第三次スーパー宇宙戦艦大戦―帝王たちの角逐―   作:ケット

28 / 70
ギャラクシーエンジェル2/時空の結合より2年10カ月

「こんな戦力があって、なんで勝てないんだ?」

 言ってはいけないことをさらっと言うのが、アニス・アジートである。

「それは言ってはならぬことじゃ!」

「それを言ってはいかんだろう!」

 とダブルでツッコミを入れるのが、ナツメ・イザヨイとリリィ・C・シャーベット。

 

〈ABSOLUTE〉には何万と、何十何百キロメートルもの船がひしめいている。

 何百ものクロノゲートに巨大船が出入りし、無慣性化された月サイズの大型小惑星を牽引している。有慣性に戻された天体がいくつも、大型艦の牽引ビームを通じてつなぎ合わされ、運動量を相殺し合っている。一時は波動エンジンの出力で、力技で止めていたが、

(相殺する方がいい)

 と思いついた者がいた。

 巨大工場が時に自らを複製し、時に膨大な船や物資を吐き出している。

 時空の間の貿易も始まっている。工業水準の高いトランスバール皇国とローエングラム帝国、〈百世界〉の間には大きな市場が見込まれ、商人たちが飛びまわっている。

 

 ある巨大船では、バガーがどんどん増えている。

 無尽蔵のエサも与えられた。マイルズ・ヴォルコシガン提供のバター虫の、遺伝情報を編集して、バガーの必要栄養全部を出させるようにしたのだ。そして今や、バター虫はエサを必要としていない。〈緑の月〉とダイアスパーの技術により、バイオテクノロジーの水準も大幅に高まったからだ。

 エネルギー炉からほぼ直接……またさまざまな人の住めない惑星や小惑星から無尽蔵に……アンモニア・水素・メタンが供給される。それらを溶かし必要なミネラルを混ぜた水と、二酸化炭素の多い空気を栄養カーストのバター虫改に与える。その腸内の共生微生物たちが、あるものはアンモニアからアミノ酸を合成し、あるものは水素の反応をエネルギーにして、二酸化炭素と水から栄養を作りだす。地球の深海で、日光ではなく海底火山の水素や硫化物をエネルギーとして生命がはぐくまれるように。

 光で畑を照らすよりずっと効率がいい。電灯も光合成も、効率は低いのだ。

 その栄養カーストからバター分泌カーストが無尽蔵の栄養をもらい、バガー用虫バターを分泌する。その一部は女王バター虫にもいき、バター虫そのものも増える。

 バガーは味気ない虫バターだけでも不満を持たないし、バター虫の外見に嫌悪を示すこともない。

 それができる前にも、バガーたちは〈百世界〉でも、以前から〔UPW〕に属していた時空でも、いくつも植物だけの惑星を農地にして、莫大な食料を得ていた。それらの農業惑星では引き続きバガーが地を耕し、贅沢な食物・スパイス・生薬・繊維などを人間用に作って、新しい巨船を買っている。

 社会性昆虫に近いバガーは、膨大な数の卵を産む。人類のように二十年も育て教育する、莫大な費用と時間は必要ない……短期間で成虫になり、体内アンシブルで集合精神につながるから一人前の人間と同様に働ける。

 十分なエサがあればあっという間に増える。とてつもない桁に。

 

 むろん、人間用・ペケニーノ用・その他異種族用の虫バターも同じ方法で収量は爆発的に増えている。

 家畜用の虫バターを作らせることもできるが、ダイアスパー技術と融合した〈緑の月〉が細胞培養肉技術を完成させたため、家畜を殺して肉にする必要はもうじきなくなると予想されている。

 乳製品も乳腺を培養して量産する技術ができつつある。

 在来型の作物も農場船で、ふんだんに供給される。

〔UPW〕所属時空にとって、

(飢えは、過去のものとなろう……)

 ともいわれている。

 

 ある、穴を開けられ大気を詰められた小惑星には土が用意され、ペケニーノの雌雄樹が豊かに葉を茂らせている。その木は種や枝を植えたのではない。器用な手を持ち小型の豚に似たペケニーノの、優れた雌雄が良い土を選び、仲間たちに木のナイフで生きながら身を切り刻まれる。それは死ではない……デスコラーダ・ウィルスの遺伝子融合能力により記憶を残しながら木に変態し、長く叡智に満ちた第三の生を始めるためだ。

 生殖しない雄樹は生命と引き換えに、任意形状の木材となる。超技術でも困難な超精密部品を作りだし、工業にも貢献している。

 木に変態し、人間以上の知性を得た先輩たちに指導されるペケニーノも、労働力として重宝され、繁栄に加わっている。体力や感覚器、精神構造、免疫などが人類と違うため、人類にできないこともできるのだ。

 雌樹はそのフラクタルな知性でジェインと響き合い、膨大な情報処理を意識せず行っている。

 生まれた時には小虫のサイズであるペケニーノは、食糧さえ豊富なら繁殖は早い。

 ちなみに、デスコラーダ・ウィルスはエンダーの継子たちの研究で無害化されている。知性すらあるそのウィルスと対話できないか、レンズマンは模索している。

 

 ゼントラーディも、マイクローン措置を受けた者も受けない者も、扱いなれた多数の巨大船で莫大な金を稼ぎ、あちこちの時空の文化に高い金を払って経済を動かす。

 ルークの故郷からも、帝国に弾圧される非人類知性種族が何種類か亡命している。

 

 ある船はそれ自体がジェダイ・アカデミーとなり、ルーク・スカイウォーカーとアイラ・カラメルを中心に、何人もの子供や大人を指導している。

 元薔薇の騎士(ローゼンリッター)やロイエンタール率いる帝国軍からも学ぶものが多くいる。五丈からも何人か留学している。

 ジェダイ技術だけでなく、多数の天才が超技術を学ぶ学園都市艦すらできつつある。マジークの魔法も学校が作られている最中だ。

 

 

 特に数が多く目立つ艦船は、ゼントラーディの超大型艦と、それには劣るがまた巨大なローエングラム帝国艦が集まる、ロイエンタール艦隊である。

 数多い艦船の中、今や目立たない存在となった〔UPW〕軍総旗艦ルクシオールで、エンジェル隊の会話が変な方向に行った。

 

 そう、今の〔UPW〕、いや〈コーデリア盟約の輪〉……

 コーデリア・ジェセック救出作戦で絆を結んだ、〔UPW〕特にトランスバール皇国やセルダール、ローエングラム帝国、ガルマン・ガミラス帝国、ヤマト地球、そして智・バラヤー・メガロード連合。

 命令してくることが多いが、銀河パトロール隊も含まれる。

〈知性連合〉、一部は陰謀をもてあそんでいるが〈百世界〉も加入している。反乱同盟軍と五丈も非公式だが仲間とみなされている。

 五丈がバラヤーから〈ABSOLUTE〉への道を開けたために、弧が輪となった。

 戦友の危機には助け合い、戦利品の超技術は分け合う。虐殺禁止。〈艦隊の誓い〉ほどではないが、自由、法の支配、最低生活保証、義務教育。そして自由貿易。ラマン差別の禁止。かなり幅はあるが人道に属する。

 ちなみに〈星京(ほしのみやこ)〉も検討しているようだが、ゲートを擁する〈星涯(ほしのはて)〉の妨害が激しく動きが悪い。

 コロニー連合やデビルーク王国とはまだ交渉中だ。

 

〈黒き月〉はじめ、ロストテクノロジーの結晶である六つの月の、全自動工場としての無人艦製造能力も膨大だ。

 さらに、ラインハルト・フォン・ローエングラム皇帝の英断によって加わった十数万隻の大艦隊。それは恐ろしいペースで近代化改修を受け、バーゲンホルム・波動エンジン・クロノストリングエンジン・フォールド・ハイパードライブのハイブリッド艦となっている。加えて分子破壊砲とジェイン航法。アンシブル・ネリー改などの超コンピュータ。

 補給物資の生産と輸送も圧倒的だ。特に五丈を通る、ダイアスパーから〈ABSOLUTE〉への道はすぐに膨大な兵站路となった。

 さらにダイアスパーの超超技術も流入し、ウィルや三種族に由来するものを含むロストテクノロジーとも融合している。その解析も、ジェインを含むコンピュータと脳の直結、さらにレンズによる知性整理で知能を爆発的に高めた人たち、ペケニーノの雌雄樹やバガーの協力により加速しつつある。

 ジェダイの術を学び、あるいはレンズマンと認められた士官も何人も出ている。

 必要とされるようになった大量の食料・衣類・携帯端末なども、飾りのないものならバター虫や全自動工廠が作れる。クロノゲートにつながる〈EDEN〉諸国、ローエングラム帝国や五丈、無人時空に移住した人類や異種族が活発に生産している。

 白色彗星帝国程度の技術水準の敵ならば、十億隻でも楽勝できるだろう。もう、パルパティーン帝国や太陽系帝国との全面戦争でも、負けるとは思えぬ。

 だが、今各方面で起きている〈混沌〉との戦いには、勝利が見えない。

 交渉もならず、敵情すらよくわからないのだ。

 

 ベア=カウ族艦隊を壊滅させたスーン・スールは、軍の一部を分遣した。五丈を攻める、玄偉を名乗る妖魔の軍勢と戦い、情報を集めるためだ。

 また、パウル・フォン・オーベルシュタインは、艦隊をダスティ・アッテンボローに引き渡したのち、ラインハルト皇帝の許可を得、五丈を通りダイアスパーに至る道の創設を引き受けた。

 タクト・マイヤーズも喜んで厄介すぎる仕事をゆだねた。この上なく有能で、適職なのだ。

 五丈の大覚屋師真も、特に利益と技術が国に入るよう宿などを設け、人手を出した。

 

 ロイエンタールもオーベルシュタインも、長引く出向が、

(体のいい、功臣粛清といえる……)

 ことは、わかっている。

 ベルゲングリューンなどは、はっきりとそのことを直言もする。

 

 

 そのオーベルシュタインには、個人的にちょっと厄介事ができた。

「その目なら治せるのだ?」

〔UPW〕のナノナノ・プディングがそう言った。彼女の語尾が疑問に聞こえるのは口癖だ。

 目立つ義眼をした、ローエングラム帝国の元帥は眉一つ動かさない。

 もし帝国の人間がいたら、固唾をのみ凍りつくだろう。

「ナノナノ、」

 カズヤ・シラナミが咎めるが、なんといっていいかわからない。

 彼自身も、オーベルシュタインをよく知っているわけではない。

 共に戦いはしたがほとんど接触はなく、レスターから有能だと聞いたぐらいだ。

「ありがたい申し出だ。どの程度の時間がかかる?」

 氷の声、帝国軍人なら震えあがるだろう。が、ナノナノは平気でオーベルシュタインに歩み寄り、指を伸ばして顔の線に這わせる。

 ナノマシンが、かすかな燐光を放つ。

「ええと……うん、13日ぐらいなのだ」

「その間、仕事はできるか?」

「うーん……光コンピュータ義眼も使えなくなるから、無理なのだ。でも、オーさん疲れてるのだ。ゆっくり休むのだ」

「今しなければならない仕事は多いし、この義眼で支障はない。義眼の改良という代案もある。治療はお断りする」

 オーベルシュタインの礼は、儀礼としては完璧だったが、傍から見ているとこんな恐ろしいものはない。

 同盟の軍人やゼントラーディ人まで、止めていた息を深くついた。

 だが、ナノナノはそのような雰囲気で圧倒されたりはしない。ナノマシン集合体として誕生して以来まだ数年の幼さで、何度も治療を責めるのだ。

 

 オーベルシュタインに何度も追い払われる彼女。ただ、オーベルシュタインも、人をわざと深く傷つけて完全に追い払うようなことはせず、論理的な話しかたしかしない。そのため、スケジュールが許す限りナノナノは何度でも話しかけては同じやり方で断られることになる。

 そんなナノナノに、エンダーの継子のひとり、オリャドが話しかけた。

 彼は故郷のルシタニア星で暮らしている。彼の血縁はみな並外れた知性を持っており、彼も潜在力は高い。にもかかわらず、オリャドは普通の仕事をしつつ良き夫、良き父親、良き息子であることに力を注いでいる。

 殉教し列聖も近いとされるキンと彼以外は、天才的な学者・外交官として多元宇宙各地で活躍している。対照的な生き方だ。だが、彼の生き方を理解している者は深く尊敬している。

 オリャドというのは通称であり、「見る人」という意味である。彼は幼児のころ、レーザーの事故で失明して記録装置付きの義眼を入れているのだ。オーベルシュタインと同じく。

 その彼はこだわることなく新技術による治療を受け入れ、その用事で〈ABSOLUTE〉を訪れていた。

「ナノナノ、ぼくも治療にはためらいがあった。長い間、病気やけがの後遺症とともに生きていると、それが人格の一部になってしまう。それを捨てたら、自分が自分でなくなってしまう、それが怖いんだ。

 ぼくは、継父と母、そして妻と子供たち、神さまや修道会の皆を信じることができた。義眼でも受け入れてくれたように、目を治療しても受け入れてくれる、と。

 でも、オーベルシュタインさんに、そんなふうに信頼できる人はいるだろうか?」

「ぼくは、今の体での暮らしが長すぎた。今からイワンのような体になっても、みんなが戸惑うだけだな」

 マイルズ・ヴォルコシガンが歯を食いしばる。正常な身体……本来の彼の遺伝子が設計していた、190センチのスポーツマン。ヤマト地球が手に入れている暗黒星団帝国の技術があれば……またはオリャドの兄ミロと同様、ジェイン航法を応用して……その体を得ることは可能なのだ。

 マイルズもオリャドも、異常な体で育つことがどんなことか、それぞれの人生でよく知っている。だからこそ、オーベルシュタインのことも、また人間ですらないナノナノのことも深く思いやることができる。

「ワンワンと、執事のラナさんは大丈夫なのだ」

 ナノナノはにっこりと笑う。

「そうだね。それに、動けなくなる期間を短くできるよう、研究も進められないか?ダイアスパーなら、技術をもっと進められるかもしれない」

 オリャドの建設的な提案に、ナノナノの表情が輝いた。

「わかったのだ。ダイアスパーまで行ってくるのだ!」

 と、飛び出そうとしたナノナノだが、ルーンエンジェル隊としての仕事も多い。そして、ほかにも目が不自由な人がいる、とローエングラム帝国側からの連絡で判明する。

 ヤマト、シャルバート艦、古代守艦がついに到着したのだ。ユリアン・ミンツ、カーテローゼ・フォン・クロイツェルも伴っている。そしてベンジャミン・シスコ、片目片腕のコルム公子も。

 

 

 ロイエンタールのところに、膨大な軍務だけでなく厄介な私事もやってきた。

 ヤマトらに同行した、カーテローゼ・フォン・クロイツェルとユリアン・ミンツ、二人はエルフリーデ・フォン・コールラウシュ母子を伴っていたのだ。

 カリンは紋章機を〈白き月〉に預け、まっすぐにロイエンタールのところに来た。

 コーンウォールの名をつけられた、1400キロメートルの超巨大機動要塞。贅沢にして上品を極めローエングラム朝の名を上げた、よき趣味の会議室に元帥はいた。戦争のため、忠誠を誓った帝国の名をより上げるために。

「ロイエンタール元帥。あなたのお子様と、その母親です」

 強烈な視線で言われた金銀妖瞳の男は、平然と沈黙した。

 そこには押しかけてきたポプランと、面白がった彼に呼ばれたシェーンコップもいたが、シェーンコップも娘の一瞥を受け目をそらした。

「……俺は父親にも夫にもなれん」

 金銭、という言葉を口にするには、ロイエンタールは誇りが高すぎた。

 むろん、金銭に不自由する身ではないのだが。

 ベルゲングリューンが仕事をした。

「もう、ご一族は恩赦を受けています。認知や慰謝料、養育費のお話なら」

 あえてそう言いだして、何人かににらまれて引っ込む。

 ロイエンタールは軽くうなずきかけ、憎まれ役への感謝を伝えた。

 ユリアンのレンズは、いくつかのイメージを感じた。まだ未熟で、はっきりと形にはならない。だが、強くゆがんだような、とてつもなく無残なものは感じる。

 振り下ろされる短剣の像と桁外れの絶望は浮かび、悲鳴をかみ殺す。

 なにも、いえるはずがない。

 カリンはエルフリーデを抱きしめ、ロイエンタールをにらみつける。

「元帥閣下。

 もしあなたが、士官候補生で。初の戦闘中に、艦に衝撃があって闇の中うろうろし、明かりに歩みよったら火を噴くエンジン。

 誰も生きている人はいない。

 機関員資格などない。訓練も受けていない。あなたも全身傷だらけ。

 どうなさいますか?」

 カリンの強烈な視線、だがロイエンタールも、続いてにらまれたシェーンコップも平然としたものだ。

「中将閣下。どうすべきでしょうか?

 ……私が受けた同盟軍の訓練では。間違っていてもいいから何かしろ、何もしないよりまし、でした」

「そのとおりだ」

 シェーンコップはいつも通りの態度だが、ユリアンは内心の動揺をしっかり感じていた。

 ポプランは実にうれしそうだ。

 ロイエンタールは、片目を押さえている。足が動揺している。

「私は戦場で、元帥閣下の下でも戦いました。

 燃えるエンジンを前にうずくまって助けを呼ぶような無能者では、ありえないと知っています。ここに、燃えているエンジンがあるんです」

 幼子をつきつける。ぎり、と歯ぎしりの音が響く。

 素晴らしく美しい男の子は、じっと男の金銀妖瞳を見つめている。

「私にも父はいませんでした」カリンは、シェーンコップの方は見ていない。ロイエンタールだけを見ている。「母も若くしてなくしました。私に親になる資格はない、という人もいるでしょう。それでも、燃えるエンジンがあれば、思いついたことをします」

「フロイライン・クロイツェル」

 突然、エルフリーデがカリンの腕を握る手に力を入れる。

「もう、いいのです」

 沈黙が広がる。

(わたしは何を求めているのだろう……家族を処刑された、復讐?この子の幸せ?それとも、ロイエンタールその人?

 復讐なら、ラインハルト……わかっている。だからこそ、ルビンスキーの誘いにも乗って、新帝国を、ロイエンタールを破滅させるための陰謀の道具となるとも言ったわ。

 なぜ、ラインハルトではなくロイエンタール?

 この子を、どうしたいの?)

「この子の、名はなんというのですか?」

 そこにいた、ミント・ブラマンシュが静かに言った。

「名……」

 エルフリーデは目を見開いた。

 もう、一歳半にはなっている。

「……フェリックス、と」

「ミッターマイヤーの長男と、同じ名だな」

 ロイエンタールの言葉に、皆が少し驚く。子供嫌いではないのか、と。

「そっちの銀河で、一番幸せな子だ。皇帝の息子が、幸福にはなれないことぐらいわかっているだろうからな」

 シェーンコップの口からは、上品に毒が滴る。

(このような両親ではなく、ミッターマイヤー夫婦の子であれば幸せであったろう……)

 と、いうことか。

「そうでしょうか?新帝国で最初の人工子宮児。殺す理由として十分……何万人もいるはずです」

 ミントの言葉に、ロイエンタールが激発した。

「あの子に指一本触れてみろ!死などなまぬるい、細胞活性装置とやらを手に入れて拷問台で永遠を過ごさせてやる」

 幼子が、吸い込まれるように見つめ、その手ぶりをまねた。

「この子に何を教えようというの!」

 子の目を隠した母が、激しく叫んだ。

「憎むこと、殺すこと、自らを滅ぼすことを、この子に教えようと?」

 ふ、とロイエンタールの態度に、皮肉の香りが戻る。

「では、あなたはこの子に、何を教えることができるのかな?お前の父親は、お前の祖父らの仇だ……憎め、殺せ、と?なら、ナイフの基礎から習い直すべきだな。よろしければよい教師を紹介するが?」

 美しい手にナイフを持ち、突きかかった貴族令嬢。むろん傷一つ負わせることはできなかった。

「あなたに責任はありません、ロイエンタール元帥。あなたは命令に従っただけです」

 ユリアンの慰めは、嘲笑された。

「それは不忠義者の、無能な兵の言い草だ。主の過ちは何を犠牲にしても諫めるのが、忠臣というものだろう?そして最高の軍人は、服従しつつ一線を知るものだ。俺も部下には、盲従以上を要求している」

 ジークフリード・キルヒアイスを思い出す。

 あの時、アンスバッハのハンドキャノンを見て一歩も動けなかった自分。あの時、強諫も死諫も、主を殺し自害して止めることもできなかった自分。身を挺し、立場を損なっても強諫したキルヒアイス。

(あれが、俺の限界でもあった)

 悔恨と自嘲の痛みを楽しむ。子供の死顔、罪なき贄の目を思い出す。決して瞼から離れない目。

 その言葉は、ユリアンにも重かった。

(もしヤン提督が、どう考えても誤ったひどいことを命令したら?これから、パトロール隊の仕事でそんな命令を受けたら?僕のほうが誤っているかもしれないのに?)

 突然、ミント・ブラマンシュがデータを送信した。

「ロイエンタール元帥。DNA検査の結果が届いています。あなたは、法律上のお父上の子です」

 ロイエンタールが、爆発を抑えるように平静に戻る。

(こちらの方が、怖い……)

 誰もがそう感じる。

(ストレスが激しいほど、冷静でいられる)

(生まれながらの、天才軍人……)

「そうだったな、あなたも人の心を」

 人の心を読む者とも会った。リスの使節、レンズマンのウォーゼル……彼らには、

(読まれてもさしたることはない、笑いたければ笑え)

 と、心を開いた。

 ミントもまた、ロイエンタールを知っている。裕福な下級貴族の父、金で生家を助けるために嫁いだ上級貴族の母。はるかに若く美しく高貴な妻に、贅沢を与えた夫。若い愛人を作った女は、赤子の金銀妖瞳に惑乱しその目をえぐろうとして果たせず狂死し、妻を失った男は息子を呪い続け……

 同盟者の高官についてできる限りの情報を得るのは、商人としても必要なことだった。そして、極めて巧妙な誘導も受けている。ミントでさえ、誘導されたことに気づかないほど。

 ロイエンタールの、根底が一言で、ただ一通の調査書で崩れた。

 もとより、別時空の科学技術を学ぶ中で、わかっていたのだ。自分の瞳は、単なる遺伝子変異だと。不義の証とは限らない。

 そして、

(なぜ父は、俺を廃し再婚しなかった……)

 とも、思考が始まるときから考え続けていた。否、考えることから逃げ続けつつ、考えずにはいられなかった。

 金さえあれば、闇医者を雇うこともできる。堕胎も、幼子の軽い病を死にすることも、実の親子か確定診断することも。

 愛した女が残した一部。だから憎みつつ、食と屋根、最高の教育を与え家名と財産を譲った。

 見開かれるユリアンの瞳孔に、そのすべてが読まれたことがわかる。その未熟と強い感情がロイエンタールを、奇妙にも苦笑させた。それが落ち着きになる。

 そうなると、なぜか伝わってしまう。ユリアンも、幼いころ祖母に疎まれ、また施設暮らしも経験している……「事」ではなく、こころが。

(不幸な子供は、おのれだけではない……)

 このことである。

 ロイエンタールも、わかっている。

(飢えたことがないだけでも、11歳で冤罪の連座で処刑されるよりも、ずっと上等ではないか。俺が飢えた浮浪児をうらやんでも、彼にとっては笑止であろう……)

 そう、思ったことも数えきれぬ。

「さて、それでどうする?」

 はじめて、エルフリーデとおのが息子を見つめる。

「あなたを妻に迎え、この子に屋根と食、教育を与えればよいのか?どうせ、ろくに会うこともできぬだろうがな」

 母は黙った。

 十月十日胎内で育み、危険で苦痛を伴う古い方法で産み落とし、乳を吸わせ、氷衛星のクレバスに隠れ自ら稼いで育てた。

 愛着がないといえば噓になる。

 何かが違えば、手離すこともあったかもしれない……男の破滅を見届けたなら、子によりよい人生を与えるためになら。

 家族を殺され、贅沢な暮らしを失った悲しみも、逃亡者たちと忙しく助け合い働く生活で癒えている。それを否定するのは偽りだと、わかっている。

 何も言えない。動けない。

 カリンの言葉に従い、彼女に子を託して復讐を続ける。

 金を受け取り、どこかで母子二人安楽に暮らす。

 元帥の妻として、社会的地位を取り戻す。

 力を要求し、今も生きている親族を探し助ける。

 再び、様々な人々とともに、助け合って生きていく……

「なら、わたくしのところに滞在してください」

 ミントが助け船を出した。

「カーテローゼさんはいかがなさいますか?お父上のところに?それとも〈白き月〉に?紋章機の解析のため、かなりの高給つきでお願いしたいのですが」

 いきなり話を振られたカリンが慌てる。自分のことは考えていなかった。

 ひたすら父を見つめていた幼子が、いつかユリアンの手首の、複雑に輝くレンズに惹かれ触ろうとする。

「これはだめなんだ」

 ユリアンが言って、すぐ近くで見られるようにしてやる。

 人界よりはるか高みから来る輝きを見つめる子に、ロイエンタールもエルフリーデも、

(この子も、手の届かぬものを追い続けるのか……)

(どうしてこんなに似ているの)

 胸を締めつけられた。

「元帥。せめて、この子に……」

 ユリアンの言葉と目に、ロイエンタールは静かにうなずき、幼子の肩に軽く手を乗せた。

「我が息子」

 そう言って、すぐに副官を見る。

「さて、次は……」

 父であるのはただ一瞬。そこには、数百万人の大軍を預かる誇り高き元帥がいて、子に背中を見せた。

 

 

 数日の差で〈ABSOLUTE〉に、ヒリュウ改も飛び出してきた。敵の重囲をはねのけつつ。

 再会パーティのいとまもなく、その故郷での戦いと、多元宇宙を超えた危機について聞いたタクト・マイヤーズは、敵の多さに茫然としつつ素早く動き始めた。

 その準備と並行して、話を聞く……

 また、シャルバートの超技術をノアにゆだねたり、ヤマトが積んできた戦没艦の残骸を〈白き月〉に運んで解析したり、やることは多くある。

 

 特に、ヒリュウ改が持ってきたリュウセイ・ダテ、クスハ・ミズハらサイコドライバーの報告があり、それにサーシャ、ルダ・シャルバート、ベンジャミン・シスコ、コルム公子、ウォーゼルらの話を突き合わせ、やっとまとめられた。

 バルトールの危険性。バルマー帝国上層部の暗闘と地球攻撃の意思、さらに強大な怪物。

 シスコがまとめた情報として、

「勝利を得るためには、あの〈クモ〉と人類が戦っている時空にある、とあるゲートを通って精鋭が戦わねばならない」

「艦艇はとても入れない、数機の戦闘艇。そしてその向こうにある、宇宙以前の文明の中で、数人の戦士がある魔物を倒す必要がある」

「その時には、全艦隊が強大な敵艦隊と決戦をする必要があろう」

 それらの情報が判明し、やっと得られた希望とともに計画が作られる。

 

 まず、バルマー帝国とバルトールに挟まれ戦い続けるハガネの救援。

 これは、巨大艦隊の仕事ではない。どれほどロイエンタールが有能でも、多人数の巨大艦隊は動きが鈍いのだ。

「こういう時のために、エンジェル隊はあるんだよ」

 と言ったタクト・マイヤーズの一言。

 あっという間にルクシオールが数隻の大型輸送艦も連れて飛び出してしまった。

 ロイエンタールがつぶやく。

「これがエンジェル隊の恐ろしさだ。

 艦が多くなれば、動くための事務・補給の仕事は爆発的に増える。出撃までの時間が長くなる。

 だがあれは、一隻の母艦に積まれた数機の大型個人戦闘艇が、百隻の艦隊と同等の戦力を持つ。デュエル・クロノ・クエイク・キャノンを有効に使えばその何倍にもなる。

 必要な時と場所に戦力を投入する、という点ではこれ以上ない」

 大艦隊の鈍さを知り尽くすからこその言葉だ。

「わたしたちが得意とする、ISA(Integrated Synchronizing Attack)、戦闘母艦と搭載機の火力を集中し敵の中枢を粉砕する戦術も、その思想です」

 艦が修理中で参加できぬレフィーナ艦長が、つぶやきに応じる。

 

 ヤマトもルクシオールとともに飛び出そうとした。だが、古代進艦長を、兄の守がとっつかまえた。

「離してくれ兄さん、戦友の危機だ!行かせてくれ!」

「書類仕事からの敵前逃亡は許さん」

 ヤマトのクルーも、そして画面のレスターやロイエンタールも冷たい目で進を見る。

「でも」

「お前は政府の全権大使でもあるんだ!同盟を現実にするのは書類だ。官僚は書類に世界を写像し、それを動かす。書類の中にも戦争はある。

 お前のペンと印鑑は、波動砲のトリガー以上の兵器だ。政府がヤマトの兵器よりも危険な力、責務をお前にゆだねたからだ。いや、まさかとは思うが言っておくぞ。お前がヤマトで戦い、クルーに死を命じ、大量虐殺ができる兵器のトリガーを引くことができるのは、お前が政府に任命された軍人だからだ。

 お前のペンと印鑑は、故郷の地球を救い、すべての宇宙に平和をもたらす。誤り怠ければすべてを滅ぼし、土方さんや徳川さん、皆の犠牲を犬死にするんだ」

 宇宙戦士訓練学校を出てすぐヤマトに乗ったにわか士官の進と、エリート中のエリートであり、今や一国の王配でもある守は格が違った。

 進は半泣きで、妻に見張られながら、ひたすら信じがたい量のインクと朱肉を消費することになる……兄もその横で、同じかそれ以上の仕事をこなしているのでは、子供のころからの劣等感すら刺激されてしまう。

 サーシャがからかい雪が嫉妬するのがまためんどくさい。

 

 

 進やロイエンタールが奇妙な戦いに苦しむ中、戦いの準備は続いている。

 同時に、シャルバートやヒリュウ改が持ってきたさまざまな技術を解析する作業も進められている。

「宇宙戦艦や個人戦闘艇、機動兵器がない、生身でも十分に強いメンバーを選抜しなければ」

 シスコの言葉に、軽いため息が広がる。

「ルーンエンジェル隊はいっちまったしねえ」

 フォルテがあえて軽く言った。

 ルーンエンジェル隊には、魔法使いのカルーア/テキーラ・マジョラムや、練操剣にジェダイの技も身につけたリリィ・C・シャーベットなど生身強者が多い。

「生身での強さなら、クロガネ隊がいないのが残念です」

 と、レフィーナ。

「ああ。アクセル、アルフィミィ、ゼンガー……あいつら、生身でとんでもねえ強さだ」

 カチーナが肩をすくめる。

「ラミアさんは今ハガネだけど、彼女もすごい強いんだ」

「ラトも見た目と違って相当強い」

「あの」

 クスハ・ミズハが、発言を求めた。

「実は、わたしは近代以前の社会に潜入した経験があります。ミルフィーユさんや雪さんもいました」

「そうだったわね」

 と、雪が微笑する。古代進が、雪の手を強く握りしめた。

「そういえば、ディアナ・トロイさんはお元気ですか?」

 クスハがシスコに問う。シスコは軽くうなずいた。

 雪もぱっと微笑み、同じく喜ぶ進の手の甲をつねった。

「何を思い出したの?」

「いや、その」

 いぶかしむ者にクスハが笑って、

「すごい美人なんですよ」

 といった。

 ハガネ所属のエクセレンがいたら、トロイの豊満な身体のことでクスハや自分自身をネタにしたかもしれない。

「今のうちらで、生身で最強なのはリューネかな?」

 カチーナの推薦に、

「それなりには、ね」

 リューネ・ゾルダークが不敵に言う。

「今ここにいる、生身で高い白兵戦能力を持つ者を整理する」

 レスターが立ち上がる。

「まずワルター・フォン・シェーンコップ中将」

「なら、ロイエンタール元帥も、というべきだな」

 シェーンコップの皮肉に、ロイエンタールは無表情に金銀妖瞳をきらめかせる。ベルゲングリューンが苦々しげな視線を返す。

 シェーンコップがロイエンタールの旗艦を襲い、直接刃を交えたことがある。どちらも生きているのは、互角だったからだ。

 何もなかったように、レスターは続ける。内心では、いろいろと呪いながら。

「ジェダイ学校の師であるルーク・スカイウォーカー中佐、アイラ・カラメル女師も圧倒的だ。ただ、アイラ女師は事情があり、よほどのことがなければ出ては来ない」

(それに……)

 彼女の天然ドジを知っている者はそちらも思う。ただし、剣の腕は別だともわかっている。

「また、ルーンエンジェル隊のカルーア・マジョラムは不在だが、優れた魔法使いはほかにもいる」

「魔法ならいささかたしなんでいる」

 コルムが静かに言った。

「わかった。また、こちらに来たばかりだがユリアン・ミンツもレンズマンであり、白兵戦能力も非常に高いとある」

 レスターの言葉に白兵戦の師であるシェーンコップが、

「ユリアンが行くなら、ルイ・マシュンゴも行くだろうな。戦力としても十分優秀だ」

 そう付け加える。

「待ってください」

 森雪が発言許可を求めた。

「このような冒険行では、軍での戦闘能力とは違う能力が求められます。前に言われています、物陰からの絞首紐や果物に仕込んだ眠り薬にはかなわない、気がついたらクムで売られている……と」

「そういう意味の能力は、ハン・ソロやアニス・アジート、五丈の太助がとても高いんだが」

「アニスはルーンエンジェル隊で、あっちに行ってしまっているな」

「レンズがあれば、人の心が読めるから」

「心を遮蔽する魔法使いだったら?」

 話がそれようとするのを、レスターが、

「他に考えておくべきことはあるか?」

 と、流れを変えた。

 ロイエンタールがかすかに微笑し、認める。

「持っていくのは、衣類と、金貨や宝石でしょうか」

 実際的にショーン・ウェブリーが言った。

「金貨の文様が違うしこんな複雑な文様は作れない、贋金だ、と処刑されないよう、不純物を混ぜ小さい塊に鋳直すべきです。宝石もブリリアントカットのダイヤモンドは不適切です、ヒスイやロココ真珠のほうが実際には価値があります」

 雪の言葉に、

「そこまで考えるのか……」

 と、何人もが感心する。

「また、黄金すら通用しない、絹布や塩、鋼のナイフや縫い針のほうが貨幣になる場もありえます。そのあたりは今から」

「ライトセイバーは非常用にして」

「端末なども偽装する必要があります」

 話は進む。

 ふと、それることもある。

「それにしても、あの旅は便利だったわね」

 雪が遠い目をする。

「はい。エメラルダスさんが、何もかもわかっていたようでした。地理はよく知っているし、あちこちに知り合いはいるし、手形までどこかから手に入れて」

 旅仲間のクスハが微笑む。

「ずるかったわね。何も教えてくれず引き回して」

「でも頼もしかったです」

 突然、ドアが開いた。

「会議中すみません、ちょっと聞いてもらいたいんです」

 レスターの許可を取り、アルモがクレータを連れてくる。

「カリンさんの紋章機の、ざっとですが解析が進んでいます」

 いろいろと技術トークをしたいクレータを抑え、アルモが続ける。

「これには、とても強力なステルス性能がありるそうです」

「大型コンテナをつけたまま、目にも耳にもレーダーにも映らずホバリングすることはできるか?」

 タクトの問いにクレータがうなずいた。

「なら、人型機も積んで上空に待機し、必要があれば支援空爆・砲撃と同時に人型機をおろしたり、着陸してコンテナに人を乗せて脱出したりできるな」

 シェーンコップがすぐに気づく。

「少なくとも、クスハ・ミズハは必要だ。サイコドライバーでもあるからな」

 シスコが結論を出す。

「よし。地上はルーク、ハン・ソロ、シェーンコップ、ユリアン、ルイ・マシュンゴ、クスハ、ブリット、リューネ、コルム。空中からカリン。コンテナにはクスハたちのあれとヴァルシオーネ、ポプランとホーリーブラッド改も何とか積もう」

 タクトがまとめ、ロイエンタールとレフィーナもうなずく。

 

 さっそく装備がまとめられ、アッテンボローが戦い続ける時空に中型輸送艦が向かった。

 精鋭と、大型のコンテナをつけた紋章機を乗せて。

 常に行われる補給の、一部であるかのように。

 

 ……その準備が忙しいため、クスハのドリンクの被害にあう者が少なかったことに、知っていて残念な思いをしている者もいた。ただし、古代進は忙しさに悲鳴を上げているときに差し出されたコップを何も考えず一気飲みし、念願の休みを取る羽目になったが。

 また、コルムは新しい義眼と義手を手に入れている。スマートメタルに〈青の月〉も含めた最高のナノマシン技術、ウィル技術すら合わせて作らたものだ。

 義眼は天体望遠鏡と顕微鏡を兼ね、赤外線や紫外線を見、膨大な動画を記録再生できる。

 義手は生身と変わらぬ見た目と体温、むろん同様に動く。命令に応じ瞬時に複雑な鍵にも変じ、長く伸びながら何トンもの力を出すこともできる。高い演算能力、中型発電所に匹敵するエネルギーも秘め、デラメーターや数種の強力な薬も収納されている。

 同様のものは、ルークの片手や、ユリアンの指にも仕込まれている。

 

 

〈混沌〉との同時多発的な戦争の、鍵になるとされる生身の精鋭。

 そして、〔UPW〕からあちこちに送られる援軍。

 どこに何が待つのか分からず、心をすり減らすような戦いは、進むのだろうか。




ギャラクシーエンジェル2
死者の代弁者
銀河英雄伝説
宇宙戦艦ヤマト
スーパーロボット大戦OG



銀英伝メンバーとクスハ汁…こんな想像をしているのは僕だけでしょうね。
ついでに、銀英伝独身組と、ギャラクシーエンジェル女性陣のカップリングを想像しているのも。

…あれ?時系列…ミッターマイヤーが人工子宮を手に入れるのは、原作でいえば回廊決戦ぐらい。それからある程度時間がかかる。
…エルフリーデが妊娠したのは…ロイエンタールの子のほうが先に生まれる?
…いいや、「いんだよ細けぇ事はよ」ですませます。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。