やはり俺の青春ラブコメは続いていき、間違う   作:遊哉

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雪乃編です
ちょっとおかしいと思われる方いらっしゃると思います
後で下のほうで解説します

今回も駄文ですが、どうぞ


15 今日の雪ノ下雪乃は何か違う 前編

【another view 雪ノ下雪乃】

 

「はぁ~」

これでもう何度目のため息かしら……

数えるのも億劫ね……

 

私は比企谷八幡に恋愛感情を抱いている

これに関してはもう否定するつもりはない……

けど……姉さんの参戦、一色さんと由比ヶ浜さんへの出遅れ

そして自分の恋愛という知識、経験の無さ

 

負けるつもりなんてない……

けど、この状態で勝とうなんて虫が良すぎるのは理解してる

とにかく何か手を打たないと敗北は明白

基本的に小町さんは中立……贔屓にはしてもらえない……

だからと言ってライバルにアドバイスを求めるのは気が引けてできない

「はぁ~」

だからため息が出てしまう

一体、何をしたらいいのか……デートの誘いなんてメールでしかしたことない……

それですらメールを書くのにものすごい時間をかけている……

直接誘うなんて考えたこともない

そもそも付き合ってからがデートではないの?

というか……何故、私が誘うのかしら……

本来ならあちらから……いや、これは違うわね……

「はぁ~」

分からないことが多すぎる……

自分から動く恋愛がこんなに辛いと思わなかった……

考えながら歩いているとふと本屋が目に入る

そういえば、小説の続きが出たのよね……買って帰ろうかしら

本屋に入って、文庫本のコーナーに向かおうとしたその時

とある本の題名が目に入った……

「………これよ……」

 

【another view 終】

 

 

ふと、目が覚めると良い匂いがする……なんだろう?

キッチンの方を見るとエプロンを付けて誰かが料理をしている

小町か?

「あら、起きたのかしら?」

違った、氷の女王でした

 

「とりあえず、小町さんから鍵をもらって朝ごはん作ってたの……」

「まぁ、もう2名ほど侵入を許しているため慣れた」

「……まぁ、いいわ……朝ごはん作ったから食べましょ」

そう言って、並べてきたのは

トースト2枚、オムレツ、ベーコン2枚、サラダにフルーツでオレンジとパイナップル

「なんか、悪いな……」

「いいのよ、とりあえず食べてみて」

そう言われてトーストをかじる……

「うまいな……」

トーストはこんなに旨くなるものなのかと……ちょっと驚きである

外はサクサクしていて中はふんわりとCMで聞くフレーズをきっちり再現している

「どう? 口に合うかしら」

「あぁ、すごいな、おいしい」

すると、少し雪ノ下は得意げになって

「他も食べてくれるかしら、色々工夫したのよ」

「あぁ、いただきます」

 

「ご馳走さま」

「お粗末様」

雪ノ下の手作りの朝ごはんを食べ終わり

「紅茶でも淹れるわね」

と言い台所の方に行ってしまった

さて、朝ごはんだけを作りに来たわけではないだろうし、今日一日付き合え的なお願いが来るだろう

 

「どうぞ」

「あぁ、ありがとう」

 

考えてるうちに雪ノ下が紅茶を持ってきた

「さて、比企谷君……」

「何だ?」

「今日、来たのには理由があるの…」

「まぁ、分かるけどそれくらい……」

 

「今日、一緒に遊園地に行ってくれないかしら」

「別に良いけど」

 

 

「………え、何でかしら……?」

「おい……お前が誘ったのに何故に驚く」

「いや、断られた時ようの丸め込める言葉を何十パターンくらい用意してたのよ」

 

今のは聞かなかったことにしよう……

「まぁ、朝飯作ってもらったし、美味しかったし、借りは返せるときに返した方が良いからな」

「そう……良かったわ……なら、11時に千葉駅に来てくれないかしら」

「一緒に行くんじゃダメなのか?」

「私にも用意があるのよ、それじゃまた後でね」

そう言うと、雪ノ下は帰って行った

現在は8時、まだ3時間ほど時間があった

「とりあえず着替えるか……」

 

というわけで

10時50分に俺は千葉駅に着いた

雪ノ下まだ……来てない………か?

とりあえずベンチに座る

 

するとちょうど来た

白いロングのワンピースにつばの広い麦わら帽子をかぶり肩からは黒いポシェットをかけている

 

「あら、比企谷君……待ったかしら…」

「いや、今、来たとこだけど……」

「そう……なら……」

そう言うと雪ノ下は俺の前でクルリと一回転をした

「どうかしら……」

「何が?」

何故に一回転?

「分からないかしら?」

「いや、一回転の意味は分からん……」

「はぁ~、この男の何が良いのかしら……私は…」

「おい、一回転は誰がやられても意味は分からんと思うが……」

そういうと少し呆れたような、拗ねたような顔をして

「服……」

「あぁ、服か……」

まぁ、正直似合っているというか……雪ノ下の黒髪が映えていて

とてもかわいらしい恰好になっている……

しかし、1回転は何だったのか……

 

「まぁ、似合ってるよ、そういうお前も悪くねーな」

「そう……ならよかったわ……」

どうやら満足したらしい……

「じゃあ、行きましょう」

 

 

ということで電車に揺られること1時間

「着いたわ」

「これはまた、オーソドックスな遊園地だな……」

遊園地といえばというアトラクションは大体ある……感じの遊園地

THE遊園地である……

 

「あの、大人2人でお願いします」

「はい、そちらは彼氏さんですか?」

「え! あ、えーと……その……」

「はい、カップル割りが効きますので、そちらにしておきますね」

「……はい、ありがとうございます……」

雪ノ下は何にも言ってないのに勝手にカップル割りになっている……

「それでは、こちら入園券になります、それと園内のゲームセンターで使える券をお配りしております、ぜひ」

雪ノ下が帰ってきて券を渡してきた

「行きましょうか……」

「ずいぶん、疲れてるな……」

「何言ってるのかしら……むしろこれからが大変なのに……」

「なぜに大変なのか、教えてほしいものだな……」

 

 

 

 

「雪ノ下」

「何かしら」

「腕を組むのは千歩譲っていい」

「そう、ありがとう」

「しかし、関節に手をかけるのをやめろ」

「気のせいよ」

雪ノ下は園内に入ると腕を組んできた、これはまだいい……よくないが、そこは置いとく

しかし、少し違うのだ、腕を組むのから逃げられないように

いつでも関節技を決める準備はOKみたいな感じである

 

「どこから行きましょうか?」

「その前に逃げないからやめてくれ」

「分かったわ」

普通の組み方に戻った、今日のこいつおかしくないか?

「行きたい場所ないのか」

「そうね、お化け屋敷に行きたいわね」

「お化け屋敷?」

こいつがお化け屋敷?

むしろこいつがおば……イタタタタタッ!

「あら、どうかしたかしら?」

「いえ、すいませんでした」

思考を読み取るのはやめましょう……

 

 

「はい、では恐怖の体験へ、行ってらっしゃいませ」

受付の人に送られて中に入る

 

「案外、まともだな」

「そうね、怖がれると言いのだけれど」

「その理由がさっぱりわからないんだが……」

 

「うおっぉぉおぉぉぉっぉぉおぉ!」

目の前に急にゾンビが現れた

「………きゃあーー」

雪ノ下は俺に抱き着いてきた……

今の絶対に棒読みだった……棒読みだった……

「おい、雪ノ下今の怖かったか?」

「えぇ、とてもスリルがあるわね」

なぜか嬉しそうである……今日のこいつマジでおかしくないか?

 

「ぐぉぉぉおぉぉぉぉぉ!」

「……きゃあーー」

こいつは今日何がしたいのだろうか……

 

お化け屋敷で謎の雪ノ下棒読み悲鳴を聞いた後

俺たちは次にジェットコースターに乗っていた

 

「結構高いな……これ」

「そうね」

「どうして俺にしがみついている」

「怖いのよ」

「なら、何故に乗る……」

「定番だから」

「え、いまお前……なんて…」

雪ノ下の最後の言葉は落ちた瞬間の風の音でかき消されてしまった

「きゃぁぁぁ!」

雪ノ下よ、つかむのはいい……

しかし、首はちょっと………

 

「ごめんなさい」

「いや、別にいいけど」

ちょっとベンチで休憩中

というのもジェットコースターの最中に雪ノ下が捕まったところが

俺の首まわりで、少し息が苦しかったのだ

 

「ちょっと飲み物買ってくるわ、荷物お願いね」

「あぁ、分かった、気を付けてな」

そう言うと、雪ノ下は飲み物を買いに行ってしまった

 

今日のあいつちょっとおかしいよな……

一体、何があったんだ?

すると、ポシェットの中に本?

が見える……なんだろう、この見てはいけないものを見た感じは……

幸い、雪ノ下は今言ったばかりだ……なら……

こっそり本を取り出して開く

そこには

 

『恋愛初心者必見! 恋愛マニュアル』

 

偏差値25くらいの本だった……

 

 

 

 

 

 

 

 




まぁ、ちょっとおかしな理由にも納得いただけたかと
え?
雪乃はそんな本に引っかからない?
まぁ、焦っていたのですよ……ということにしてください……

来週は後編です
どうなるかご期待ください……

では恒例の謝辞を
今回も読んでいただいてありがとうございました
これからも応援よろしくお願いします

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