おぉ!!す、すごい……。感動しております。
本当にありがとうございます!
青峰VS真宮をヒートアップしてお送りします!
こんなプレー考えられなくね?なんて思わないでください…。
現バスケ選手の作者が、こんなことできたらいいなぁ、と思って書いているので。
それではどうぞ!!
―――パサっ
「ナイショっ、桜井!」
「あ、ありがとうございますっ。」
二年生VS一年生。
1クォーターもまもなく、残り3分。
ただ今のスコア、35VS9
このスコアだけを見た人は、圧勝の試合だと思うだろう。しかし、その内容を見ていた人から言わせれば、その試合はすごいものだった。
まずすごいのは、青峰のマークである下川だった。
「大ちゃんに20点しか取らせてないなんて…。すごいなぁ…。」
「ナイスディフェンス、下川くん。」
「お、おぅ。
でも、青峰先輩、本気出してねぇよ……。シュートすら、全然打ってこねぇし…。」
何も驚いているのは、周りだけではなかった。青峰のディフェンスをしている下川自身でさえも、驚いていた。
「あんだけ強かった帝光のエースのディフェンスなんだから、楽しんじゃえって。
それに本気だろうが、なかろうが、パス回させてる時点で勝ちだっつの。」
そんな驚きに包まれる体育館で、その空気に飲み込まれていない者がいた。
「自信持てって、大丈夫だからさ。」
真宮は下川に親指を立てて、笑った。
「それに……もう少しだ。」
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《青峰side》
「青峰さんがパス出すなんて、珍しいこともあるんですね。」
試合の途中で桜井に言われた。まぁ、今まで出したことねぇしな。
……じゃあ、なんで今は出してんのかって?
入る気がしねぇからだよ。
どんなにすげぇ選手とかでも、入らねぇ日ぐらいある。入るイメージが全くできない日もある。
プロならまだしも、気持ちがどうとか言える高校生ならなおさらだ。
俺らキセキの世代は、そんな日が他のやつよりも圧倒的に少ない。
緑間の野郎とかも……外すとことか見たことねぇけど、多分当たらねぇ日ぐらいある。
……久しぶりだった、こんな日は。
入んない理由としてあげられるものは、いくつかある。
例えばそれは、緊張だったり、その日の体調だったり、環境だったり…。
でも、俺の場合どれも当てはまらねぇ。
練習試合以下のこの試合で緊張するわけねぇし、第一俺は緊張とかは好きな方だ。体調も別に悪くない、自分の学校で合わないってのは、普通に考えておかしい。
それでも、どうしても打つ気になれねぇ。それも、試合の最初からじゃねぇ、だんだんイメージが消えてく感じだ。
「……ちっ、どうなってんだ…?」
気持ち次第で落ちることもあるってことは、入るようになることもあるってことだ。
だが、なんとなくそんな単純なもんじゃない気がする。
シュートを打つ時に、ゴールから意識がそがれる感じ…、別の所に持ってかれる感じだ……。
……ん?意識……、、、
「視線、動きすぎですよ、青峰先輩。」
あんの野郎の仕業かっ……。
腹立つぜー、テツのあんま動かねぇ目もイラッとくるときとかあったが、真宮のあの顔もむかつくな。
「ぶっつぶしてやる。」
少し微笑んだ真宮の顔が見えた。
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―――スパッ
「ナイッショーー!真宮!!」
試合時間、残り1分。スコア39対15。
真宮のスリーポイントで、試合が動いた。
「ディフェンス!決めさせんなっ!!」
残り1分。スコアと残り時間を考えれば、二年生は40点は確実にしておきたいところだったし、それは容易だと思っていた。
「青峰さんっ!」
桜井から青峰にパスが出た。
こういう時、決める選手がエースかエースでないかというのは、結構違う。
「っしゃあ!」
しかし、この時、桜井は二つの間違いを犯した。
一つは青峰へのパスのタイミング。
40点を確実にしたいのであれば、なるべく遅くせめて最後にエースの青峰にパスを出すべきだった。
もう一つは青峰の現在の状態への考慮。
『シュートが入らない』状態ではない、『シュートを煽られた』状態だ。
真宮によって煽られた高揚は、予想以上に青峰に作用していた。
「(くっっ……!!やっぱ、早すぎだろ!真宮のやつ、なんか仕込んでたみてぇだけど、悪い方に作用してねぇか!?)」
想像通りといえば、想像通り。
青峰は下川のことを難なく抜き去り、レイアップのモーションに入る。
ここで発揮したのは、青峰の“本能”。理屈では説明出来ないもの。
狭まっていた視界が開ける。
「残念だったな、真宮っ!」
開けた視界で捉えたのは真宮の姿。それも、死角から来ているところを青峰は見つけていた。
―――決まった
それは青峰が打ったシュートだからかもしれない。
それでも誰もが思った、
「青峰先輩、俺の事意識しすぎですってば。」
真宮が笑った、その顔を見た青峰以外は。
―――ガコンッ
「なっ!?」
「うそっ、、、大ちゃんが外した……??」
それは自分の目を疑う光景だったに違いない。
本人でさえも、あの場面で外すとは思えなかったのだ。
「速攻!!」
先頭を走っている上森にパスが出る。
上森がそのままレイアップ……「上森!!後ろっ!!」
「はっ!?……うおっ!」
……せずに、スリーポイントで待っていた真宮にパスを出す。上森の後から、二年生Cが上森のレイアップをカットしようとしていた。
「ちっ、なんで言うんだよっ。」
「危ねっ……真宮!!」
パスを受け取った真宮が、スリーポイントを決める、39対18。
「1本っ! !落ち着いていきましょう!!……っ!?」
二年生PGの桜井が、ドリブルで攻める。残り約40秒。
桜井にマークしたのは真宮。
「すいませんが、のんびりしてる暇はないので。」
ハーフラインからプレッシャーをかけていく。
しかし、桜井も昨年スタメンとして出ていた選手である。苦戦しながらも真宮を突破した。
「カバー!!」
青峰についていた下川が桜井のカバーに入った。
誰もが思う……“青峰が空いた”
チームのエースが、最も警戒されている人物が、得点をとる選手が『空いた』のだ。
桜井は迷わずパスする。桜井はもちろん、ここまで考えていた。
考えていた……と思っていた。
「ダメですよ、疑わなきゃ。
『自分の考えで、今自分は動いているのか。』って……。」
「なっ!?」
青峰へのパスがカットされた…、桜井が抜いた真宮によって。
それは、一年生どうしの試合の時に見せた、真宮の技。いや、真宮のプレーの基礎にあるもの。
『思考を誘導する』
桜井は完全に真宮の手の内にあったのだ。
残り30秒。二年生はここは必ず止めておきたいところだ。
1クォーターで追いつける点差は、約20点。
21点と19点。近いようで、その点差の違いは、互いの選手に与える
「行かせねぇよっ!」
ボールを奪い、速攻をかけようとしていた真宮をマークしたのは、青峰だった。
真宮のこの試合のプレーにより、誰もが認める各チームのエース対決。二人のの緊張は最高潮だった。
「目、離した方がいいですよ。」
その緊張を破り、微笑んだのは真宮だった。
左手のインサイドアウトからのフロントチェンジ。青峰が序盤に見せたプレイだった。
「甘ぇな!」
真宮のドライブに青峰はついてくる。
ドリブルをついたまま、真宮が急激に止まる。青峰はこれにもきっちりついてきた。
「……!?」
この緊迫した状況の中、青峰はある違和感に気づいた。
真宮が“自分から全く目を離さない”ことに…。
―――ダンっ!!
決して真宮のスピードが速くなった訳では無い。
ただ青峰が動かなかっただけ。
「だから言ったじゃないですか。俺の事意識しすぎなんですってば。」
―――パサっ
【39対20】
1クォーター目は二年生が圧倒した。
……が、双方のエース対決、それを制したのは一年の真宮だった。
「おもしれぇじゃねぇか……!!」
青峰は未知数の目の前の倒すべき相手に、……自分よりも強い相手に興奮していた。
「ぜってぇ、ぶっ倒してやるっ。」
「お手柔らかにお願いしますよ。」
青峰だけでない。
真宮もまた、青峰という最強すぎる相手を楽しんでいた。
1クォーターで20点は、本当に返すことができます!
特に中学・高校はスリーポイントがありますからね。
スリーポイント、七本決めれば逆転ですよ。
まぁ、それが難しいから大変なんですけどね……笑
感想・評価、お待ちしております。