やはり俺の福引旅行はまちがっている。   作:EPIPHANEIA

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更新遅くなりまして、大変申し訳ありません。

仕事が忙しいというのもあるのですが、KOF(14とスマホ両方です)が面白すぎるのが悪いんや……(爆)

さて、今回からは旅行メンバーのマスコット(?)的存在の『あの子』のターンです。

では、第18話、どうぞ。




第18話

~2日目の昼・さっぽろ羊ケ丘展望台~(留美side)

 

?「―――まっ、待ってよ~!みんなのところへ戻ろうよ~!」

 

??「知るか知るかー!!悪いのはアイツらだー!泣いて謝るまで許してやるもんかー!!」

 

留美「ん……えっ……!?」

 

クラーク博士像で観光していた私達の近くで騒いでいる女の子2人組―――そのうちの1人を見て、私は驚きを隠せなかった。

 

留美「(あの子………まさか………!?)」

 

あの子の事は忘れるはずもない。小さい頃から友達の少なかった私にとって、あの子は―――

 

八幡「………おい、留美!」

 

留美「………あっ、八幡。」

 

八幡「どうしたんだよ?俺が呼んでるのにボーっとして。」

 

八幡の呼びかけにも気付かなかったぐらい、私はあの子達を見入っていた。

 

八幡「もしかして、あの子達の事か?留美、あの子達を見たらなんか驚いていたみたいだから。」

 

流石に八幡も気付いたみたいだ。私は八幡に尋ねてみる。

 

留美「八幡……ちょっと、あの子達の所に行ってきてもいい?八幡も一緒に来てほしいんだけど。」

 

八幡「あっ?ああ。別にいいぜ。」

 

そうして、私は八幡と一緒にあの子達の所に行ってみた。

 

?「ふぁううう……。どうしよ~……。す○るさん達とはぐれちゃって、私達2人きりになっちゃたし……。」

 

??「ふーんだ!!あたしからアイツらの所に戻る気なんて、これっぽっちもないからなー!!」

 

留美「……あの」

 

??「んー?何だー?」

 

私が声を掛けると、もう1人の子は不審げに私と八幡を見て、逆に尋ねられる。

 

八幡「いや、この子がお前達に何か話があるみたいなんだ。俺はその付き添いだ。」

 

??「へっ?あたし達に?」

 

留美「ううん。正確に言えば、この子に話があるの―――湊○花に。」

 

私は赤みのかかったピンク色の髪のおっとりしている『あの子』―――湊○花の名前を口に出す。

 

○花「ふぇ?ど、どうして、私の名前を!?」

 

留美「覚えてる?私、留美。幼稚園の時、近所だった鶴見留美だよ。」

 

○花「ふぇえええ!?も、もしかして、留美ちゃん!?」

 

留美「うん。久しぶりだね、○花。その口調も相変わらずみたいだし。」

 

○花「ふぁううう……。な、なんか恥ずかしいよぉ……。私の口調も覚えられてるなんて……。」

 

本当に相変わらずだなぁ、この口調。

 

そんな事を懐かしみながら、私は昔の幼馴染である湊○花と、北海道でまさかの再会をはたしたのであった。

 

 

 

 

??「へっ?なになに?もっ○んの知り合い?」

 

八幡「成程な。留美の幼馴染か、この子。」

 

私と○花が話していると、八幡と○花の連れの茶色の髪の子が私達に話しかける。

 

留美「うん。この子は湊○花。引っ越して離ればなれになっちゃったけど、幼稚園の時、近所に住んでた幼馴染なの。」

 

○花「は、初めまして。湊○花と申します。よろしくお願いします。」

 

八幡「そうか。俺は比企谷八幡っていうんだ。宜しくな、○花。」

 

……八幡が○花に対して優しそうな笑みを浮かべてるんだけど……。なんかムカムカする。

 

??「コラー!あたしを無視するなー!!」

 

○花「あっ、ごめん。○帆。」

 

○帆「全く、あたしをハブにするなよー。あっ、あたしは三沢○帆って言うんだー。まほ○ほって呼んでもいいぞー。宜しくなー、『ルミミミ』に『ハチ公』。」

 

留美・八幡『…………はっ?』

 

な……何なの、この子?自己紹介したと思ったら、いきなり……

 

八幡「……も、もしかして、『ハチ公』って俺の事か……?」

 

○帆「そーだぞー。八幡っていうんだろ?『ハッチ』っていうのも考えたんだけど、『ハッチ』は既にいるしカブっちゃうからなー。どーだー?良いネーミングだろー?」ドヤァ

 

八幡「へっ、へー……!」イラッ

 

あ、ヤバい……。八幡、ちょっと怒ってる。

 

留美「は、八幡!ダメだよ!怒っちゃ!」

 

○花「す、すみません、比企谷さん!○帆、初対面の相手でもニックネームをつけちゃうから……!○帆!す○るさんやあ○いさんみたいに優しい人ばっかりじゃないんだから!」

 

八幡「し、心配するな、留美……それに○花……。この俺が、こんな子ども相手に怒るわけないだろ……。」ピクッピクッ

 

○帆「何だよー。せっかく、ハチ公とルミミミに良いニックネームつけてあげたのにー。」プクー

 

っていうか、その『ルミミミ』って私の事……?八幡の『ルミルミ』と同じぐらい、ネーミングセンス無いんだけど……。『ハチ公』は思わず笑いそうになっちゃったから、まだしも……。

 

小町「おにいちゃーん!留美ちゃーん!どうしたのー!?」

 

八幡が○帆という子に対してかなりイラついていた時、小町さんをはじめとする他の旅行メンバーが、私達のところに駆け付けてきてくれた。

 

結衣「どーしたの、ヒッキー!?留美ちゃんも。」

 

留美「あ、ゴメンね、結衣さん。私の幼馴染がいたから、ちょっと挨拶していて……。」

 

小町「留美ちゃんの幼馴染?この子達が?」

 

留美「ううん、この子だけ。○花って言うの。一緒にいる子は、○花の友達。」

 

○花「あっ、初めまして。湊○花と言います。」

 

○帆「あたしはもっ○んの友達の三沢○帆って言うんだ。通称まほ○ほ。宜しくなー。」

 

めぐり「へ~、留美ちゃんの幼馴染なんだ~。もしかして、留美ちゃんみたいに小学校を卒業したばっかりなの?」

 

○花「は、はい。私達、慧○学園の初等部だったんですけど、今月卒業して、来月なら中等部に進学する事になってます。」

 

沙希「け、慧○学園!?」

 

いろは「な、何か聞いた事あるような……?」

 

雪乃「確か、千葉県でも有数の名門校だったはずよ、一色さん、川崎さん。最もそこは初等部から高等部までエスカレーター式の学園だって聞いた事があるのだけれど。」

 

陽乃「へー、それじゃ、○花ちゃん達も千葉から来たんだねー。私達、留美ちゃんを除いて、みんな千葉の総武高校っていう高校の関係者なんだよ。」

 

○帆「総武高校?知ってる、もっ○ん?」

 

○花「あっ、私、聞いた事あるよ。確か、慧○学園高等部と同レベルの進学校だって。」

 

小町「そういえば、小町達の自己紹介してなかったよね?みんなで○花ちゃんとまほ○ほに自己紹介するね。そこにいるおにいちゃんの妹の比企谷小町。4月から、おにいちゃん達と同じ総武高校に入学するんだ。」

 

雪乃「雪ノ下雪乃。そこの目の腐った男の部活の部長よ。」

 

結衣「あたしは由比ヶ浜結衣。ヒッキーやゆきのんと同じ部活なんだよ。」

 

いろは「総武高校生徒会長の一色いろはです。宜しくね。」

 

陽乃「雪乃ちゃんのお姉ちゃんの雪ノ下陽乃。総武高校のOGで大学生やってまーす。」

 

めぐり「私は城廻めぐりです。元生徒会長で、今度大学生になるんだ。」

 

沙希「アタシは川崎沙希。比企谷の兄貴の方と由比ヶ浜のクラスメイトだよ。」

 

奈呼「私は能登谷奈呼と申します。高校の関係者では無いのですが、ここにいる皆様のバスガイドを担当しています。」

 

璃夢「同じく、八幡君や留美ちゃん達のバスガイドを担当している能登谷璃夢だよ。奈呼姉様とは姉妹なんだ。○花ちゃん、○帆ちゃん、宜しくね。」

 

○花「は、はい。こちらこそ不束者ですが、宜しくお願いします。」

 

留美「○花……お見合いじゃないんだから……。」

 

○花「ふぁ、ふぁううう……。」

 

私達と合流した小町さん達が○花と○帆に自己紹介をして、○花が照れながら挨拶をしているのを私がツッコミをいれると、みんなから笑いが起こる。そんな中、

 

○帆「……うん、決めた!」

 

騒がしそうな感じがする○帆が、みんなの自己紹介を聞いて、少しの間目を瞑りながら黙っていると、目を見開いたと同時にそう叫ぶ。そして、

 

○帆「それじゃ、『まっち』、『ゆきゆき』、『はまたん』、『ほへと』、『はるる』、『めぐっち』、『さきっぺ』、『なっこる』、『りむりん』で決定だなー!うんうん、我ながらナイスネーミングだろー?やはりあたしのネーミングセンスはまちがっていない!」ドヤァ

 

雪乃・結衣・いろは・陽乃・めぐり・沙希・小町・奈呼・璃夢『…………………………はいっ?』

 

私(『ルミミミ』)や八幡(『ハチ公』)と同じように、一緒に旅行に来ている小町さん達だけでなく、バスガイドの奈呼さんと璃夢さんにまで、壊滅的なネーミングセンスのニックネームを付けて、満面のドヤ顔をしていたのであった。

 

……何か、○帆の最後の言葉、凄くメタい感じがするんだけど……気のせいかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

――――おまけ・第16話――――

 

~2日目の昼・千葉市内・某カフェ~

 

こんにちは、川崎大志ッス。俺は今、非常に信じられない光景を見ています。

 

?「うーん?どれにするのかな? アクセ○○ータ。ラス○オー○ー。」

 

アクセ○○ータ「知らねェよ。とっとと注文を決めやがれ、クソガキ共。」

 

ラス○オー○ー「ミ○カはもう決まったよ!イン○ッ○スももう決まっているんでしょ?って、ミ○カはミ○カはボタンに手を伸ばしてみる!」

 

イン○ッ○ス「あああ!待つんだよ!どれもこれも私の胃に満たされたいと言いたげな魅力に溢れてるんだよ……!」

 

な、何と……俺達が座っている席の隣席に、(一部の人達の間では)有名人である『あの人達』が座っていたッス……!

 

でも、不思議ッス……。何故、『あの人達』――――特に『銀髪シスター』の人と言ったら、あの『ツンツン頭の人』と一緒にいるというイメージが強いのに、今日はどうしてその人が一緒では無いのでしょうか……?

 

ピンポーン

 

仲町千佳「お、お待たせしました。ご注文はお決まりでしょうか?」

 

そんな事を考えているうちに、『茶髪のぺったん娘に似ているロリッ子』が呼び出しボタンを押して、バイトのお姉さんを呼びました。

 

あのお姉さん、心なしか『白い髪のお兄さん』に緊張しているっぽいッスけど、大丈夫ッスか……?

 

イン○ッ○ス「私は、ここに載ってるデザートを一品ずつなんだよ!季節限定も含めて全部!」

 

千佳「ぜ、全部ですか!?」

 

イン○ッ○ス「そうなんだよ!何か問題あるかな!?」

 

千佳「い、いえ、大丈夫です。今入力しますので、少々お待ちください。」

 

お姉さんは忙しそうに、ハンドオーダーを入力しています。流石にデザート全部頼む人なんていないはずですから、テンパってるみたいッスね……。

 

千佳「お、お待たせしました。他にご注文はございますか?」

 

ラス○オー○ー「ミ○カはホットミルクと苺のショートケーキ、ってミ○カはミ○カは堂々と注文してみたり!」

 

千佳「ホットミルクと苺のショートケーキですね……?あ、あの……そちらのお客様は……?」

 

アクセ○○ータ「…………アイスコーヒー。」ボソッ

 

千佳「えっ?あ、あの……。」

 

アクセ○○ータ「アイスコーヒーつってンだろうが。聞こえねェのかァ?」ギロッ

 

千佳「ヒッ!!も、申し訳ございません!!すぐにお持ちいたしま~す!!」タッタッタッ……

 

注文を聞き終えたお姉さんは、逃げるようにその席を離れていったッス。お姉さん、お勤めご苦労様です……。

 

由比ヶ浜母「へー、あのシスターっぽい女の子、この店のデザート全部食べるつもりなんだねー。あんな小さい子に出来るのかなー?」

 

大志「ど、どうでしょうね……?」

 

俺には分かります、(多分)由比ヶ浜先輩のお母さん。あのシスターがこの店のデザート全部を、いとも容易く食べてしまう光景が、はっきり目に浮かんでくるッス。

 

雪ノ下母「……何か興味ありますね。あの子達。」

 

大志・由比ヶ浜母『……えっ?』

 

へっ……?(おそらく)雪ノ下先輩とお姉さん先輩のお母さん、あの人達に興味を持ったんッスか……?しかもその顔、以前ファミレスで会った時に見せた、お姉さん先輩の何か企んでいるような顔にそっくりッスよ……?やっぱり親子なんスね……。

 

アクセ○○ータ「……おい、何ジロジロ見てンだよ?ガキ共。」

 

大志「えっ……!?って、あっ……!!」

 

京華「じー」

 

川崎弟「じー」

 

ラス○オー○ー「んー?どうしたのかなー?って、ミ○カはミ○カは、ミ○カより幼い子達に尋ねてみる。」

 

イン○ッ○ス「な、何かな……?私を調べても何も出てこないかも!」

 

気がつくと京華達が、あの人達、というよりシスターさんのところに近づいて、胸を注目していました。

 

大志「こ、こら!!お前達!!」

 

俺が京華達に注意しようとしていた時でした。

 

?『―――――――ニャー』

 

京華・川崎弟『あーっ♪』

 

明らかにその場にいる誰でもない『何か』の鳴き声が聴こえ、その声を聞いた京華達が、目を輝かせたのでした。

 

……っていうか、店内でこれって、マズイ展開じゃないッスか……?




以上、第18話でした。

はい、何て言うか……こんなゲストを出してすいませんでしたって感じです……(泣)

では、また次回お会いしましょう!

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