翌朝、街が復興作業をしてる中、アイエフは病院へと向かっていた。
昨夜の青年を、アイエフは放って置くことは出来ず、病院へと連れてった。
青年はそのまま診察室に運ばれ、アイエフはそのまま自宅へと帰った。
そして、朝になると病院から昨日の青年が目覚めたと連絡が入り、こうして病院を訪れた。
病室の前に立ち、ノックをする。
中からの返事を聞き、入る。
青年はベッドの上で、上半身を持ち上げた状態でアイエフを見つめた。
「どうも。気分はどうかしら?」
「えっと………悪くは無いです」
「そう」
アイエフは近くの椅子に座り、青年を見つめる。
「えっと……貴女は?」
「私はアイエフ。プラネテューヌの警備局諜報部の人間よ。それで………貴方の名前は?」
「俺の……名前………」
青年は頭に手を置き、暫くすると名前を言った。
「ゴダイ………マドカ・ゴダイ……」
「ゴダイね。それじゃあ、聞くけど、昨夜どうしてあの海岸に居たの?」
「……俺は海岸にいたのか?」
そう尋ね返され、アイエフは一瞬、面を食らった。
「貴方、家は何処?」
「………分からない」
「分からない?そんなはずないでしょ」
「分からないんだ。名前以外………何も分からない……」
アイエフはこのやり取りで青年、ゴダイが記憶喪失だと理解した。
それと同時に、アイエフはこの記憶喪失は狂言なのではとも疑った。
昨夜の謎の発光体が海岸に墜落したという一件。
そして、そこで発見されたゴダイ。
何かしらの繋がりがあると考え、アイエフはゴダイを疑っている。
「ゴダイ、今からちょっとあるところに来て貰うけど、いいわね」
「あ、はい」
アイエフはすぐに医師に連絡を入れ、ゴダイの退院許可をもらう。
「じゃ、着いて来て」
アイエフに言われ、ゴダイはアイエフの後を歩く。
病院を出て、アイエフは駐車場から自身のバイクのエンジンを掛けようとする。
すると――――――
「教会の犬が!死ね!」
ナイフを持った男がアイエフに向かって走って来る。
諜報員と言う職業は、何かと恨まれることも多い。
この男も、諜報員を恨んでる人間の一人だった。
アイエフは咄嗟の事で反撃が出来なかった。
するとゴダイはアイエフの前に立ち、男の腕を脇で挟むとその腕を掴み、捻り上げる。
「ぐあっ!?」
余りの痛さから男はナイフを落とす。
ゴダイはそのまま男を地面に押し付け、拘束する。
「大丈夫か!?アイエフさん!」
「え、ええ」
その後、男はやって来た警備兵によって連行された。
「貴方って結構強いのね」
「自分でも驚いてる。咄嗟の事で良くできたよ……」
「ま、このお礼は近いうちにするとして、今は着いて来てもらうわ。乗って」
アイエフに言われ、ゴダイはバイクの後ろに跨り、アイエフの運転するバイクである場所へと連れてかれる。
そこはあるビルだった。
そのままバイクごと地下駐車場に入ると、青い制服にGPCと書かれた服を着た男がアイエフとゴダイを止める。
アイエフはポケットから何かを取り出し、それを見せると男はアイエフに敬礼をして、ゲートを開ける。
そのままバイクを駐車場に止め、アイエフとゴダイはエレベーターに乗る。
「あの……ここは?」
「ゲイムギョウ界平和連合GPCのプラネテューヌ本部よ」
アイエフの言葉を聞きながら、ゴダイはエレベーターから中の様子を見る。
白衣を着た科学者や青や赤の制服を着た職員がせわしく動いていた。
「こっちよ」
最上階に着き、ゴダイはアイエフの後に続く。
そして、案内されたのは一つの部屋だった。
白い壁に部屋の中央には机と椅子が置かれていた。
そこはまるで………
「取調室……みたいだな」
「そうよ。ここは取調室」
そう言ってアイエフは椅子の一つに座る。
「それじゃあ、これから貴方の取り調べをするわ。座りなさい」
ゴダイはアイエフの言葉に従い、椅子に座った。
次回はゲイムギョウ界平和連合GPCについての説明回になる予定です