やはり俺の青春ラブコメは続いていき、間違う   作:遊哉

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というわけで陽乃回です
駄文ですが、どうぞ


17 雪ノ下陽乃の逆襲 前編

「げ、降ってきやがった……」

 

ちょっと冷蔵庫の中身が手薄……保冷材だけになってしまったので

買い物に出かけた帰り道、雨に降られた

 

どうするか、まぁ走って帰れば何とかならなくもないと思うのだが

買い物の量を考えると、これまた微妙だな……

傘を買って帰るという選択肢もあるが……高いんだよな……

最近、何かと出費が多くて……いろいろと……

仕方ない、ちょっと待って、雨が止むか弱まるかを待つか

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ザァァァァァァァァァァ

 

雨がひどくなったというか……もはや台風並である……

これは傘を買って帰っても無意味だな……飛ばされて骨組みになる未来まで予想できる……

仕方ない、走るか

レジ袋を抱え、来た道を走る

はぁ、こんなときにこんな雨が降るなんて、災難だな……

前が見えなくなるくらいの雨量をさばきながら、家路へと急いだ

 

「ふぅ、着いた……」

 

まぁ、とりあえず食材系列は無事だ……

とりあえず扉を開けて、この台風からおさらばしよう

自分の家の扉に手をかけて開ける

そこには

 

「おかえりなさ~い、ご飯にする、お風呂にする、そ・れ・と・も~私?」

 

魔王が現れた……魔王は風の呪文をはなった

 

 

「それで、何か用ですか?」

家に帰ってきたら暴風雨があったのだが、そこは気にせずスルーして

とりあえずシャワーを浴びた、俺、超クールだと思う

シャワーから出ると、普通にTVを見てる雪ノ下さんがいた

 

「いや、雨が降ってきてね、避難したのよ」

 

「鍵は?」

 

「小町ちゃんがくれた!」

 

「あ、そうですか」

もはやこれ聞くのは様式美だな……

 

「とりあえずせっかく避難させてもらったしご飯でも作るよ」

 

と言って、キッチンに行こうとしたので

 

「いや、そんなの悪いですから……一応お客さんなんですし……」

 

「うーん、それじゃあさ……一緒に作ろうよ」

 

 

 

「比企谷君、ボウルどこにある?」

 

「そこの棚ですね」

 

「ええと、あったあった」

というわけで雪ノ下さんとご飯を一緒に作っている……

しかし、雪ノ下さんはやっぱり何をやらせてもきっちりこなすよな……

普通に包丁の手際はいいし……赤のエプロンしている姿も似合っている

…………エプロン?

待て、あのエプロンどっから沸いた……

 

「あのさ、比企谷君……」

 

「はい、すいません、どうかしましたか」

 

「あんまり見られると……その、何……恥ずかしいかな……」

 

「すみません、ちょっとそのエプロンが……」

 

「え、ごめん、似合ってない?」

 

「いや、似合ってます、そこは気にしなくていいです」

 

「あぁ、そう……うん……あ…ありがとう……」

そっからは特に会話もなく、つつがなく料理を作っていった……

 

 

「これで全部だね」

 

「おぉ、大分豪勢に作りましたね」

ハンバーグに卵焼き、きんぴらに煮物

一人の時だったら、多分、おかずはこの中から一品レベルだろう……

 

「まぁ、二人いるんだし、これくらい作らないとね」

 

「そうですね、ってあれ?」

 

「うん、どうかしたの?」

 

「食べてくんですか?」

 

「え~、それは失礼だよ、せっかく作ったんだから反応くらい見たいよ、それにやりたいことあるし……」

 

「最後、何か言いましたか?」

 

「いやいや、なんでもないでよ…………」

まぁ、そりゃそうか……

せっかく作ったんだし、おいしいかどうかくらいの反応くらいみたいよな……

 

「ではでは、召し上がれ」

 

「あ、はい、いただきます」

ハンバーグを割って一口

 

「うまいですね」

その瞬間だろうか……

ものすごい笑顔である、こんなの初めて見た……

あ、戻ったな……

 

「そ、そう……じゃあ私もいただこうかな……」

 

「はい、どうぞ……」

 

「比企谷君の卵焼きもおいしいね」

 

「いや、普通の卵焼きですよ……」

 

「そんなことないよ、あはは、謙遜だなぁ」

 

「別に謙遜なんてしてませんよ、普通に作っただけです」

 

「それなら私だって普通に作っただけだよ……あ、そうだ!」

あ、これろくでもないこと言い出すやつだ……

 

「はい、比企谷君、あ~ん」

 

「はい、そういうのはやめて普通に食事しましょうね」

 

「え~ 比企谷君のイケズ~ どうして私だけ差別するの?」

 

「他の人とした経験なんてないです」

 

「少なくとも、この前やってたよね」

 

「見てたんですか!」

 

「うん、見たよ」

ええええ

ちょっと待て……あの一色とのプールとか

由比ヶ浜との花火大会とか……雪ノ下との遊園地とか全部見られたのか……

 

「どうして動揺してるの?」

 

「え、いや、恥ずかしいとこ見られたなと……」

 

「別に私は劇のことを言ったんだけどね」

 

「え……」

 

「劇のことを思い出したなら動揺することはないよね、劇って言えばいいんだし、動揺してるってことは劇を抜きにして経験があるということ、違う?」

はめられた……確かに何を見たかについては言ってなかったし

言ってることに間違いはない……

 

「おかしいなぁ……そう思わない、比企谷君」

 

そう言うと、ハンバーグを近づけてきた

 

「はい、あ~ん」

 

「………あーん」

ハンバーグをほおばる、うん、おいしい

 

「じゃあ、比企谷君も食べさせて」

 

「え、何でですか……」

 

「何をいってるのかな、ハンムラビ法典にも書いてあるよ」

初めて聞いたぞ……そんなの……

 

「目には目を、歯には歯を、あ~んにはあ~んだよ」

そういうと、口を開けて動かなくなった

おい、これやらなきゃ先に進めないんですか……ほかのルートないんでしょうか……

 

「ちなみにしてくれないなら比企谷君の平穏なキャンパスライフを壊すね」

あ~ん一つでテロ行為を予告されたんだが!

 

「あーんですよ」

 

「やった! あ~ん」

そうして卵焼きをほおばる雪ノ下さん

 

「もういいですか?」

 

「うん、あ、そうだ、言い忘れてたんだけど」

 

「はい?」

 

「今日、泊めてね」

 

「え……」

 

 

 

 

「あの……なぜに泊まるんですか?」

 

「いや、疲れちゃって……今日はいろいろあってさ」

 

「いや、だからって家に泊まらなくても」

 

「何? 比企谷君 私が泊まると比企谷君に問題でも生じるのかな?」

待て……挑発に乗るな……乗ったら負けだ

 

「まぁ、俺も一応年ごろですしね、そういうのはね」

 

「じゃあいいよ」

 

「はい?」

 

「だから……別に比企谷君がしたいならいいよってこと」

………………………………………………………………何を言ってるんだ、この人は……

 

「何を言ってるんですか……冗談はやめましょう」

 

「あはは、比企谷君、ウブだね」

 

「からかうのはやめましょうよ」

 

「別にからかってないんだけどね、で、どうする?」

 

「………やめときます……」

 

「まぁ、そういうと思った、けど……君の意志でやらないなら何の問題もないよね」

 

「う、それはそうですが……」

 

「はい、決定! 私は今日お泊りしまーす」

魔王のお泊りが決定した……

 

 

「着替えとかどうするんですか?」

 

「持ってきたよ」

この人、本当は避難目的じゃない……

家に泊まりにきたんだ……だからエプロンとかあったのか

 

「まぁ、いいや、お風呂借りるね」

 

「はい、どうぞ、俺は今日もうシャワー浴びましたし」

そう言うと、雪ノ下さんは風呂場に行ってしまった

さて、もう泊まるのは確定なんだし……布団を敷こう……

 

 

「ふぅ~いい湯でした~」

 

「あ、おかえり……なんつー恰好してんすか……」

雪ノ下さんはタオル1枚巻いて出てきた

ちょ……見えるから、やめて……見たことがあとでバレるようなことがあったら……

俺、カラスにつつかれるのは嫌だなぁ

 

「いやぁ、着替え洗面所まで持ってくの忘れちゃって……」

 

「早く、着替えてください……」

 

「はいはい、分かってるよ、私もちょっと恥ずかしいしね」

なら、やらないでくれないだろうか……

 

 

「あの、布団敷いたんで、雪ノ下さんはベットで寝てください」

 

「えぇ、一緒に寝ないの?」

雪ノ下さんは赤の半袖半ズボンのパジャマを着ている……

足が見えすぎて視線に困る……

 

「俺の理性を壊しにくるのやめてもらいますか」

 

「いいじゃん、壊れたって」

 

「泊まるのは許可しましたけど、布団は絶対に別です」

ここを通すわけにはいかない……通したら負けだ……

 

「分かったよ、さすがにまだ無理か……」

 

「永遠に無理です」

 

「寂しいな~」

 

「それじゃ、電気消しますよ」

これ以上何か言われる前に電気を消して布団に入る

はぁ、今日は終始振り回されぱなっしだ……疲れた……

 

「ねぇ、比企谷君、起きてる?」

………これは狸寝入りが吉だな……

 

「ねぇってば……寝ちゃったのかな? しょうがないなぁ」

すると衣擦れの音が聞こえてきた、あきらめてベットに入ったか?

 

「お邪魔しまーす」

 

「ちょ、何してるんですか!」

雪ノ下さんは背後から俺をだきしめるように布団に侵入してきた

 

「あ、起きてた、無視とは傷つくなぁ~」

頼むから俺の理性を壊そうとするのはやめて

 

「ねぇねぇ」

 

「お願いしますから、戻ってください」

 

「むぅ、まだ何もしてないよ」

 

「それが正解です、戻ってください」

 

「じゃあ、私のお願い聞いてくれる、それなら戻るけど」

 

「分かりました、聞きましょう」

色即是空空即是色……去れ、煩悩……

 

「明日、デートしようよ」

 

「分かりましたから、離れて………え?」

 

「というわけで言質はとったから、おやすみ比企谷君」

そういうとベットに入って寝てしまった

どうやら明日も波乱がありそうである……

 

 

 

【another view 雪ノ下陽乃】

 

うわぁぁぁぁぁぁぁ

やりすぎた……絶対にやりずぎた……

いくらデートの約束をとりつけるためとはいえ

本当にやりずぎた……いや、でもこれくらいやらないと

あの3人には追い付けない……けど……これは攻めすぎたかも……

明日は少し控えめにに……いやいや……それだと私らしくないし……

どうしたらいいんだろう……比企谷君に好かれるための方法が分からない……

恋って難しいな…でも

明日のデート楽しみだな

 

【another view 終】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




というわけで後編はデートですね
正直、これ陽乃さんに寄せられているか微妙です……
あの人の甘い描写って難しいですね……いや雪乃も難しいんですけど……

それと
来週で夏休み編は終了となります
そして来週に少しアンケートの実施をします
答えていただけたら幸いです

では恒例の謝辞を
今回も読んでいただいてありがとうございました
これからもよろしくおねがいします

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