戦姫絶唱・テイルズ・オブ・シンフォギア   作:にゃはっふー

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まだルミナシアです。タグやタイトルが予告無しで変更する可能性を感じながら、連載をしていきます。


帰る前の下準備

 朝早朝、俺こと龍、こちらではリュウとも呼ばれてる俺は、ギルドマスターに依頼内容を説明する。

 まず精霊達についてだが、詳しい内容は元居た世界で異変が起きるとしか聞いてない。

 具体的な内容は彼らもわからない。正直受けたくないが、やはり気にはなる。

 俺が所属する組織『アドリビトム』を管理するマスターを始め、口が堅い仲間達に説明をした。

 その中の一人、クラトスという、俺を始め、若い者が多いこのギルド。メンバーの剣の師匠とも言える人が口を開く。

「お前一人で行く気か?」

 それに関しては全員の意見らしいが、俺は静かに頷く。

「俺の世界は特殊でね。『ノイズ』っていうのが、魔物みたいにいるんだ」

「のいず?」

 誰かが疑問系で聞き返す。

 俺も詳しくは知らないが、特殊指定災害?という名の存在を説明する。

 何年か前に世界政府が発表したそれは、触れただけで人を殺すことができる、とんでもない存在だ。

 それを聞き、少し信じられない顔をしているメンバーだが、俺は続けることにする。

「ノイズは俺でも、力を展開していなければアウト、だと思う。なにより、メンバー全員がいる前で話持ち込まなかった時点で、精霊達も危惧してるんだろう。他の奴らには悪いけど、ノイズと戦う羽目になれば、俺か彼奴しか、対処できない」

「そもそも、それが世界の異変ではないのか?」

「わからん、少なくても戦闘を想定して俺か彼奴以外、俺はあの世界に行く気はないし、引いて言えば、彼奴を連れて行く気もないから、こうこそこそ話し合いを始めてる」

 こんなこと話せば、我らが救世主は、異世界も救世しに来るだろう。

 それだけならいいが、触れなきゃいいだけだろと、お節介の固まりとしか言えない仲間達が次々とあの世界に流れ込むことになる。

 それを察してか、何名か頭を抱えたり、ため息を吐いたりしていた。

「はあ、それにしてもタダ働きか・・・」

 そう、ギルドマスターことアンジュが呟く。

「正直、貴方指名の依頼があるし、あの子達のこともあるから、いなくなられても困るんだけどね」

「すいません、準備ができ次第出発と、終わり次第帰ってきますから」

「わかったわ、貴方の長期クエストを承諾するわ」

「はい」

「準備というのは、いったいなにをする気だ?」

 クラトスの問いに、俺は簡単に説明するように頷いて、復唱するように伝えた。

「まずは宝石、貴金属関係のアイテムを持っていく。向こうの世界とこちらの世界が同じ時間で動いてるんなら、色々と問題が起きてるはずだ」

 まず召喚前、俺の向こうの生活を説明する。

 中学を終えたあとは、簡単にバイトばかりして生計を立てていた。正直高校に行く気もないし、孤児院は中学出たらついに独り立ちさせたのだ。

 寝る場所は、ネトカフェ、ここでは宿屋ということにして、そこを転々としていたと付け加え、俺は向こうの予測を立てる

「俺がいなくなっても騒ぎにはなっていないが、一年くらいは経ってるから、正直金の問題がある」

 前の暮らしに戻ればいいだけだが、なにがどうなるかわからない。資金は欲しいところなので、俺はこちらで稼いだ資金を使い、向こうで金にかえられる宝石、銀食器などを持って帰ることを説明した。

 次の問題は、衣類だが、これはなんと、こちらの世界にある。

 というのも、どのネトカフェを拠点にしようか考えている際、こちらに呼ばれたのだ、実は全ての荷物はこちらの世界にある。むしろ研究対象として学者達に盗られた。

「リュウ、気のせいか誤解のある考えをしてないか?」

「次の問題は」

 俺は無視して続ける。

 次の問題は、銃刀法違反、つもりこちらの世界で世話になった武器一式を、持ち込めないという事態だ。

 俺は仕方なく、腰に下げた剣を仲間達に預けることを説明した。

「次の問題は、本題、異変だけど・・・」

「その、のいず?だったかしら? それが関係してるのかしら?」

 そう、アンジュの言うとおり。向こうの異変について、俺は精霊達から聞いてない。曰く、わからないらしい。

 精霊達の反応からして、知らないのは事実だろうと思い、俺は依頼を引き受けて今に至る。

 だが正直に言えば、向こうの世界に異変なんて、ノイズしか思いつかない。

 まあ、不思議なことばかり体験してる身としては、向こうになにかあっても不思議じゃない。現に向こうの世界で、俺が生まれたんだから。

「とりあえず学者ども、俺の向こうの持ちもん返せ。あとは準備ができ次第、向こうに出向く」

「わかったわ」

 そう言い、学者達は(明らかに渋々)荷物を返し、俺は準備に入る。

 

 

 

 精霊達が指定した場所は『世界樹』の根本、そこで俺は向こうに帰る。

 いまいるメンバーは、クラトスとアンジュ。隠れるようにギルド本部を出ていき、いまは世界樹の根本に向かう。

「世界樹・・・」

 それは目の前の大木、世界樹を見つめる。

 それは世界を生み出す樹、いまは鉱石のようなものと共存しているように、いま世界を優しく見守るその樹を見つめる。

 本来、俺はその鉱石とともに、この世界を害悪として現れたのが、いまはこんな事態になっている。

 なにより、

「服が少しきつい・・・」

「少し背が伸びたんじゃない? それより、その格好があなたの世界の服なの?」

 俺はいま、安物の服を着ている。なんと五枚セットで安く売られていた大手のものだと説明する。

 ズボンや上着なんて、変じゃなきゃいい。だから俺を基準にされたら、向こうの世界の人達がかわいそうだ。

 そんな話をしながら、クラトスは静かに、俺に話しかけた。

「お前は向こうの世界にとどまる気は」

「ない」

 それははっきりそう告げた。

 向こうに友人も、家族も、なにもない。恨みもなければ、希望もない。だから、

「俺は必ずクエスト達成報告しに帰るよ」

「ええ、それはしてもらわないとね」

 ほほえみながら返すアンジュに対して、クラトスは静かにこちらを見つめてくる。

 クラトスは何かを考えているか分からないが、俺は俺の世界に興味はない。

 という、嘘を見抜いてるんだろう。

 正直に言う、俺は向こうの世界が嫌いだ。

 いや、滅んだっていいと思っている。

 俺はそう思う、出来事を知っている。俺は向こうの世界がゲスだと思っている。

 精霊が頼んで来なきゃ、無視している。勝手に滅べ、そう思っている。

 それを見抜いているような視線を感じながら、ついに根本までたどり着く。

「これが精霊が言ってたもんか」

「光の門、って言った方がいいわね・・・」

 感嘆に満ちたアンジュのつぶやきに同意する。

 俺たちの目の前に、光り輝く光の道がある。あとはそこを通るだけで、あの世界に出向く。

 それに若干、俺の力が蠢いた気がしたが、押さえる。

 やはり俺は嫌悪している、あの世界が嫌いで仕方ない。

 俺は剣などの武器を、クラトスに預けつつ、光の道を見つめる。

「それでは、リュウ・ケンザキ。ただいま精霊の依頼にて、異世界出張に行ってきますマスター」

「はい、受理します。いい結果を待っているので、速やかに帰るように。あと、こちらでできることがあれば、ためらい無く連絡などするように」

「はい」

 連絡手段などは思いつかないが、いまはとりあえず、精霊達を信じよう。

 捜索届けは出す人なんて思いつかないが、俺はかなりの月日をこちらで過ごしている。まずは情報集めと住処を見つけないとな。

 

 そう考えていたためか、気づかなかった。

 

 アンジュは俺を見送るため、気づかなかった。

 

 クラトスは俺の心境を見抜くつもりでいたため、気づかなかった

 

「!!?」

 始めクラトスが気づく、二つの影が俺に接近していることに、そのあとアンジュ。俺は気づかなかった。

 そういえばこの道の先なんだろう? 俺がこちらに呼ばれた場所なら日本だよなと思いながらだったため、気づかなかった。

「!?」

 後ろからだきつかれるようにタックルを食らい、そのまま道に入ってしまった。

「ちょっ」

 アンジュの悲鳴を聞きながら、俺は意識は一度ブラックアウトした。

 

 

 

「・・・マジか」

 俺はまず現状を把握するために当たりを見渡す。

 ここは俺が初めてルミナシアに行った先の森だ。ならばここは日本だろう。外国じゃないことにひとまず安堵する。

 荷物からスマフォを取り出し、充電器(手動)で充電して、久しぶりに蘇るスマフォを操作する。

「・・・やっぱ、それなりに月日は進んでるな」

 予測通り、俺がルミナシアに出向いてから、月日が経っている。

 っていうか、

「・・・なにこれ」

 ニュースなどの見て驚く。なんかクレーターが都内でできてる映像が入る。

「なんだこれっ!? ミサイルでも撃ち込まれたのかおいっ」

 それだけでなく、過去の記事を見ても驚くことばかり。

 曰く、月が丸くなくなった。欠けてるっ、なんでやっ!?

 ノイズ殲滅成功、のあとに、生き残りあり? なにがあった世界よっ

 集団変死事件、これもなにっ!? 全員白髪になってミイラか廃人みたいになってる。ノイズじゃないのかよ。

 いま一番は都内で起きた爆発によるクレーターのようだ。いまだニュースはそれを流している。

「えっ、カオスだぞおい。っていうか待て、異変って現在進行形?」

 あとは歌姫達の帰還、マリア、翼・・・ああいいやこれ、アイドル関係ないない。

 そんなことしながら、俺は空を見た。いまの時期は夏、夏休みという時期か。

 簡単に見ただけで、世界がなんか色々あったようだ。こんな短い期間になにがあったのさこの世界。まあいいや、

「空気が汚染されてるな」

 帰って来ての感想は、やはりルミナシアと違って、空気が悪い。

 俺はいま地球に帰って来たという実感をかみしめつつ、俺はいまだ目覚めない片方の頬を突く

 同い年くらいの少女達、同い年か年下の美少女二人。

「にゃっ」

 そんなこと言っても許す気はない。大剣、明らかな刃物を持つ、ピンクの髪の少女、カノンノ・グラスバレーを睨む。

「お前らは・・・」

「りゅ、リュウがいけないんだよっ、どっかに行くって聞いたから」

 彼女はカノンノ・グラスバレー。俺がルミナシアに来た際、始めにあった異世界人。

 ポニーテイルの少女は、剣と大きな荷物を持っていて、俺は睨みながら見る。

「誰から話を聞いた」

 それに目を逸らしつつ、とあるマッドサイエンティストの名前を口にする。

「ハロルド・・・」

 虚空を睨み、荷物返すのに一番渋っていた学者を思い出す。

「ってことは、カノンノ、お前話の内容は」

「えっと・・・貴方の世界に、触れてただけで人を殺せるものがいて、彼女と貴方以外は危険」

「なら来るんじゃねぇッ」

 俺は少し怒鳴り声を出し、それにぴくっと震える二人。あっ、こっちも起きてる。

 カノンノは申し訳なさそうにしている中、俺はため息を深く吐き、まずはと考える。

「とにかく、この世界でお前らの衣服は目立つ。まずは俺が安物の女服買うから、それ着て衣類の買い出し。あとはこの世界の常識を一通り教えるからな」

「はい・・・」

 落ち込むカノンノを無視して、俺は狸寝入りしている救世主の頭を叩く。

「いたっ」

「お前も起きろ、救世主」

「ううっ・・・」

 そういえばこいつの服装だけ、まだいいわけ立つなと思う。カノンノはファンタジー感覚があるが、こいつは外国の服と思う。

 まあ気にしてはいけない。

「ったく、ディセンダーのくせに、他人の世界にまで首を突っ込みやがって」

「そ、そんなことっ。リュウの世界のことだよ」

「お前はルミナシアの救世主だぞっ、はあ・・・」

 いまは座り込むこのディセンダーを立たせよう。そう思い手を伸ばす。

 だが俺は知らない。彼女がこの世界に、深く関わっていることを、俺は知らない。

「いくぞ、カノンノ、『セレナ』」

「「うん」」

 ルミナシアのディセンダー、セレナ。

 その敵として、イレギュラーとして生まれた龍。

 そして、この世界を守る六人の歌姫達。

 いま、新たな物語が紡がれる。が。

「カノンノ、とりあえずお前の衣装は目立つから、待ってろ」

「ええぇぇぇぇぇぇぇぇ」

「わたしは?」

「セレナは・・・平気だろ」

「やった」

 うれしそうにするセレナに対して、カノンノは泣きそうな顔でこちらを見る。

 俺は無視して、町を見下ろす。

 

 

 

 少し前、

「ん?」

 一人の少女が後ろを振り返る。それにリボンをつけた黒髪の少女が首を傾げた。

「どうしたの響?」

「えっと、なんでもないよ未来」

 一瞬光のようなものが見えた気がしたが気にせず、彼女たちは歩き出した。

 いま、物語が始まる、少し前・・・




ここからはゆっくり投稿します。非難はやめてください、私はすでにライフは-です。
わかっている方が多くいると思いますが、セレナはあのセレナです。カノンノと同い年くらいです。どうしてそうなったのかは、追々明かしていきます。
オリ主もまた、ディセンダーの反対の存在。これもわかるでしょう。オリジナルの解釈と設定があります。タグ増えますね。
時間軸はGX後、エルフナインちゃんは元気です。
次回、装者四名と出会う予定です。
あの二人はセレナ、出会ったときどうリアクションするんだろうな
ではここで。ご愛読ありがとうございます
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