やはり俺の福引旅行はまちがっている。   作:EPIPHANEIA

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俺ガイル二次小説第17話です。

今回は幕間的な話と次の導入部的な話になります。

宜しかったら、是非閲覧お願い致します。

いつも、閲覧・お気に入り登録・コメントして下さる皆様、ありがとうございます。


第17話

~すすきの・ラーメン横丁~(八幡side)

 

北海道大学を離れた頃に、ちょうどランチの時間帯になった。その時に、俺を除いた全員が『すすきのに行きたい』と言い出して、俺達はすすきののラーメン横丁に来ていた。

 

奈呼「あの……皆様?」

 

めぐり「はい、何ですか?奈呼さん。」

 

璃夢「何で、ここに来たんですか?確かに札幌でラーメンを食べたいというのも分かるんですが、女性の方がお食事されるなら、もっとふさわしい場所を知ってますけど……。」

 

いろは「それは、昨日の夜の事と関係あるからですよ。ねぇー、せんぱーい?」

 

八幡「あっ?どういう事だよ?確かに昨日の夜、すすきのに来たけど。」

 

小町「フフ~ン。では、ここで昨日の八幡裁判の罰ゲーム、発表で~す!!」

 

八幡「はっ!?何でだよ!?奈呼さんと璃夢さんとラーメン食べに行っただけだって言ったじゃねぇか!!」

 

留美「でも、私達の判決は有罪だよ、八幡。結果的には、私達の誘いを断って、奈呼さんと璃夢さんと夜遊びに行ったんだから。と言っても、罰ゲームの内容、知らないんだけど。」

 

奈呼「えっ!?」

 

璃夢「ちょっ、ちょっと待ってください!私達、本当に八幡君と偶然出会っただけですよ!?」

 

八幡「それに、お昼にここに来たのとどう関係あるんだよ!?」

 

沙希「だから、小町が言ったじゃない。ここで罰ゲーム執行だって。」

 

結衣「つべこべ言わないで諦めてよ、ヒッキー。それで、昨日の夜の事は帳消しにするから。あっ、奈呼さんと璃夢さんは、勿論罰ゲームはしなくて大丈夫ですよ。」

 

八幡「……はぁ、しょうがねぇな……。で、その罰ゲームって何だよ?」

 

雪乃「姉さんから発表するわ。よく聴きなさい。」

 

陽乃「それじゃ、発表ね。比企谷君の罰ゲームは…………『昨日、3人で食べに行ったラーメン屋で、私達全員にラーメンを奢る』に決定でーす!!」

 

八幡「ハアッ!?」

 

奈呼・璃夢『ええっ!?』

 

陽乃さんから発表された罰ゲームに、罰を受ける俺は勿論、奈呼さんと璃夢さんも驚く。

 

八幡「な、なんでさ!?」

 

あっ、思わず○郎さんの真似しちゃった。

 

いろは「私達も本場の札幌ラーメンを堪能するしたいんですよ。せっかく行くんだから、美味しいところで食べたいじゃないですかー。」

 

雪乃「昨日、貴方も美味しいって言ってたわよね?貴方だけそんな思いをするのは、不公平ではないのかしら?ラーメン谷君。」

 

沙希「雪ノ下の言う通りだね。みんなで旅行を楽しむには、みんなでいい思いを共有しないといけないと思うよ。」

 

陽乃「私達が美味しいラーメンを食べて、比企谷君はその支払いで昨日の夜の事を帳消しにする。ある意味、win-winだから問題ないじゃない。」

 

結衣「それに、そのお店って、奈呼さんと璃夢さんが、常連で通っているお店なんでしょ?ヒッキー、昨日話してたじゃん。」

 

小町「それだったら、安心して小町達も行けますよ。それにラーメン大好きなおにいちゃんのお墨付きだったら、間違いないですね!」

 

めぐり「因みに、今朝、留美ちゃんがいなかった朝のお風呂の時に、みんなで話し合って決めたんだよ。留美ちゃんもそれでいいでしょ?」

 

留美「うん、問題ない。八幡、ごちそうさま。」

 

八幡「……分かったよ。」

 

こうして、俺達は昨日の夜に来たラーメン屋に向かう事になった。

 

その途中で、折本がこの付近のホテルに泊まっている為、鉢合せしないか危惧していたが、それは杞憂に終わったので、少しホッとした。

 

奈呼「あっ、皆様。こちらが私達の通っているお店です。」

 

八幡「ああ、この看板と玄関、見覚えがありますね。」

 

そして、俺達は昨日のお店の前に到着した。

 

『札幌ラーメン 函勇』

 

少し変わった名前だが、味は確かな店。それに店主だと思われる親父も気前は良いが、結構奈呼さんと璃夢さんに毒を吐いてたなと思い出す。

 

八幡「(昨日の今日で来ることになるとは思わなかったけどな。まあ、大丈夫だろう。)」

 

そんな事を思いつつ、店内に入る。しかし、『大丈夫だろう』という考えが甘いと、その後思い知らされる事になるとは、その時の俺、そして奈呼さんと璃夢さんは知るよしもなかった。

 

 

 

~ラーメン屋店内~

 

親父「おう、らっしゃい!……って、またお前らか!!」

 

璃夢「もう!またって何よ!!」

 

奈呼「こんにちは。いつもお世話になってます。」

 

親父「こんなとこに来る暇があったら、男の1人でも見つけろって、いつもいつも言ってるだろうが!本当に嫁の貰い手いなくなっちまうぞ、お前ら!」

 

璃夢「何言ってんの!!相変わらず口の減らないおじさんだね!!私はともかく、姉様まで馬鹿にしないでよ!!それしか、ボキャブラリー無いの!?」

 

結衣「あ、あの、奈呼さん……。」

 

奈呼「ああ、気にしないでください、皆様。この2人、いつもの事ですから。」

 

雪乃・結衣・いろは・陽乃・めぐり・沙希・小町・留美『えっ……?』

 

店に入るなり開口一番、親父さんは奈呼さんと璃夢さんに暴言を吐いて、それに対して璃夢さんが反論する。このやりとりは、昨日折本と4人で来た時も、やりあっていた。昨日見た時は、俺もコイツら同様ドン引きしていたが、少し慣れたのか、冷静になって見ている事が出来た。

 

親父「むっ……?そこにいるのは、昨日の小僧ではないか?」

 

八幡「あっ、どうも……。昨日はごちそうさまでした。」

 

その時、親父さんは俺の顔を見て、俺がいる事に気付く。

 

でも、この親父さん、誰かに似ているんだよな……。確か、ス○ロボ辺りで見た事があるような気がするんだが……。

 

親父「フン、まぁいい。食べに来たんだろ、早く席に座れ。お前らの知りあいらしいし、サービスしてやるから。」

 

奈呼「ありがとうございます、おじ様。」

 

璃夢「むー、最初から喧嘩売らないで、そんな風にすれば良いじゃん。」

 

そうして、俺達は席に座りラーメンを注文する。因みに、席はこんな感じだった。

 

テーブル1:陽乃さん、城廻先輩、小町、留美

 

テーブル2:雪ノ下、一色、由比ヶ浜、川崎

 

テーブル3:俺、奈呼さん、璃夢さん

 

……うん、4名席のテーブルだから仕方ないけど、奈呼さんと璃夢さんがいなかったら、俺ボッチでしたね。でも、良かった。昨夜同様、癒しの女神様達を対面に、ラーメンを食べられるなんて……。それだったら、全額支払いの罰ゲームなんて……。

 

陽乃「比企谷君ー?お姉さんが比企谷君の隣に行こうかー?何か、奈呼さんと璃夢さんにデレデレしてるみたいだから。」ゴゴゴゴゴ……

 

小町「むむむ!これは、ひょっとしてまさかの伏兵登場ですかね!?」

 

……何で俺の癒しの空間をぶち壊そうとしてるんですかね、魔王様……。しかも、背中合わせの俺の表情まで何で分かるんですか、貴女は……。それに、ゴゴゴゴゴ……ってジョジ○のような擬音が聴こえるんですけど……。

 

あと小町、なんでそんなに目をキラキラと輝かせているんだよ?

 

留美「何言ってるの、陽乃さん。それだったら、私が八幡の隣に行くから。」

 

結衣「ダ、ダメだよ、留美ちゃん!!留美ちゃんは今朝、抜け駆けしたんだから!」

 

雪乃「由比ヶ浜さんの言う通りよ、鶴見さん。姉さんも。貴女達が犠牲にならない為に、私が行くわ。」

 

いろは「雪ノ下先輩もダメです!それでしたら、私が先輩の隣に行きますから!!」

 

そんな事を陽乃さんが言ったら、また雪ノ下、由比ヶ浜、一色、留美辺りがギャーギャー騒ぎはじめた。

 

沙希「ちょっとやめなよ、アンタら!」

 

めぐり「ま、周りの人達も見てますよ~!はるさん、みんな~!」

 

少女A「ねえ、あのお姉さん達、何を揉めてるのかな?」

 

少年A「何か物凄い修羅場って奴を見てるのか?俺達。」

 

マスコット?「ウムム、これぞハーレムという奴であるか!?羨ましいのであーる!!」

 

少女B「私の勘だと間違いなくそうだね!お姉さん達、あのお兄さんの事が好きみたいだよ!」

 

少年B「ラーメン屋で、ハーレムを目にするなんて……ありえない。」

 

川崎と城廻先輩の仲裁も空しく、近くの席にいた中学生らしき4人組+ぬいぐるみみたいな赤い奴1匹の団体客から、ヒソヒソ話が耳に入る。

 

おい、You○ubeの毎週土曜夜7時で見たことあるようなそこの中学生みたいな奴ら、何でお前らも北海道にいるんだよ……。しかも、そこのぬいぐるみみたいな赤い奴、実在していたのかよ……。しかも普通に喋ってポップコーン食ってるし……。

 

親父「ほらっ!出来たぞ、お前ら!これでも食って少しは静かにしろ!!」

 

そんな時、親父さんが作ったラーメンを持ってきて、俺達に静かにするように注意する。

 

奈呼「あっ、ごめんなさい。おじ様。」

 

八幡「すみません。お騒がせして。」

 

親父「……ところで、昨日一緒に来ていた娘はどうしたのだ?見たところいないみたいだが……。」

 

八幡・奈呼・璃夢『えっ……!?』ギクッ

 

そして、親父さんは昨日俺達と一緒に来ていた折本がいない事に気付き、俺達に問い掛けた。まさか、その事で問い掛けられるとは思わなかったので、俺達は動揺する。

 

璃夢「あー!あの子、私達の会社の新人さんなんだ!昨日は歓迎会的な意味でここに連れてきて……。今日は別の仕事でいないんだけど。」

 

親父「むっ、そうか。昨日の感じだと小僧と仲が良さそうな感じがしたのだが……。」

 

璃夢「あの子、八幡君の事気に入っちゃったみたいなの。八幡君と仲良くしたいから、おじさんにそんな風に見えちゃったんじゃ……。」

 

親父「成程、そういうことか。小僧、中々のスケコマシというか女誑しだな。」ニヤリ

 

八幡「ハ、ハハハ……。」

 

親父「まあよい。これ以上追求するのはどうかと思うし、早く食べろよ。冷めたりのびたら、美味しくないからな。」

 

あ、危ねぇじゃねぇか……この親父。危うく、折本の事がバレそうになった……。璃夢さん、咄嗟の機転の効いた返答、マジでありがとうございます。

 

陽乃「―――比企谷君?」

 

八幡「ひゃ、ひゃい!!」ビクッ

 

そんな事を思っていると、陽乃さんが普段の陽気な声とは程遠いドス黒い声で俺の名前を呼んでいたので、裏声でカミカミになった返事をしながら振り替える。すると、

 

八幡「ゲッ……!!」ブルッ

 

奈呼・璃夢『えっ……!!』ビクッ

 

雪乃・結衣・いろは・陽乃・めぐり・沙希・小町・留美『………………』ジトー

 

あ、あのー、皆さん……。なして、そんなハイライトの消えたヤンデレっぽい目で俺達を見てるんでせうか……?ほら、早くラーメン食べないと、冷めちゃうしのびちゃって、美味しくなくなりますよ。親父もそう言ってるし。

 

親父「ほーう、どうやらそこの娘達もお前にご執心という訳だな、小僧。羨ましいなー、モテモテで。」ニヤニヤ

 

うるせえぞ、親父!!そんなニヤニヤしてんじゃねぇ!元はと言えば、アンタが余計な事を言ったせいじゃねぇか!あと、そんな事言ったら、勘違いしちまうからやめろ!!

 

しかも、そのニヤケ顔で思い出したぞ!アンタの顔、第2次と第3次のスパ○ボZに出てた『アイツ』にそっくりじゃねぇか!!ラーメン屋の名前も何となく似てるし!

 

陽乃「今の話、ラーメンを食べた後に詳しく聞きたいんだけど?奈呼さんと璃夢さんもですよ?」

 

八幡・奈呼・璃夢『は、はい……。』

 

その後俺達は、ラーメンを食べた後に魔王を筆頭に散々問い詰められたが、璃夢さんが言っていた『バス会社の新人さん』という事で何とか誤魔化せたお陰で、折本の事は何とかバレずに済んだ。

 

なお、アリーナ席でそれを観戦していた中坊軍団は、ぬいぐるみみたいな赤い奴が、『あの男、○ンみたいな奴であるな!前にあ○いとみ○みのダブルブッキングデートした時みたいであーる!』と口走ったお陰で、向こうも女の子2人と男で修羅場を展開していて、眼鏡をかけた男が『ありえない……。』と呆れていたのは、全くの余談である。

 

うん、何となくだけど、お前らとモン○トで勝負してみたかったよ……。言っておくけど、俺のメンバーは、アー○ー、ダルタ○ャン、アグナ○ートX、カブ○エルでな。

 

そんな事を考えているうちに、俺達は次の観光スポットへと向かう為にラーメン屋を出るのであった。

 

その時に親父が、『今度も違う女を連れてくるんじゃないぞ、女誑しの小僧!ハハハハハ!!』と言われたので、苦笑いを浮かべていた。(因みに、その時も8人全員に睨まれました。)

 

なお、さっぽろ羊ヶ丘展望台に向かう前に、さっきの話の罰として、とあるカフェにて俺が全額食後のコーヒーを御馳走する事になったのも、追記しておく。

 

それを含めて、俺はスパ○ボZシリーズに出ていた『アイツ』に似ている親父に対して心の中でこう叫んだ。

 

―――『アンタは人間のクズだな!』―――と。

 

 

 

 

 

 

~さっぽろ羊ヶ丘展望台・クラーク博士像前~

 

奈呼「はい、皆様。こちらがさっぽろ羊ヶ丘展望台のメインスポット、かの有名なクラーク博士の全体像になります。」

 

璃夢「ウィリアム・スミス・クラーク博士には、後世に遺した有名な言葉がございますが、もう皆様ご存じですよね?」

 

陽乃「だってさ。答えてもらおうかな?ガハマちゃん、小町ちゃん。」

 

さっぽろ羊ヶ丘展望台に着いた俺達は、奈呼さん達の案内のもと、クラーク博士の全体像の前に来ていた。

 

さっきの北海道大学の時に、由比ヶ浜と小町がクラーク博士の名言を陽乃さんに宿題として与えられていて、それをここで答える事になっていたが、さて、答えられるのだろうか……?

 

結衣「勿論ですよ!答えは『Boys,be ambitious』、『少年よ、大志を抱け』です!」

 

小町「この言葉は、正確には『Boys,be ambitious like this old man』。クラーク博士が『この老人=私のようにあなた達若い人も野心的であれ』と北海道大学の前身である、札幌農学校の1期生の生徒達との別れの時に、送った言葉だという説があります。」

 

……うん、明らかにユキペディアさんに教えてもらったな、お前ら。クラーク博士を知らなかったお前らが、こんな裏話的な一説まで答えられるわけないだろ。

 

陽乃「へぇー、なかなかいい答えじゃない。雪乃ちゃんにでも教えてもらったの?」

 

結衣・小町『うっ……。』

 

陽乃「まぁいいか。別に教えてもらうのがダメって言ってなかったもんね。」

 

めぐり「そうですね~。むしろ、いい勉強になりましたよ~。」

 

留美「結衣さん、小町さん、もし良かったら、私が勉強教えてあげるよ?」ドヤァ

 

小町「ひ、酷い!留美ちゃん!」

 

結衣「そ、そうだよ!何でそんなドヤ顔してるし!?」

 

留美の言葉に、顔を真っ赤にしながら反論する由比ヶ浜と小町を見て、みんなで笑っていた時だった。

 

?「―――まっ、待ってよ~!みんなのところへ戻ろうよ~!」

 

??「知るか知るかー!!悪いのはアイツらだー!泣いて謝るまで許してやるもんかー!!」

 

留美「ん……?えっ……!?」

 

八幡「……あん?どうした、留美?」

 

留美「…………」

 

俺達の近くに来た2人の女の子達―――そのうちの1人を見て、留美は驚きを隠せない顔をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――おまけ・第15話――――

 

~札幌市内・某ホテル~(折本かおりside)

 

折本父「う~……まだ酒が残ってる……。」

 

折本母「お父さん、だから飲み過ぎだって言ったのに……。今日も私が運転しますから、隣で寝ててくださいね。」

 

折本父「う~……すまんな、母さん……。」

 

旅行2日目のお昼前、私達折本一家は、チェックアウト寸前までホテルに滞在していた。理由はこの会話の通り、二日酔いの父さんがギリギリまで寝ていたからだ。

 

かおり「まあ、無理しないでよ、父さん。それより、私の『お願い』、聞いてくれてありがとね。母さんも。」

折本父「ああ、いいぞ。しかし、大丈夫なのか?」

 

折本母「そうよ。『向こう』も快く応じてくれたけど……。」

 

かおり「あー、その辺なら心配しないで。ちゃんと確認とっているから……。ちょっと飲み物買ってくるね。」

 

そんな会話をして、私は自販機で飲み物を買いに行った。

 

かおり「ん……あれ?」

 

自販機で飲み物を買って戻ろうとした時、向こうからきた人達に目が入る。

 

○ン「全く……昨日はやり過ぎよ。アンタ達。」

 

セ○バー「何を言うのですか!?1番危害を加えてたのは貴女でしょう、○ン!」

 

サ○ラ「ま、まあまあ、姉さんもセ○バーさんも抑えてください。私も含めてみんなでやり過ぎちゃいましたから。」

 

イ○ヤ「そうね。早くシ○ウを迎えに行かなくちゃ。今日帰らなくちゃいけないし。」

 

あの子達……確か昨日、このホテルの前で修羅場ってた子達じゃない。あの子達、このホテルに泊まってたんだ。なんかウケるw

 

イ○ヤ「うん……?あっ……!!」

 

そんな事を考えていると、銀色の髪の小さい女の子が、私を見て近づいてきた。その子に続いて、他の子達も私に近づいてくる。

 

えっ!?なになに!?しかも、小さい女の子はなんか怖い顔をしてるし!?そうして、彼女達は私の目の前にやって来た。

 

かおり「えっと……何かな……?」

 

イ○ヤ「貴女……ハチマンとどういう関係なの?」

 

かおり「……はい?ハチマンって、比企谷の事?」

 

イ○ヤ「そうよ。昨日の夜、ハチマンとキスしていたでしょう?ホテルの中から見ていたんだから。」

 

えっ、どういう事!?この子達、比企谷の知り合い!?しかも、昨日のキスも見られてたの!?

 

かおり「……私、比企谷と同中なんだけど?」

 

イ○ヤ「オナチュー?何それ?」

 

かおり「あっ、分からなかった?同じ中学校の同級生って事。アイツと私が。」

 

イ○ヤ「……そう、そういう事ね。それだけの関係でキスをするの?」

 

なんか喧嘩腰だなあ、この子……。思わず、私はこう言い返してやった。

 

かおり「それだけの関係じゃないよ。私、アイツに告白された事あるんだから。」

 

イ○ヤ・セ○バー・○ン・サ○ラ『えっ!?』

 

私の発言に、驚きを隠せない彼女達。でも、嘘は言ってないからね。私が振っちゃったとはいえ、事実だし。

 

○ン「成程ね……。どうやら、あの沙希って子に強力なライバルが出てきたって事かしら?」

 

サ○ラ「そうですね……。しかも、告白されたって大きなアドバンテージですよ……。」

 

セ○バー「あのハチマンという男、サキというものがありながら、何という……。まるでシ○ウみたいではありませんか。」

 

イ○ヤ「……貴女、名前は?」

 

かおり「私?私はかおりっていうんだ。それで貴女は?」

 

イ○ヤ「私はイ○ヤって言うの。カオリ、サキは貴女に負けないんだからね。」

 

かおり「へぇー、面白い事言ってくれるじゃない、イ○ヤちゃん。貴女達は、そのサキって子の事を応援してるの?」

 

イ○ヤ「そうよ。私達はサキの事を応援しているわ。」

 

そんな会話を彼女達としていると、

 

折本母「かおりー。どうしたのー?」

 

遅くなって心配したのか、母さんが私を迎えに来た。

 

かおり「あっ、ゴメン。私、そろそろ行かなくちゃいけないから。でも、比企谷は私が戴くからね。そのサキって子だけじゃなくて、他にもライバルが何人もいるけどね。」

 

イ○ヤ「ふーん……。貴女もせいぜい頑張ってね、カオリ。悪い人じゃなさそうだし。」

 

かおり「ありがと、イ○ヤちゃん。じゃあね。」

 

そうして、私は彼女達と離れ、両親と合流する。

 

折本母「どうしたの、かおり?あの女の子達と話してたみたいだけど……。」

 

かおり「ああ、別に悪い事じゃないよ。ちょっと、あの子達との共通の知り合いの話をしてたんだ。」

 

そして、私達家族はホテルを離れ、車で函館へと向かう事になった。

 

~お昼頃・札幌市街~

 

かおり「(あー、いたいた。何かオドオドしてキョドってるし、比企谷。マジウケるw)」

 

車に乗ってすぐに車の外の景色を見ていると、比企谷達の姿が見えた。

 

かおり「(本当にみんなで旅行に来てたんだね、ウケるw)」

 

比企谷の他にも、雪ノ下さんや由比ヶ浜さん、一色ちゃんに留美ちゃん、それに昨日出会った奈呼さんと璃夢さんがバスガイドの制服を着て案内をしていた。

 

かおり「(よく見てみると、見た事ある子もいるね。比企谷の妹さんの……確か小町ちゃんだったかな?それに、あの青い髪のポニーテールの子もクリスマスやバレンタインのイベントで見た事があるような……。2人のお姉さんみたいな人達も、凄く可愛いし。)」

 

あのお姉さん達かポニーテールの子の誰かが、サキって子なのかな?小町ちゃんはともかく、全員が比企谷を狙っているとしたら、いずれも強敵ばかりのライバル達だなと感じた。

 

かおり「(まぁいいか。『こっち』はみんなに譲ってあげるよ。でも、『向こう』では私のターンになるからね。覚悟してよね、比企谷♪)」

 

私達家族がこれから向かう場所、函館―――そこで両親に『お願い』して仕掛けようとする『サプライズ』を思い浮かべて、私は物凄くワクワクしていたのであった。




以上、第17話でした。

おまけで、また『あの子達』を出してしまいましたねw

あと、ラーメン屋の親父及び店にいた中学生軍団(+ぬいぐるみみたいなマスコット?)を分かる人が、果たしているのでせうか……w
分かった人は是非コメントをお願いしますw

では、また次回お会いしましょう!!

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