戦姫絶唱・テイルズ・オブ・シンフォギア   作:にゃはっふー

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今回は長文で行こうと思います。


火災現場で始まる物語

「大丈夫ですかっ、急いで外に避難してくださいっ」

 近くにいる大人達に声をかけつつ、避難活動を協力するカノンノとセレナ。

 ホテルという建物から、多くの人達が悲鳴を上げて出てくる中、炎の勢いが早く、混乱が目立つが、ホテルの人や、救護活動を手伝う人も居て、カノンノ達は指示を出し取り、手を貸したりしている。

(治癒魔術が使えれば・・・)

 安全な場所で、できる限りの応急処置しているカノンノは、治癒魔術を使える。セレナもそうだが、この世界に傷を塞ぐ魔法はないと釘をさされている。

 自分達にできることは混乱を収め、けが人を安全な場所に運んだりと、限られていた。

「って、セレナ、リュウは?」

「えっ」

 だが、そんな行動を自重しろと言った当人は・・・

 

 

 

 炎の中、瓦礫が落ち、足をふさがれた老人がいた。

「おじいちゃんっ」

 子供は泣きながら、男は老人を見る。

「頼む、孫を助けてくれっ」

「ですけど・・・」

 火の周りは早く、急がなければ自分も手遅れになる。

 男は迷う、このまま逃げ出したい気持ちと、老人を見捨てると言う罪悪感。

 だが、それを壊すように、それが現れた。

「『戦迅狼破』」

 そう突然現れた少年、龍は老人の瓦礫を粉々に吹き飛ばした。

 男達からすれぱ、それは異常だ。

 オオカミを模したなにかが、瓦礫を吹き飛ばし、龍はよしと頷き、

「この人頼む、俺は奧に用がある」

「えっ、あっ、ああ」

 呆然とするが、龍の助けで老人を背負う男。そして龍が通ってきた道にも驚愕する。

 邪魔なものは一切無く、炎で道もふさがれていない。これならがんばれば全員助かる。そう思ったが、龍の言葉を思い出す。

「奧って、奧はすでに手を」

 手を後れと言うよりも早く、彼は炎の中に飛び込んでいった。

 

 

 

 某司令室は、謎の火災による被害を検査していた。

「スプリンクラーなどの火災装置が何者かにハッキングされ、機能停止している模様。さらに連絡網にも何者かの痕跡あり、救援は後れると予測されます」

「何者かのハッキングだと?」

 Yシャツの男性はそれに眉をゆがめ、映像を見る。巨大モニターはいまも異常な早さで燃えている建物が見える。

「何者かの、人為的な災害・・・にしても、なにが目的で」

 この事態を起こした者は、まるで誰かが起こした人為的なものと言わんばかりに、足跡を残している。そう報告を受け考えつつ、いまは切り捨てた。

「俺たちの仕事は人の安否だ。現在の被害現場の状態はッ」

「ホテル従業員が対応している模様、建物内部にはスキャン・・・って」

「どうしたっ!?」

 モニターに映るのは何者かが爆走しているかのように、一人の生体反応が動き回っていた。

 本来壁がある道を破壊したのか、通り抜け、避難者達に道を無理矢理こじ開けていた。

「響くん達はっ!?」

 そんなことできる人物が思いつかず聞き返すが、

「いまだ外で待機中、いま現場ですッ」

「なんだとっ!?」

 こんな荒技ができる人物ではないことに驚愕しつつ、その反応は生体反応を自分以外いなくなっても、いまだ建物内にとどまる。というより、駆けていた。

「何者であろうと、放っておく訳にはいくまい。響くんっ」

『はい師匠ッ』

 

 

 

「ちっ、剣があればまだ動けるん、だがなッ」

 そう言って、開かなくなった扉を破壊して、部屋の中に入る。

 辺り一面炎だが、火山地帯歩いたことがある自分には関係ない。なにより、自分は害悪である。問題ない。

「お前で最後か」

 そう言ってしゃがみ込んだ際、頭上に何かが来るのを察する。

「!?」

 それは歌だった。誰かの歌が聞こえ、そして、

「お待たせしましたッ、救助ですっ」

 そう満面の笑みで、天井を砕いて、現れた。

(・・・なんだ?)

 自分くらい、もうストレートに言えばコスプレのような格好の女の子が、そんなことを言って現れた。

 

 

 

 反応を追って、建物を壊して着たら、黒い髪の男の人がいた。

「にゃー」

 その腕には小さな猫がいて、その猫を抱え近づく。

「まあいい、ほれ、こいつでこの建物にいる奴は全部だ。あとは俺らが脱出すればいい」

「そうですか、師匠ッ」

 いままで炎の中を駆けていたのに、彼は疲れている様子はなく、通信機からも連絡を受け、少女は頷く。

「それじゃ脱出しましょうっ、失礼しますっ」

「おう?」

 疑問を投げかけたが、少女は俗に言う、お姫様だっこして、足に力を込める。

(跳ぶ気か?)

 そう疑問に思うが、まさにその通りだった。

 

 

 

(・・・マジか)

 謎の少女は高く跳んだ。それはもう、自分がくりぬいた穴から、建物から脱出した。

 だいの男である自分を抱えてだ。

(しかも高いな)

 燃えるホテルは十階以上のフロアがあり、それなりの高さだ。

 だが少女はそれよりも高い距離を楽々跳び、いまは直地の動作に入る。安全な場所、この場合、近くの建物の屋上に直地するようだと判断する。

(・・・他にもいるな)

 こちらを見る視線を感じる。一人は怒り、これは考えなしの行動を咎めようとする怒りの感情。残り二人は呆れた勘定の視線を感じる。

 この子を含めて四人、少なくても自分を見ている。

 そう思ったときだった。

 

 

 

「あのっ、バカはッ」

 一人の少女は叫びながら、空中にいる二人組を見る。

「先輩落ち着くデスっ」

「落ち着けるかッ、私らのことは一般人に知られちゃなんねぇってのにっ、堂々と素顔さらしやがってっ」

 そう言う怒りを、空中に向けている際、なにかが見えた。

「!?」

 それは、

「狙撃だッ」

 

 

 

 遠くから狙撃と言う声が聞こえたとき、すぐに気づいた。

(なっ)

 驚愕する、自分に向かって何かが放たれたことに。

 よけることも防ぐこともできない、まさに絶妙なタイミングでの攻撃だった。

 そう、だった。

「『刹牙』」

 少女から離れ、それに高速の蹴りを放ち、砕いた。

「ふえっ!?」

 少女から驚愕の声を聞きつつ、落下していることを知り、少女に着地を任せ、俺は蹴り砕いたものを見る。

(・・・まさか)

 嫌な予感がする。蹴った感触が、とある生物と酷似している。

 キラキラ光る鉱石のような矢のかけらを睨みながら、彼らは屋上ではなく、どこか人気のない道路へと着地する。

「えっと」

「疑問はいいッ、まだ来るぞッ」

 そう言われた瞬間、すぐに少女は切り替わる。今度は早さではなく、数で放たれる鉱物の矢。

 周りは建物、ビルなどで囲まれているが、いまは人の気配はない。近くで大火災が起きれば当然と言うべきか、人が居ない。

 それでも建物を貫きながら、自分らを狙撃しようとする奴に、腹が立つ。

(こりゃ、人がいたら巻き込まれて死んだ奴いるだろうな)

 少女は歌を口紡ぎながら、矢をたたき落とす。俺より前に出て、

 だが、少女は歌うのを途中でやめて、顔をゆがませた。

「いった~いっ」

 鉱物の矢は砕けず、その場にたたき落とされただけ、少女は拳を押さえながら、涙目だった。

「って、シンフォギアでも壊せないのに、壊したんで」

 何かに気づき、後ろを振り返るか、そこにいたのは、

「にゃー」

「・・・ねこ?」

 一匹の猫しかいなく、俺は彼女から離れた。

 

 

 

(で、俺かよくそッ)

 心の中で舌打ちし、狙撃をかわしながら駆けている。

 壁や床、道路を足場に駆け、狙撃者を睨む。まだ距離がある。

(相手はおそらく、こちらが見えている。なにで見てるか分からないが、探知されてるなおいッ)

 建物に隠れながら走るが、それを貫きながら、確実に自分へと定められて放たれる矢に、心底うんざりしていた。

「剣が欲しいッ、剣ッ剣ッ剣ッ剣ッ」

 本来剣を使い戦うのになれている。また大半の技が剣技による。仲間達が使う剣技は、ほとんど使える自信がある。

 格闘技はほとんど剣技の応用で繰り出すため、メイン武器は剣であり、拳や蹴りではない。

 そんなことを吠えつつ、

「・・・だぁぁぁぁ、めんどくせぇぇぇぇ」

 ついに堪忍袋が切れた。

 急ブレーキし、狙撃者がいる場所へとまっすぐ向かう。むろん、敵がそれを見逃すはずはない。

 まっすぐこちらに来る敵に対し、いま自分は狙われているのを感じる。

 確実、神速、明確に狙いを定められている。

 いま放たれる矢はいままでの攻撃よりも、貫通力も早さも違うだろう。

 それでもまっすぐ、狙撃者へと走る。

 そして感じる、狙撃者の明確な確証。殺したという意志を感じ取った。

 空気が震え、一瞬の短い音のあと、矢が飛んでくる。

 まっすぐ、威力を落とさず、かなりの早さで迫る矢。

 気が付いた瞬間、目の前に、命を奪う矢が見えた。

「・・・」

 だが、俺は静かに笑ってやった。

 

 

 

 それは確実に殺したと思った。

 放った攻撃は確実に頭部を貫き、殺せると自負できる一撃。

 だから、

【ナゼダァァァァァァァァァァァア!!?】

 それは叫んだ、矢を防がれたことに、

「!!?」

 彼女たちは困惑した、その状況に、

「なっ、なんデスかあれはっ!?」

 鉱物のような巨人がいた。二階ほどの大きさで、人のような形をしていた。

 その左腕は弓のようになり、口のようなものから叫び声をあげている。

 そして、

『アアァ? それは』

 その矢をかみ砕き、それは一気に距離を縮めた。

 全身が黒い鎧に身を包み、三つの爪痕のような頭部が胸辺りに装飾されているそれ。

 血のような紅い目と、鋭い金色の目を持ち、まるで闇のような喉を持つ口で、矢を食い砕いた。

 銀色の刃のような髪を持つそれは、一気に鉱物の側によった。

 そのかぎ爪の、黒いもやのような、エネルギーを纏い、

『俺はゲーデッ、俺を殺せるのは救世の光のみッ』

 そう叫び、俺は前世の力を一気に解放した。

 

 

「!!?」

 巨大な負の力に、セレナは気づく。

「セレナっ!?」

「うん間違いないっ、リュウのバカっ、力使うなって人には言っておきながらッ」

 二人は叫びながら、救護活動を続ける。帰ったら文句言う、そう決めて。

 

 

 

『オラオラオラオラオラオラァァァァァァァァァッ』

 ただ力任せに殴る。それだけで粉々に砕ける肉体に、それは驚愕していた。

【己ゲーデッ、邪魔をするなッ】

『邪魔するさっ、俺は害悪だぜッ』

 頭を一度振り上げ、振り下ろす。

『『チェーン・ソード』』

 地面に突き刺さる髪が、その叫びと共に巨人を捕まえ、貫いた。

『フンッ』

 地面から這い出る髪をそのまま、地面のコンクリートを削りながら、地面へと引きずりながら、また殴り始める。

 その様子に、モニター越しで見ている司令部はもちろん、現場も困惑していた。

「な、なんだありゃ・・・」

「このキラキラした宝石、ノイズじゃないけど」

「うん、私を攻撃してたの、だと思う・・・けど」

「あの黒いのなんなんデスかっ!? 聖遺物デス!?」

 あの姿を見て思い出すのは、ネフィリムというものが思い出される。

 そんな言葉を聞き流しながら、俺はそれに聞いた。

『テメェ、ラザリスの世界、ジルディアと関係あるのかっ!?』

【答えぬわッ】

 右手から矢が現れ、また放たれるが、そんなものは片腕で粉々に砕く。

『じゃあいい、消えろッ』

「!?」

 両腕から闇が吹き出す。それに先ほどの少女は叫ぼうとした。

「だっ」

 だが、遅い。

『夢も、希望も、愛も優しさも、光り輝くもの全て全て全て全て』

 格闘により、ラッシュが放たれる。鉱物の巨人が粉々、いや削られながら、最後にアッパーにて胸を殴られ、拳がめり込む。

【がっは・・・】

『儚く、散れッ』

 巨大な爆発が起き、巨人は宙を舞う。

 それに右腕を大きく振り上げ、左腕を大きく振り下ろす。

 右腕と左腕で、ドラゴンの頭部を連想させる。

『秘奥義ッ』

「だっめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 少女の叫びを無視するように、それは閉じられた。

『黒喰龍ッ』

 まるで未来を閉ざすように、巨人は闇のドラゴンに喰われ、粉々に砕け散る。

 悲鳴もまた、わずかに響き、それでも闇はそれを喰らった。

 何も残さず、それは巨人を討ち取る。

『ハッ、テメェの命はこんなもんか』

 吐き捨てるように告げて、それは何事もなかったかのように、塵を見た。




オリ主、格闘系秘奥義・黒喰龍。その名前の通り、負の力でドラゴンを生み出し、敵の命を喰らうという技です。
そしてオリ主は、負というものの生まれ変わりです。これについてものちのち説明しながら、物語は進みます。
まだストーリーはできてる。途中からスローになったり、少し手直ししたりすると思いますが、ご愛読をよろしくお願いします。
ではいまはここまでにします。ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
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