これは隠していたら、オリ主は戦闘で死ぬ。隠し続ける意味はないですからね。
「なんでこうなった・・・」
とあるショッピングモール。ベンチに座り、目の前の店、服を選んでいる仲間達を見る。
まず最初に、カノンノには安物でも女物の服を着てもらい、次に普段着を本格的に買うために、大型の店に着たのだ。
ちなみにカノンノは向こう、異世界の格好の上、大きな剣を持っている。剣を土の中に隠し、服は公衆トイレで着替えてもらった。俺が持ってきた服を、有無を言わせずに着ろと言ったため、セレナに睨まれた。
いまは向こうで着ている服の夏服版という格好のカノンノ。セレナも、異世界の服になのか、まあ二人とも楽しそうに買い物をしている。
(女子はどこ行ってもオシャレは好きなかね)
二人には、この世界のある程度の常識を教えている。車など、カノンノはオーバー過ぎるリアクションをしたが、こちら側の人間にとって、世界中飛び回る、我らが本部こと、飛行船の方が珍しいんだけどね。
セレナも初めての光景にびっくりしているが、前々からこちらのことは話したりしているため、すぐに休みにはしゃぐ少女達と言う反応になった。これは客観的で始め不安だったが、いまは大丈夫だろうと思う。
なぜなら、
「あ、あの、僕はもう大丈夫ですからっ」
「えぇ~~~」
隣の店から大きな声で悲痛の叫びが聞こえる。なんだろうと思いちらっと見ると、金髪の泣きほくろ、妹かなにかの少女の服を買っている、女子学生達が居た。
夏服らしき女性の団体、その一人がこれでもかと言わんばかりに彼女に着せようとする服を持っている。
「せっかくのお買い物なのに、買い物しないなんてもったいないよっ。エルフナインちゃんかわいいんだから、もっといっぱい可愛い服着せたいよ~。あっ、この服可愛いっ、エルフナインちゃんにぴったりだよっ。次これ着よこれっ」
「ふぇっ」
そんなカノンノ達以上にはしゃぐ少女がいるんだ。大丈夫だ~と言う心境で、金髪の子はツインテールの黒髪の子と協力して、まだ着せる服を集め、お目付役らしき二人の少女達はその光景を困ったように見ている。
お金あるんだろうな、いいな~としか思えない。
二人には悪いが、使用する資金に制限をつけて、値札見ながら買い物してもらっている。
まずは宝石を売るため、そう言った店に出向いて宝石を売った。宝石と言っても向こうでも安物で、学生が持ってもギリギリ、これは気迫と演技力でカバーして、日本円に変えた。
むろん、大量な宝石を学生が持ち込めばまずは警察なのは分かり切っているため、それを配慮してだ。
次に、こちらにいた頃貯めに貯めた口座を確認。まだ生きていたため、俺一人なら何も問題なく過ごせただろう。
だが問題は異世界人である二人だ。
俺はともかく、二人には戸籍がない上、女の子だ。ちゃんとした衣食住を配慮しなければ、ギルドマスターに戻ったとき、どんなペナルティーがあるかわからない。
(まずは二人にはホテルなりで寝泊まり、俺はもう公園かどっかで野宿だな)
昔はともかく、向こうでは野宿には慣れた。いまならできる選択肢である。
(問題があるとすれば、自分達はふかふかベットで、俺が草の上に納得するかだ)
そこ向けのお人好しズの仲間である以上、反対するだろう。だが、二つも部屋を借りるもとい、資金使用は控えたい。
「「なら、一緒の部屋にすればいいじゃない」」
怖い怖い怖い怖い怖い。いま二人に相談したらそんな返しが来る気がして、ぞっとした。
年頃の女の子二人に男性一人? 帰ったら慈悲無しで処刑される。比喩なく死ぬ。
ただでさえ、帰ってきたら異常な事件が立て続けに起きている世界に帰ってきたのに、その後も地獄ってどんな話だ。俺は前世でなにかしたか? いや前世事態、世界に害悪なもんだったんだ。くそっ。
「リュウ、買い物終わったよ」
そう言って、衣類を買い終えたカノンノが話しかけ、セレナもちょこっと隣の店の騒ぎをちらみしたが、すぐにこちらに振り返る。
「大丈夫? ずっと難しい顔してたけど・・・」
「セレナ、そう思うならなんのためらいもなく飛び込んでくるなよ」
「はうっ」
二人して図星をつかれ、すまなそうな顔になる。反省はしているようだ。
正直ここに戻ったら、やることはたくさんあるが、一人ならノープランで問題ないと考えた俺の落ち度だ。
連絡手段、帰還のための術、生活維持、異変への対応等々。考える時間があるのに、まずは現地に着てからと考えた俺のミスだ。
二人にはそう言うが、まだ少し落ち込んでいる。このままではなにも進展しない。
「とりあえず移動するぞ、話はどっかの公園のベンチで、落ち着きながら対処する」
「「了解」」
そう二人は言い、俺たちはその場をあとにする。
「デス?」
そのとき、三人組の男女を振り返る。持っている服を棚に返そうとしているときだ。
「どうしたの切ちゃん?」
ツインテールの少女が首を傾げ、話しかける。
「あっ、いえ。なんでもないデスよ調っ」
だが一瞬、一瞬とは言え、先ほどの三人組。その中の少女の後ろ姿を思い出す。
「・・・気のせいデスね」
そんな分けない、あるはずがない。そう言い聞かせ、着せ替えは続いた。
どこかの公園のベンチに座り、俺はスマフォを操作、カノンノ達はそれを見つめる。
「っていうか、セレナは格好そのままで平気か?」
「ん~少し暑いけど、平気だよっ」
「セレナだけ、この世界と違和感ないよね? いいな~」
カノンノはこの世界に来て、まず思ったのは季節の違いだったため、いまは夏服使用になっている。あいにくと女性服の知識がないため、夏服で、なるべく前の服をイメージしたという程度の反応。なぜか頬をふくらませ、そっぽ向かれた。
まあそれはいい。どーせ新しい服ほめなかったことへの不満だろう。
「しっかし、なにがあったよ世界。月欠けたり、テロあったり、ノイズ殲滅ってなんだ? マジか、ノイズどうやって殲滅したんだよ」
俺の知識ではノイズに対抗する兵器は無かったはずだ。それなのに、ネットではノイズはいなくなったという話題があるのに、再誕するノイズと言う記事もある。
極めつけは都内の巨大クレーターだ。政府はいまだ詳細を発表してないが、事件の終わりは告げている。
「人が異世界で己の出世やら、異世界の命運賭けた戦いしてる間、こっちじゃなにが起きてたんだよ・・・」
異変は終わったのか、終わってないのか、それとも起きるのか。いまだわからない。
「・・・」
思考する。まず自分達はなにをすればいいのか、考えなければいけない。
「・・・」
そんな中、セレナがふいに、スマフォ画面を見つめる。
アイドル記事で、一人の歌姫が映っているが、俺はそれに首を傾げた。
「どうした」
「えっ、なにが?」
だがセレナはなにか分からず、聞き返す。無意識の反応か? まあ異世界だから、珍しいんだろうな。
「まあいい、とりあ」
俺がなにか言おうとしたとき、
そのとき、なにか大きな爆発音が鳴り響く。
「「「!!?」」」
三人はすぐに音のした方を見る。黒煙が上がり、少しずつ騒ぎ声が聞こえ出す。
「とりあえず、力使わずに救命活動するか」
「「うんっ」」
魔術など、異世界の力は使えない、使わない。と強く言い渡し、三人は駆けだした。
「はい師匠ッ」
四人はすぐさま連絡を受け、一斉に出る。話し相手は同一人物だった。
『都内で謎の爆発事故が起きたっ、原因は不明だが、かなり火の周りが早いっ。我々の出動要請が来たっ、すまないが休みは返上してくれ』
「了解しましたっ」
「チッ、しかたねぇな」
「がんばるデスよ調っ」
「うんっ」
そう言って、彼女らも走り出す。そこで未知の出会いがあるとも知らずに・・・
装者達の口調大丈夫かっ!!?
あと戦闘パートまでいけるか、セレナのしゃべり方と性格はこれでいいのか。
俺のライフはまだ-ッ、それでもまだ終わらない。
関係ないけど、セレナの服、夏場であの格好は暑くないだろうか?