悪魔これくしょん -デビこれ-   作:ハーメルンkpx

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「人は十分に持っていれば、他からは奪わない。
 人は溢れるほど持っていれば、他によく与える」




持てる人が、他人に与える。
持たぬ人は、他人から奪う。

満たされていないから、人は他から奪うのだ。
食べ物を、金を、命を。
本来、十二分に満たされていれば、むしろ人は他に与えるはずなのだ。

満たされてもいないのに、他に与えられる存在を聖人と呼ぶ。
それはかの救世主であったり、過去に兎に身をやつし、その身をそのまま、空腹の人に捧げた釈迦などがそうである。
猛烈な頭痛や激痛に苛む最中でも、人助けが出来る人などもそうだ。

しかし、万人が聖人であるわけがない。
飢えている人の目の前に、どこからか現れた野兎が自らを火の中に投じて、いつもその身を捧げてくれるといった現象が起こる確証なども当然ない。

本当に問題なのは、満たされない人間を作り出す、不健全な世界や体制の方だ。

そこから目を反らし続ける限り、世界から、理不尽にも罪もない人々の命が失われる現象は永遠になくならない。
世界や体制が不健全である続ける限りは絶対に。

この現象や満たされぬ者を生み出しているのは、他ならぬ、世界や体制自体の方である。


自分が十分に持っているときに、相手に与えられる者を人間という。
自分が十分に持っていないときでも、相手に与えようとする者を聖人という。
自分が持っていないときでも、相手に与えられる者を神という。


―――――――――――――――――――――――――――――――――
「左翼やリベラル派、自国民ファーストを否定する人達の本当の目的は、世界的に退廃的で奪い合いの世の中をこの現代に実現させること。その人達の行いの結果は結局、終末的で退廃的な世界以外にはならない。マズローの説く欲求段階説を拡大的に解釈すると、そもそも人間は持てる者であれば分け与えられるようになり、待たぬ者であれば奪うようになってしまう。なので、まずは自国民に余裕があるようにすることが最優先。衣食住の安定。そうすれば他人・他国民にも分けたり、優しくすることが出来るようになる。左翼やリベラル派のように、人間の本質を見誤るべきではない。真に、奪い合いの荒んだ国を作ろうとしているのが、まずは自国民を優先すべき、としない政党や考えの人たち。やがては他国民まで巻き込んで、奪い合いの世紀末のような退廃的な世界を作ろうとしている。 シンプルな話、分断工作である。 衣食住の安定と心身の余裕が真に助け合いの社会や世界を実現する。」


持てる者は与えられるようになる。待たぬ者は奪うようになる。
まずは本人が余裕があるようにすべき。
そうすれば他人に分けたり、優しくすることが出来るようになる。

本質を見誤らないように。
衣食住の安定と心身の余裕が真に助け合いの(国際)社会を実現する。

真に、奪い合いの荒んだ国を作ろうとしているのが、
まずは自国民を優先すべき、としない政党やそういった主張をする人たち。
やがては、他国民まで巻き込んで退廃的な世界を作ろうとしている。
シンプルな話が、分断工作である。


マズローの欲求段階説においても、「自己実現」や「利他」は、まず生存や安全の欲求が満たされた後に生じると主張している。
・余裕がない人間は利己的になりやすく、排外的・攻撃的になる。
・一方で、心身・経済的に安定した人間は、他者への共感や支援が可能となる。
よってつまり、本人や自国民の「足元の安定」なくして、他者や他国民との多文化共生や移民受け入れの成功はあり得ないといえる。


やるべき手順が違う。
衣食住足りて礼節を知る。

まずは余裕を持つこと、持たせること。それをせずに"道徳の押し付け"を続ければ、やがては社会全体が荒廃する。
十分に余裕を持った後で、道徳や人道は考えられるべき。


そもそも、「まずは内側を整える」というのは、国家にとって自然で不可欠な優先順位。

本来、多文化共生とは、「自壊」を伴う無条件な開放ではなく、また「犠牲」もなく、段階的・統合的な関係構築のプロセスであるべき。


本当に“優しい社会”とは、誰かが自己犠牲に追い込まれる社会ではなく、持続可能な形での「余裕と分かち合い」の社会である。


―――――――――――――――――――――――――――――――――


真に足るを実感できるのは、真の足らずを実感したことがある者だけである。
真に富めるとは何かを知るのは、真に貧したことがある者だけである。
真に啓きを得るのは、真の蒙きを知る者だけである。
真に光を放つは、真の闇を抱える者だけである。


―――――――――――――――――――――――――――――――――


AIやロボットに労働をパスした後、人間がやらなければならないことについて。

物質的・肉体的にだけでなく、精神的にも豊かになることである。
これは権利ではなく、義務であり、労働に代わり、次に人間がやらなければならない"修行"の内容である。

今まで、労働コストのために割けなかった、実行出来なかったことを、労働が楽になった代わりに、次に遂行しなくてはならない、人類の義務である。

そしてこれこそ、AIやロボットには出来ない、人類の行い・営みの極致である。

人は持たぬときには他者には与えられないが、十分に持てるときには他者に与えられるようになる。
そのため、"人"であるためには、少なくとも、物質的・肉体的・精神的に十分に持っている状態になる必要がある。
今までは、物質的・肉体的に豊かになるためだけに時間とコストのすべてが割かれてしまっていたが、これらがAIやロボットにパス出来るようになったのならば、残りの精神的部分の拡充は、人自身で行わなければならない。
また、この拡充された精神を獲得することが、人類の最終地点でもある。

これが成就したとき、人は無機有機問わず、すべてに対し、愛と慈悲を与えられる光の魂を宿す存在へと昇華する。

しかし予言しておく。逆にこれらが出来なければ、人類はAIやロボットに必ず駆逐される。


MISSION 3-5

ダンテ

「とりあえず、さっさと報告を済ませに行こうぜ。 またあの部屋に集まるんだろ?

 俺としても早く着替えちまいたいんでね」

 

陸奥

「そうね。

 その服ももう大分乾いてきちゃってるから、早く洗わないといけないし。

 ……あっ」

 

ダンテ

「なんだ、どうした?」

 

陸奥

「あ、いや……えっと……その、あたしはちょっと行けないから、

 一人で行ってもらっていい……?

 服は……あ、あとで取りに行くからっ」

 

ダンテ

「……ア? どういうこった。 一緒に行けばいいじゃねぇか」

 

陸奥

「いや、だから……」

 

ダンテ

(……?)

 

タタタタッ

金剛

「ダンテェーイッ!」ダキィー!

 

ダンテ

「ゴッフッ」

 

陸奥

「ちょっ金剛っ!?」

 

金剛

「ヘイ、ダンテ! 一緒に報告に行きまショウ!私とっ!」

 

陸奥

(……)

「……頼んだわね、金剛」

 

金剛

「イエース!」グリグリッ

 

ダンテ

「……huh, お前も来いよ」グラグラッ

 

陸奥

「え……」

 

金剛

(……)

 

・・・・・・

 

陸奥

「あ、あのね、あたしは……」

 

ダンテ

「他に何か用事か?」

 

陸奥

「そうじゃないんだけど……」

 

ダンテ

「ならいいじゃねぇか。 頼むぜ、相棒」

 

陸奥

「っ……」

 

ダンテ

「今回の報告と、それに関係してお前には頼みたいこともあるんだ。

 二度手間になっちまうんでな、悪いが付いて来てくれねぇか。 頼りにしてるんだぜ?」

 

陸奥

(……)

「…わ、わかったわ」

 

金剛

「……」

(ムー……)

 

 

――――――

提督室

 

―ガチャ

 

ダンテ

「戻ったぜ」

 

金剛

「タダイマデースッ!」ギューッ

 

陸奥

「……」スッ…

 

パタン…

 

 

比叡

「あ、お姉さま」

 

長門

「ああ、よくぞ無事に帰ってきてくれた。 如月の一件もすでに聞いている。

 本当に、ありがとうっ……」

 

ダンテ

「ああ。 ま、なんとかなってよかったぜ」hahaha

 

・・・・・・

 

陸奥

「……あ、あの、長門姉……ごめんなさい……」

 

長門

「……はぁ。

 人心地ついて、落ち着いたのならそれでいい」チラ…

 

ダンテ

「……あ?」

 

陸奥

「っ…///」

 

ダンテ

「何かあったのか?」

 

陸奥

「い、いいからっ 気にしないでっ!」

 

大淀

「ふふふ……」クスクス

 

陸奥

「大淀っ!!」

 

大淀

「はいはいw」

 

 

比叡

「……」

(……なんか私空気っ!)

 

 

金剛

(……)

 

・・・・・・

 

金剛

「報告! 始めマスヨッ!」

 

長門

「ん…あ、ああ。

 ……あーいや、すまない。 もう少し待ってくれ。

 三水戦旗艦の神通と四水戦の夕張がまだだ」

 

大淀

「夕張さんへは少し前に連絡を入れました。

 帰投にはまだしばらく時間がかかると思います」

 

長門

「ふむ……」

 

 

―ガチャ

神通

「すみません、遅れました」

 

長門

「いや、ご苦労。

 ……よし、では先に始めておこう」

 

ダンテ

「ok」

 

金剛

「YES!」

 

比叡

(……)

「はいっ」

 

・・・・・・

 

比叡

「――とまぁ」

 

金剛

「そんな感じデシター」

 

長門

「ふむ……」

 

ダンテ

「で、……悪いな。 俺の方は逃がしちまった」

 

長門

「いや、事情はわかった。

 あの海域にはもう深海棲艦の反応はない。

 殲滅こそ出来なかったかもしれないが、海域は取り戻せた。

 ……何より、本作戦において、失うものは何もなかったのだ。

 十分すぎる戦果だよ」

 

陸奥

(……)

 

長門

「……しかし、強力な悪魔の力に、例の特殊兵装を有する敵か……」

 

神通

「……あの、おそらくなのですが、それに関係して、私の方からも報告が……」

 

長門

「聞こう」

 

・・・・・・

 

長門

「なんとっ……吹雪が……」

 

神通

「はい」

 

ダンテ

「あぁ、すまねぇ。それ話忘れてたぜ。

 あとはテンリュウもそうだな。 まぁ、まだほとんど力は使い物にはならねぇだろうが」

 

陸奥

「将来的には、翔鶴と浜風も、かしら?」

 

ダンテ

「そうなるな」

 

長門

「ふむ……」

 

大淀

「青葉さんに依頼している広報にも追記が必要でしょうか……?」

 

長門

「……」

 

ダンテ

「広報ってニュースペーパーのことか?」

 

大淀

「え……ええ、そうなりますかね……?」

 

陸奥

「厳密に言うと、青葉って子がこの鎮守府内限定で配ってるトピックス雑誌ね。

 まぁもうほとんどあの子の趣味みたいになっちゃってるけど。

 内容自体はその時々でいろいろ違ってて、本当にまちまちかしら。

 "回によっては"人気になる雑誌ね」

 

ダンテ

「へー」

 

長門

「あぁそういえば、お前もファッション特集の回と昼ドラサーチの欄はよく見ているな」

 

陸奥

「……長門姉はいつになったら、あの駆逐艦特集の回のやつ捨てるの?

 ずっと前からのがかなり溜まってるじゃない……」

 

長門

「あれをすてるなんてとんでもない!

 永久保存版に決まっているだろうっ!?」

 

陸奥

「決まってるって……本当にそんなに必要なの……?

 写真の所は切り抜きしてスクラップブック作って、

 もう一つの方は完全にラッピングして……、

 観賞するのはまた別にあるし……」

 

長門

「いる。

 むしろ布教用を我慢しているだけ褒めてほしい所なのだが」

 

陸奥

「誰に布教するのよ……」

 

・・・・・・

 

金剛

「長門は相変わらずデスネー」ダキー

 

比叡

(…いいないいなぁー)

 

神通

「……」

(長門代理のお人柄は理解しているつもりなのですが……、

 時折、駆逐艦に対して見過ごし難い視線をしておられるときが……)

 

ダンテ

「ha.

 ま、その広報もいいんだがな。 ……ンー」ポリポリ…

 

陸奥

(……)

「どうしたの?」

 

ダンテ

「……ああ。 ま、もったいぶるような話でもないからな。

 今回の作戦でも思ったんだが、さすがに全体的には厳しい所があるみたいだからな」

 

一同

「「……」」

 

金剛

「……」ギュムギュムッ

 

比叡

(お姉さま、ちゃんと聞いてますかね……)

 

陸奥

(……)

 

ダンテ

「そこで、だ。 テコ入れをするぞ」

 

長門

「む……テコ入れとは?」

 

ダンテ

「前にも言ったことがあったろ、

 要はこれからヤッコさんと戦っていくために必要な武器の増強だ。

 まぁ実のところは、前々から勝手にやらせてもらってはいたんだがな。

 これからはもっと本格的に、どんどん進めちまおうと思ってるんだが、

 構わねぇか?」

 

長門

「願ってもない! ぜひ頼みたいっ」

 

ダンテ

「a'ight」ha ha-

 

長門

「しかし、具体的にはどういったことをするんだ?」

 

ダンテ

「大雑把に言っちまうと、ギソウにあの石を組み込んでいくって感じだな。

 悪いが、細かい報告とかは得意じゃないんでね。

 その辺のことはムツに任せてぇんだが、いいか?ムツ」

 

陸奥

(…そういうことね)

「もちろん。 任せて」

 

ダンテ

「thx」

 

金剛

「……」ハスハスッ…

 

比叡

(……お姉さま、そんなことやってるうちに

 なんか大事そうなこと決まっちゃいましたけど……)

 

・・・・・・

 

ダンテ

「よし、そんじゃさっそく行ってくるわ」

 

長門

「む、そうか。わかった。

 陸奥、明日の会議でその新開発のことについても触れたい。

 彼に付いて、その辺りのことをしっかりと頼むぞ。 離れんようにな」

 

陸奥

「っ……ええ、わかったわ」

(長門姉……)

 

比叡

「……」

 

ダンテ

「ヘイ、コンゴウ」

 

金剛

「ンっ……あっ、終わりマシタ? それじゃあ、さっそく!」

 

ダンテ

「…あー悪い、ちょいと用事が入ってな」

 

金剛

「What!? またなんデスカーっ!?」

 

ダンテ

(?)

「huh... まぁそう言うなよ。 今日のヤツはすぐに終わるさ。

 お前さんは先に行って、少し待っててくれないか。

 用事が済んだらすぐに向かう」

 

金剛

「oh! そういうことなら了解デース!

 準備して待ってマース! 必ず来てくださいネっ!」

 

ダンテ

「おう」

 

・・・・・・

 

ガチャッ パタン!

 

ヒエイ、イソグネー!

ウァッチャッ! オネエサマッ!?

 

タタタタター

 

 

ダンテ

「ha...」

 

長門

「……はぁ。

 まぁいい、報告会は終了だ。 皆、ご苦労だった」

 

神通

「お疲れ様でした」ペコッ

 

ダンテ

「ああ。 じゃ、またな」スッ ←私室の方へ

 

ガチャ

 

 

長門

「うむ」

 

陸奥

「……」スッ… ←付いて行く

 

大淀

「……明日の会議用の資料、作成しますね。

 いろいろと内容が増えそうですし、今から概要だけでも作っておかないと……。

 他にもいろいろとやることはありますし」ガチャ

 

長門

「ああ、そうだな。 私も手伝おう」スッ

 

大淀

「ありがとうございます」パタン

 

 

コツコツコツ…

 

 

――――――

深海基地

 

 

深海棲艦・双?

「……クソッ……」

(マダ震エガ止マラネェ……ッ)ガタガタガタッ…

 

 

ノソノソ…

深海棲艦・尽

「……」

 

深海棲艦・双?

「……何シニ来ヤガッタッ……!」

 

 

????????

「無様デスネェ」スタスタ

 

 

深海棲艦・双?

「ッ……テメェハ……! ……ウルセェナッ……」

 

深海棲艦・尽

「……ドウヤラ敵ハ、カナリ手強イ助ッ人ヲ呼ンデイルヨウダナ」

 

????????

「フフ、トテモ興味ヲ惹カレマスネ」

 

深海棲艦・双?

「……テメェラ、俺ヲ笑イニキタノカヨッ!」

 

深海棲艦・尽

「……モウ休メ」

 

????????

「意気揚々ト出テ行ッタト聞イタガ、ナント情ケナイ」

 

深海棲艦・双?

「……クッ……」

 

深海棲艦・尽

「ヤメロ……」

 

・・・・・・

 

????????

「マァイイデショウ。 次ハ拙者ガ出向コウ。 構イマセンネ?」

 

深海棲艦・尽

「……」

 

????????

「フッ……デハ」クルッ

 

 

深海棲艦・双?

「……ハッ、オ前ノ方コソ、下手コカナキャイイケドナァッ!」

 

 

…ピタッ

????????

「……誰ニ言ッテイルノデス? ナンチャッテ剣士トハ違ウノデスヨ。

 ナゼナラ! 拙者ハ深海界最高ノ剣士! ソノ名モ!」

 

 

深海棲艦・双?

「アーハイハイ!ソレハモウ聞キ飽キタッツーノ!

 御託ハイイカラ行クンナラトットト行ケヨッ!」

 

 

????????

「……フッ、ナント無粋ナ」

 

 

深海棲艦・尽

「……オ前モ、"準備"ダケハ怠ルナヨ」

 

????????

「一人デ十分ナノデスガ。 ……マァイイ、聞イテオキマショウ」スタスタスタ

 

 

 

深海棲艦・双?

「……チッ」

 

深海棲艦・尽

(…………)

 

 

 

 

 

 

 

Tips: 深海棲艦 | 艦娘

 

 

 

 

深海棲艦

…深海から突如として現れた謎の敵勢力。

 現状、制海権のほぼ全てがこの深海棲艦に握られている状況にある。

 深海棲艦は高等艦になるにつれて、外見が人間的になっていくという特徴があるが、

 全体的に見れば、やはりそれらは高等艦も含め、異形の様相を呈している。

 通常の兵器ではダメージを与えられない。

 

 

 ・突然現れた、謎を極める存在。人類に対し、明確な敵意を持つ。

 ・高等艦であるほど、人間的な外見の者が多い。

  しかし、やはり異形の者である。

 ・通常兵器は通用せず、撃滅するためには、艦娘の艤装による攻撃や、

  妖精さんの力を借りる必要がある。

 

 ・現在は悪魔の力の獲得により、特殊な"障壁"と"兵装"を有する。

 

 

 

艦娘

…深海棲艦の登場とほぼ同時期に現れた、

 在りし日の戦舟の魂を持つ娘たち、それが艦娘である。

 ほぼ全ての者がうら若き乙女たちであり、外見年齢で10~20代、

 飛んで30代といったところ。

 見た目もその精神も、普通の人間の女性のそれと変わりないように見えるが、

 "艤装"と呼ばれる兵装を装備することで、

 かつては深海棲艦に対抗しうる力を行使していた。

 深海棲艦に攻撃に対して、少しばかりではあるが、ある程度の抵抗力を持つ。

 

 

 ・深海棲艦の登場とほぼ同時期に出現した、

  在りし日の戦舟の魂を持つ、うら若き乙女たち。

 ・見た目、おおよそ30代くらいに見える艦娘も存在する。

 ・深海棲艦に攻撃に対し、少しばかりであれば抵抗力を持つ。

 

 ・現深海棲艦の所有する特殊-兵装・能力による攻撃は、

  艦娘には十分に通用することが現在、確認されている。

 

 

 

 

 

                             Now Lo

 

 

 

 

 

 

 

作戦室

 

 

陽炎

『当該海域に到着。 敵影も依然として見られないわ』

 

―ザザッ

 

大淀

「了解です。 では予定通り、回収作業に入ってください。

 予測される数に対して、人手がだいぶ少ないですが、

 どうかよろしくお願いします」

 

陽炎

『まかせて!』

 

―ザッ

 

長門

「…………う"ーむ"……」ポチッ…ポチ… ←キーボード人差し指打ち

 

 

――――――

工廠

 

 

利根

「入渠が必要な者は先にそっちを優先せよっ!

 そうでない者はもう補給作業を済ませておくように!」

 

 

「「はいっ」」

 

・・・・・・

 

吹雪

「ふぅ……」

(なんとか……ちゃんと特訓の成果は出せたのかな……。

 ……ありがとね、ケルビも)サワ…

 

ケルビ

「……」

 

 

夕立

「お疲れさま、吹雪ちゃん!」

 

吹雪

「あ、うん。 夕立ちゃんもっ」

 

夕立

「あとケルビも! …ん、まだマソウ? のままっぽい?」

 

吹雪

「今戻してあげようとしてたとこだよ。……ってあれ……」

 

夕立

「ぽい?」

 

吹雪

「……いや……どうやるのかなって……」

 

夕立

「……あー」

 

 

 

*睦月は如月の入渠に付き添い中(わりと空きもあったため、認可が出た)。

 

 

 

・・・・・・

 

吹雪

「――えいっ、えい! たぁっ! えっとっ…………と、とぁああー!」シュビビッ!

 

ブンブンブンッ シャラッ カツーンッ!

 

吹雪

「あいたぁっ!?」

 

カラ…

 

夕立

「……」

 

吹雪

「いったたたっ…………うーん……?」サスサス…

 

 

川内

「何やってるの?二人とも」スタスタ

 

那珂

「吹雪ちゃん、頭抑えてるけど大丈夫?」スタスタ

 

 

夕立

「あ」

 

吹雪

「川内さん、那珂ちゃんさん」

 

・・・・・・

 

川内

(……)

「へぇ……」

 

那珂

「えー、この青い棒みたいなののおかげでさっきの大きな氷出せてたってことー?

 ……魔法の杖?」

 

川内

(魔法……)

「杖というには少し太い気もするけど……。 鎖も付いてるし」

 

吹雪

「えっと……」

 

夕立

「説明がむずかしいっぽいー」

 

吹雪

「本当はその、これもまた別で、違う姿っていうか……」

 

那珂

「へ?」

 

川内

(……)

「ねぇ、それってさ、もしかしなくても例の"アレ"絡みのやつなんでしょ?

 何か困ってたみたいだったけど、

 それだったらあの人に助けてもらった方がいいんじゃない?」

 

吹雪

「あ……そ、そうですよねっ!」

 

夕立

「まぁ順当っぽい」

 

那珂

「…あ♪ うわさをすれば、だよ♪」

 

 

――――――

 

 

陸奥

「今、陽炎型の子たちが例の石の回収作業をしてくれてるわ」コツコツ

 

ダンテ

「ン、カゲロウ型つーと」スタスタ ←着替えた

 

陸奥

「浜風の姉妹ね」コツコツ ←洗濯物は後で

 

ダンテ

「あぁ」スタスタ

 

・・・・・・

 

陸奥

「ねぇ、前に天龍と龍田もいた時に特性のある石の話してたじゃない?」

 

ダンテ

「ああ」

 

陸奥

「あのときの話だと、

 例えば天龍の刀を"今の"対深海棲艦用の兵装として強化していくためには

 剣を扱う悪魔、だったかしら、

 そういった者の魂と能力が宿った石を組み込む必要があるってことよね?」

 

ダンテ

「そういうことだな。

 別に、今ある弾薬に無理やり組み込んでぶっ放すってのもあるかもしれねぇが、

 石の大きさ的に組み込めない問題も出てくるだろうしな。

 そもそも、まぁMOTTAINAIな」ha

(他にも問題はあるだろうが)

 

陸奥

「なるほどね……。

 つまりそれって逆に言えば、特性のある石の本領を発揮するためには

 それに近い兵装の方がいい、そういうことよね」

 

ダンテ

「その通り」

 

 

 

吹雪

「ダンテさーん!」タタタッ

 

夕立

「ぽいー」テテテッ

 

 

 

ダンテ

「ん?」

 

陸奥

「あら?」

 

・・・・・・

 

吹雪

「――それで、どうすればいいのかなって……」

 

ダンテ

「ああ。ちょいと貸してみな」

 

吹雪

「あ、はい」つ【ほねっこ】

 

カラン

 

ダンテ

「……」ジャラ…

 

川内

(……)

 

那珂

(ほんと洋画の俳優さんみたいな人だなぁ)ジー

 

吹雪

「……ど、どうなんでしょう……?」

 

夕立

「ぽい……」

 

ダンテ

「……ま、言ってみりゃただのガス欠だな」スッ

 

 

そう言って、ダンテは三氷棍ケルベロス(一棍)を下に置き、手を添えるようにする。

すると、

 

 

―パァ…

 

シュー…

ケルビ

「」

 

川内

「!? …ってあれ?この犬……」

 

吹雪

「ケルビっ!?」

 

夕立

「なんかすごいぐったりしてるっぽいっ!?」

 

那珂

「えっえっ?」

 

陸奥

「あらあらっ…」

 

・・・・・・

 

吹雪

「どっどうすればいいんですかっ!?」

 

ダンテ

「…そうだな。 とりあえず、あのちっこい石をたらふく食わせてみるか」ha

(俺も今はわりとカツカツだからな…)

 

吹雪

「わかりましたっ!取ってきます! えっと、実際どれくらい必要なんですか!?」

 

ダンテ

「あぁ……あの"サイズ"の石だと、相当の数がいるかもなぁ」

 

川内

(ちっこい石って……あの?)

 

夕立

「…あっ! それならこれ! これならどうですかっぽい!」つOOO⊂ ジャラッ

 

ダンテ

(ほぅ、なるほどな)

「…へぇ、いいモン持ってんじゃねぇか」

 

陸奥

(あっ…)

「もしかして、これが特性のある石……?」

 

ダンテ

「ああ、そうだ。

 いいと思うぜ、その石で」

 

夕立

「ぽいっ!

 ほら、ケルビ! 口開けるっぽい!」ガシッ

 

ケルビ

「ンガッ」

 

吹雪

「ちょ」

 

那珂

「……うーん?」

 

川内

「……」

 

陸奥

(少し前に提督室での報告会で見せてもらった大きな石と、

 ここの工廠に多くある小さい石とのだいたい中間くらいの大きさかしら……)

「け、けっこう大きくなるのねっ……あの小さい石から……」ソワソワッ……ギュ…

 

ダンテ

「haha.

 安心しろよ。これくらいのになると、ただ壊すだけってのはかなり大変だからな」

 

陸奥

「っ……へぇ…」キュ…

 

 

夕立

「これ噛んだらダメっぽいっ?」

 

 

ダンテ

「あぁそうだな。まんま飲み込むのがいいな」

 

 

夕立

「ケルビ!噛まずに全部そのまま飲み込むっぽいー!」ブンブンッ

 

ケルビ

「」ガクガクッ

 

吹雪

「いや待って、夕立ちゃん……緊急ではあるけどいくらなんでもそれはっ……」

 

…ビクーンッ

ケルビ

「っ!」

 

吹雪

「っ!? ケルビっ!?」

 

―パァッ

 

夕立

「わっぷ! なにっぽい!? またすごいまぶしいっぽい!」

 

那珂

「なになにー!? なんで急にライトアップなのー!?

 那珂ちゃん聞いてないよーっ!」

 

川内

「っ……」グ…

 

・・・・・・

 

シュー…

ケルビ

「……」

 

夕立

「んっ……あっ! 元気になったっぽいー!」ダキッ

 

吹雪

「っ…………あれ……? え、でも……ケルビ……?」

 

 

ダンテ

「…huh」

 

陸奥

「……なんか、ほんの少しだけど、大きくなってない?」

 

 

小犬サイズだったケルビがほんの少しばかり、大きくなった。

さらに閉じていた右目が開いていた。その右目の虹彩は赤く輝いている。

 

 

吹雪

「……あっ」

(目が……)

 

ケルビ

『離すがいい……。 もはや心配も無用だ』←英語

 

夕立

「……ぽい……?」

 

吹雪

「えっ」

 

那珂

「」

 

川内

「っ!」

 

 

陸奥

「これって……」

 

ダンテ

(……)

「悪いムツ、ちょいと外すぜ。 すぐに戻る」

 

陸奥

「えっ、ちょっと……」

 

・・・・・・

 

ダンテ

「ほれ。 口開けろ、犬っころ」つ□ ←ほんやくこんにゃく

 

ケルビ

「……」ムグムグ…

 

陸奥

(……あぁ)

 

 

吹雪

「……」

 

夕立

(ぽい……?)

 

川内

(……)

「ねぇ、それは?」

 

ダンテ

「ン、……huh.

 俺もよくは知らねぇんだがな。 ま、言ってみりゃ魔法のコンニャクってやつだな」

 

那珂

「えー……余計わかんないよぉ……」

 

川内

(……)

 

・・・・・・

 

ケルビ

「……助かった、礼を言わせてもらおう」

 

 

「…………キェェアァァシャァベッタァァァッ!!」

 

 

ケルビ

「」ビクッ…

 

 

夕立

「ぽいー!」キラキラ

 

吹雪

「っ……」

 

ダンテ

「hahaha」

 

陸奥

「もうお利口って次元じゃないわね……」

 

・・・・・・

 

スゴイスゴイ! コレナラテレビデm

イヤマッテ、ナカ. ドウカンガエテモコレハ…

ポイポイッ!

 

ワイノワイノ

 

 

ケルビ

「……」

 

ダンテ

「ヘイ、犬っころ」スッ

 

ケルビ

「…む」

 

・・・・・・

 

ダンテ

「さて、寝起きすぐで悪いんだがな、お前には聞きたいことがある。

 お前、どこまで覚えてる?」

 

ケルビ

「……む? 質問がよくわからないが、フブキに拾われてからの記憶のことか?

 それならば確とあるが」

 

ダンテ

「あぁいや、そこからじゃねぇな」

 

ケルビ

「……それ以前のことなら、

 貴様が我を使わないので、事務所裏の倉庫で肥やしにされていたが?

 我としても手持ち無沙汰なのでずっと寝ていた。 ぐっすりとな」

 

ダンテ

「hu-m...」

(……この分だと、アイツに質に持って行かれたことにすら気付いてねぇな)

 

 

ダンテ

(…………)

 

・・・・・・

 

ダンテ

「……ok. なんでもねぇ、忘れてくれ」

 

ケルビ

「……我は、しばらくあの娘とその周りの者に付くぞ」

 

ダンテ

(……)

「ああ、頼むわ」

 

ケルビ

「うむ」

 

・・・・・・

 

―テテッ

ケルビ

「……」

 

吹雪

「あっ……ケルビっ……」

 

夕立・川内・那珂

「……」

 

ケルビ

「……フブキ、あのとき拾ってもらった礼がまだだったな。

 ありがとう」

 

吹雪

「……ううん、いいんだよ。

 私の方もいっぱい助けてもらったもん。 初めて会ったあのときから……。

 こちらこそ、ありがとね?」

 

ケルビ

「……」

 

夕立

「夕立たちもいっぱい助けてもらったっぽい! ありがとう、ケルビ!」

 

那珂

「えっと、ということはっ……」

 

川内

(……例の"悪魔の力"ってやつなのかな)

「やっぱり作戦中の"アレ"、キミだったんだ?

 ありがとう、本当に助かってたよ」

 

ケルビ

「……」フシュッ…

 

・・・・・・

 

夕立

「なんか少し大きくなったっぽいー」ダキ

_^・ェ・v ム…

つu u⊂

 

那珂

「……うーん、那珂ちゃん的にはまだちょっと信じがたいかなぁー……」

 

川内

「まぁでも他に説明付かないしさ。

 そもそも実際にもう見せてもらっちゃってるしね。

 いやぁしかし、こんなに小さいのにねぇ。

 あんな大きな氷を一瞬でなんて。 大したもんだよっ」ニヒヒッ

 

吹雪

(……)

「……ねぇケルビ、気になってたんだけど、

 目の方は大丈夫なの? ちゃんと見えてる?」

 

ケルビ

「ン……大丈夫だ、問題ない」

 

吹雪

「……そっか……よかった」フフッ…

 

ケルビ

「……」フシュ…

 

ワイワイ

 

 

陸奥

「……ふふっ。 まぁ、よかったじゃない?

 言葉を話したときは驚いたけど、多分皆こんな感じで受け入れてくれるでしょう。

 なんと言っても、お利口さんだしね」

 

ダンテ

「……ha. さて、行くか」スタスタ

 

陸奥

「ええ、そうね」コツコツ

 

 

 

 

 

吹雪

 

 <ARMS>

 

  三氷棍ケルベロス・二棍(Lv.2)

 

 

獲得しました。

 

 

 

吹雪

 

 <STYLE>

  

  ハウンドオーナー(Lv.2)    

 

 

習得しました。

 

 

 

 

 

工廠・開発室近く

 

 

ダンテ

「uh-, そういやユウバリはまだ戻ってなかったよな」

 

陸奥

「ええ、もうすぐで帰ってくるとは思うけど」

 

ダンテ

(俺もあいつに一報は入れてやれなかったからな……)

「まぁしょうがねぇ。 コンゴウとの約束もある。

 アカシに聞いてみるかな」

 

陸奥

(……)

「わかったわ」

 

 

――――――

開発室

 

 

明石

「先に帰投していた皆さんからいろいろ聞きました……。

 本当にありがとうございます、私たちの仲間を……」

 

ダンテ

「huh... ま、運がよかったってこともあるけどな」

 

明石

(……)

「ダンテさんもご無事でよかったです……。 "あの子"もお忘れでしたし……」

 

ダンテ

「あぁ、そういやそうだったな。 huh, だがまぁ特に必要もなかったぜ。

 ヤッコさんを直接叩くんなら、お前さんの作ってくれた銃弾の方がいいからな。

 いろいろあって相手は逃がしちまったんだが、あの弾はなかなかのモンだったぜ。

 やるな、アカシ」ニッ

 

明石

「っ…あ、いえ、不安もありましたけどそれならよかったですっ///

 と、というか、あれは妖精さんにも手伝ってもらって作ったわけでしてっ///」

 

ダンテ

「あぁ、そうだったな。

 そのヨウセイ=サンにもお前さんから言っておいてくれ」

 

明石

「は、はいっ! 皆、喜ぶと思いますっ」

 

陸奥

「……本題は?」

 

ダンテ

「おっと」

 

明石

「?」

 

・・・・・・

 

明石

「――あぁ、それだったら、もうほとんど出来てるとは言ってましたよ?」

 

ダンテ

「ほぅ」

 

陸奥

「あら、けっこう早かったのね」

 

明石

「ええ。だいぶ気合入ってましたからねー。

 明日にはもうお見せできるんじゃないですかね」

 

ダンテ

「ok. そんなら明日、また来るぜ。 伝えといてくれ」

 

明石

「了解ですっ」

 

・・・・・・

 

明石

「――つまり、新兵装開発の増進を本格的に行っていく、と……」

 

ダンテ

「そういうこった。

 さっきの話じゃねぇが、やっぱ運だけだと心許ねぇからな。

 詰められるとこは詰めとこうってわけさ」

 

明石

(……)

「なるほど……」

 

陸奥

(……)

 

ダンテ

「つってもまぁ、まだ具体的にどうなっていくかはわかんねぇけどな。

 とりあえず、ユウバリに頼んでたヤツが先駆けになる。

 これから、今日のパーティの景品がたくさん届くはずだ。

 保管しといてくれ。 それも明日見に来るぜ」

 

明石

「はぁ……景品、ですか?」

 

陸奥

「今回の作戦の戦利品。あの石のことよ」

 

明石

「あぁ。

 ……そういえば前に仰っていたような特別な石は今回あったんですか?

 大きさから違うんでしたっけ?」

 

ダンテ

「そうだな、見た感じだとけっこうあったな」

 

明石

「おぉっ!」

 

陸奥

「さっき、夕立が持っていた物がそうだったのよね。 もう無くなっちゃったけど」

 

明石

「へっ?」

 

・・・・・・

 

ダンテ

「俺が直接持って帰ってきたのはコレだけだ。石じゃねぇが」シャキンッ

 

【炎風魔双剣 アグニ&ルドラ】

 

明石

「うわわっ!」

 

陸奥

「どこに持ってたのよ、それ……」

 

ダンテ

「haha, 秘密だ」

 

・・・・・・

 

明石

「これも艤装として作り出した方がいいんですか?」

 

ダンテ

「……いや、コイツの場合、そのギソウに組み込むのが無理だろうからな……。

 だからそのまま渡す。

 ……そうだな、手元が喧しくても気にしない娘っ子はいねぇか?」ha

 

明石

「?」

 

陸奥

(……)

 

 

 

 

 

 

 




コンニャクを食べる前、Lv.1以前のケルビがどのようにして
日本語を理解していたのかについてですが、言語をそのまま理解していたというよりは
その人の言葉に伴った意思的な物を感じ取って、その都度応答していた、
そんな感じに考えてもらえればと思います。

まぁ、ケルビは犬っぽい何かなんでしょうし、そういうこともあるのでしょう……(笑


今回、ケルビにコンニャクが必要だったのは、ケルビからの発言(英語)を
相手(艦娘達)が理解出来るようにするためにですね。
ダンテの判断、というか機転でしょうか。
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