問題児たちと『黄金の回転』が異世界から来るそうですよ?   作:あかひ

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この小説は「問題児シリーズ」と「STEEL BALL RAN(ジョジョの奇妙な冒険 第七部)」のクロスオーバー二次創作となっております。
また、上記の作品を読んでない方でも楽しめるよう努力をしておりますが、作者のクソ文才の影響で分かり難い描写があります。ご了承ください。
またその場合、上記の作品を読んでいただくと、より楽しめると思います。

長々と失礼しました。これらを見てもOKという物好き様たちは本編をどうぞ。


プロローグ
0.回転の軌跡-ゼロはマイナスへ-


 

———これは『再生の物語』———

 

 

 船着場に棒切れを杖代わりに使い青年が歩いてくる。彼のそばには馬がおり、馬乗り(ジョッキー)なのだろうと予想ができる。

 港には船が停泊しており出港はまだかとエンジンを燻らせている。

 

「!! あれっ!」

 

 船の上いる小柄な男性が青年に気がつくと、彼———名をジョニィ・ジョースターという———も男性に気がついたようであった。友人というよりはおそらく顔見知り程度なのだろうということが態度から見て取れる。

 

「おや、君は………元気か? 何しているんだ? こんな船の上で………? この船、ヨーロッパ行きだよね?」

 

「何してるって………私の本職は税関職員ですから………」

 

 

———文字通り僕が再び歩き始めることになったいきさつ———

 

 

SBR(スティールボールラン)レースの係員は臨時で派遣されたものです………。ところでジョニィ・ジョースターさん、その積み荷は何ですか?」

 

 小柄な男性が尋ねる。ジョニィは馬と共に大きな木箱を引きずって来ていた。

 その箱は人が一人まるまる入るほどの大きさであり、見る人によっては棺桶と見間違う大きさであった。

 もちろん彼も仕事だ。いくら顔見知りであったとしても怪しい荷物を船に載せることはできない。

 

 

———そして思い返せば旅の間はずっと『祈り』続け———

 

 

「『遺体』だ」

 

 手に持った『鉄球』をトンと木箱に当てる。自らは何も間違えていないと、己の考えを改めるつもりは無いと決意の篭もった瞳で真っ直ぐ答えた。

 

「友達の『遺体』それと友人の愛馬ヴァルキリー」

 

 

———この馬による大陸横断レースは『祈り』の旅でもあったのだ———

 

 

「この船で彼の故郷へ連れて帰る、そして家族へ渡すんだ」

 

 それは彼のやらなければならない事。

 その口調は、瞳は、心はたとえ犯罪まがいの事をしてでも連れて帰るという彼の意思がありありと見て取れる。

 

 

———明日の天気を『祈り』———

 

 

「え~と………馬はいいですが『遺体』の乗船許可は規則により出せません。誠に残念ですが火葬で遺灰になさるかこの国で埋葬してください」

 

 だが、向こうも仕事。たとえどんな理由があろうと規則は守らなければいけない。

 彼だけが特別、そんなもの通用するわけがないのだ。そんな事は誰でもわかる、もちろんジョニィも。

 

 

———朝 起きたら目の前の大地に道がある事を『祈る』———

 

 

「なるほど、じゃあ僕がいい解決策を教えてやろう。お前が………乗船許可を取ってこい」

 

 しかし、知っていてなお考えを変えるつもりはないのだった。

 無茶な話だ。解決策になってすらいない。しかし、彼は相手が何を言おうと意思を変えるつもりがないらしい。そういう男なのだ。

 

 

———眠る場所と食料がある事を『祈り』———

 

 

「絶対に友達は彼の祖国へ連れて帰る………絶対にだ! ワイロが欲しいなら払うぜ」

 

 

———焚き火に火がつくことを『祈る』———

 

 

「おいッ! みんな来てくれッ!」

 

「全員集めろッ! こっちだッ!」

 

「この積み荷を力ずくでおろせ!」

 

「ヤレェーッ」

 

 小柄な男性———その誰もが似たような背丈に容姿をしている———が数人ほど出てきて全員で木箱へと掴みかかり強引にへから下ろそうと引きずり始める。

 

 

———このあたり前の事をくり返しながら———

 

 

 ジョニィはなんの抵抗もせずその様を見守っていた。

 もちろん諦めた訳では無い。木箱は奇妙な回転をして男性たちの手をすり抜け元の位置に戻る。

 

「どういうわけか………絶対に船から下ろせないんだなこれが………すでに無理、出航させるしか無いんだよ」

 

『ニョホホ』

 

 まるでこうなるのがわかっていたようで、先程まで賄賂がどうと言っていた人物とは思えぬ落ち着き用であった。

 そして何よりもジョニィのとなりでは、少し大型で鎖帷子を着たような人型の何かが奇妙な笑い声を上げている。 どうやらジョニィ以外にはこの人型は見えていないらしい。

 

 

———友と馬の無事を『祈る』———

 

 

「必要ならおまえが乗船許可を取ってこい! ………いいな? なんの問題もないだろ?」

 

彼は傲慢に言い放ち、船に乗り込んだ。

ここまで来るともはや呆れが優ったのだろう、職員達はこれはまた面倒な客だと疲れた表情で船内に戻って行った。

 

 

———そしてひとつひとつの河を渡る———

 

 

 思えば()と二人で旅してきた日々は楽しいことだらけで。

 目を瞑ればアメリカの端から端まで余すとこなく思い出せる。それは最早単なる脳の記憶ではなく魂に刻み込まれた思い出なのだと感じる。

 

「『祈って』おこうかな………航海の無事を………」

 

 そう、今までがそうだったように。

 これからもそうであるように。

 

 

 

———今、最後の河を渡り終わった———

 

 

 

 汽笛がなる。出港の合図だ。

 僕は未だ見えぬ大西洋の先を見つめていた。

 

 

「この大西洋を渡って家に帰ろう………」

 

 

 

 

 家に………

 

 

 

 

 帰ろう………

 

 

 

 

 

 

 

 翌日、ジョニィは船の中で目を覚ました。船の個室に一泊した彼は一つあくびをした後に大きく伸びをした。

 SBRレースは文字通り命懸けの大陸横断レース、常に敵を警戒しなくては今こうしてあくびなどできていない。

 こうして警戒をしないで寝たのは久しぶりだった。

 

「! おや?」

 

 そこでジョニィは個室に備え付けられた机に手紙が乗っていることに気づく。

 その手紙には『ジョニィ・ジョースター殿へ(Dear Johnny・Joestar)』と。

 

「僕宛か………いつの間に………」

 

 ジョニィは手紙を手に取り椅子に腰掛け封を切る。

 

 

『悩み多し異才を持つ少年少女に告げる。

 その才能(ギフト)を試すことを望むのならば、

 己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、

 我らの“箱庭”に来られたし』

 

 

「? いったいなんだこの手紙は。結構いい紙を使ってるしどこぞの貴族からの招待状か………? まぁ、いいか」

 

 手紙を捨てようと足に力を入れゴミ箱へ向かう…

 

「えっ? なっ!」

 

 しかしそれは叶わなかった。

 足に力が入らないのである。

 

「馬鹿なッ! さっきまでは歩けてたのに! 足は使えたんだッ! 」

 

 机を支えに立ち上がってみても、支えを失った瞬間床に崩れ落ちる。

 

 

 歩けない

 

 

 それはジョニィにとっては絶望的なことだった。大親友とすごしてきた約半年が無駄になってしまったように感じてしまう。

 

「まさかっ! この手紙が原因! すでに何か攻撃を受けているッ!」

 

 ジョニィがそう考えるのも無理は無い。

 なぜならその手紙は()()()()()のだから。

 

「くそッ! こんな手紙!!」

 

 送り主の分からない手紙を破り捨てようとしたとき———

 

 

 

 ジョニー・ジョースターは()()()()()()消えた。

 

 

 

 これは僕が再び歩き出す物語

 

 この物語は僕がもう一度、心身共に前へ歩き出す物語

 

 僕は今、ゼロからマイナスへと落ちた

 

 もう一度ゼロへ………いや、彼は命懸けで僕にゼロへと至る道を教えてくれたんだ、いつまでもゼロではいられない

 

 マイナスからゼロを超え———プラスへと向かっていく

 

 

 

 そんな物語をここに(つづ)

 

 

 

 

 問題児たちと『黄金の回転』も異世界から来るそうですよ?

 

 




どうもあかひです。
今回が処女作という訳ではなく。
諸事情により前作は削除してます。が、この作品を楽しんでくれたらと思ってます。


本文を一部修正しました。(R2/05/09)
誤字等を一部修正しました。(R2/12/20)


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