悪魔これくしょん -デビこれ-   作:ハーメルンkpx

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体制が不健全であれば、必ず反発者は生まれ、その中から革命者を生む可能性を孕む。

国やその国の政治屋、世情が不健全である間は、たとえどんな対策や予防策を講じようとも、テロリストは絶対に根絶できない。
健全にならない限りは、テロリストは必ず永遠に生まれ続ける。

そしてそのテロリストの多くは、たいていの場合、その国の重役ではなく、何の罪もない一般人らをよく巻き込んでしまう。
いつの時代でもどの国でも、国民は常に、国の重役やテロリストなどの犠牲者なのである。

しかし、テロリストの真の産みの親は、国やその国の政治屋、世情、そして国民自身でもある。

世間一般の会社、企業で不祥事があったとき、ほとんどの場合、その代表か役員、当事者が何らかの処罰を受ける。民事かあるいは刑事罰もあり、場合によっては辞職する。そして再発防止が図られる。これらによって、世間や被害者の留飲が、致し方なくも下げられることになる。これがたいていの落とし所である。

しかし、政治屋の場合、多くがこのようにはならない。
処罰がなければ、辞職もなく、再発防止は愚か、時間が経てば同じ不祥事を起こしている。

これでは世間や被害者の留飲が下げられるということにもならない。
これらのことは、過激な思考をする者や革命犯、テロリストの温床にもなる。
公に裁かれ、罪が贖われることがないのであれば…、と思い詰める者が将来現れることも致し方のないことであろう。
皆が基軸とし、信じるところとする法律が確りと機能していないのだから、同様にテロリストがそれを遵守する道理も義理もない。法律に裏切られたのだから、テロリストも守る義理はない。
心の闇を正道が慰めてくれないのならば、邪道にて慰める者が現れるのもやむをえない。

その国や無関心で放任的な国民、責任を取らない政治屋と、それを摘発しない警察、そして、処罰をしない法律。これら全てが暗殺者やテロリストの本当の産みの親である。

そして、多くの場合、過激な実行犯やテロリストは罪のある政治屋や法律、警察を処断せず(出来ず)、(比較的可能な、)何の罪もない一般の人に害を及ぼしてしまう。つまり、古今東西、罪のある政治屋や法律、警察の尻拭いは、常に何の罪もない一般の国民がその命を以てやらされることになる。

政治屋がテロリストを産み、テロリストは一般の国民の命を奪う。
よって、政治屋こそ、一般の国民を破滅させる国の諸悪の権化である。


――――――――――――――――――――――――――――――――――


公や法、警察機関が不当に対して不全かつ怠慢であるとき、私刑やそれを目論む者たちを生み出す。
公や法、警察機関が機能的に正常であることは、副次的に、世論の溜飲を下げる効果も側面的に内包することにを意味する。


MISSION 3-4

四水戦

 

 

望月

「……あれ? 如月は?」

 

弥生

「ん…………いない……?」

 

望月

「……あーん? もう帰るってのに、どこに行ったんだよーもー」

 

弥生

「……もしかして、いつも言ってるみたいに髪が痛むからって、

 先に戻った、とか……?」

 

望月

「えぇー……あぁでもたしか、帰ったらすぐに

 睦月と何か話があるみたいだったなぁ。

 敵の反応もないし、なくはない、のか? ……んー……」

 

―スィー

夕張

「何、どうしたの?」

 

望月

「んぁ、それが―」

 

・・・・・・

 

球磨

「迷子クマ?」

 

多摩

「にゃにゃ?」

 

夕張

「……」

 

望月

「まぁでも、先に戻ってるってこともなくはないのかもって……」

 

弥生

「……」

 

夕張

(……)

「わかったわ。 とりあえず、二手に分かれましょう。

 二人は帰還航路を行って合流できたなら、そのまま鎮守府に先に戻ってて」

 

望月

「ん、わかった」

 

弥生

「了解、です……」

 

夕張

「球磨と多摩は、私と一緒に近海を捜索」

 

球磨

「了解だクマ」

 

多摩

「にゃ」

 

 

――――――

海面下

 

ズボォンッ

 

敵潜水艦・力3(隠)

「ガガブガッ」

 

ガシリ

 

如月

「んっ……ゴフッ!」ゴボボッ!

(潜水艦っ!? ……しまったわ……油断して接近を許してしまったっ……)

 

敵潜水艦・力3

「ガッ!」ブンッ!

 

ガッ!

 

如月(中破)

「ぐっ!!」ゴボォ!

 

敵潜水艦・力3

「ギガッ……!」ガッシ

 

ギギギッ…!

 

如月

「っ!」ゴボボ…

 

 

敵艦の太くて逞しいものに締め付けられ、如月は海底へと引きずり込まれようとしていた。

 

 

如月

(……だんだん、引き込まれていく……。 あぁ、このまま……)

 

 

 

 

 

睦月……ちゃ……

 

 

 

 

 

如月

(…………!)……ググッ!

 

敵潜水艦・力3(隠)

「ッ……!」グググ…!

 

如月

(どうせなら、せめてこの一隻……!)…ガコンッ

 

 

如月は薄れゆく意識の中、なんとか気を取り戻し、最後の力を振り絞って、

足から魚雷を引き抜いた。

そして、自身に密着して締め付けている敵艦の懐に目掛けて放り投げる。

 

 

カツンッ

敵潜水艦・力3(隠)

「!?」

 

…ボゴォッ!

 

敵潜水艦・力3(大破)

「ガァッ!!」

 

シュル…

 

如月(大破)

「ん"っ……」グッ…

 

 

魚雷が作動し、爆発する。

如月を締め付けていた敵艦の腕が離れた。

 

 

敵潜水艦・力3(大破)

「――ッ」スイィーッ

 

 

如月

「……」ボー…

(逃げられちゃった……)

 

 

撃墜はならずも、退けることには成功した如月。

しかし、彼女もまた魚雷の爆発を近くで受け、その身はもう限界だった。

 

 

如月

「……」チラ…

(足の艤装にも浸水して……もう、浮力が……)

 

ズズ… ゴボボ…

 

カチャ…

 

如月

(あ……)つ..

 

 

彼女の髪飾りが外れた。

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

深海棲艦・双

「ウリャリャリャリャリャァアッ!」

 

 

敵艦から連続して、輪状の炎刃が投げ飛ばされる。

しかし、

 

 Royal Guard!

 

  -ロイヤルブロック- ×6

 

 

モクモクモク…

 

 

深海棲艦・双

「ハァハァハァハァッ! …………ッ!?」

 

 

ダンテ

「……おいおい、危ねぇなァ。

 一回でもミスっちまったら服が黒焦げだったぜ?」ha ha-

 

 

深海棲艦・双

「ッ……」ギリッ…

(完全ニ遊バレテンナ……コノ野郎ッ……!)

 

 

ダンテ

「……huh. まだ続けるのか?

 見たとこもう限界みたいだけどなァ。ha

 大人しくソイツを渡して、降参でもした方がいいんじゃねーのか?」hahaha

 

 

ピクッ…

深海棲艦・双

「……ドコマデモ……」

 

 

ダンテ

「なんなら俺があいつらに――」

 

 

深海棲艦・双

「舐メテンジャネェエーー!!」ザァー!!

 

 

ダンテ

「…hum」

 

  -ロイヤルリリース-

 

ビガァアン!

 

深海棲艦・双

「グガァッ!?」

 

 

ダンテが打ち抜いたのはもう片方の、赤の炎剣"アグニ"だった。

 

 

パシッ

 

 TRICK!

 

  -スカイスター-

 

 

―スタッ

ダンテ

「……よっと。

 これで二本、両方ともだな」ha

 

 

深海棲艦・双

「……コノッ……!」

(認メタクネェガ……コイツハ……!)

 

・・・・・・

 

ダンテ

「……」…カチャ…チャキンッ ←エボニーをリロード

 

 

深海棲艦・双

「ッ!」

(何発モ撃ッテヤガッテ、ドウナッテンノカト思ッテタガ、

 初メテリロードシヤガッタ……?)

 

 

ダンテ

「続けるんだよな? 次はお前さんに直接当てるぜ?」つ√ ̄ チャキッ

 

 

深海棲艦・双

「……」

 

 

ダンテ

「多分、"コイツ"はお前さんでもけっこう痛いと思うがね。

 腕のいいスミスに頼んで作ってもらった、特別製の銃弾だからな」ha

 

・・・・・・

 

バンッ! バスンッ!!

 

深海棲艦・双

「グァアアッ!!」ブシュッ!

 

ダンテ

(……)

「片腕も使えなくなっちまったな」

 

 

深海棲艦・双

「ハァハァ……イヨイヨヤベェナ」ボソ…

 

―スィー ザバッ

 

敵潜水艦・力3(大破)

「ゴブッ」

 

 

ダンテ

「……ン?」

 

 

深海棲艦・双

「! オマエッ……」

 

敵潜水艦・力3(大破)

「――」ボソボソ…

 

深海棲艦・双

「……!? ソウカ、ヨクヤッタ! ハハハッ!」

 

 

ダンテ

「……アァン? なんだ、どうした?

 急に仲間外れにしないでくれよ。 さすがの俺も悲しいぜ」huh

 

 

深海棲艦・双

「ハッ、イツマデモソンナ余裕ブッコイテイイノカァ!?

 アンタノオ仲間ノ一人ガ沈ンダッテヨォー!」

 

 

ダンテ

「……何?」

 

 

深海棲艦・双

「今カラデモ行ッタ方ガイインジャネェノカァ!?」ハハハッ!

(オイ!コッカラ何トカシテ離脱スr)ボソッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――ゾクンッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

深海棲艦・双

「」

 

 

《おい》

 

 

深海棲艦・双

「ッ!?」バッ!

 

敵潜水艦・力3

「」ガクガクガク…

 

 

協力してこの場を脱出しようと話を持ちかけようとしていた深海棲艦・双だが

突如、背後から身の毛もよだつような異様な空気を感じた。

そして、その背後から声がするのが聞こえ、慌てて振り返る。

 

 

――――――

作戦室

 

 

大淀

「っ!?」

 

陸奥

「どうしたの?大淀」

 

大淀

「……あ、えっと……それが…………ダンテさんからの個識別信号の調子がおかしくて……」

 

陸奥

「……どういうこと?」

 

大淀

「わかりません……。 通信も不全です……」

 

陸奥

「……え?」

 

 

 

 

 

*個識別信号器

本作戦において、出撃前に第二艦隊とダンテにだけ付けられた信号発信器。

超小型でかなり高価。オリ設定。

 

 

 

 

 

――――――

 

 

深海棲艦・双

「ナ……ナン、ダ……何者ッ……本当ニ……オマエッ……」ブルルッ…

(アノ赤クボヤケテ見エテルノハイッタイ何ナンダヨッ……!?)

 

 

ダンテ?

《いいから答えな。どの辺りにいた娘っ子をやりやがった?

 正直に答えとくんだな。 そうすりゃ、特別に今回だけは見逃してやる》ビリリッ…

 

 

深海棲艦・双

「ッ……!」

 

敵潜水艦・力3

「」

 

・・・・・・

 

ダンテ?

《こっから北東か……》

 

 

深海棲艦・双

「ア、アァ、コイツガソウ言ッテル……」

 

敵潜水艦・力3

「」コクコクコクッ

 

 

ダンテ?

(……)

《髪を後ろで結んでるヤツはいたか?》

 

 

深海棲艦・双

「オ、オイッ、ドウナンダッ?」

 

敵潜水艦・力3

「」コクッ!

 

 

ダンテ?

《hum...》

(ユウバリがいた部隊で間違いねぇな……)

 

 

深海棲艦・双

「……」

(……仮ニモ敵同士ダ。

 コレホド実力差モ有ルノニ、見逃スダナンテ、ソンナ都合ノイイコトガアルハズネェ……!

 ……オワッタ……)ググッ…

 

敵潜水艦・力3

「」フルフル…

 

 

ダンテ?

《どうも。 そんじゃまたな》シュンッ

 

 

深海棲艦・双

「…………エッ?」

 

敵潜水艦・力3

「……」…?

 

・・・・・・

 

深海棲艦・双

「……マジデ見逃シテイキヤガッタノカ……?」

 

敵潜水艦・力3

「……――」

 

深海棲艦・双

「……ワカッテル。一旦、撤退スルゾ」

 

 

深海棲艦・双

(……ッ)…フルフルッ…

 

 

深海棲艦・双

(………クソッ…!)ギリッ…!

 

 

――――――

四水戦サイド

 

 

球磨

「見つからないクマっ……」

 

多摩

「にゃ……」

 

夕張

「っ…………諦めないでっ! もっと捜索の範囲を広げてみましょう!

 二人は東西に広がって探して!」

 

球磨

「了解クマ!」

 

多摩

「にゃっ!」

 

 

夕張

(…………くっ)

「私は……」

 

 

―シュンッ

 

 GUNS!

 

  -PF594 アーギュメント-

 

ダンテ

「Bingo. この辺りでよかったみたいだな」

 

夕張

「っ!? あなたどうしてここに!? ていうか"それ"……!」

 

ダンテ

「話は後でな。 誰かいねぇんだろ?ユウバリ」

 

夕張

「っ……」

 

・・・・・・

 

ダンテ

「……わかった。 俺らも散って探すか」

 

夕張

「ええ! 私はもう少し北に広がって探すから、あなたは南に!」

 

ダンテ

「ok」

 

 

ザザー!

 

 

ダンテ

「……hmm」

(つってもどうしたもんかね……)

 

 

…プカッ

 

 

ダンテ

「……アン?」

(あれは……)

 

フィーン

 

 

ダンテは海面に何かが浮かんで来たことに気付いた。

それが何なのかを知るために近付いていく。

 

 

…ヒョイ

 

ダンテ

「……ha」…ポス…

 

 

ダンテ

「こいつは形見なんかにはしねぇさ」バッ

 

―ドボンッ

 

 

ビリッ…!

 

 

 Quick Silver!

 

  -タイムラグ-

 

 

 

拾い上げたそれを確認し終わると、ポケットに大事にしまい込む。

そして、彼はすぐに海に飛び込んだ。

 

 

 

――――――

作戦室

 

 

陸奥

「繋がらないって……なんでっ どうしてよっ!?」カチカチカチカチ!

 

大淀

「……っ!」

 

陸奥

「……大淀?」

 

大淀

「…………信号、通信ともに完全に壊れました……。

 …………ダンテ、消息不明です……」

 

陸奥

「…………うそ……」

 

 

――――――

 

 

如月

「……グブッ」ゴボボッ…

 

 

如月

(海面が……もうあんなに遠い……。 みんな……睦月ちゃ…………)

 

 

如月

(…………?)

 

 

沈みゆく中、薄れた意識の端に、自身のその背後から何かの気配を感じた。

 

 

如月

(…………)

 

 

後目に見やるが……朦朧とした意識、そして何より、姿も影も見えない。

 

かすかな気配と…………"声"を感じるだけ。

 

 

「……――」

 

 

如月

「……」

 

 

……だから、如月としてはもうどうでもよかった。

ただただ、もう限界だった。

 

 

如月

(…………なんだか……もう……ねむい、わ…………)

 

 

しかし、如月の意識が完全に失われようとしていたその寸前、

今度は前方の海面の方から、何かの影が近づいてくるのが見えた。

 

 

如月

(…………あれ、は……? ……赤い……鬼……?)

 

?????

《……》

 

ダキ…

 

如月

「……」

(……どこに連れて行かれるのかしら……? 天使様には見えないわね……。

 ……でも、なにかしら……全然……怖く、ないわ…………あたたかい……)スー… 

 

 

如月の意識は、ついにそこで途切れた。

 

 

――――――

 

 

―ビリ…

 

―ザパァッ

ダンテ

「ぶはっ…………はぁ、久々にちょいと焦ったぜ……」

 

 

ダンテ

「……」チラ

如月

「」

 

 

ダンテ

「……」

 

―トンッ

 

如月

「っ……ゴフッ」ゴボッ!

 

 

如月

「……」…スー…

ダンテ

「huh...」

 

・・・・・・

 

 GUNS!

 

  -PF594 アーギュメント-

 

 

ダンテ

「よっ」トスッ…

如月

「……」スー…

 

 

ダンテ

(……いけるな)

「軽いお嬢ちゃんでよかったぜ」ha

 

フィーン

 

 

 

 

 

ダンテ

 

 <STYLE>

 

  クイックシルバー

 

…"わけ"あって、ダンテ自身がとある状態発動時のみに使用を限定した、

 特異なスタイルの2つの内の1つ。*オリ設定。

 時を操ることができるスタイル。

 ひいては、――や――、そして―――――と深く関係し、

 それらに対し、絶大な影響を及ぼす。

 

 

ダンテ

 

 <SKILL>

 

  タイムラグ

 

…"クイックシルバー"のスタイル時に使用できるスキル。

 周囲の時の流れを緩やかにしながらも、

 自分だけは通常の時間速度の中を行くことができる。

 そして、実際にはこのスキルの効果はそれだけにはとどまらない。

 

 

 

 

 

ダンテ

「ユウバリに一報入れとくか。 ……ん?」

 

 

無線器(インカム)は完全に壊れていた。

 

 

ダンテ

「……これはさすがに大目玉かもな……」

 

 

 

oh,ミツケテシマイマシタ! ダンテー!

 

 

ダンテ

「ン? ……おォ」

 

・・・・・・

 

霧島

「沈んでいたところを救出したっ……!? いったいどうやってそんなっ……」

 

ダンテ

「まぁちょっとした手品みたいなもんだな」

 

榛名

「そ、そんなことがっ……」

(まさか……っ)

 

比叡

「もう本当に何でもありですね……」

 

金剛

「さっすがデスネー! ダンテェイ!」

 

・・・・・・

 

ダンテ

「お前さんら、無線は持ってねぇか?」

 

比叡

「いえ、私たちは……」

 

霧島

「作戦の性質上、持ってきてはいませんね……」

 

ダンテ

「そうか。 それならしょうがねぇ、このまま直で帰るか」

 

金剛

「YES! 了解デスネー!」

 

榛名

(……っ)

「ぁ……は、はい! 榛名は大丈夫ですっ…!」

 

如月

「……」スー…

 

 

――――――

鎮守府・寄港所

 

 

利根

「金星を獲ったそうではないか。 よくやったの、吹雪!」

 

「凄いのですっ!」

 

「ハラショー」

 

パチパチパチパチ

 

 

吹雪

「っ……みんなのおかげです! 本当に、ありがとうございましたっ!」

 

夕立

「ふふふっ」

 

川内

「フフッ。

 でーもっ! ……あのとき、不用意に飛び出したことについては

 やっぱりいただけないかな。

 庇おうってしたことはわかるし、結局、特に何もなかったからよかったけど、

 それは結果論だから。

 今日の夜はお説教だからね? ちゃんと私たちの部屋に来るように。 いい?吹雪」

 

吹雪

「ふぇっ! あぅ~……わかりましたぁ……」

 

 

ヽアハハハハ /

 

・・・・・・

 

デモ、ホントニスゴイワッ!

アリガトウ!

 

 

睦月

(……あれ?)

「四水戦のみなさんは、まだ?」

 

利根

「……ん、あぁ、それが……」

(夕張から先に、作戦部の方には連絡があったそうじゃが……)

 

睦月

「……?」

 

 

―ガゴーン

 

望月

「はぁはぁ! き、如月は……! 先に戻って来てないかっ!?」

 

弥生

「はぁはぁ……」

 

利根

「お前達……」

 

 

一同

「「……え?」」

 

 

睦月

「…………え?」

 

 

――――――

作戦室

 

 

大淀

「……」

 

陸奥

「夕張の部隊からも一人が……」

 

 

陸奥

「…………っ」……コツコツ

 

大淀

「…! どこに行かれるんですか!?陸奥さん!」

 

陸奥

「……ここをお願い、大淀。 私も出るわ」

 

大淀

「!? な、何言ってるんですかっ!」

 

 

―ガチャ

長門

「戻った。 大淀、既に半数ほどが帰還している報告を受けたが、他もあとは時間の問題か?

 そうであるなら、急遽編成の増援部隊を解散させるが。 あと、重要な話というのは――

 ……何をしている?」

 

大淀

「あ、長門さんっ……」

 

陸奥

「……長門姉、私を増援隊に編入して」

 

長門

「……は? 何を言って――」

 

陸奥

「……四水戦から一人、消息不明者が出てるわ。 ……如月よ」

 

長門

「…………なっ」

 

大淀

「……」

 

・・・・・・

 

長門

「――わかった……。

 そういうことならば、別の者達を召集し、捜索隊を編成しよう。

 捜索に関して言えば、戦艦のお前が――」

 

陸奥

「あの人とも、全然繋がらないのよっ……!」

 

長門

「!」

 

大淀

「現状の詳細確認が遅れて、いろいろ報告が遅れてすみません……」

 

長門

「……原因は?」

 

大淀

「それが、本当によくわからない状況でして……。

 現状としては、ダンテさんに渡されていた機器等が数十分ほど前から

 突然機能しなくなっているようです……。

 それが何故なのかは……」

 

陸奥

「だからっ! あっちで何かあったってことでしょう!?」

 

長門

「落ち着け、陸奥!」

 

・・・・・・

 

長門

「――整理しよう」

 

陸奥

「っ……」

 

大淀

「……」

 

長門

「三水戦は全員帰還。

 四水戦から一人、如月が行方不明。

 夕張、球磨、多摩の捜索班を残し、望月、弥生は先に帰還。

 そしてダンテとは信号、通信ともに不全。

 ……第二艦隊はどうなっている?」

 

大淀

「信号は機能しています。

 ゆっくりではありますが、こちらの方へ帰投してきているようです」

 

長門

「……ふむ……」

 

陸奥

「……こうしてる時間が惜しいわ。 長門姉、私もう出るから」コツ

 

長門

「……本当にいい加減にしろ、陸奥」ギ…

 

陸奥

「っ……」

 

大淀

「……」

 

長門

「……仮に、彼に何かあったとして、

 その場合、相手は彼の手には負えない相手だったということになるわけだが。

 そんな相手にお前が出て、どうにかなると思っているのか?

 その相手はほぼ間違いなく、例の特殊兵装を所持しているはずだ」

 

陸奥

「……」グッ…

 

長門

「……それに気になっていたんだが、

 その、ダンテが相手にしてたと思われる敵艦はこちらに進行してきているのか?」

 

大淀

「いえ、当該の作戦海域にはもう既に敵艦の反応はありません」

 

長門

「……何はともあれ、まずは捜索隊だな。 それで如月と彼の捜索を行おう」

 

陸奥

「あっ じゃあ、私もその捜索隊にっ…!」

 

長門

「陸奥、お前はもう部屋に戻っていろ」

 

陸奥

「なっ……!」

 

長門

「……海域に出ていた部隊の皆には申し訳ないと思っていたが、

 すぐにこちらからのさらなる増援部隊を派遣できなかったことにしてもそうだ。

 お前もよくわかっているだろう。

 この鎮守府で抱えている"慢性的な問題"について、

 今更わざわざ説明する必要はないな?」

 

陸奥

「……」

 

長門

「わかったら戻れ」

 

陸奥

「…………はい……」コツコツ…

 

ギィ…バタン…

 

 

大淀

「……」

 

長門

「……大淀、捜索隊を編成したい。 今から言う者達に召集をかけてくれ」

 

大淀

「……了解です」

 

 

――――――

ダンテ・第二艦隊サイド

 

―サァー

 

金剛

「……」ジー…

 

 

フィーン

 

如月

「スー……」←on ダンテ

 

 

金剛

(……)

 

 

ダンテ

「……ン? なんだ?コンゴウ」

 

 

金剛

「……ぅー」ジー…

 

比叡

「……お姉さま、今回は仕方ないですよ……」ボソ…

 

金剛

「わかってマース……」ボソッ

 

霧島

「早く入渠もさせてあげないといけませんしね……」

 

榛名

(……)

 

金剛

「……!」ピコーン

 

 

金剛

「そうデスっ! 霧島の言う通りデース!」

 

 

ダンテ

「……アン?」フィーン

 

 

比叡・榛名・霧島

「?」

 

・・・・・・

 

ズザァー!!

 

ダンテ

「おー、さすがにこれだけの人数に引っ張られりゃ、かなり速ぇな」haha

 

金剛

「Yeah! 何より私達は高速戦艦ですからネー!」ザザァー!

 

霧島

「お姉さま、少しこれは速いのでは……?」ザザァー!

 

比叡

「如月ちゃんもいるんですから……」ザザァー!

 

金剛

「oops! ダンテ、速すぎマスカー?」

 

ダンテ

「…ンー」チラ

如月

「スー……」スヤ…

 

ダンテ

「……ha. いや、丁度いいくらいだな。

 揺れ具合もいい感じなのか、お姫様も気持ちよく寝ていらっしゃるぜ」hahaha

 

金剛

「oh... やっぱり如月が羨ましいデース……。とにかく早く帰りマース!

 それで報告も早く済ませて、前に約束してたティータイムを一緒に過ごすネー!」

 

ダンテ

「あぁ、そういや、そんな話もあったっけな。

 ドタバタしすぎて忘れてたぜ、悪いな」

 

金剛

「うー……。 まぁいいデース!

 その代わり、帰ったら私といっぱいおしゃべりしてくださいネ!

 たくさん話したいことがあるんデース!」

 

霧島

(あぁ、会ってすぐに話さないのかと思っていたら……)

 

比叡

(ティータイムのときにまったりゆったり聞いてもらおうと……流石お姉さまですね……)

 

金剛

(むふふー)

「……あっ! プレゼントもありマスヨっ!」

 

ダンテ

「へぇ、そいつは楽しみだな。 期待しちまってもいいのか?」ha

 

金剛

「イェース!///」

 

 

榛名

「……」←殿

 

・・・・・・

 

榛名

「……」ジー…

 

 

ダンテ

「……ン」チラ

 

 

榛名

「……あっ」サッ… ←目を逸らす

 

 

ダンテ

(……)

「……huh」←向き直る

 

 

榛名

「……」…ジー…

 

 

榛名

(……轟沈しかけていた艦娘を引き上げて、助けたなんて……。

 本当にそんなことをできる人が……)

 

 

ダンテ

「……」

 

 

ザザァー!

 

 

――――――

長門型の部屋

 

 

陸奥

「……」…

 

 

長門からの叱責を受け、自室にて待機していた陸奥。

窓から寄港所の方角の海を静かに見ていた。

 

 

陸奥

「…………っ」

 

 

しばらくすると、見ていた海の遠くにある光景が見え、陸奥は驚愕した。

しかし、それも一瞬だけだった。

陸奥の頭の中にはもう、長門の"言付け"のことはなかった。

 

 

ガタッ コツコツコツ! ガチャ バタンッ

 

 

――――――

鎮守府・寄港口

 

 

ダンテ

「よぃっと」

 

ダキ

 

如月

「……」スー…

 

金剛

「」

 

霧島

「おぉ、俗に言う"お姫様だっこ"というやつですね」クイッ ←メガネ

 

比叡

「……先にガレージ開けてくるから」

 

榛名

「……おや? 外が何か騒がしいですね」

 

 

―ウィーン ガコンッ ←ゼ○ギアスのフロアロック解除っぽい音

 

 

――――――

鎮守府・寄港所

 

 

睦月

「……うそっ……そん、な……如月ちゃんがっ……」

 

望月

「ま、まだ決まったわけじゃねぇからっ」アタワタッ…

 

弥生

「落ち着いて……」

 

睦月

「……私、約束して……如月ちゃ……あっ……え……そんっ…………え……?」フルフル…

 

吹雪

「っ……睦月ちゃん!」

 

ガシッ

 

睦月

「あ"、あっ…………えぁ…………?」

 

吹雪

「睦月ちゃん! こっち見て!私の目!」

 

睦月

「……っ…………吹雪、ちゃん……?」

 

吹雪

「……っ」ダキ

 

ギュー…

 

睦月

「…………ぅ……ぁ"……うぁ……」ポロ…

 

 

 

スタスタ

ダンテ

「なんだ、えらく集まってんな。 今度のパーティは外でやるのか?」ha

如月

「……」スー…

 

吹雪

「…………へ?」

 

睦月

「………………え?」

 

 

利根

「なんとっ!?」

 

 

比叡・榛名

「……?」

 

 

――――――

作戦室

 

 

長門

「――よし。

 これで編成、準備ともに完了だな」

 

大淀

「……この捜索隊の人数、よろしかったんですか……?」

 

長門

「……やむをえんさ。 はじめてくれ」

 

大淀

「……わかりました。 では、捜索隊に発艦の…っ!」

 

長門

「どうした?」

 

大淀

「寄港所にいる利根さんから報告です!

 第二艦隊・ダンテ・如月、現時帰投完了、とのことですっ!!」

 

長門

「なにっ……。

 ……そうか」…フッ…

 

 

――――――

鎮守府・寄港所

 

 

「ダンテさんっ!?」

 

「……ハラショー」

 

望月

「なっ!? あ、あんた、その腕に抱いてるのって!!」

 

弥生

「……ぐっじょぶ……」

 

 

ダンテ

「thx」ha

如月

「……」…

 

 

吹雪

「……え……えぇっ……!」

 

睦月

「……ぁっ……」グス…

 

 

ダンテ

(……)

「……huh, 遅くなって悪かった。 泣かせちまったな」スッ… ←腰を落とす

 

睦月

「っ……ぇ」

 

ダンテ

「あとは任せちまってもいいか?

 このお嬢ちゃんには"ニュウキョ"ってやつが必要なんだろ?」

 

睦月

「…………ぁっ……は、はいっ」ダキッ…

 

如月

「……」…

 

ダンテ

「good. 頼んだぜ」スクッ ←立ち上がり

 

スタスタスタ

 

 

比叡

「……あれ?」

 

榛名

「行ってしまわれましたね……」

 

 

吹雪

「……」

(ダンテさん……)

 

如月

「……んっ……」

 

睦月

「っ! 如月ちゃんっ!」

 

如月

「……む、つきちゃん……?」

 

望月

「おぉ!」

 

弥生

「気がついた……よかった……」

 

睦月

「如月ちゃん……!」

 

ギューッ

 

如月

「んっ……」ボー…

 

 

まだ朦朧とする意識の中、睦月に抱きしめられているその合間から、

如月はひとつの方向を見ていた。

 

 

如月

「……ぁ」

(……あの、ときの……赤い、人……)ッ……

 

 

ほどなく、如月の意識はまた途切れた。

 

 

睦月

「如月ちゃんっ!?」

 

トテトテ

利根

「また眠ってしまっただけじゃ。 とにかく早く入渠させてやろう」

 

睦月

「あ……はいっ!」

 

 

――――――

ドッグ内部

 

 

金剛

「……うーん、コレハ……」

 

霧島

「あの一戦で、完全に壊れてしまいましたね……。

 これはもう使い物には……」

 

金剛

「……無我夢中デシタ……。 明石と夕張には申し訳ないデスネ……」

 

霧島

「……」

 

 

――――――

 

 

コツコツコツ

 

霧島

「とりあえず、まずは報告に向かいましょう」

 

金剛

「ソウデスネ。 ダンテはどこデスカネー」キョロキョロッ

 

比叡

「あ、お姉さま」

 

榛名

「ダンテさんなら、先にあちらの方に」つ

 

金剛

「…oh!」

 

 

 

ダンテ

「……」スタスタスタ

 

・・・・・・

 

ダンテ

(さすがにちっと考えが甘かったのかもしれねぇな……)スタスタ

 

 

コツコツコツッ

 

 

ダンテ

「……」

 

 

陸奥

「……っ」

 

 

ダンテ

「huh... アー……悪い、ムツ。

 服、海水に濡らしちまったぜ。 ha..

 早いとこ洗っちまわねぇと、これ後でひどくなっちまうんだったよな。

 すまねぇが――」

 

ポスン…

 

陸奥

「……」…

 

ダンテ

「……huh, おいおい、お前も濡れちまうぜ?」hahaha

 

陸奥

「……」キュ…

 

ダンテ

「……」hm..

 

 

 

―テテテッ

金剛

「ダンテー!待ってくだサーイ! 提督室には一緒に行き……っ!?」

 

霧島

「……おぉ」

 

榛名

「まぁっ……」

 

比叡

(あーあぁ……)

 

・・・・・・

 

陸奥

「……心配したわ」

 

ダンテ

「…ン? ……あぁ……ha.

 悪かった。 無線がな……途中で駄目になっちまったのさ。

 それで連絡も入れられなくてな」

 

つ【無線】ピチャ…

 

陸奥

(……?)

「その型の無線でも、一応、ある程度は防水できる仕様になってるはずだけど……。

 ……もしかして、深く潜ったり、結構長い時間、海水の中にいた?」

 

ダンテ

「……アー……まぁそんなとこだな。 すまん」

 

陸奥

(……)

「……いいわ、気にしないで。 如月のことも、あなたが助けてくれたんでしょう?

 皆、ちゃんと帰って来てくれたんですもの。 安いものよ、これくらい」

 

ダンテ

「……ちなみになんだが、コイツはいったい、いくらくらいするんだ?」

 

陸奥

「え? ……えーっとたしか、あなたのそれは最近のモデルのやつだから

 ……15万ほどだったかしら」

 

ダンテ

「ン、15万つーと」

 

陸奥

「あぁ、ごめんなさい。

 今だと大体……えーっと…………1,200ドルとちょっとね」

 

ダンテ

「……お、おう、なかなかだなっ……」

 

陸奥

「そう? 小物の軍需品だったら大体こんなものよ。

 というか、無線器に関してはここ数年でだいぶ安価になった方ね」

 

ダンテ

「……へぇ……」

 

・・・・・・

 

陸奥

「あ、そうだ。

 無線で思い出したけど、今回は作戦前に個識……バッジみたいな物渡してたでしょ?

 それはどうしたの?」

 

ダンテ

「あぁ、これか? ちゃんと持ってたぜ」つ.

 

陸奥

(……)

「よく見せて」つ

 

ダンテ

「ああ」

 

・・・・・・

 

陸奥

(……これに関しては、本当に必要最低限の機能しか搭載されてないから、

 その代わりに防水・耐圧に限っては無線の物とは比べ物にならないほど、

 それ用にちゃんと特化されてるはずなんだけど……)

「……壊れてるわね……」

 

ダンテ

「! マジかよ……」

 

陸奥

(……)

「まぁこれも仕方ないわね。 結局は物なんだし、壊れてしまうこともあるでしょう」

 

ダンテ

「huh...」

 

陸奥

(それなりのことをすれば、だけどね……)

「あなたの方は大丈夫? 怪我とかしてない?」

 

ダンテ

「ああ、大丈夫だ。 せいぜい服がびしょ濡れになったくらいだな」ha

 

陸奥

「ふふっ、そう。 よかったわ、本当に……」

 

 

 

金剛

「……う~~っ……」

 

霧島

「とても興味深い……」クイッ

 

榛名

(ドラマみたいですっ……)

 

比叡

(……)

「……私、先に報告に向かってますね」

 

 

 

 

 

 

 




Tips: W島攻略作戦の裏側




W島に巣食う深海棲艦への夜戦作戦が失敗したことで突如、戦闘は始まった。


事前に予測されていた、第二艦隊の合流時間は大きく短縮されることになったが、
戦闘の火種を見た第二艦隊が駆け付けたことで、
第一・二波敵艦隊を共闘の末、撃破することができた。

その後、敵旗艦率いる第三波の敵艦隊との戦闘に流れ込む。



霧島の発言した「事前のブリーフィングで伝えられていた作戦行動時間」というのは
戦闘が開始されてからの約2時間ほどを指す。

これは作戦司令部より、
(だいたい予測されていた)敵艦数と経験則から算出された予測時間である。





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