神への、反逆と復讐の剣。原初の王の怨恨を宿した剣。
貴様の持つ剣の原義が知りたければ、それを真に手に入れるがいい。
それはかの塔の最頂上にある。
お前も覚えがあるだろう。俺たちがいた、あれよりもさらに上だ。
そして剣は、歯をむき出しにし、天を激しく睨みつけている像が上空に掲げるように握っている。
まるで天上にいる、何かの存在に突き刺さんとするかのように……。
剣には赤い女神の血の祝福と恩恵がある。
それはお前の持つ力の本質と変わらない。
赤い女神の血に濡れた剣とお前の力こそ、神を殺しうる力だ。
作戦海域、謎の深海の剣士との対峙
シンカイダンテス
(……)
「…フーン」
その者は静かに周囲を見渡していた。
その目は、先ほどまで数多くいた同胞艦を探す視線だった。
しかしそれは一瞬で、すぐに二小隊の方にその視線を向けてくる。
吹雪
「っ……」
島風
「ねーねー、恥ずかしくないのー? そんな真似しててー」
シンカイダンテス
「全ー然。
トコロデ、……フム、マサカココマデ使イ物ニナラナイトハ……。
……イヤ、アルイハ……アナタ方ガ遥カニ優レテイタ、カ……」
霧島
(……)
シンカイダンテス
「………フフフフフッ! コレゾ僥倖!
久シ振リニ強ソウナ敵ニ出会エテ、
拙者ノ剣モ涙ト興奮ニ震エテイマス……! ……ンゥームッ♥」←剣にきっす
((うわぁ……))
・・・・・・
比叡
「なんですかこの人……」
天龍
「……お、おい!お前!」
シンカイダンテス
「……ム?」
天龍
「さっき、深海最高の剣士って……そう言ったよな?」
龍田
(……)
シンカイダンテス
「……如何ニモ。
拙者コソガ、深海界最高ノ剣士! シンカイダンテス!」シュバッ! ←ポーズ
吹雪
(……なんで二回も名前言ったんだろう……?)
天龍
「……へっ、面白れぇ……!
おい、オレと戦ろうぜっ! お前らは手を出すなよ!」
榛名
「えぇっ!?」
金剛
「……霧島」ボソ…
霧島
「ええ……。 おそらくですが、あの者も只者ではないのでしょう……。
最早、何の根拠もない、直感的な判断ですが……」
龍田
(天龍ちゃん……)
シンカイダンテス
「……」
(個人的ニ気ニナッテイルノハ、アノ栗色ノ髪ノショートノ艦娘ト、
槍ヲ携行シテイル艦娘ナノダガ……)…チラ
比叡
「ひぇっ……な、何か見られてるぅっ……」
龍田
「……」
天龍
「お、おいっ!余所見してんじゃねぇよっ!相手はオレだっつってんだろっ!!
世界水準超えのオレ様を舐めてんじゃねぇーっ!(泣)」
吹雪
「て、天龍さん……」
シンカイダンテス
(!!)
「世界水準ヲ超エテイルダト……! ……ホゥ…」
(見タ目ソノヨウニハ思エナカッタガ、見掛ケニハヨラヌトイウコトカ……!)
シンカイダンテス
「……面白イ、イイデショウ……!」ジャラッ キラーン… ブンッ!
霧島
「っ! 何か仕掛けてきます!」
島風
「オゥッ!?」
その者は腰に結わえていた巾着に手を突っ込むと、
中から三つの青い玉石を取り出した。
そしてそれらを空中に放り投げる。
―カッ!
金剛
「クゥッ……!」ググッ…
比叡
「視界が……!」
天龍
「なんっ!? だよっ……!」
―シュー…
…パチリ
榛名
「……っ!?」
吹雪
「あ、あれ……っ」
明らかに人外異形の三つの青黒い影がそこにはあった。
シンカイダンテス
「フフフフッ……。 デハ天龍サントヤラ、一騎討チト行キマショウカ。
他ノ方々ノオ相手ハ、ソノ者達ガ務メマス。
…アァ、ゴ心配ナク。 退屈ハサセナイト思イマスヨ」
龍田
(分断!? 天龍ちゃんを一人にはっ…!)
「天龍ちゃっ」バッ!
シンカイダンテス
「…無粋ナ」ポチッ
プシュー!
龍田
「!?」
その珍妙な乗り物に搭載されていたのであろうスイッチをその者が押すと、
淀んだ霧が広く噴出される。
その霧は天龍がいる位置より少し遠い、他の二小隊のいる方の海へと
すぐに沈殿した。それからほどなく、海面が妖しく濁る。
そして、その場にいた者達には、その海面から発せられる異様さにはどこか重苦しい空気を感じさせられ、いつもの海に立っているような感覚とは明らかに違った。
――――――
作戦室
大淀
「…っ!?」
長門
「……大淀?」
――――――
比叡
「っ……足元が……!」
吹雪
「う、海が何か変ですっ……!」
榛名
「脚部艤装が重い……」
島風
「うぅー……!」
…ザバァ!
金剛
「What's!? なんデスカこいつハー!?」
―ガバァ!
霧島
「!? くっ! 足に……!」
それは青い花虫類・刺胞動物のようにも見えたが、
その姿形、そして大きさから、明らかに異界の存在であることがわかる。
龍田
「っ……天龍ちゃん!!」づ
天龍
「お前らっ……龍田ァ!」つ
―ヒュォォッ!
天龍
「!?」
天龍以外の二小隊の姿が消えた。
――フォルト。
本来であれば、魔界に生息しているはずの地中生物。その悪魔の仕業である。
フォルトは、元々は魔力を嗅ぎ分けて獲物を追い、地面から唐突に現れて喰らい付き、
獲物を異空間に引きずり込むという生態を持つ悪魔である。(DMC4登場)
{IMG20104}
天龍
「き、消えた……! お、おい!何しやがったお前!?」
シンカイダンテス
「ソンナニ心配ナサラズトモ大丈夫デスヨ。
少シノ間、離レテイテモラウダケデス。
私ハ単ニ、フェアニ闘リタイト考エテイルダケナノデネ」
天龍
「……」
(……どういう理屈なのかはわからねぇが、
とにかく、コイツをどうにかさえ出来りゃ……ってことか……?)
シンカイダンテス
「マサカ、世界最高ノ剣士ト謳ワレテイル人物ト、
剣ヲ交エルコトガ出来ル機会ナンテソウハ無イデショウ」
天龍
「!!」
(世界最高の剣士っ……!?)
シンカイダンテス
「一騎討チヲ申シ込ミタクナルノモ無理ハ無イトイウモノ……。
……デハ……行キマスヨ!」
天龍
「…お、おうよっ! どっからでも来いヤァ!!///」
なぜか尾ひれが付きまくっていた。
――――――
魔空空間・勇の間
吹雪
「……んっ……うぅ……」ムクリ…
島風
「あ……吹雪ちゃん、大丈夫……?」
吹雪
「……島風ちゃん……? ……あれ? ここは…………えっ……?
……昔のお城……?」
島風
「……わからない……。
あの気持ち悪いイソギンチャクみたいな化け物につかまったと思ったけど、
気付いたらここに……」
吹雪
「っ……。
……他の人たちは?」
島風
「それもわからないけど、
たぶん、今ここにいるのは私たちだけなのかも……」
吹雪
「そんなっ……」
―クォォーンッ!!
吹雪・島風
「!?」
・・・・・・
吹雪
「何っ!?」
島風
(…!)
「あそこっ!」つ ビッ!
バッサバッサッ
吹雪
「あれって……」
島風
「……鳥だっ……」
吹雪
(!)
「……まさか、さっきのあの……」
島風
「……うん。
あの変な人が投げた石が光った後に現れた、三つの黒い影のうちの一つだよ。
モヤみたいになっててよく見えなかったけど、あれって鳥だったんだ……」
吹雪
(……ん?)
「……うーん、なんていうか……鷹……いや雉、かな……?」
島風
「……そうなの?」
吹雪
「い、いや、私もよくはわからないけど……なんとなく見た目が……?」
島風
「ふーん……」
黒い鳥
「……」バッサバッサッ
――――――
魔空空間・智の間
ガサガサガサッ
比叡
「ぷはっ! ……ふぅ……あっついぃ……」ヒェー…
―ガサッ
金剛
「まったくデース……」
比叡
「あ、お姉さまっ。
どうですか? あれから何か見つけられました?出口とか」テテテッ
金剛
「イエ、特には何モ……」
比叡
「そう、ですか……」
金剛
「……その様子だと、比叡もデスカ?」
比叡
「はい……」
金剛・比叡
「…………はぁ……」ガクリ…
・・・・・・
金剛
「――それにしても、本当に不思議デスネェ。
あの後気付いたらこんな森にいるナンテ」
比叡
「ですねぇ」
―ガサッ
金剛
「…ン?」
比叡
「……あ」
・・・・・・
ウゥーォッ ウォッ ウォッ
金剛
「……猿?」
比叡
「ですね……」
金剛
「……木の上にいますネ」
比叡
「ええ……。
……あの猿、よく見ると、さきほど海上で見た猿ですね」
金剛
「……ア~…」
黒い猿
「……」ガシ…
――――――
魔空空間・仁の間
榛名
「……」
霧島
「……」
龍田
「……」
黒い犬
「……」
・・・・・・
龍田
「……ずっとこうしてるけど、どうする……?」
霧島
「……現状を確認しましょう。
と言ってもわからないことだらけですが……」
榛名
「はい……」
龍田
「……」
霧島
「……えー、先ほどまで海上にいたはずの我々は
あの謎の花虫類・刺胞動物に捕獲された後、
なぜかこのような場所にいました」
龍田
「……本当に気味の悪い場所よね、ここ……。
何か大きな生物の胃袋の中みたいな……いえ、牙らしき物も見えるから
もしかして口の中、なのかしら……?」
榛名
「っ……や、やめてください龍田さんっ!
考えないようにしてたのに……」
霧島
「……そして今目の前には、
先ほどの海上で見た、これまた謎の見た目犬(?)のような動物に睨まれ
膠着状態にある、こんなところですね……」
龍田
(不明瞭な点ばっかりね……。 まぁ仕方ないんだけど……)
榛名
「……あの子もさっきからずっと動きませんね……」
黒い犬
「……」
・・・・・・
龍田
(わからないことだらけ……。
でも、こんなことをしている場合じゃないわ……)
「……」スッ…
榛名
「! 龍田さんっ?」
黒い犬
「……」ピク…
龍田
「っ……」ピタッ…
黒い犬
「……」…
龍田
「……」
(もどかしいわね……)
霧島
(……)
「……龍田さん、相手の出方もまだわかりません。
先手をかけるにしても、作戦は練らないと……」
龍田
「……わかったわ……」
――――――
作戦海域(海上)
天龍
「――はぁはぁはぁはぁっ!!」ゼェゼェッ…!
シンカイダンテス
「……全然駄目デスネ。
ソレデ世界最高トハ……。 陸ノ世界モ底ガ知レタモノデス」ヤレヤレ…
天龍
「ぐっ……くそォ……!!」ググッ…
(こいつ……冗談抜きでマジで強ぇ……!!)
――――――
作戦室
長門
「――また、か……」
大淀
「はい……。
通信はすべて途絶。 天龍以外の艦娘の信号、ロストしました……」
長門
「……っ」
――――――
作戦海域(海上)
シンカイダンテス
「――デ、ドウシマスカ? モウ降参デモシマスカ?
アマリノ拍子抜ケニ、シラケテシマッタノデスガ」
天龍
「っ……」
(間合いの見極めがヤバイ……。 完全にもう見切られてる……。
今のオレの剣じゃ、もう全部避けられちまうはずだ……。
……何よりこいつ……)
シンカイダンテス
「ンー?」…チャキッ
息を荒くする天龍と比べて、シンカイダンテスは戦いが始まって以来、
一切、その姿勢を崩してはいなかった。
剣を右手で握り、体の側面に流しているその構え。
人体の急所ラインの正中線を晒すその構えは、
一見すると隙だらけにしか見えないが、実際に対峙すれば
その認識のままで挑むことは愚かであったと思い知らされることになる。
天龍
(……オレの剣を……全部漏れなく捌きやがるっ……一本も入らねぇっ……!)
――絶対防御。
それは彼自身の手によって編み出された剣技の一つである。
その技の発動中は相手の攻撃の一切を無効化してしまうほどの堅牢さを誇る。
恐るべき"捌き"の妙技である。
天龍
(……認めたくはねぇが今のオレじゃ、あの防御を突破できる気はしねぇ…)
「…………"ミノツチ"」…シュー…
シンカイダンテス
「……ホゥ。 ソレハ……」
天龍
「……こっちはまだ諦めたわけじゃねぇからなっ。
守りが堅すぎるってんなら"コイツ"を試してやるだけだ!
行くぜっ!!」ザァッ!!
シンカイダンテス
「……フッ……」…チャキッ
――――――
魔空空間 -勇の魔-
黒雉
「クォーンッ!」バサササッ!
ビュビュビュンッ!
島風
「羽っ!?」つ ズィッ!
つ⊂ ギュッ!
吹雪
「ぅわわっ!島風ちゃ」
タタタタッ!!
島風
「なんでーっ!?
さっきまで大人しかったのにいきなり攻撃してきたよー!?」
吹雪
「そういえばけっこう攻撃的な一面もあったかもー!!」
島風
「そうなのー!?」
黒雉
「クォーン!!」バヒューン!
島風・吹雪
「うわーーっ!!」
タタタタターッ!
――――――
魔空空間 -智の魔-
―ベシッ
金剛
「イッタ!?」
比叡
「あぁお姉さまっ また……」
ウォッウォッwww
金剛
「……」…プルプルッ…
比叡
「あわわわわっ……」
金剛
「……ムッキーっ!! 卑怯デース!!
そんな所から木の実を投げるばっかり! 降りてきなサーイ!!
その真っ赤なお尻をペンペンしてやりマースっ!!」
比叡
「そういえば全身真っ黒なのにお尻だけ赤いですよね、あの猿……」
黒猿
「……」ノシ =o ビュッ!
比叡
(!)
「お姉さま!!」ササッ!
金剛
「っ!」
―パシッ
比叡
「……ふぅ」つo
金剛
「Wow! サンクスデース比叡! ナイスキャッチネ!」
黒猿
「……」
比叡
「えへへっ/// いやぁーそれほどでも………ん?」つo.。
―ブシュッ!
比叡・金剛
「!?」
比叡
「ぅわっ! くっさ!? なんか目にも染みるっ!!」ゲッホッ! ゲホッ!
金剛
「比叡!? ……ウ"っ!?」
ブヒャヒャヒャヒャwwww
比叡
「ちょ…」ゴホゴホッ… ゴシゴシ…
金剛
「お前もうそれ猿の笑い方じゃないデスカラネー!?」
・・・・・・
黒猿
「www」ボリボリ ←ケツを掻いてる
金剛
「ぐぬぬ……」
比叡
「……いっそもうこの森ごと、アグニさんの炎でっ……!」
アグニ
「おぉ、またも出番か」
金剛
(!?)
「ちょっ それはちょっと待つデース二人ともっ!」
比叡
「はい?」
アグニ
「む?」
金剛
「……今の私たちでは、この森の道順も出口もわかりマセン……。
この森で火事を起こして、その火の速度がどれくらいになるかもわかりマセンし、
火よりも移動の速い煙の方が怖いとも言いマス……。
万が一も考えられマスヨ……」
比叡
「あっ……」
アグニ
「……うーむ……」
黒猿
「……」…
金剛
(……)
「……本当に、なんともヤッカイなのが相手になりマシタネ……」
比叡
「……くっ……」
ルドラ
「……ふむ……」
――――――
魔空空間 -仁の魔-
――膠着状態。
作戦の方針も定まらずにいた。
霧島・榛名
「……」ウーン…
龍田
(……)
黒犬
「……」
そして、ついに龍田はそれに痺れを切らしてしまった。
龍田
「……やっぱり、こうしてても何も変わらないわ。私が仕掛けてみる」
榛名
「……龍田さん……」
霧島
(……)
「……確かにその通りなのかもしれません……。
わかりました。 では龍田さんを先行に、
それを後方から援護する役と後に続く者を決めてから――」
龍田
「そっちはよろしく。 先に行くわ……!」ザッ!
榛名
「あっ…!」
霧島
「っ!」
(……)
黒犬
「……」…スクッ
機敏に飛び出したように見えた龍田だったが、
それに劣らず、黒犬の反応も早かった。
龍田に遅れることなく、既に対応できる姿勢となっていたのだった。
龍田
「はぁっ!」ブンッ!
そのため、龍田の槍の一撃がヒットすることはなかった。
そればかりか、
黒犬
「……」…ヒュォッ
龍田
「!!」
―シュタッ
黒犬
「…グルッ」
龍田は後ろを取られてしまった。
霧島
(!)
「てぇっ!!」バァン!
黒犬
(……)ヒュンッ!
霧島の咄嗟の機転による援護射撃。
それは黒犬に命中させることはできなかったものの、
龍田の窮地を脱することには成功した。
タタタッ!
榛名
「龍田さんっ!」
龍田
「っ……ごめんなさい……」
コツコツ…
霧島
「……お気持ちはわかります。
ですが、やはりここはしっかりと連携して展開させて行きましょう。
相手が未知数過ぎる存在であるからこそ、なおさら……」
龍田
「……従います。 もう独行はしないわ……」
榛名
(……何事もなくてよかった……)フゥ…
霧島
(……)
・・・・・・
黒犬
(……)
…ジッ
霧島
(……あの犬、また前と同様に静観している……。
つい先ほど、龍田さんの背後を取ったときは
明らかに何か攻撃を仕掛けてきそうな雰囲気だったと思うのだけど……)
「……いったい、どういう……」
黒犬
「……」フシュ…
・・・・・・
魔空空間 ~ 仁の磨 ~
先の緊張が嘘のように、また以前と同様の沈黙が戻る。
黒犬
「……」
榛名
「……また、動きがなくなりましたね……」
龍田
「さっきは私が仕掛けたから、それに反応しただけだったってことかしら……?」
霧島
(……まさかとは思うけど…………結局試してみないとわからないわね……)
「……気付いた、というか試してみたいことがあります。
二人とも、協力をお願いできますか?」
榛名
「え…は、はいっ」
龍田
(……)
「了解」
・・・・・・
霧島
「……」ジー…
黒犬
「……」…
霧島
「……」…チラ ←榛名と龍田の方を見やる
榛名・龍田
「……」…コクリ
霧島
(……よし、今!)ダダダッ!!
黒犬
「ッ…!」ピクッ シュタッ!!
榛名・龍田
(動いたっ!!)
霧島
「…くっ!」
(速い…!!)
黒犬
「グルルッ!」タタタタッ!!
霧島
(でも、まだもう少し…!)ダダダダッ!
黒犬
「……ガウッ!!」グワァ!!
榛名・龍田
(!!)
榛名
「今ですっ!!」
龍田
「ええ!!」
ドォン!
ドォォンッ!
黒犬
「!?」
霧島
(…よしっ!)
黒犬が霧島に襲い掛かろうと、飛び上がったその瞬間、
榛名と龍田は息を合わせて、背後からその隙を狙い撃ちする。
―ボォンッ!!
黒犬
「ギャンッ!?」
榛名
「当たった……!」
龍田
「っ……」
…スッ
霧島
「……行動の原理がわかりました。
敵は元々、状況の不利をよく理解していたようです。
……敵ながら、侮れません……」
榛名
「……?」
龍田
「……どういうことなの?」
・・・・・・
龍田
(……)
榛名
「……あぁ、だからあのとき……」
龍田
「……隊を乱し、突出した者から手早く仕留めようとしていた……」
霧島
「……ええ、そのようです」
龍田
「……」
霧島
(……)
「これは龍田さんのおかげで気付くことができました。
龍田さん、お見事でした」
龍田
(……)
「……んふふ、どういたしまして~♪」
榛名
「…ふふっ」
・・・・・・
黒犬
「ハッ…ハッ…」
榛名
「だいぶ疲弊しているようですね……」
龍田
「砲弾は完全に直撃。 かなり効いたみたいね……」
霧島
「……見た目に惑わされてはいけません。相手は敵です。
それに、我々とて予断が許されるような状況ではありません……。
戦闘を長引かせる意味はなし。 このまま一気に畳み掛けます!
総員、砲撃よーいっ!!」
榛名
「はいっ!」
龍田
「了解!」
ガシャンッ!
黒犬
「…………ウゥ"ッ」…シュー…
榛名
「!?」
龍田
「っ…!!」
霧島
「あれはっ…!?」
―パァーッ!!
黒犬?
《……グルルッ…!》ボシュー…
それは黄黒く、視界が歪んで見えるほどの謎の禍々しい光を放っていた。
黒犬?
《ガルルッ……》フシューッ…!!
霧島・榛名・龍田
「……」
その様相を見た三人は直感的に悟る。
榛名
「……あ、あの……霧島……?」
龍田
「よくはわからないけど……これってまずいわよね……?」
霧島
「……作戦変更です……。
可能な限り、お互いから離れないように回避行動に徹してください……。
今のあの相手に迂闊に仕掛けるのは現状、得策ではないと思います……」
黒犬?
《フシュッ…》
龍田
(……突然現れた、あの敵も退屈はさせないとか言ってたけど……)
「……ほんと、大変なのが相手になったわね……」
霧島
「……」
龍田
(この敵でこれだと、天龍ちゃんが今相手にしている敵は……)
「……ふぅ……本当、困ったわ~。
案外、あれがもう"あの子"のラストヘビーだったりしないのかしら~……」
榛名
(……ラスト……ヘビー……)
「………ぁっ」
何かを思い出した榛名。
袖にしまっていた、ある物に視線をやる。
つ○*
榛名
(……)
―グッ…
榛名
「……霧島、龍田さん。
今度は、私の作戦に協力をお願いします……!」
霧島
「…え、ええ…」
龍田
「っ…わかったわ」
フシューッ…
黒犬?
(……)…ザリ…
Tips: Devil Trigger (デビルトリガー) ~悪魔への引き金~
*以降ネタバレしまくり注意
魔具の魔力(悪魔の魂・記憶や精神・異質・心 *オリセ)を媒介として
悪魔の力を開放し、より強力な魔人の姿へと変化させる。
魔具の影響を大きく受け、その姿形と武器の特徴をより強化した性能に変化する。
*DMC4以降では、ダンテは全身へ送る魔力の供給が安定しており、
効率良く全身へ魔力が循環されているため、
魔具を変更しても魔人状態の姿は変化しない。
ネロ(DMC4)は閻魔刀を用いて(閻魔刀をトリガーとして)、魔人化しているため、
「閻魔刀の鞘と同化した左腕」など魔人バージルと共通点を持った、
青白い武人の姿をした魔力が具現化されたものが自身の背後に見える。
ルシア(DMC2)は元来、純粋な人造悪魔であるため、
魔具を介さないので、魔具変更しても姿は変化しない。
・DMC4時点におけるダンテのデビルトリガー(DT)に関する個人的考察
ダンテは全身へ送る魔力の供給が安定しており、
効率良く全身へ魔力が循環されているため、
魔具を変更しても魔人状態の姿は変化しない。
↓
魔人化をもう大分、使いこなしており、
この時点でDMC3時系列のバージル(19歳?)の魔人化よりも能力は上か。
(*ゲーム的性能の話は除く)
*バージルはDMC4SE・DMC3の両方の時系列において、
魔人状態の姿は装備中の魔具に依存した変化をしている。
*フォースエッジ単体にはトリガーとなれるだけの魔力がないため、
これを装備している間の魔人化は閻魔刀をトリガーとして行われている。
・当ssにおける、デビルトリガーの扱い・恩恵
Tips: 魔装、艤装、魔艤装、???????
→???????
= デビルトリガー
*オリジナルの詳細な恩恵や仕様などは、攻略やwikiを参照してください。
…このss内では、
もう単純に段階を一段階上昇させることができるくらいのものとして扱う。
*予定
例) DT時 リベリオン (魔装) → 敵中級艦を十分に撃破可能。
Now Loadin
Tips: Partial Devil Trigger (パーシャル・デビルトリガー)
~部分的なデビルトリガー~
*以降すべてオリセ
体の任意の一部分だけを魔人化させる、DT技能の一つ。
当然のことながらフルDTと比べて、全体的な能力・性能は落ちている。
しかし、周囲への影響を抑えられるというメリットがある。あと目立ちにくい。
この見た目的な変化や性能の上下幅は、現時のダンテであれば精緻な制御が可能。
また、応用の幅も非常に広く、
見た目だけ完全な魔人の姿で能力値の上昇はほぼ変化のないようにしたり、
体の一部分だけ集中特化させて見た目の変化や能力の上昇を促すといったことも出来る。
*この部分的なデビルトリガーについては、
DMC4小説 ~Deadly Fortune~ 上巻 もよければ参照されたし。
Now Loa