戦姫絶唱・テイルズ・オブ・シンフォギア   作:にゃはっふー

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少し物語が次回に続くが多いこの作品。
直したいですが、どうしてもこのように進行すると思います、申し訳ございませんが、それでも応援よろしくお願いします。


連戦、乱入の大騒ぎ

 歌が響く、同じ歌、同じ声、同じ姿の装者二人が二人と対峙する。

「この偽物っ、同じ歌を歌うなデスっ」

【私はイガリマですっ、貴方の偽物なんだから仕方ないのですよ。オリジナルはあほな子です】

「切ちゃんはあほな子じゃないっ」

【ちたまの時点であほな子だよオリジナル】

「どうして知ってるんデスかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 他の戦えるもの達は非戦闘員の安全確保のため、牽制するように武器を構え、龍はといえば、矢面近くで力を使えず、攻撃をよける。

「さっきから俺ばっか狙ってるなおいっ」

 先に受けた傷は無理矢理治療済みであり、負の力は解除。切歌、調並び、イグナイトモジュール使用の条件を整えておく龍。

 その龍の叫びに、二人は口元をつり上げる。

【私たちは偽物です、ですが本物でもあるんですよ】

【貴方ならわかるはず、私達が本物のなにを元に作り出された偽物か】

 そして下をぺろりと口もとをなめる。イガリマはそれだけで思い出す。

【だから、本物を越えるには、貴方を食べたいんですよゲーデ・・・】

【さっきのおいしい・・・もっと貴方を食べたい・・・】

「その姿でっ」

「変なこと言わないでっ」

 二人の武器が激突する中、龍自身もヤンデレに好かれたようで背筋に寒気が起きる。

 その様子にセレナ、カノンノも武器を強く握るが、リタを始め、冷静なもの達はそれを知り、青ざめる。

「装者の負から仮ゲーデを生み出したのっ!?」

「ディセンダーと言い、今度はゲーデ。それに」

「装者の負の感情と言うことは」

 装者達も弦十郎の言葉に戦慄する。

 つまり、

「私や雪音、マリアや立花もまた」

「出てくるってことかよっ!?」

 そのとき、頭上からの攻撃を察して、翼は剣を構え飛翔する。

 その技を見て、顔を歪める。

「言っている先からかッ」

 それは『千ノ逆鱗』が迫る中、『蒼ノ一閃』で防ぎ、その巨大な剣を駆け抜け、翼を見ずに、まっすぐ龍へと走り付ける。

【天羽々斬っ、押して参るッ】

「待てッ」

「また偽物かっ」

 それと共に、まだまだと言わんばかりに、ミサイルの雨が頭上に見える。

「なにあれっ!?」

 リタが叫ぶが、クリスは苦々しくそれを見て、撃墜するが、ミサイルの中に、発射した存在がすぐに龍へと迫る。

【悪いが、お前は私のだゲーデッ】

「ミサイルに乗ってきたか偽物っ」

 ユーリが急いで動こうとするが、その前に、セレナとディセンダーの彼女に迫る者に感じ取り、そちらへと歩を進める。

 それは二人を捕縛、もしくば殺すかのように、蛇腹の剣を振るっていたため、剣撃で切り払う。

「セレナ、リュウのことで我忘れすぎだぞ」

「ユーリっ!?」

「!?」

 そしてイチイバルとともに現れそれは、セレナを見ながら顔を狂気に歪めている。

【私はアガートラーム・・・ゲーデの前に、貴方達の用事を済ませる気なのよ。邪魔するのなら、死んで・・・】

「なら、やってみなッ」

 

 

 

 混戦だった。同じ鎌使いの少女達、翼と天々羽斬が剣をぶつけ合い、イチイバルが迫ってきて、アガートラームのもとにマリア、ユーリ、セレナが対峙する。

 そして敵の方は周りを気にせず、力を振るうため、他の戦闘員は非戦闘員を守るので手一杯。

 龍は持ち込まれた剣を振るい、イチイバル戦、クリスと共に戦う。

「ちっ、援護射撃してやるよっ、前出ろ龍っ」

「わかってるッ」

【お前が前に出てくれるのかっ、うれしいぜゲーデっ】

 弾幕を切り払いながら、目の赤いイチイバルへと斬りかかる。

「テメェに聞きたいがある、あのディセンダーは」

【私たちが知るかよっ、あれは私達は知らない。まあ彼奴なら勝手に動いてそうだが、その前に私に食われろゲーデっ。お前は私のだッ】

 クリスは顔を赤くしながら、その間に割り込む。

「私の顔で妙なこと言ってるんじゃねぇッ」

【妙なこと? 妙なのはお前だオリジナルっ】

 銃撃の雨の中、二人が対峙するが、向こうは周りを気にしてないだけに、クリスが押されていた。

【どうしてパパとママを殺した世界を守る? こんな世界ぶっ壊してやる、それが私の始まりだろ?】

「それは昔の話だっ、いまは違うッ」

【なら悪いが、私はそこから作り出されたんだ】

「!!?」

 その言葉に装者達は驚愕する。翼の目の前、天々羽斬もまた、口元をつり上げた。

【ああそうだオリジナルよ、私はお前、剣として身を研磨し、防人として戦場をかけた日々、友を助けられず、その感情のまま走り駆けた負より生まれしモノだ】

「昔の私か・・・」

【だからと言って、いまのオリジナルより劣るわけではないぞ】

 それに対して、イガリマとシュルシャガナは微笑む。

【ゲーデを取り込めれば私たちは貴方達を越える】

【口の中に含んだときの甘さ、この身体に染みこむ力・・・オリジナルを越えることとか関係ないし、ゲーデを食べたいです・・・】

 二人して身を合わせ、微笑むイガリマとシュルシャガナ。それに切歌と調は同じように隣り合わせに立ち、睨む。

「言い方を考えろデスっ」

【ちたまに言われたくないです】

「だからどうして知ってるんデスっ」

 混戦状態、それに色々と焦るのはこちら側だった。

 まず非戦闘員がいすぎる、その状況では装者達もユーリ達も戦いづらい。

 弦十郎はギリギリの中で指示を飛ばしながら、傍らにエルフナインを抱え、ハロルドも難しい顔をする。

「まずいわね、向こうのスペックもオリジナルよりも上のようよ」

「ああ、このままでは」

 押し負けるまでまだ時間がある。だが結果は少しずつ近づいてくる。

 そんな中、それを破るバカはいた。

「戦局変えるッ」

「「「やめろッ」」」

 アドリビトムの何人かが叫ぶ中、龍はゲーデ化してイチイバルを取り押さえる。

 だがイチイバル、いや達は顔をつり上げた。

【【【【【イグナイトモジュール、抜剣ッ】】】】】

 そのとき、本物達と同じ位置にあるイグナイトモジュールに手を伸ばしたが、

『全員ッ』

 アドリビトムメンバーは即座に動いた。

 

 カノンノは両手剣を握りしめ、セレナは騎士の剣をアガートラームへ。

 

 ユーリはそのスピードでイガリマ達へ。

 

 フレンは天々羽斬へ。

 

 そしてバカはすぐにゲーデを解く。

 

 まさかの強化後すぐにそれを解くというあほなこと、龍は無防備な体制をさらしているが、それよりも早く、彼らが動く。

「『獅子戦吼』」

 無防備になったアガートラームを吹き飛ばし、セレナはそれに斬撃の連撃を放つ。

「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

「くっあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 セレナの攻撃を受けるたび、外装のように肌が砕け、ヒビが走る。

 ユーリは二人の間に割り込み、『義翔閃』をたたき込み、目くらましをする。

 その瞬間、二人も武器をたたき込むが、致命傷にはならないが、体制を整えた。

 フレンの乱入に天羽々斬は苦々しく見て、イチイバルは、

【邪魔するなッ】

 リタの魔法が壁になり、イチイバルが無防備になった龍に発砲した弾丸は全て防いでいた。

 リタはすでに別の詠唱を始め、いつでも放てる体制であるし、

「あんたの相手は私じゃないわよ」

 その瞬間、龍は岩壁ごと、イチイバルを吹き飛ばす蒼破刃で吹っ飛ばす。

「よしどうにかなった」

「なったじゃねぇバカッ」

「君は相変わらずだな・・・」

 メンバーからの苦情を無視しつつ、体制を整えた戦局を静かに見る弦十郎。

 いまの騒ぎにハロルドは非戦闘員を守れる体制に入っていた。リタの魔法も自分へと向けられる攻撃ではなく、非戦闘員を守れるようにするために展開していた。

(自分への攻撃は、龍くんが相手すると信じての行動か)

 アドリビトムの絆とも言うべき連携と言うよりかは、無茶なことするメンバーへの援護になれている彼らに、呆れていいのかほめるべきか考える弦十郎。

 非戦闘員を守る中には、もう響とマリアもいる。これならば、

【ゲーデ・・・】

 名残惜しそうにシュルシャガナがそうつぶやき、彼女らは後退する。

「逃がさないデスっ」

 シュルシャガナはピンク、イガリマは緑の布を全身に巻き付けた。それと共に空間が歪み、切歌の鎌が触れる前に消えた。

「デスっ!?」

 その様子に天羽々斬もまた名残惜しそうに見て、イチイバルも舌打ちする。

【アガートラーム、お前も下がれ、身体が維持できてないぞ】

【わかっているわよ】

 その瞬間、各々の布が現れ、追撃するべきかと考えたが、いまは見逃すしかないと、全員が察する。

【では戦場でまた相まみえよう】

【・・・】

【またなホンモン】

 天羽々斬、アガートラーム、イチイバルはその場から消え、やっと一息つくのであった・・・

 

 

 

 暗闇の中、布にくるまれているアガートラームは、ため息をつく。

【私だけ身体の修復に時間がかかるわね・・・ディセンダーか、私たちの身体じゃ、相性は悪すぎね】

【そう言うなアガートラーム、お前の分のゲーデは残してやる】

【アァ? 天羽々斬は残すのか、あれは全部私のだっ】

【ゲーデはイガリマとシュルシャガナのモノですっ】

【二人で分けて食べるんだ】

 うれしそうに話し合う二人に、イチイバルは苦々しく見て、天羽々斬は面倒なという顔で見ていた。

【私たちの性格もオリジナルとほぼ一緒のようだな。思考パターンが似ている】

【まあ、元だからじゃないの?】

 座り込むアガートラーム、天羽々斬は静かにそうだなと納得する。

【しかし・・・うまかったか?】

 天羽々斬の一言に、イガリマもシュルシャガナは、うっとりしながら頷く。

【おいしかった・・・全部、身体に染みこむ・・・】

【あれが純度の高い負・・・私たち力の源・・・もっと仲良く分け分けして食べたいです・・・】

 彼女たちの刃が光る。もっと切り刻みたい、身体を裂く感触も、それで舞う鮮血も味わいたいと、彼女たちは想い続けた。

【心臓はどうする? イガリマ?】

【シュルシャガナが欲しかったらシュルシャガナにあげるですよっ。そのかわり、部位分けは私にやらせてです】

【じゃ、血をまき散らすのは私がするねイガリマ】

 そのときは一緒にやるですと、楽しそうに雑談する様子を見ながら、天羽々斬を始めとした彼女たちも求めている。

 本能が、純度の高い負を求めているのだと、確信を得ながら。

【そういえば、ディセンダーが増えてたわね? あの方に詳しい話を聞かなくちゃいけないわね】

【確かガングニールをどうするか思案していたはずだ。まあお帰りを待とう】

 

 

 

「寒気がする今日この頃」

「夏場だぜリュウ」

 ユーリの言うとおり夏場だが、寒気がしたのは事実なので、龍達は集まり一休みしていた。

 彼女だけは別の場所、隔離された部屋で何もせずぼーとしているらしい。

「あの装者ゲーデも、ディセンダーの力にもろいな」

「ああ、元がって言ってたけど、まあ仕方ないね」

 フレンの言葉に、装者達は認めたくないものを見せられ、黙る。

 自分の負、過去の出来事のことは詳しくは話していない。だがアドリビトムの人達は知っている。どんな人にでも負の面があるのだから仕方ない。

「一番の問題は、我々の連携と力不足か」

 翼の言葉に、全員が頷く。

 ここにいるもの達は、あまりに経験の違いが目立つ。

「歌歌いながら戦うって、俺らからすれば考えられないしな」

「魔術も同じだ。リタやハロルドにはいつも驚かされる」

 ユーリと翼の言葉に、真ん中の龍ははっきり言う。

「俺からすれば、全部ファンタジーじみてるんだが」

「お前はそのど真ん中だろ」

 クリスの言うとおりだが、龍は気にせずに、

「やっぱ連携とイグナイトモジュールだな。装者はもうイグナイトモジュールが前提で戦わなくちゃいけない」

「向こうも使おうとしてましたよね・・・」

 響の言葉に頷く一同。彼女たちは龍がゲーデ化した瞬間、イグナイトモジュールを発動させようとした。

 その隙を生み出すためだけに使ったが、まさかの結果だった。

「これは、俺ゲーデ使えないな。剣所持していたい・・・」

「拳使え」

「剣じゃなきゃ勝てるかっ」

 ユーリにそう返す中で、セレナ達はどうすればいいか色々ありすぎて疲れ始めてくる。

 ディセンダーにゲーデの存在。そんな中での力のやりとり。

「なんか話が混沌しすぎだ。これ以上混乱する事態にならなきゃいいが」

「だな」

 ユーリも同意する中だったが、それは無情にも警報でうち消されるのであった。

 

 

 

 弦十郎の話では、立ち入り禁止区域にガングニールの反応があるらしい。

 元リディアン女学院があった場所、龍からすればなにがあったんだろうと思うような事態であり、未知の建物があった。

 モニターに映るそれを見ながら、リタはセレナを見る。

「セレナ、龍、貴方達が捜査隊よ」

「二人だけか?」

 ユーリがそういう中、装者達が驚いている。弦十郎はその様子はわかっていた。

「装者達は向こう側、ルミナシアの魔術に対抗する術がないからだ。鍛錬すれば解決することだが、いまはそう言っていられない」

「俺とセレナの連携で対処か」

「頼む」

「了解、ここのことは任せたぜ」

 全員は仕方ないや、納得できないと言う顔で話を終わらし、二人は急いで駆けだした。

「二人とも気を付けて」

「任せてカノンノ」

「行って来る」

 

 

 

 橙色の布、鎖でしばられたそれを見ながら、ふふと笑う。

「さて、そろそろあのゲーデには降りてもらわないと・・・だが」

 世界の対応の仕方に対して、いささか疑問がある。

「まさか私に対抗してゲーデ・・・ディセンダーではなく? なにが目的だ?」

 考え込む中、だがいいとすぐに考えるのをやめる。

「いまはゲーデを、彼女を完成させることを考えよう」

 そして静かに、準備する。静かに、静かに、

「壊れろ、壊れろ世界・・・壊れて、滅びて、死に続けろ」

 そしてそれも姿を消す。それと共に、鎖が解かれた。

【アアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ】

 それは解き放たれ、咆哮をあげた。




装者ゲーデはみんなヤンデレ、オリ主やったね。
彼女と言われているディセンダーは、とある金髪のストレートのお姉さんです。なぜ彼女はここにいるのか、早く明らかにしなければ。
それではここで、謎ばかり残す話で申し訳ございませんが、よろしくお願いします。
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