睦月ちゃん……)
「…………」
赤城
「……どうしました?」
吹雪
「……私……本当に、いろんな人にお世話になりっぱなしで……。
どうしたら、……皆に恩返しできるのかなって……」
睦月
「吹雪ちゃん……」
v-ェ-v …
ダンテ
「……」
・・・・・・
睦月
「……私も、ずっと前から、同じことを考えてた……。
如月ちゃんや先輩たちにどうやってお礼したらいんだろう、って……」
赤城
「……誰も、恩返しなど望んでいません。
だから、ただ、言えばいいのです。
"ありがとう"って。 思っていることを、素直に」
吹雪
「……」
睦月
「それだけでいいんですかっ?」
赤城
「ええ」ニコ
・・・・・・
赤城
「私たち艦娘は存在したその瞬間から、戦うことを運命づけられています。
……反攻作戦が開始されれば、戦闘は激化するでしょう。
今、この鎮守府にいる艦娘たちも、どれだけが無事でいられるか……。
でも、それでも私は、艦娘で良かったと思います。
大切な人達を守ることが出来る。大好きな仲間と一緒に、戦えるのだから……」
吹雪・睦月
「……」
ダンテ
(……)
赤城
「鋼の艤装は、戦うために。 高鳴る血潮は、守るために。 秘めた心は、愛するために……。
ありがとう、大好き、素敵、嬉しい……」
吹雪・睦月
「……」
ダンテ
(……)
「……hm」クル、スタスタ…
赤城
「大切な人への、大切な気持ちを伝えることをためらわないで。
明日、会えなくなるかもしれない私たちだから……」
吹雪
「っ……はいっ!」ザァー
睦月
「吹雪ちゃんっ」タタタッ
つ⊂ ギュッ
吹雪
「ありがとう、睦月ちゃん。 大好きだよっ!」
睦月
「私も、大好きっ!」
v-ェ-v メ
ア、モチロンケルビモダヨッ!
フフ、ソウダネッ
ワイワイ
赤城
「うふふ……」チラ… ←ダンテが帰っていった方向を見やる
・・・・・・
赤城
(……)
吹雪
「あの!ダンテさんっ! ……って、あれ?」
赤城
「行ってしまわれたようですね」
吹雪
「え……?」
赤城
「……ふふふ、逃げられてしまったのかもしれませんね」クスクス…
睦月
「?」
吹雪
「逃げるって、ダンテさんがですか? えっと……どういうことなんでしょう……?」
赤城
「さぁ? 私も特別、男性を知っているというわけではありませんから」フフフ
吹雪・睦月
「……?」
・・・・・・
睦月
「とりあえず戻って会えたらすぐに、かな。 ね、吹雪ちゃん」
吹雪
(ダンテさんには本当に、いろいろ……)
「……うんっ。
あっ、それからあの、赤城先輩っ」
赤城
「はい?」
吹雪
「私、先輩のこと尊敬してます。 いつか、同じ艦隊で戦いたいですっ!」
赤城
「……ふふ、ありがとう。待っていますね」ニコ
吹雪
「っ……はいっ!」
・・・・・・
赤城
「ところで、先ほどから気になっていたのですが、そちらの犬は?」
吹雪
「あぁ、紹介しますねっ。 ケルビ、っていうんです!」
赤城
「まぁ、カルビ! とっても素敵なお名前のワンちゃんですねっ!」
Σv-ェ・v ッ!?
睦月
「っ!? えっ、いやあのっ…」
吹雪
「えへへっ、はい!///」
睦月
「アレッ!?」
(いや、はいじゃないよっ!? 吹雪ちゃんちがうよ!?
いつの間にそんな香ばしい感じの名前になったの?!)ガビーン
「甘い物食べちゃうとすぐに寝ちゃって、なかなか起きないんですよーww」
「ほぅ……甘い物を食べると寝てしまう……」
v;-ェ-v タジ…
睦月
(……これ、少なくとも吹雪ちゃんが赤城先輩といるときは、
私は目を離さないほうがいいんだろうなぁ……)
「……大丈夫だよ、ケルビ。私がちゃんと守ってあげるからねっ」
_つ ナデ…
v-ェ-v ジーン…
赤城
「……ふふふ、冗談ですよ?」クスクス…
睦月
「」ビクッ
Σv;-ェ-v ッ!?
*青葉、広報はまだ作成中。
~~~~~~
大切な人への、大切な気持ちを伝えることをためらわないで
明日、会えなくなるかもしれない私たちだから……
~~~~~~
ダンテ
(…………)hum...
スタスタスタ…
――――――
提督室
―ガチャ
ダンテ
(ちっとマジで眠くなってきやがったな。 あいつが来るまで――)
「もう一眠りしてるk」ファ…
陸奥
「あら、おはよう。今日も早かったのね」ニコッ
ダンテ
(……)
「おぅ……」
パタン…
・・・・・・
陸奥
「……」
ダンテ
「……」
陸奥
「それで? 今日もまた、その"相棒さん"と会ってたのかしら?」
ダンテ
「…ぁーいや、今日はまた違うな……」
陸奥
「…………」
ダンテ
「…………」
陸奥
「……別の女?」
ダンテ
「……ああ……」
陸奥
「……へぇー、じゃあ今度は何の用事だったのかしら?
今日だって人目を盗むみたいにして、こんな朝早くから……。
あぁ、お忍びデートの約束でも取り付けてきたのかしら?
いつの間に……ふふ、すごいわね。
"こっち"に来てまだ日もないのに、そんな人がいたなんてね。
やっぱり、女に困らない色男は違うわね。
あなたみたいに危険な香りまでさせてる男の人なんてそうはいないし、
そういうのが好きな女からすればたまらないんでしょうねぇ~」
ダンテ
「……ヘイ、落ち着けよ。 早すぎて何言ってるのかわからねぇぜ。
あと悲しいことに、俺は女運は良くないほうでね。
そんな色気のあるような話じゃなかったさ」
陸奥
「……ふぅ~ん……」
・・・・・・
陸奥
「仲介屋の?」
ダンテ
「そうだ。 今回の仕事のことについて、細かい注意とかを、な」
(……"あの話"は不用意に話せるようなモンじゃねぇよな。
少なくとも今はまだ、な……)
陸奥
「……そう」…
ダンテ
「……それで今日、そいつから荷物が届くみたいなんだが――」
陸奥
「あら、それってこれのこと?」ゴソゴソ
つつ□ トサッ ←茶机の下から出す
ダンテ
「あぁ、なんだもう届いてたのか」
陸奥
「はい。これも」
つ[] ピラッ ←メッセージカード
ダンテ
「ん、おう」つ
陸奥
(……)
「……なんて書いてあるの?」
ダンテ
「ちょっと待て」ペラッ
[だいたい10日間隔で食べてね♥] ←無駄にリップマーク
ダンテ
「……」
陸奥
「……フフフッ、ずいぶんと仲のいい仕事仲間さんなのね?」ニコ…
ダンテ
「huh...」
(アイツめ……)
・・・・・・
陸奥
「箱の中身、食べ物みたいだけど、……一応検めさせてもらうから」
ダンテ
「……お好きに」
ガサゴソ…
陸奥
(……)
「……あら、これって……」つ日 カサ…
ダンテ
「おー、なるほどな」ha
*例の魔法のこんにゃくの詰合せでした。