悪魔これくしょん -デビこれ-   作:ハーメルンkpx

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多くの弁論よりも、たった一発の銃弾の方が"威力"があるのは、残念ながら事実だ。
耐え難いほどの強烈な痛みだけが人類に反省と学習を促す。

血を流さねば、時代は変わらない。


Streak 019

 ~ Streak 019 ~

 

 

 

作戦室

 

 

長門

「……つまり、現状は特に目立った動きはない、ということか……」

 

大淀

「はい。 現段階ではまだ目算に過ぎませんが……」

 

長門

「政府に依頼した調査に関しての進捗はどうなっている?」

 

大淀

「つい先ほど、衛星利用の許可が得られたようで

 衛星写真、ならびに大規模観測システムを利用した調査の結果は

 もうしばらく後になると思われます」

 

長門

「遅いな……。

 この事態でも相変わらずの重い腰とはな……。

 陸からでも、肉眼ですら十分に見えているだろうに……」

 

大淀

「……それなんですが、詳細な数値などは未だ不明ではあるものの、

 どうやら対象物は深海海底にその何らかの土台があり、

 その高さは海抜100km以上はあるのではないか、という概算結果はあるようです」

 

長門

「む……海抜100kmというと……」

 

大淀

「地球大気圏と宇宙空間との境界、

 "今"は通称、カーマン・ラインと呼ばれている仮想の空間境界線です」

 

長門

「……ふむ……」

 

大淀

「……そして、今なお、その高さは上昇しつつあるようです……」

 

長門

「っ!! ……何……だとっ……!?

 ……くっ……! 本当に宇宙を目指しているというのか、あの"塔"は……!!」

 

 

―ギィッ…

陸奥

「……連れて来たわ」

 

 

長門

「っ……ああ、ご苦労」

 

大淀

「……」

 

 

陸奥

「さ、入って?」

 

浜風

「はい、失礼します。 調査隊、ただいま帰還しました」∠ ピッ

 

五十鈴

「……」∠ サッ…

 

翔鶴

「……////」∠ …

 

 

大淀

(……え)

 

長門

「……ん……あー…………待ち遠しかった調査報告なわけだが、

 ……その前に…………どうして翔鶴はスカートを履いていないんだ……?」

 

 

翔鶴

「っ……そ、それはっ…////」

 

浜風

「えっと……」

 

五十鈴

「……報告と合わせて、それは五十鈴から話すわ」

 

 

・・・・・・

・・・

 

――――――

謎の塔 -近海-

 

 

―ザザァー

 

五十鈴

「……だいぶ近づいたわね」

 

翔鶴

「すごく……大きいですね……」

 

浜風

「雲で上部が見えない……」

 

夕張

『――今こちらでも確認したわ。 ……さながら、バベルの塔ね……』ザッ―

 

浜風

(……)

 

五十鈴

「……あの黒い巨人を沈めたと思ったら、

 今度はその海域から急に現れた謎の塔、か……」

 

翔鶴

「…………あ、あの……夕張さん?」

 

夕張

『うん?』

 

翔鶴

「この水上バイクなんですけど……その…………ス、スカートが……////」

 

夕張

『……あ…』

 

五十鈴

「そういえば、めちゃくちゃあらぶってたわね……」

 

浜風

(私はもう諦めてました……)

 

夕張

『完全にそっちまで気が回ってなかったわ……。

 ……んー、次乗るときは何か用意しましょうか? あるにはあるし』

 

翔鶴

「お願いします……!」

 

夕張

『はーい』

(まぁ、ピッチピチのやつしかないんだけど……)

 

 

翔鶴・浜風・五十鈴の三人は謎の塔の調査隊として特別抜擢され、

塔の近海まで接近していた。

 

移動のための足となっていた水上バイクでは翔鶴がハンドルを握り、

その後ろに、翔鶴に体を預ける形で浜風が、

そしてサイドシートには五十鈴が控えていた。

 

 

夕張

『それはそうと、乗り心地の方はどう?』

 

五十鈴

「向かい風さえ気にしなければ、わりと快適よ。 今日はまだ寒くもないしね」

 

翔鶴

「はい……///」バサバサッ… ←…

 

浜風

「この三人で乗ってもそれなりの速度が出せるみたいですしね。

 ただ、次はゴーグルもほしいですね……」

 

夕張

『あ、了解』

(完全に性能優先だったなぁ……いけないいけない。 明石にも怒られちゃう)

 

 

夕張

『でもよかった。

 ちゃんと想定はしてたつもりだったけど、一番の懸念ではあったのよね。

 正規空母、軽巡、駆逐艦各一隻の合計三隻か。 ……十分に乗れてるわね!』

 

浜風

「もしかして、この隊の組み合わせはその重量の関係ですか?」

 

夕張

『あー……いや、結果としてそうなったってだけで選抜基準はまた別ね』

 

翔鶴

「なんでしょう……思い当たるフシは……」

 

夕張

『ほら、この前やったサバイバルゲーム、あったじゃない?

 あれのスコア上位陣で、かつ特殊兵装持ちだってことで、今回貴女達が選ばれたの』

 

五十鈴

(……)

 

浜風

「あぁ……」

(サバイバルのスコア……)

 

翔鶴

「そういうことだったんですか」

(……)…チラ… ←浜風を見やる

 

五十鈴

「……ねぇ、前々から気になってたんだけど、ここの鎮守府って

 あんな感じのレクリエーションずっとやってるの?」

 

夕張

『え? レクリエーション?』

 

五十鈴

「ほら、サッカーとか野球とか、あと……ダンスとかっ……」

 

夕張

『んー……いや、そういうのはわりと最近になってからねぇ』

 

五十鈴

「え…そうなの…?」

 

浜風

「ですね」

 

翔鶴

「えっとたしか……カレーお料理対決があった数日後からくらいでしたっけ?」

 

五十鈴

「……へぇ……」

(カレーお料理対決……)

 

夕張

『それで思い出したんだけど、五十鈴さんってすごいわよね』

 

五十鈴

「え?」

 

浜風

「……私もそう思います」

 

翔鶴

「ほとんどのゲームでスコアランキング上位ですものね。

 サッカーや野球でもエース選手だとか……」

 

五十鈴

「……ま、まぁ? あれくらいは普通かしら……?///」

 

浜風

「普通というものでもないように思いますが……」

 

翔鶴

「……何かコツとかあるんですか?」

 

五十鈴

「ん……う~ん……」

 

夕張

『愛よねw愛ww』

 

五十鈴

「……愛? …………はぁっ!!?////」

 

翔鶴・浜風

(………)

 

夕張

『あれ? けっこう言ってる人いるけど……』

 

五十鈴

「けっこう!?」

 

夕張

『うん。 健気よねぇ~って』

 

五十鈴

「」

 

翔鶴

「……」

 

浜風

「……そろそろですね。 皆さん、警戒を」

 

「「!」」

 

 

 

 

 

 

 

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