第三次スーパー宇宙戦艦大戦―帝王たちの角逐―   作:ケット

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魔神界からわずかに隔たった場/時空の結合より3年1カ月

 どこ、など意味をなさぬ。戦場、それでじゅうぶんだ。

 

 恐竜や機械、それどころか命ある炎や闇とも融合した、巨大すぎる魔神たち。

〈天秤〉の皿が変じた楯を粉砕し、半ば力尽きたクロガネは地に伏している。そこから機動兵器たちが立ち上がる。

 二機のラーズアングリフが。ソウルゲインが。雷鳳が。また別のハッチから身を躍らせた幼い少女、アルフィミイの背後からペルゼイン・リヒカイトが顕現する。

 馬から二丁拳銃狙撃手の姿に戻ったアウセンザイターと、ダイゼンガーが剛く左右を固める。

 ドリルもひしゃげた巨艦は、かろうじて無事な砲塔で援護射撃を続けている。

 爆薬で無理に強引に開けたハッチから中型シャトルが発進、ミレニアム・ファルコンと合流する。達人の操縦だ……島村ジョー、九人の戦鬼と人は呼ぶサイボーグ戦士のリーダー。

 

 地上の戦士たちは次々と、魔神将級の魔神を剣や魔法で倒している。

 ひときわ強い、背の低い人の形をしたなにかが、ナシェル、コルム二人に食い止められている。

 

 パーンたち、ロードス島の王たちは、ゾウとドラゴンをかけあわせたような怪物相手に苦戦していた。

 巨体にもかかわらず、夜に暴れる猫のように俊敏。鼻の先端から伸びる三鈷の刃は達人の技で、すさまじい速さ。

 その背から生えた、顔の半分が醜く歪んだ人男の口は、戦いながらとてつもない魔法も使う。

 

 星々からの戦士たちは、別の方向に分断された。

 ミレニアム・ファルコンに乗るよう、クスハ・ミズハの念動力が告げているが、そこを何百という上位魔神に阻まれている。

 鍛え抜かれ、正剣への道を歩いている。すさまじい技術を礎にしている。遠くから魔法使いからの援護を受けている。それでも圧倒的な数と魔神の地力は、押し返すのも苦しいほどだ。

 

 機動兵器たちが立ち向かう、その向こうに大きな要塞が見えている。

 古い船の舳先に飾られた船首像……フィギュアヘッドのように、狂った天使が先端にいる。泣き叫び、すべての世界を破壊せんと狂気と憎悪の歌を歌い続けている。

 

 

 均衡を破ったのは、剛剣だった。

 50メートル級の特機……オオトカゲの下半身を持つケンタウロス型、ヤギの頭部で、身長より長い三日月斧(バルディッシュ)を自在に使う。足の速さが異常、桁外れの重量武器を繊細な技で使う強敵に、機動兵器たちは次々と傷ついている。

 クスハが放った龍王破山剣・天魔降伏斬。

 ゼンガーが全力で斬りつけた一撃。

 竜のうろこに守られた巨人の斧に、二つの強烈な攻撃がぶちこまれて止める。

 ソウルゲインと雷鳳の、すさまじい蹴りが腕を破壊する。

 ヴァルシオーネとペルゼイン・リヒカイトの強撃が、後頭部からぶちこまれる。

 

 それでできた一瞬の間。ユリアン、シェーンコップ、ルイ・マシュンゴ、ミモレットが浮いたまま地面に接し、ランプを開けたミレニアム・ファルコンに飛び乗る。

 強引に閉め、即座にバーゲンホルム、光速の数倍で離脱……そこに別の、鳥と人に可変する敵機が襲う。

 人型に変化し、長い鎖鎌をふるってファルコンを絡め落とそうとする、そこにポプランの人工紋章機が狙撃して鎖を叩き切った。

 鎌の側が狙うが、その背中にカリンの紋章機が飛び、強烈な散弾を連射する。

 クレーターができるような打撃力が敵機を一瞬行動不能にし、

「ここは任せて!」

 ラーズアングリフのユウキ・ジェグナン、リルカーラ・ボーグナインの二人に引き継がせた。

 

 

 コルムたちのところに、いつしかギリアム・イェーガーがいた。

 手には、身長より長く細身の、漆黒の剣。

「人の身では、これには勝てない。この魔法で……」

 同じ存在、転生……〈永遠の戦士〉を認めた銀の手のコルム、ヴァドハー最高の魔法使いは、ひとときナシェルとギリアムに戦線を任せ、きわめて複雑な魔法を作りだした。

 失われた片目と片腕を今構成している、ジーニアスメタル。自在に変形し任意に硬化する液体金属、巨大発電所、超コンピュータ、各種センサーの四役をこなす最先端技術の結晶を、魔法のために利用する。

 一瞬で片腕がほどかれ、蚕が自らを包む繭のような半球をつくる。厚さ10センチ、直径1メートルほどの半球が、〈反逆者〉(トレイター)を柄にした傘のようになる。

 それは一つの魔法陣。

 絹糸より細い、原子数個の細さの超金属。それはただの繭ではなく、複雑な文字を描き、精密な魔法陣を積み上げている。ペンで紙に書けば大陸規模になる、しかも三次元……いや、時間に応じて精密に変化し流動する四次元構成の魔法陣を瞬時に演算する。コルムの血液を吸い上げてインキとし、複雑精緻な立体文字を描き、発電所以上のエネルギーを魔法そのものに加え、演算し、動き続ける。

 コルムは同時に古代語魔術の精緻な術式を組み上げ、圧縮し、魔法使いたちに送った。

 

 メールに添付された圧縮されたファイルが解凍されるように、すさまじい物量の術式がそれぞれの脳裏に刻まれる。

 それだけでも、悲鳴も出ないほど、ショック死を魔法で免れるほどの苦痛であった。

「これは……これほどの魔法を使うなど、とてつもなく深い谷に渡された一本の縄の上で、複雑に踊りつつ針でごく細かな彫刻をするようなものじゃ。しくじったらわしらの生命だけではない……」

 ウォートが畏れる。

「うれしいぞ!おもしろいぞ!」バグナードが叫んだ。「そもそも新しい魔法を学ぶために、危険を冒してここに来たのだ。それで滅びるならおもしろい!これほどの魔法を学べるのなら、死して悔いなし!」

 ノーライフキングに寿命はない。感情が希薄になり、強く楽しみを求める。もうひとり、古代王国の時代からいるというノーライフキングは、楽しみの気まぐれで一人の同胞に力を貸したという……

「ひたすら魔法を探求したい、それだけは、このバグナードは並ぶものがない……邪悪ではありますが。そう、わたしたち古代王国の魔法貴族たちにも、こんな向上心があれば……満足し、うぬぼれ、退廃し、他者を踏みにじる楽しみに溺れて自滅した……」

 古代王国の魔術師カーラの記憶を受け継ぐレイリアが、カーラとしてため息をついた。

「かないませんよ、魔法使いとしての情熱と向上心は……だから教育者としても……」

 スレインが素直に尊敬する。

「人の世にこれほどの土産を持ち帰り、広められるのはそなただけなのだぞ。悪に堕ちず向上し続ける弟子を育てよ。学校設立の仕事はどうなっておる?」

 ウォートがスレインを叱る。

「あなた方に比べれば未熟ですが……ただ、なすべきことをします。妻のため、仲間のために」

 スレインが超大呪文を決意し、唱え始める。

 レイリアとウッド・チャック、二人のカーラが。

 六英雄の一人ウォートが。

 そしてノーライフキングとなったバグナードが。

 別時空から来たミモレットも、ファルコンの機上で必死に、天才たちにくらいついていく。

 遠くから、001の超能力が支援する。

 

 魔法使いを、パーンやカシュー、ナシェル、ディードリットが必死で守る。

 魔神の猛攻に、ナシェルやコルムから学んだ剣技を存分にふるって。

 

 大呪文の完成は、静かだった。

 そこには、若き日のナシェルがいた。

 太陽の王子と言われた、汚れのない美しさ。名君であった父を狂わせ、ウォートに野望を抱かせた……ベルドやファーンも使いこなした……ジェスター公が、カーラさえもロードスの統一王と認めた、圧倒的な器。

 その器に、〈一なる二者〉が入っていた。

 コルムと、ギリアム。二人以上四人以下の〈永遠の戦士〉が力を合わせたとき、時空をも揺るがす力となる。

 二ふりの〈黒の剣〉の眷属は、ちょうど〈一なる二者〉がナシェルに憑依したように、魔剣に統合されている。

 見たことがあるカシューやパーンの目には、それはアシュラムが持ち去った〈魂砕き〉(ソウルクラッシュ)に見えた。

 

 それに対する魔神も、同じほどの背丈の美女になっていた。

 裸という無駄さえない、動きを阻害しない、簡素で戦うための、それだけに限りなく美しい服。

 両手に、ごく自然に定寸の刀を手にしている。飾りの一切ない鍔。

 これ以上恐ろしい存在はない……それは誰にもわかった。

 

 いつしか、多くの剣士がその戦いを見ていた。

 ロードスの騎士パーンが、傭兵王カシューが、帰還王レオナーが。

 ユリアン・ミンツが、ワルター・フォン・シェーンコップが、ルーク・スカイウォーカーが。

 クスハ・ミズハが、ブルックリン・ラックフィールドが、ゼンガー・ゾンボルトが、トウマ・カノウが、アクセル・アルマ―が、リューネ・ゾルダークが。

 神を超えた剣戟を、じっと見た。全身全霊で見た。レンズの、フォースの力を、念動力を全開にして観た。

 わずかな日々の修行が、芽を出し魂にしみた。

 千日、三年修行するよりも多くを学んだ。

 剣の神。

 ファーンの技、ベルドの力を学び、双方を昇華して統合し、天才と長年の修行ではるかな高みに羽ばたいたナシェルの剣。

 コルムが学んできたヴァドハーの洗練された剣技、実戦で盗んだ蛮族や邪神の剣技。そしてコルムの、ギリアムの中に生きる〈永遠の戦士〉……メルニボネのエルリック、ホークムーン、フォン・ベックの、そのた数知れぬ戦士たちの剣技の奥義。

 それらが完全に統合され、はるかなはるかな剣技となっていた。

 魔神・巨人・竜……そして〈混沌〉の邪神たちの、人をはるかに超えた超絶存在。その剣技もすさまじいものがあった。

 高めあっていた。限りなく。神を超えて。

(持ち帰れ)

(これを種とし、万日の稽古を錬とし、自らを限りなく高めよ)

(つたえよ。教えよ。受け継がせよ)

 ナシェルの意思が伝わってくる。

 

 そのまま、剣の神々は消えていった。

 日が落ちるように。音楽の最後の音の、余韻が消えるように。潮が引くように。

 それが世界を変えたこと、ロードスから魔神の侵攻を防ぎ、星々の戦士たちには決戦への道を開いたことが、伝わる。ユリアンのレンズに。クスハの念動力に。エトとレイリアの神託に。

 

 

 のちに、カシューの治めるフレイム、レオナーが治めるカノン両王国では、世襲の騎士でない一般国民にも、剣術と学問を学ばせる制度ができた。

 剣の名手として以前から知られた二人の王は、騎士たちに、そして素質ある子すべてに、熱心に剣を教えた。

 それは政務の一部ともなった。多くの民の心を高め、健康を維持し、技術を高め、犯罪率を下げた。優秀な兵士、騎士を育てた。

 素質あるものは、師に見いだされ支えられて、果てのない道に歩み出し、『神剣』を受け継ぎより高めた。

 二人の王が心に抱く、剣神の姿に向けて。

 ただ『神剣』と呼ばれる剣術は簡潔で、限りなく奥が深かった。美しく、実戦的だった。

 両国の騎士団は、二十年後、五十年後、百年後……すさまじいまでの剣術で知られるようになった。

 自由騎士パーンも、ヴァリスやモス、カノンやマーモの希望者に、よく似た剣を教えた。

 のちに大陸に赴いた時には、狂える複合精霊と戦う魔法剣士やその仲間にも基礎を教えたという。

 

 また、レンズを持ち、人型機と脳直結でつながったジェダイ……魔を斬り、フォースで未来を読み、レンズではるか奥につながる剣士たちが活躍することにもなる。

 

 

 その余韻と悼みを振り切り、ミレニアム・ファルコン、00チームの中型シャトル、人工紋章機と紋章機……四機の超高速大型機が、要塞に迫る。

 要塞からは、球形の本体から二連装の対空砲と、クモの八本脚を出したような代物、コウモリを思わせる迎撃機が何十と出現し、襲う。

 その多くはクロガネからの援護ミサイルに撃墜されているが、それでも……

「スピードと、精度だ!」

「それだけは、俺たちが宇宙最高だ」

「全速!全速!」

「負けてられるか」

 ジョー・島村。ハン・ソロ。オリビエ・ポプラン。カーテロ―ゼ・フォン・クロイツェル。

 四人の手練れパイロットが、桁外れの速度で針の穴を通る。

 

 カリンとポプランは囮として激しく敵を引きつけ、シャトルが扉に体当たりする。

 悲鳴とともに、ファルコンがその穴を抜けた。

「あのシャトルの操縦者」

『ここだ』

 声を通信機にのせるのではなく、直接通信に暗号化されたデータが入る。

 真空中を飛ぶ、九人の戦鬼。赤い服に黄色いマフラー。激突直前に脱出していた……宇宙服も着ないで。

 一人は女の腕に抱えられた赤ん坊だが、ユリアンのレンズはそれが、

(第二段階レンズマンや、魔神王をしのぐ……)

 怪物だとはっきりわかった。

 一人の両足から放たれる大出力ロケットが、何人も高速で押して飛ぶ。

 衛兵たちを、一人の指から放たれる機関銃と膝から飛ぶ小型ミサイルが撃破する。

 衛兵たちの一人が突然同僚を殴り倒し、赤い服の仲間に変じる。光学的欺瞞とは違う、油粘土でできているように細胞ごと変形している。

 太った男が口から吐いた超高熱が、隔壁の機械部分を柔らかくする。ぴたりと息を合わせ、巨体の男がすさまじい重さの隔壁を引きずり開ける……

(マッスルスーツ以上の、100馬力は軽くある出力?)

 シェーンコップが驚いた。

 そのシェーンコップとルイ・マシュンゴのコンピュータシステムに、

(大型レーダー装甲車、いや基地級の……)

 複合多波長レーダー・ソナー、亜空間レーダーの情報が直接通信で入力される。壁の向こうで待つ迎撃ロボットが、丸見えだ。

 一瞬。一人の動きが時をねじ曲げ音速の何倍にもなり、迎撃ロボットの二体を撃ち抜き、一体を合気道のように関節を決めてねじ切る。

 その腰に、奇妙な銃がある。一つは小型の熱線ピストルに見える、同盟軍制式ブラスターともあまり変わらない。もう一つは、ステア―AUGに似た大型ライフル。

 さらに、いつしか排水システムの中を泳ぎぬけた一人が、奥のエネルギー伝送路を寸断していた。

 

「頼もしい仲間です!」

 ユリアンが笑い、要塞に突進する。

 

 そこには、かの魔神たちより恐ろしい、アリのような護衛ロボットたちがいた。

 だが、今更戦士たちはそのような存在を恐れることはなかった。

 

 要塞のはるか奥で、人の大きさの戦士たちは対峙した。

 要塞から外れた船首像が、特機の大きさの戦闘体となった。

 象の大きさの、魔神・竜・巨人が複合された敵があった。

 

 それは、一つの邪悪な『脳』……ダークブレインの、いくつもの端末だった。

 あちこちでの死闘は、一つの戦いだった。はるか遠く、〔UPW〕、〔コーデリア同盟〕の大艦隊が戦っている相手も。

〈混沌〉の邪神の一つと同格の存在。

 戦いは続いた。

 ロードスを魔神から守るために。故郷の友を助けるために。守るべき国民を守るために。誇りを取り戻すために。技術で劣る自分たちが地位を得てはいあがるために。

 

 要塞の奥で、多数の優秀な機械兵に守られた、たゆたう闇に浮かぶ人間の数倍の脳が言った。

「……我らは暗邪眼にて世界を看破し、開明脳にて叡智を集積す……我らは闇黒の叡智……至高の想念集積体……」

「……邪悪な思念は受け止めます。イワン、ルーク、協力してください」

 ユリアンがレンズを掲げる。002の腕の中の001がうなずく。ルークは光を宿さぬライトセイバーを、柔らかく正眼に構える。

「神々との戦いには慣れている」

 009がライフルを肩に当てる。

「ローゼンリッター……殲滅する!」

 シェーンコップとルイ・マシュンゴが、大量の重火器を抱えて飛び出す。その横に、走る重火器庫と人型の火竜、巨大な力の持ち主が駆ける。

 

 船首像は大きく翼を広げ、その羽一枚一枚が、タコのような長い腕の先端に赤銅の剣をつけたものとなった。何百という、光速に近い剣が襲う。同時に強力すぎる魔法が放たれる。

 機動兵器たちは、学んだばかりの神剣でそれを斬り払い、剣で魔を断っては本体に迫る。

 トウマの蹴りが、アクセルの肘が、無駄が省かれ洗練されて叩きこまれる。

 ダイゼンガーの、最短距離を走る美しい一閃が天から地まで断ち落とされる。

 虎龍王に変じた超機神が、神剣を徒手に応用し、美しい螺旋の動きで敵の攻撃を受け流し、重心を崩す。

 肉体と変わらぬ細やかで速い反応を誇るヴァルシオーネが、舞うように美しい動きで長い刀を使う。

「古人(いにしえひと)の叡智の結晶……それが我らだ」

 悪鬼のつぶやきとともに注がれる力を、悪鬼のような姿の巨人に乗ったアルフィミィが受け止めた。

 

 パーンの超高速の突きが象の膝を貫く。

 ウッド・チャックとディードリットが、高速でその背後を狙う鼻の先端を受け流し、盗賊はカーラの記憶を思い出して物質消滅、ハイエルフは風の精霊王による大呪文を叩きこむ。

 魔法で生み出された影の怪物を、カシューとレオナーが息を合わせて切り倒す。

 フレーベの斧槍が、柱のように太く竜のうろこで守られた脚に、斧槍の峰側、ツルハシをぶちこんですさまじい力で引きずり倒す。

 エトは至高神の降臨すら願い、すさまじい意思で異形を押さえ、仲間たちの傷をいやす。

 

 続く激戦は、いつしか光となった。

 いつ勝利したのか、意識もしていない。何日もの立ちきり稽古で、身も心も砕けて軽く振った木刀がいつしか大岩を斬ったように、自然なものだった。

 

 

 仲間の勝利を信じ、ひとときの戦友たちは永遠の別れを告げる。

 どこかに去った〈永遠の戦士〉たち。ナシェルもその後、人の世に姿をあらわすことはなかった。無論王たちは目の色を変えて招聘しようとしたが。

 パーンたち、ロードスの戦士たちは……バグナードも含めて……故郷に帰る。そこでは日々の政務がある。

 最悪に呪われた島には、世界を滅ぼそうとする転生する邪神教団の陰謀が渦巻いている。

 大陸でも魔法剣士が立ち向かう狂える複合精霊と……『指し手』がもくろむ民主革命の狂気が渦巻いている。

 遠い海では、漂流王が長い眠りに就いたか……。

 そして星々の旅人が、『艦隊の誓い』をごまかして隠した知識と技術の種、王たちに教えた科学の手法……民主主義とその失敗の物語……

 最高の土産である、神剣と魔法。それがどう世界を変えるかは、誰も知らない。人間が迷い、誤りながら道を切り開く……それが神にもすがらぬ自由騎士の信念だ。

 

 クロガネと合流したミレニアム・ファルコンたちは、行きとは全く別のルートで〔UPW〕を目指す。その道にも冒険はあろう。何よりも、学んだ魔法や神剣を持ち帰るため。

 特にルークは、父を救うために……




009たちが合流する描かれていない冒険の中、どこかで強力な銃を手に入れています。
うん、ピュンマさんの影の薄さは実にぶれない。


ロードス島戦記
スーパーロボット大戦OG
銀河英雄伝説
スターウォーズ
ギャラクシーエンジェル
サイボーグ009

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