愛魂~らぶたま~   作:うみのすけ

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人生はベルトコンベアのように流れる

チーム『プリン隊』のターン

 

穂乃果「スースー·····」

ことり「ムニャ·····」

花陽「ぐーぐー·····」

 

ひたすら昼寝をしていた。

新八「おィィ!雑だな!」

 

 

チーム『ビビビの天パ男』のターン

 

 

真姫の別荘から離れた小川のある空き地に来た銀時、神楽、真姫の3人。

 

真姫「あなたたちは底抜けに体力はあるみたいだから歌の練習をしましょう。」

絵里(神楽)「わかったアル!」

にこ(銀時)「おぅ。」

 

真姫は目を閉じて深く呼吸をすると、腹筋を使った力強い透き通るような歌声を発する。

 

真姫「あぁあぁあぁあぁあぁ〜」

 

絵里(神楽)「文字で見ると変な声出してるみたいアルな。」

にこ(銀時)「真姫推しは鼻息荒くしてるなこれ。」

真姫「う、うるさいわね!私の後に続いて発声練習よ!はい!」

 

真姫「あぁあぁあぁあぁあぁ〜」

絵里(神楽)「あぁぁぁあぁぁあーー」

にこ(銀時)「あ゛あ゛あぁぁぁあー」

 

真姫の美声の後に続く銀時と神楽の声はまるでジャングルの鳥の鳴き声のような発声。

 

真姫「ちょっと!全然音程取れてないわよ?私の後に続いて?」

 

そう言うと目を閉じて頭の上から抜けるような美声を発する。

 

真姫「あぁ〜〜〜〜」

 

銀時と神楽も続く。

 

あぁぁ゛あ〜

 

真姫「全然ダメ!腹筋を使って?頭の上から声が抜けるように!」

 

真姫「あぁ〜〜〜〜」

 

銀時と神楽の2人は大きく息を吸い込むと·····

 

あ゛あ゛あ゛あ゛〜!!

 

とバカでかい声を発した。

 

森全体が揺れるような衝撃だ。

 

真姫「ち、ちょっと!バカみたいに大きい声を出せって言ってるんじゃないわよ!」

絵里(神楽)「難しいアル!」

にこ(銀時)「割とうまくできてたと思うんだが。」

真姫「どこがよ!」

 

すると突然3人の元に風が吹き込む。

 

ゴォォォォ·····

 

真姫「ちょ·····何?天気予報ではずっと晴れって·····」

 

地面に大きな影ができる。異変を感じた真姫は上を見上げると·····

 

う゛えぇ!?

 

巨大なドラゴンのような生物が上空からこちらを見下ろしている。大きな風は、このドラゴンの翼で起きていたのだ。

 

絵里(神楽)「にこちゃんこれって·····」

にこ(銀時)「どうやら俺たちの大きな声で·····」

 

そのドラゴンは大きな翼をはためかせる。するとまた大きな風が3人に吹き込む。

 

にこ(銀時)「バハムートを目覚めさせてしまったようだな。」

真姫「バハム·····何!?」

にこ(銀時)「バハムートだ。このまま俺たちにメガフレアを口から吐き出す勢いだな。」

真姫「メガフ·····何!?」

にこ(銀時)「メガフレアだ。この辺り一面を焦土化してしまうな。」

真姫「ファイナルファンタジー!?どどどどうするのよ!イヤよ!死にたくない!」

絵里(神楽)「だったら殺るしかないネ!」

真姫「殺るってどうやって!?あんな空高く飛んでるのに!」

 

銀時は身構えると腰に下げていた木刀『洞爺湖』をバハムートに向ける。

 

にこ(銀時)「届かないなら投げるしかねぇだろォォ!」

 

思いっきりぶん投げる。

 

ペシッ

 

あっけなく尻尾で叩き落とされる。

 

にこ(銀時)「無理でした。」

 

グルルルル·····

 

バハムートが低い唸り声をあげている。

 

真姫「えぇぇ!?どうするのよ〜なんか怒ってるし·····このままじゃ私たちがファイナル迎えるファンタジーよぉぉ!!」

にこ(銀時)「だいぶ混乱してるようだな·····」

絵里(神楽)「私にまかせるよろし!」

 

そう言うと神楽は木に駆け上がり飛び上がって日傘の先端をバハムートに向ける。

 

絵里(神楽)「くたばるネェェ!!」

 

傘の先端からマシンガンのように銃弾が発射される。

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ!

 

 

ブォォォ!

 

 

しかし、バハムートは体をひるがえし全てかわした。

 

絵里(神楽)「無理だったアル。」

真姫「ちょっとォォ!!」

 

するとバハムートが大きく息を吸い込む。

 

にこ(銀時)「あ、これ絶対ヤバいやつだ。」

真姫「メガフレア·····?」

 

にこ(銀時)「真姫、今から言うことをよく聞け。」

真姫「な、なに?」

 

真姫は恐怖に震えている。

 

にこ(銀時)「真姫の歌声は透き通った天使の美声だ。」

真姫「なによ急に·····べ、別に悪い気はしないけど·····」

にこ(銀時)「俺たちがヤツを引きつける。真姫は歌を歌ってくれ。」

真姫「な、なんでよ!?こんな時に·····できるわけないわよ·····」

にこ(銀時)「真姫の歌声がバハムートをおとなしくさせるはずだ。」

真姫「·····そんなの無理よ。」

にこ(銀時)「そういう設定のはずだ。」

真姫「そういう設定てなによ!?·····無理よ·····怖い·····」

 

真姫はまだ震えている。すると銀時が真姫の正面に立ち、両肩を優しく触れる。

 

にこ(銀時)「大丈夫。真姫ならできる。俺たちを信じてくれ。」

 

真姫を見つめる銀時。

 

真姫「にこちゃん·····」

 

そして銀時は振り返ると神楽に指示を出す。

 

にこ(銀時)「神楽·····絵里!バハムートを挑発して囮になってくれ。俺が後ろから一撃食らわせて動きを止める!」

絵里(神楽)「銀ちゃん·····」

 

神楽は決心したような顔で銀時に近づく。

 

絵里(神楽)「もっと手っ取り早い方法を思いついたネ。」

にこ(銀時)「ん?神楽·····ちゃん?」

 

そう言うと神楽は、銀時の両足をつかむ。

 

にこ(銀時)「やめて·····?神楽ちゃん·····?何する気·····?ちょ·····」

 

神楽は銀時の両足をつかんだまま回転を始める。そう、ジャイアントスイングである。

 

絵里(神楽)「行くネーーー!!」

にこ(銀時)「ぎゃああああ!!やめろー!とめてー!目が回るー!気持ち悪い·····」

真姫「絵里がジャイアントスイングしてる。」

 

想像するだけで滑稽である。

 

30回ほど回転させて勢いがついた次の瞬間、思いっきりバハムートの方にぶん投げた。

 

うおぁぁぁぁぁぁ!!

 

いっけぇぇぇぇぇ!!

 

ドゴォォォォン!!

 

見事にバハムートの頭部に命中。

 

にこ(銀時)「うっ·····」

 

オボロシャァァァァ!!

 

さらにバハムートの顔面にゲロをぶちまけた。

 

グギャアァァァァ!!

 

バハムートが苦しんでいる。

 

真姫「にこちゃんが嘔吐·····ていうかむしろバハムートの逆鱗に触れたんじゃない?」

絵里(神楽)「今ネ!真姫ちゃん!」

 

真姫はゆっくりと深呼吸する。

 

スゥ·····

 

 

愛してるバンザーイここでよかった〜

私たちの今が〜ここにある〜

愛してるバンザーイ始まったばかり〜

明日もよろしくね〜まだ〜ゴールじゃな〜い♪

 

 

すると、バハムートの動きが止まる。

 

絵里(神楽)「バハムートの動きが·····止まったアル!」

にこ(銀時)「·····続けてくれ、真姫·····うっぷ·····気持ち悪い·····」

 

真姫は再び歌い出す。

 

 

笑ってよ悲しいなら吹き飛ばそうよ〜

笑えたら変わる景色晴れ間がのぞく〜

不安でも幸せへと繋がる道が〜

見えてきたよな〜青空〜♪

 

バハムートがすっかりおとなしくなった。

 

時々〜雨が降るけど水がなくちゃ大変〜

乾いちゃダメだよ〜みんなの夢の木よ育て〜♪

 

さあ♪

 

大好きだバンザーイ

負けない勇気〜私たちは今を楽しもう〜

大好きだバンザーイ

頑張れるから〜昨日に手を振って〜ほら〜前向いて〜♪

 

いつの間にか銀時と神楽も自然と歌っていた。

そして·····

 

グググググ·····

 

バハムートはゆっくり翼を広げると·····

 

バサバサバサバサ·····

 

ゆっくり遠くへ飛び立って行った。

 

真姫「行っちゃった·····」

 

真姫は緊張が解けたのか、ふらついて倒れようとする。

 

にこ(銀時)「真姫!」

 

すんでのところで真姫を抱き抱える。

 

真姫「にこ·····銀さん·····」

にこ(真姫)「危ねぇところだった·····頑張ったな真姫。」

真姫「銀さん·····」

にこ(銀時)「·····なんだ?」

真姫「ゲロですっぱ臭いから下ろして。」

にこ(銀時)「··········」

 

 

時は過ぎて夜。小川の近くにテントを張って焚き火をする3人。

 

絵里(神楽)「銀ちゃん·····もう食べれないアル·····zzz」

にこ(銀時)「おい神楽、そんなとこで寝るなよ?」

絵里(神楽)「zzz·····」

真姫「ふふ·····あんなに怪力なのにやっぱり中身は子供なのね。絵里がジャイアントスイングする姿は見ものだったけど·····ふふふ」

にこ(銀時)「このまま寝てりゃ可愛いんだがな。」

 

そう言うと銀時は神楽を抱き抱えてテントに寝かせる。すると神楽が突然パッと目を開く。

 

にこ(銀時)「うぉ!?起きてたのかよ!」

絵里(神楽)「銀ちゃん、焼き芋2人で食べてしまわないでね。なくなってたら許さないアル·····zzz」

にこ(銀時)「寝るか喋るかどっちかにしろ。安心しろ·····取っておくから。」

 

神楽をテントに寝かせた銀時は焚き火に当たっている真姫の元へ戻る。

 

真姫「銀さん·····」

にこ(銀時)「ん?」

真姫「·····今日は、ありがとう。」

にこ(銀時)「あぁ。俺たちも真姫の歌声がなければどうなってたかわかんねぇからな·····怖かったろ?ありがとな。」

真姫「·····何よ。にこちゃんの顔で真剣に喋らないでよ·····」

にこ(銀時)「ほら。」

 

銀時は真姫に焼きあがった焼き芋を手渡す。

 

真姫「熱っ」

にこ(銀時)「悪ィ·····熱かったか。」

 

真姫はゆっくり焼き芋の皮を剥くとかぶりつく。

 

真姫「·····美味しい。」

にこ(銀時)「お嬢様も焼き芋は食べるんだな。」

真姫「·····バカにしないでよ。前もこうやってにこちゃんと焼き芋食べたなぁって思って。」

にこ(銀時)「そうか。·····みんな無事に帰って来れたらいいな。」

真姫「そうね·····それにしても何者のしわざなのかしら·····」

にこ(銀時)「さぁな·····だが安心しろ。俺たちが守ってやるから。」

真姫「·····うん。」

 

しばらく沈黙する2人。

 

にこ(銀時)「真姫も寝ていいぞ?火は俺が見てるから。」

真姫「·····うん。」

 

すると突然、銀時が真姫に近づく。

 

にこ(銀時)「真姫。」

 

驚いて顔を真っ赤にする真姫。

 

真姫「ななな、何!?」

 

 

にこ(銀時)「今オナラしたニコッ?」

真姫「ひっぱたくわよ。」

 

そして夜は更けていく。

 

 

つづく

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