まるで桃太郎みたいだぁ…(直喩)

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糞太郎

 むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんがすんでいました。

 おじいさんは山へしばかりに、おばあさんは川へせんたくにいきました。

 おばあさんが川でせんたくをしていると川上から、ブッチパコ、ブッチパコと、大きなマキグソがながれてきました。

 おばあさんが静かに息を飲むと、額から頬に伝って汗が流れました。

 おばあさんは決してマキグソから目を離さず、ゆっくりと立ち上がりながら、後ずさりをしました。

 逃げなければならない、そう本能が告げていたからです。

 1歩、2歩と離れていくと、それと同じようにマキグソも流れてきます。

 おばあさんが3歩目をふむと、マキグソがちょうどおばあさんの前に来ました。

 後は川下へ流れていくだけだと思っていた次の瞬間、マキグソから茶色い顔が飛び出すと、おばあさんと目を合わせました。

 おばあさんは目を見開き、足を止めました。目を離してはならない気がしたからです。

 マキグソからゆっくりと、その顔の人間が出てきました。

 全身茶色で筋肉質な男でした。男はこういいます。

「オッス、おねがいしま~す」

 おばあさんは黙っています。状況を理解できないからです。理解したくもありませんでした。

 おばあさんはとりあえず家にかえろうとしましたが、男がなんといってもついてくるので、しぶしぶ家につれていきました。

 おばあさんはおじさんとはなしあいました。

「おじいさん、彼、どうしましょうか」

「どうするもこうするも無いよ。こんな変態家に連れてきて」

「私だってどうすることもできなかったんですよ。お願いしますよおじいさん、何とかしてください」

「そういってもだな……お、おい、お前」

 男はこたえます。

「はい」

「名前は何と言うんだ」

「そうですね……やっぱりここは、王道を征く糞太郎ですかね」

「何が王道かは知らんが、お前は何しに来たんだ」

「んまあそう、よくわかんないです」

「わかんないのはこっちだよ……あ、あれか、お前、神がよこした人間か?」

「しらないです」

「いや、たぶんそうだ。たぶん、神様が今、暴れまわってる鬼を退治するためによこした人間なんだ。だから、鬼を退治しに行っとくれ」

「行きますよー行く行く。じゃけん夜行きましょうね~」

「いや、今すぐ行ってくれ」

「ファ!?そんな何も持たずに退治なんてだいぶきついじゃんアゼルバイジャン」

 おばあさんがそのへんにあった団子を数個ふくろにいれると、糞太郎におしつけました。

「ホラ、これで動物でも仲間にしなさい。早く行って」

「しょうがねぇな、さっさと行ってやるか」

 糞太郎はよごれた団子と共に旅立ちました。

 旅のとちゅう、ケツが汚いTDNという犬とであいました。

 糞太郎は団子をさしだします。

「これあげるからさ、仲間になってくれよな~たのむよ~」

「いや、そんなくっさい団子いらないッス」

「オォン!アォン!」

「でも仲間にならなります。いや、ならせてください。昔やくざに免許書を取られたことがあって、それ以来、そういう悪が許せないんです。一緒に連れて行ってください、オナシャス」

「アアーイィ アッイイヨイイヨイイヨ~」

 TDNは糞太郎のおともとなりました。

 こんどは声のきれいな恐竜の遠野とであいました。

「これあげるからさ、仲間になってくれよな~たのむよ~」

「あ~いっすね」

 遠野は団子をたべると、ねむってしまいました。

 糞太郎は団子にあらかじめ、すいみん薬をいれていたのです。

 コンクリートがむき出しの地下室、そこに置かれたソファーに、遠野は両手を縛られて眠っていた。

 糞太郎は静かに遠野に近づくと、遠野の肌に手を滑らせ、顔を近づけて舌を這わせる。キュパキュパと汚らしい音を鳴らしていると、遠野は起きた。

「何してんすか!やめてくださいよ、本当に!?」

「暴れるなよ、暴れるなよ」

「糞太郎さん、ちょっと、まずいですよ!」

「お前のことが好きだったんだよ!」

 糞太郎が大胆な告白をおこなった後、色々とセックスして幸せなキスをすると、遠野はおともとなりました。

 そしてこんどは全身が性感帯の熊さん、淫乱テディベアとであいました。

「これあげるからさ、仲間になってくれよな~たのむよ~」

「争いごとはしてはいけない」

「鬼ってデカマラで性欲盛んらしいっすよ」

「行きましょう」

 淫乱テディベアはおともとなりました。

 糞太郎はおともを三匹つれて、鬼がいるばしょの近くへやってきましたが、ふしぎなことに、みんなふつうにくらしていました。

 糞太郎は近くのおじいさんにききます。

「このへんにぃ、鬼きてるらしいっすね」

「ああ、あんたもか」

「なんだよ」

「この辺にはな、村の鼻つまみものや、ただ飯ぐらいがそういう風に騙されてやってくるのさ。本当は鬼なんていないのに、ただどっかへ行かせたいという理由でな。あんた騙されたんだよ」

「これもう……わかんねぇな」

 糞太郎はなみだを流しました。それと同時にこみ上げる怒り、脳裏によぎるおじいさんとおばあさんの顔。頭があつくなると、どんどん顔も赤くなっていきました。

 それはおともたちも同じでした。

「や、やめ…やめたく……なりますよ……にっんげん!!」

 糞太郎たちは全身真っ赤になるとみるみる大きくなり、怒りは脳勃起を起こし、額に二本の角ができました。

 人々を恨み、そこら一帯をつぶして回ると、近くにある島を占拠し、そこを鬼が島としました。

 鬼はどんどん増え、村を焼き、人を襲い、様々なものを奪っていきました。

 それを雲の上の神、GOは腕組をしながらそれを見ていました。

「すげぇことになってんぞ。まあ、大丈夫だろ。ちゃちゃちゃっとやって、オワリ!」

 GOが山の上にある木に生った桃を指差すと、それが大きくなり中に神の子が入りました。

 その桃は、重さで木から落ちるとか川に入り、ドンブラコ、ドンブラコと下流に流れていきましたとさ。

 めでたしめでたし。

 


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