インフィニット・ストラトス~異世界に降り立つは魔王と呼ばれし精霊~ 作:ガーネイル
セシリアと一夏の勝負はセシリアの勝ちで終わった。そして少し休憩をはさんで最後のエミル対一夏の対決が始まろうとしていた。
「今度は僕が行っていいよね?」
「(あぁ、俺はさっきの戦いで満足したからな)」
エミルはISを展開して再びアリーナに出る。少し遅れて一夏が来る。
「エミル、全力で勝負だ!」
「分かってるよ。クラス代表になりたいわけじゃないけど負けられないからね」
ブザーがなり試合が始まる。すると、同時に一夏はエミルに接近し、雪片を振り下ろす。が、エミルはそれをネザートレイターで受け流す。
「甘いよ、一夏」
勢いを殺しきれない一夏はそのまま離れていく。エミルはチャクラムを展開し、投げつける。さらに攻撃の手を緩めず追撃を行う。
「魔神剣!」
左右正面からの三方向攻撃。だが一夏は瞬時加速と単一能力というものを併用し、それらを全てやり過ごす。そのままエミルに近づいて切ろうとするが、
「今のを回避したのは凄いけど……そんなに大振りじゃ当たらないよ」
エミルは難なく回避し、カウンターを入れる。
「砕覇双撃衝」
突きからの二連続衝撃波を放つ。
「くそっ!」
一夏は躱せず全て受けてしまう。それによって動きを止めた一夏に追撃を入れる。
「これで終わりだよ。裂破絶掌撃!」
この攻撃によって一夏のSEは尽きてISが解除される。
『勝者、エミル・キャスタニエ』
選抜戦に決着が着いた瞬間だった。
「ここまでとは思わなかったけどまだまだだね、一夏」
「まさか、こんなにあっさり負けるとは思わなかったぜ」
もっともエミルは全力であっても本気ではない。それが分かる人はいない。ブリュンヒルデの称号を持つ千冬が気付くかどうか微妙なところである。
「きっとまだ強くなれるはずだよ。いつでも相手になるからいつでも来てね」
そう言って尻もちをついたままの一夏に手を差し出す。
「おう! またよろしくな」
一夏はエミルの手につかまり立ち上がる。少し、その場で少し話した後に自分たちが出たハッチへと戻っていった。
その日の夜。エミルは自室でラタトスクと会話をしていた。
「ねぇ、ラタトスク。この世界のことどう思う?」
「(そうだな、ISが使えるくらいで女が偉いとはふざけんな、くらいだな。まぁ、空を飛びながら戦えるってのは面白い)」
「そっか。君もだいぶ変わったね」
「(当たり前だ。お前があの時自分で言ったことを忘れたのか? 今回の旅が僕たちを変えたんだよってな)」
「ははっ。そうだったね。改めてまたこれからよろしくね。ラタトスク」
「(あぁ、よろしくな……相棒)」
「うん、おやすみ」
「(あぁ、また明日)」
次回も近いうちに投稿します
もう一つの作品もよろしければよろしくお願いします