戦姫絶唱・テイルズ・オブ・シンフォギア   作:にゃはっふー

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オリ主はセレナと共に元リディアン女学院に出向いてます。あそこまだ立ち入り禁止区域だよな~と思う作者です。
ヤンデレの描写だけ怖いな、イガリマ達もう少し病んでもいいだろうか?(傷口なめたりとか、不安な作者です。今回はそんな描写ありです。
それでは、物語始めます。


龍の過去、絶望の世界で

 リディアン女学院、名前はまあまあ知ってはいたが、音楽家関係の学園程度だった龍は、少しばかり変わり果てたそれを見て、内心驚いていた。

 周りは荒野と言っていいほど何もない。少し手入れをして、荒野にしたらしいが、妙な建物はあるし、色々と元の世界の価値観が変わる。

 まあ関係ないと、すぐに切り替えた。

 側にいるセレナは忍者の格好で、周りに敏感になり、カメラ回線の方に手を振る。

「そういうのいいから、いくぞ」

「うん」

 いまの龍の格好は、この世界の安物の衣類に、小手と両刃の両手剣と言う格好。小手はユーリ達が持ち込んだ装備の一部であり、龍のスタイルは、軽装で動き、思い一撃を放つ。

 だからか、セレナはスピードで手数で戦うスタイルを得意とする。

 余談であるが、カノンノは二人と組む際は魔術主体で戦うというのが、異世界での彼らの活動内容だ。

(カノンノ不在だが、このスタイルが一番頼りになる)

 そう思いながら、建物の中、壊れ、ヒビが入り、いつ崩れてもおかしくない建物へと見るが、ふいに気づく。

(地面が揺れる・・・)

 セレナと顔を合わせ、お互いに頷く。

 どうやら来る。何かが来るとお互いに思い、後ろへ後退し、外で待機。

「通信機、敵さんは向こうから来てる気がするが、反応は?」

『藤尭です、ガングニールの反応が近づいてま』

 そのとき、言葉を区切った。

『そんなバカなッ』

「リュウっ」

 地面の揺れが強まる。複数の数が地面から飛び出る感覚。二人は背中合わせになり、戦闘態勢にはいるが、

『ダメです逃げてくださいッ、この反応は』

 それは現れ、龍は驚いた。

『ノイズですッ』

 

 

 

「ノイズだとッ!?」

 弦十郎の叫びに、司令室全員が戦慄していた。モニターの二人はノイズに囲まれていた。

 さすがにユーリ達も驚いていた。

「ノイズって、あんたらが倒したんだろっ、なんでまだ」

「これも敵側の戦力かっ!? まずいっ、龍くんはゲーデの力を使わなければ」

「リュウっ」

 カノンノが急いで司令室へと飛び出そうとするのを、リタとフレンが止める。

「待つんだカノンノっ、君だって触れれば死んでしまうんだぞっ」

「放してっ、このままじゃ」

「仕方ない、俺が出るっ」

「君もだユーリッ」

「装者達をすぐにむかわ」

「ガングニール接近、もうすぐ視認しますっ」

「ちッ、こんなときにっ」

 

 

 

 ノイズが現れ、さすがに苦笑する龍。ゲーデの力を使おうか考えた瞬間、

【アァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ】

 それは咆哮と共に現れた。

「・・・ここでかよ」

 それは髪が長く、目が赤というより、赤一色、顔は黒い影に覆われた立花響?

 黒いマントを羽織っており、見た目二十歳くらいか、姿形が違いが有りすぎる。

 巨大な槍まで持っていて、片腕で振り回しながら、龍へと向かってきた。

「セレナはノイズッ、俺はガングニールだッ」

「ツッ、了解ッ」

 ノイズの存在を知っているため、現れたそれらがノイズとわかり、顔が歪むが、龍の指示を聞き、辺りに湧いてくるノイズを切り裂くセレナ。

 龍はガングニールと戦いが始まる。

【ゲーデッ、ゲーデゲーデゲーデ、ゲェェェェェェェェェェデエェェェェェェェエ】

 声は確かに響だが、理性がない獣であり、その猛攻を捌く龍。

 マントが盾のように堅くなったりと、いささか戦い方がおかしい。

「偽物でもカスタムしてるのか・・・くそ」

【ゲェェェェェェェェェデェェェェェェェェェ】

「るっせぇぇぇ、本物並みにしつこいなおい」

 剣を構え、それは炎を纏う。

『紅蓮剣』

 紅蓮の刃を放ったあと、続けざまにそれは鳥になる。

『鳳凰天駆』

 炎をおいやがれ、その側にいるノイズもまた炎で焼かれるのを確認して、少しばかり大技を放つ。

『タイダルウェイブ』

 剣を振り回すと同時に、海流が刀身から放たれる。ノイズと共に巻き込み、吹き飛ばす龍の魔術剣技。

 リタ達から外道と言われる。威力も範囲も狭く、その上魔力を本家より使うというが、その分本家より早いのが売りの龍の魔術。

「周りも邪魔だッ『サンダーブレード』」

 辺りに雷の刃を乱射する。ノイズもガングニール、特にガングニールに連打する。

 だがそれはマントで全て防ぎながら、突進してくる。

【ゲェデェェェェェェェェェェェエ】

「早いッ」

 剣と槍が交差し、激突するが、ガングニールは片腕で巨大な槍を振るっている。

 腕に警戒していた際、剣がぶつかると同時に、槍の矛先が回転した。

「しまっ」

 剣だけははじき飛ばされなかったものの、一瞬隙が生まれ、腕を捕まれた。

【ゲェェェェェェデェェェェェェェェェェェェェェェ】

 その叫びのまま身体が空中に投げ出される。浮遊感のまま、次に備える。

『粋護陣』

 身体の気を固め、地面に激突されたが耐える。両手で剣を持ち続ける限り、負ける気がない。

 すぐに体制を整えようとするが、その前にガングニールは馬乗りになり、そして、

 

【ガッ】

 

 口を大きく開き、首筋を噛みついてきた。

 

「リュウっ」

 

 さすがの龍も驚き、すぐに刹牙を放つが、無理矢理身体を密着させて、血をすする。

「やめっ、ぐっ」

 羞恥心よりも、歯が食い込みがひどい、血をむさぼりつくさんとばかりに食らいつく。掴む手も、爪が食い込み、血がにじむ。

 何度刹牙を放っても離れず、ゲーデを連呼しながら血を飲んでいる。

「離れろッ」

 そう言ってガングニールに特大の一撃を食らわしたのは、本物だった。

「立花すまん」

「大丈夫ですか龍さんっ!?」

 すでに他の装者達もノイズを倒している。龍の側に駆け寄り、様子を見る。

「女の子怖い」

 真顔で感想を告げるが、あまりは場違いなことを言ったためか、何言ってるんだと呆れている。

「出血は平気か」

「肉体を強化したからな、血が出る程度だ。他のところもな」

 内心、そこを舌でなめられたりしたとか言うべきか、いやセクハラかと思い、やめておく。

 獣のようなガングニールの容姿を見ながら、側の響を見る。

「似てるようで似てないよな、あれ」

「ですよね、髪長いですし・・・」

「・・・あのマント、私がガングニールのマントね」

「?」

 マリアの言葉にセレナが首を傾げたが、翼は剣を構えながら、

「マリアはガングニールを纏っていたことがある。それに似ているということだ」

 流れ出る血を治癒系の体術で治し、剣を構え直す。

 口元の血をすすり飲むガングニールに、響はうへと嫌な顔をする。

「ゲーデ装者にとって、貴方って食べ物のようね」

「言わないでくれ」

 マリアに言われたとおり、ガングニールはすぐに胸のブローチに手を伸ばす。

【イグナイドモジュゥゥゥゥルゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ】

 黒い柱が立ち上がり、その姿はまさに、イグナイトモジュール時の響である。

【ゲェェェデェェェェェェェェェェ】

「それしかないのかあれは」

「来るぞッ」

 ノイズもまた迫る中、全員が全員走り出す。

 龍は必然的にガングニールと対峙する。戦場が歌で満ちるが、獣の咆哮がかき消している。

「立花達のように歌わないのにこいつ・・・『サイクロン』」

 風の刃が調の丸鋸のように回転しながら、ガングニールに迫り、それを片腕で掴んでいる。

 キュュュュュュと言う音が鳴り響くが、それを投げ飛ばすガングニールに、嫌になる龍ではあるが、気にせずに剣と槍がぶつかり合う。

「龍さんっ」

 それにサポートとして、乱入する響。ガングニールはそれにも対処するが、

(行き当たりばったりだが、やるしかないかッ)

 響の歌を邪魔せずに、うまく身体を動かす龍。

 槍と拳、片腕同士なのに、二人を圧倒するガングニール。それに驚きながら、響の顔が歪みつつある。

(私もイグナイトモジュールを使う・・・)

 響が押されている中で、内心そう思う。

 そのとき、ガングニールと目があった。

【ドウジデ】

 それは初めて喋った。

【ドウジデゼガイをニグマナイ】

 そう言いながら、ガングニールは槍の矛先を回転させながら、響へと振り下ろす。

 まずいと龍は察して、剣をたたきつける。

『剛・魔神剣』

 ガングニールの槍をはじき返し、響はそれを見て、

「借りますッ」

 そう言って龍の肩を踏み、勢いを付けて拳をガングニールにたたき込む。

 その顔に向かって、だが、

【ガアァァァァァァァァァァァァァ】

「なっ」

 ガングニールはその拳を口で噛み防いだ。

 響は驚いた瞬間、マントが響にまとわりつく。

「響っ」

 龍もまたそれに斬りかかろうとするが、ガングニールの手が、響のイグナイトモジュールに触れた。

【ヨコセ、オマエの負ヲぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ】

 そのとき、ガングニールは響のイグナイトモジュールを発動させた瞬間。

 世界は闇に覆われた。

 

 

 

「・・・あれ?」

 響は突然のことに驚き、そして状況もかわっているので驚いていた。

 自分の周りが森になっていて、辺りを見渡しても誰もいない。

 シンフォギアを纏っていて、ガングニールと龍も、他の人達もいない。通信機も使うが、返答はない。

「いったい、なにが・・・って」

 響が再度辺りを見渡すと、そこに一人の少年がいた。年齢は4~5歳くらいだろうか。黒い髪に黒いぼろ切れを着込んでいるだけの、虚ろな子供だった。

「君大丈夫っ、どうしてここにいるのっ!?」

 子供に話しかけてもなにも言わず、そこに大人の人達がやってくる。

「わわっ、えっと」

 いまの姿を見られたと思ったが、大人達はこちらに気づいていない。

「あれ?」

 そう思った瞬間、大人達が響をすり抜けて、子供の方を見る。

 驚きながら子供を見て、何か話し合っていた。

「これって・・・映像?」

 大人や周りのものに触れようとしても、触れずに通過する。

 この状況に困惑しながらも、子供は大人達に連れて行かれた。

 

 

 

「立花っ、龍っ」

 翼達は黒い柱を見る。空すら真っ黒に染める闇が立ち上る中、戦場に五つの布が現れ、それを払い現れた。

【出遅れたッ】

【ずるいですッ、ゲーデは私とシュルシャガナが切り刻むつもりなのにっ】

【まだ食われ終えていないはずだ、その前に残りでも取り出すぞッ】

 ゲーデ装者達は焦りながら、その光景を見て走り出す。

 

 

 

 目まぐるしい変化の中、響は吐き気を抑えていた。

 

『はあ、面倒。どうして子供の面倒みないといけないのよ』

 

『あの子不気味だわ、なに考えてるかわからないんですもの』

 

『金欲しい、金金金金~』

 

 ずっと頭の中に響く声、それは人の負。

 子供はそんな世界をずっと見続けていた。巡るように孤児院をたらい回しにされながら生き続けた。

 ずっと聞き続ける声、響は倒れそうになる。

「この子は・・・」

 子供は少年へと成長する。それは面影がある。龍だ。

「龍さんの子供時代・・・」

 そんな人より距離を置きながらも、嫌ってほど人の裏を知り続ける日々。

 響はそんな中、ボランティアで彼は病院にいる。

 これで孤児院関係だが、龍しかいない。他の人は他の人の用事という名のサボりだ。

 そんな声を聞きながらも、龍はめんどくさそうに病院にいる。

「・・・あれ?」

 その病院に心当たりがある。そして病院のカレンダーを見て、青ざめた。

「この日、翼さんと奏さんのライブ・・・」

 その一言で、病院があわただしくなる。

 ノイズの災厄、ライブ会場の事件。それは響の心に亀裂を走らせた。

 あの日、自分が死にかけたあの事件の当日だった。

 

『すいません通してくださいっ』

 

 そのとき、自分がいた。

 

 ベットで横になり運ばれる自分。それに呼びかける家族。

 

 ああ間違いない・・・あの時だ

 

 響は思う。あの日、自分はノイズの戦いの中で死にかけ、奏に助けられたことを思い出す中、

「血が足りないっ、誰かっ、この中にO型の方はいますかっ!?」

「・・・えっ」

 響はそれを聞いて、心音が強くなる。

 それを聞いたのは、たまたまいた龍だった。

「あっ、自分O型です」

「お願いしますっ、手術のために血が足りないんですっ」

「お願いしますっ、響を、娘をお願いしますっ」

 突然のことに龍は驚いていた。父親が龍の手を取り、泣きながら頭を下げていたのにも驚くが、龍はいままで負の中にいた。

 純粋に助けたいと言う感情がわからず戸惑いつつ、彼は頷き、血を提供した。

 

 

 

 それから、間をおいてはあるが、血を提供し続けた。自分にもわからないが、なんとなくだった。

 

 そして少女は目を覚ました。両親らしき人から涙を流しながら感謝された。心がわからず気持ち悪かったはずだった。

 

 だけど悪い気がせず、ガラス越しでこちらが見えないが、両親と笑い合う少女を見て、不思議と嫌な気にならなかった。

 

 いつも一人がよかった。人気のない場所ならなにも聞こえない。人がいれば聞こえるのだ、人の悪意を。

 

 だから寝るか一人になるかが自分の日常に、血を提供すると言う不思議な行動が増えて、それが終わったことに、少しだけ不思議な気分になる。

 

 初めての感覚だったから鮮明に覚えている。だからこそ、その反動も強かった。

 

 少女に対する悪意が頭の中に流れ込む。

 

 違う、あの子は自分のために、他人を犠牲にしていない。やめろ。

 

 やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろヤメロヤメロヤメロヤメロヤメロヤメロヤメロッ

 

 頭が壊れそうになる、おもしろがっている奴、心底むかついている奴、どいつもこいつも何も知らずに罵る声が頭に響く。

 

 ああ嫌になる、やめろやめろッ。苛々する。ムカムカする。殺したくなる。

 

 壊れろ、滅びろ、全て全てスベテッ。

 

 そう考えていたら、声の中に彼女の住所の言葉があった。

 

 気になって見に行ったら、最悪だった。

 

『ごめんな響・・・』

 

 あの父親が娘達を置いて出ていった。

 

 はあ? あんたは娘が助かった泣いて喜んでいたじゃねぇかよ。

 

『あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ』

 

 少女の嘆きが頭を叩く。ハッ、なんだこれ? これが俺がしたことか?

 

 結局変わらない声、前よりもひどく聞こえる声。

 

 苛々する。

 

 これが世界、これが日々、これが人。

 

 こんなことのために、俺は行動した? ははっ

 

 それは笑いそうになりながら帰路につく。その際、不良グループを見つけては憂さ晴らしに暴れていった。

 何度も壊れそうになる。痛みより、血が流れるより、何より、痛いと言う意味がわからない。

 いつからか、それが楽しくなった。

 壊すことが楽しい、それが頭の中の声がひどくなっても・・・

「ああそうか・・・はき出せばよかったんだ」

 口元がつり上がる。

 もうどうでもいい。何かが目を覚ます感覚の中、龍は自分と相手の血の中で狂ったように笑う。

 その日から学校に通うこともなく、なんとなく日々を過ごす日常が彼の人生になったのだった。

 

 

 

 響はその場に座り込んだ。

 その事実を知り、目の前で自堕落な日々を過ごす光景を見せつけられて、首を振るしかない。

 唇が振るえるが、声が出せない。

【これがお前の負だ】

 背後からガングニールが迫る。それに気づかない。

【お前が引き起こした、負だ。飲まれろ、そして私によこせ・・・】

 飲まれかけようとしていた。響は何もせず、ただ光景を見ていたが、

「ざっけるな」

 そう言ってガングニールを蹴り飛ばした者に、恐る恐る顔を上げた響。

「龍・・・さん・・・」

「・・・あのときの子だったんだな」

 龍も複雑そうに響を見ながら、響は静かに顔を伏せる。

「私のこと、龍さんにもひどいことしてたんですね・・・」

 力無く笑うが、それに対してどうすればいいか考える龍。

 仕方ないと前を向きながら、

「もう気にしても仕方ないだろ、お互い」

「・・・」

 龍の言葉に響は黙り込む、その様子を見ながら、

「確かに俺はあの日からこの世界を完全に見切った。世界なんて、人なんて、無い方がいいといまでも思う」

 その言葉は、やはり自分の事件が全てのきっかけ、龍が人を見きるきっかけだと宣言していた。

「だけどな」

 龍は響の頭をわしわしと撫でながら、笑う。

「だけど俺はいまは違う」

「・・・龍さん」

 壊れたような笑いではない、前を向いて笑う龍がそこにいた。

「俺はあのあと、アドリビトムと出会った。カノンノに、仲間達に出会った」

 そして仲間と共に過ごす世界を知り、龍は前を向く。

「だからって壊れていい理由にもならないってわかった。お前はこのままか?」

「私、は・・・」

 そう言って手を差し出す龍。

 その手を見ながら、響は満面の笑みで掴み、立ち上がる。

「私のお父さん、あのあと時間はかかりましたけど、いまみんなで暮らしてます」

 それを聞いて、少し驚くものの、そうかと苦笑する。

「もう平気か?」

「はいっ、平気、へっちゃらですっ」

 その様子に、ゲーデの響は困惑して叫ぶ。

【ナゼダっ、ナゼ】

「知るか、お前が決めるな」

「それじゃここから」

「「脱出しますか」」

 そして向かってくるガングニールへ、響は歌い、龍は剣を振るう。

 そのたびに世界が砕けていく。光り輝く、光が、

「ん?」

 その中に、橙色の布に包まれ、鎖で抑えられている何かがあるのに気づく。

【!!? あれニフレルナっ】

 そんなことを言われれば、龍はその鎖を断ち切る。

 その瞬間、槍が布から現れ、ガングニールを貫く。

【グギャアァァァァァァァァァァァァァァァァ】

「って」

 その槍に驚愕する二人。

 布の中から出てきた人は、ニヤリと笑う。

「悪いけど、このまま身体もらうぜっ」

 

 

 

 闇が消えた。装者達とゲーデ装者達は一斉に振り向く。

 そこにいるのは、

【!?】

【ガングニールッ!?】

 ガングニールがガングニールに貫かれ、一人の女性が微笑む。

「よっしゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 そう叫びあげて、ガングニールは砕け散る。

 現れた女性は肩に槍を置き、響を見た。響は呆然とその人を見た。

「あなたは・・・」

「ん? ああ、私は奏『天羽奏』まあ、記憶やらなんやらかき集めたから、本物かどうか自分でも判断できないけどね」

 苦笑する奏に、全員が驚いているが、奏だけ槍を振り回し、ノイズを吹き飛ばす。

「なにしてるんだ翼っ、ほうけてるとやられるぜっ」

「なっ」

「話はあとだっ、ゲーデの奴はやばいっ」

「!?」

 そう言われれば、龍はさっきから地面に寝っ転がっていた。

 それに気づくイガリマとシュルシャガナが駆け出す。

 それに響が前に出るが、

【邪魔です】

【そこをどけッ】

「絶ッ対にどくもんかッ」

 響はイグナイトモジュールに手を置く。

 一瞬だけ龍の顔を思い出す。

(私は、まだ龍さんと話がしたいんだッ)

 そう決意して、叫ぶ。

「イグナイトモジュール、抜剣ッ」

 

 そのとき、黒い闇が吹き荒れる。

 

「!?」

 

 黒い竜が現れ、飛翔して、砕け散り、響へと纏われた。

 

 両腕は強く、堅く黒い装甲に覆われ、マフラーのようなものが首に巻かれた。

 

 いつものイグナイトモジュールではない、より黒いドラゴンを模した装甲が増えた、撃槍ガングニールがそこにあった。




すいません、ディセンダーではないよ。もっと凄い子として登場する奏さんです。
そして響もパワーアップ。このままたとえ次回に続くばかりであろうと、物語は止められない。というか止め方が分からない(ダメ作者。
オリ主が人間嫌いになった原因と響の関係。あとは彼女の知り合いを出す準備。
物語、次は情報が舞い込む回、その前に響無双。
新しい力で響が前に出ます。
それではこれで、お読みいただきありがとうございます。
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