ブラック・ブレット 記憶の覇者   作:在原昴

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第3話

朝、遥は目が覚め、辺りを見回すと近くで涙音が眠って いた 遥は涙音を起こそうとして、体を揺すった

 

遥「涙音、朝だぞ…起きろ…」

涙音「うぅん…マスター…駄目ですよ…そんな…破廉恥 なこと…」 遥「おい、なんて夢見ていやがるんだ…良いから起き ろ…!」

 

遥が起こそうとした時、寝ぼけている涙音に抱き付か れ、身動きができなくなっていた

 

遥「おい!!起きろ!!俺は抱き枕なんかじゃねぇ!!」

涙音「マスターが望むのでしたら私は…」

遥「(あ、やべぇ…色々と発達して…そして…なんだか いい匂いが…)」

 

遥は完全に涙音の抱き枕状態になっていたが、残り少な かった精神で涙音を起こした

 

涙音「…あれ…? マスター…?」

遥「涙音…お前…」

 

遥は呆れながら、漸く起き上がり、朝食を食べるために 市街地に向かった

その時、一枚の紙が置いてあった

 

遥と涙音はコンビニで朝食のサンドイッチを購入した 後、食べながら紙に指定してある場所に向かうと、何処かのビルにたどり着いた

 

遥「…ここは…防衛省か…さっさと通り過ぎるぞ……涙音?」

涙音「マスター…血の匂いがします…それも大勢の人間の…」

 

遥は面倒そうに防衛省のビルを見ると、警備員が殺害 されていた ひとりだけではなく大勢の人間が刃物のようなもので 切られて殺害されていた

 

遥「…ッ!!涙音!! 犯人の匂いを辿れるか!?」

涙音「はい!!最上階の部屋からします!!」

遥「上るのも面倒だ…こいつで行くか!!」

 

遥は鴉が羽ばたくアニメーションの描かれたディスクを 投げると、そこから光の帯が立ち上り、巨大な鴉が現れ た 遥と涙音はその背に乗り、鴉は飛び立った そうして、最上階のまで来ると、窓を綺麗に楕円型に切り抜き、涙音と共に中に入っ た

 

遥「…民警の同窓会…ってわけじゃなさそうだな…」

 

遥は堂々と中に入ると、シルクハットにタキシード、 笑った仮面といったふざけた格好の男性がテーブルに 立っていて、何人かの民警が拳銃を向けていた 無論、入って来た遥の方にも注意が行った

 

?「おやおや? 君は確かパンドラの箱の少年か」 遥「俺はそう呼ばれるのは嫌い何だが…蛭子影胤…!!」 ?「失礼、だけど、君も標的にされてしまったようだ」

 

影胤と呼ばれた男性に言われると、遥は数人の民警に 銃を向けられていた

 

遥「…クソ最悪だな…涙音、血の匂いは?」

涙音「あそこからします」

 

涙音が見た方角には蓮太郎が見えた そして、モニターの方を見ると、白髪にウェディングド レスのような礼服を着た美しい少女、東京エリアを統括している人物だ 遥はそれを確認すると、溜息を付いた

 

影胤「おっとすまない、紹介しよう、小比奈、おいで」

小比奈「はい、パパ」

 

その言葉と共に、黒いドレスのような服を着た少女が 蓮太郎の背後から現れ、影胤の元に駆け寄って来た

 

小比奈「蛭子小比奈、十歳」

影胤「私のイニシエーターにして…娘だ」

 

小比奈と名乗った少女は礼儀よくお辞儀をした後、蓮太 郎のほうを見た

 

小比奈「パパ、あいつ銃をこっちに向けてるよ、斬って 良い?」

影胤「よしよし…まだ駄目だ、我慢なさい」

小比奈「ぶぅ~、パパ」

 

小比奈は不満そうに頬をふくらました

 

蓮太郎「何の用だ」

影胤「私もこのレースにエントリーすることを伝えたくてね、七星の遺産は我々が頂くと…」

遥「七星の遺産…!?」

影胤「おっと、君には教えていなかったけど、彼らが探すことになっているケースの中身さ、君の相棒とも縁があったね、七星涙音」

 

遥と涙音は臨戦態勢に入り、蓮太郎は何かを考えていた

 

影胤「ルールの確認をしようじゃないか…私と君達、どちらが先に七星の遺産を手に入れるかの勝負だ、掛け金は…君たちの命でどうだ?」

大男「グダグダうるせぇんだよ!! ブッタ斬れろやぁぁぁ!!!」

 

影胤が嬉しそうに全体を眺めると、筋肉質の大男がブチギレ、バラニウム製の大剣を振りかぶった

その一撃は影胤、に当たることなく、何かに弾かれた

 

影胤「残念♪」

大男「な!?」

男性「下がれ!!将監!!」

 

将監と呼ばれた大男は後ろに跳び、周りにいた遥以外の人間は拳銃を影胤に向かって発砲した

だが、どの攻撃も何かに阻まれ、銃弾はまるで空間に張り付けられていた

 

蓮太郎「バリアー!?」

影胤「斥力フィールド、私はイマジナリィ・ギミックと呼んでいる」

遥「お前…人間なのか…!?」

影胤「モチロンさ、ただこれを発生させるために内臓のほとんどをバラニウムの機械に詰め替えているがね…」

遥「…バラニウムの機械…お前まさか…!!」

影胤「改めて名乗ろう、里見君、薊島君、元陸上自衛隊東部方面隊第七八七機械化特殊部隊」

蓮太郎「機械化…」

影胤「新人類創造計画、蛭子影胤」

男性1「七八七…対ガストレア用特殊部隊…実在するわけが…」

 

民警の一人が驚いていたが、遥は一人、涼しい顔をしていた

 

遥「信じるかどうかはお前等次第だ…」

影胤「その通りだよ、パンドラの箱の少年」

 

遥と蓮太郎は嫌な予感がし、蓮太郎は木更を、遥は涙音を押し倒した

その瞬間、今まで止まっていた銃弾が影胤と小比奈の周囲に放たれ、立っていた民警のプロモーターの何人かに被弾した

 

影胤「フハハハハ、里見君、君にプレゼントだ」

 

影胤は何処からか取り出したプレゼントボックスを蓮太郎の前に置いた

 

遥「待てよ…影胤…」

 

遥はすぐに立ち上がり、一枚のディスクを取り出していた

そのディスクには不気味な剣が描かれていた

 

影胤「君とはゆっくり話していたかったのだが、またの機会にしよう、小比奈、行くよ?」

小比奈「はいパパ」

影胤「絶望したまえ諸君、滅亡の日は近い…」

 

影胤と小比奈は割れた窓から飛び降りて行った

 

木更「里見君、あの男と何処であったの!?」

遥「…恐らく、蓮太郎がとあるマンションに仕事に行った時だ…」

 

その言葉と共にその場にいた人間は遥と涙音に注目した

 

遥「聖天子様だったか? 俺もこのレースに参加させて貰おうか」

聖天子「貴方は…」

遥「自己紹介がまだだったな…俺は薊島遥、昔あった政府の研究資料と超能力兵士にされそうになった闇医者…人は俺の事をパンドラの箱と呼ぶ…こいつは涙音、俺の助手だ」

聖天子「貴方が…」

 

聖天子が驚いていると、誰かが入って来た

 

木更「あれは…欠席していた大瀬コーポレーションの秘書…」

秘書「社長が自宅で殺されて…く、首が…」

 

蓮太郎はプレゼントボックスを見ると、下から血が流れていた

 

聖天子「新たな達成条件を加えます、蛭子影胤ペアよりも先にケースを回収してください、ケースの中身は悪用すればモノリスの結界を破壊し、東京エリアに大絶滅を引き起こす封印指定物です」

遥「なるほど…俺らもボチボチ行くか…帰るぞ、涙音」

涙音「イエス、マスター」

 

遥と涙音は自分が斬った窓のから飛び降り、巨大な鴉の背に乗った

 

蓮太郎「ガストレア…!?」

遥「違う、こいつはガストレアの記憶だ…」

 

そう言うと、遥と涙音を乗せた鴉は下に降りて行った

その光景を民警達は見ることしかできなかった

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