問題児たちと『黄金の回転』が異世界から来るそうですよ?   作:あかひ

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どうも、あかひです。
この前書きの場を借りて少し注意書きをさせて頂きます。

今回、この話は受験後に書いたものなのですが、前回の話を投稿してから既に約半年が経ってしまっています。
文才の無い作者は以前の書き方を少し忘れてしまいました。
よって、今回に関しては前回と口調や話の持ち運び、場面の転換などが不自然だったりとがあるかと思います。
それらは見逃してくれるとありがたいです。

では、長くなりましたが本編をお楽しみください。


4.ノーネームの真実

4.ノーネームの真実

 

ギャルギャルギャル

 

「ッ痛!」

 

十六夜はその回転しているのであろう穴を見て、触れて驚いた。

 

日本の伝統遊具コマを知らない人はいるだろうか。おそらく今この中にはいないだろう。では、回っているコマに触れたらどうなるか、そんな事、実際やった事が無くてもわかるはずだ。回っているものに触れたら『止まる』のだ。どんな物も外力を受けたら止まる。わかりきっていることだ。

 

ギャルギャルギャルギャル

 

だがその穴は回転が衰えること無く回り続けている。それはまるで無限に、永遠に回り続けるのではないかと錯覚するほどだ。

 

ズズズッ

 

「ッ!」

 

そしてその穴から、ゆっくりと何かが出てくる。

ゆっくりと、ゆっくりと。

やがて出てきたのは――――

 

「やはり敵だったか。(タスク)act3(アクトスリー)ッ! 推定無罪の時点で始末しておくべきだったッ!」

 

少しの怪我も負っていないジョニィだった。

 

「おいおい、ちょっと待てジョニィ。今のはただの事故だぜ?」

 

十六夜はこちらを撃ち殺さんばかりの勢いのジョニィに弁明しつつ、静かに考察していた。

 

 

(ジョニィの能力――本人曰く牙と言うらしいが――は恐らく、いやほぼ確実に指先から何かを撃ち出す能力だ。

攻撃の時、必ず指先を対象に向けている、またやたらめったらに撃たなかったということは弾数制限がある、つまり指先にあり数が決まっているもの。

ジョニィは――いや有り得ないと思うが――爪を撃ち出している可能性が高い。

そして、あの穴から出てきた能力だ。あれは全くわからない、原理すらも)

 

 

「ただの事故・・・だって?」

 

ジョニィが尋ねる。 それも仕方が無いだろう、彼は昨日(きのう)まで生死を賭けた戦いの最中にいたのだ。

しかし、今回、十六夜たちには悪意はない。

 

「ああ、俺もまさかお前が潰されそうになるとは思わなかったしな。黒ウサギもその距離じゃ潰される前に助け出すのは難しいだろ」

 

「事故・・・か。確かにそうだな。すまない、また早とちりをしたみたいだ」

 

自分の考え過ぎに気づいたジョニィは謝罪をする。

だが、そんな謝罪の声は、それ以前に彼らの会話は黒ウサギには届いていなかった。

 

(人間が・・・神格を倒した!? それもただの腕力で!? しかも、その十六夜さんを一瞬怯ませるジョニィさんの能力・・・なんてデタラメな―――!)

 

ハッと黒ウサギは思い出す。彼らを召喚するギフトを与えた"主催者(ホスト)"が言った「彼らは間違いなく―――人類最高クラスのギフト保持者よ、黒ウサギ」という言葉を。

 

(信じられない・・・・・・だけど、本当に人類最高クラスのギフトを所持しているのなら・・・・・・! 私達のコミュニティの再建も、本当に夢じゃないかもしれない!)

 

黒ウサギは興奮を抑えきれず、鼓動が早くなるのを感じ取っていた。

 

「おい、どうした? ぼーっとしてると胸とか脚とか揉むぞ?」

 

「え、きゃあ!」

 

いつの間にやら黒ウサギの背後に移動していた十六夜は彼女の豊満な胸や脚の内股へと手を伸ばしていた。

黒ウサギはさっきの感動も忘れて叫ぶ。

 

「な、ば、おば、貴方はお馬鹿です!? 二百年守ってきた黒ウサギの貞操に傷をつけるつもりですか!?」

 

「二百年守った貞操? うわ、超傷つけたい」

 

「お馬鹿様!? いいえ、お馬鹿様!!!」

 

十六夜たちのおふざけを聞きながら、ジョニィは改めて異世界に来てしまったことを実感していた。

 

(黒ウサギ、十六、七歳くらいにしか見えないのに、二百歳か・・・。それにさっきの竜やウサギの耳、本当に僕のいた世界じゃあないのか)

 

「―――おいジョニィ、聴いてんのか?」

 

「あ、ああ、すまない」

 

ジョニィが考え事をしているうちに話は黒ウサギのコミュニティの話になっていたようだ。

 

「で、話を戻すが、黒ウサギ達はどうして俺達を呼び出す必要があったんだ(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)?」

 

表情には出ていないが黒ウサギの動揺は激しかった。

十六夜の質問は黒ウサギが意図的に隠していたものだからだ。

 

「それは・・・言った通りです。十六夜さん達にオモシロオカシク過ごしてもらおうと」

 

「ああ、俺も最初はそんな感じの純粋な好意とかかと思っていた。俺は超絶暇だったわけだし、ジョニィ以外からは異論が上がらなかったってことは、あの二人にも箱庭に来るだけの理由があったんだろうよ。だからお前の事情なんて特に気にかからなかったが―――なんだかな。俺には、黒ウサギが必死に見える。ジョニィはどうだ?」

 

「どうだろう、でも確かに少し必死には見えるかな」

 

口調は穏やかだが何か確信めいたような鋭い視線で黒ウサギを見る。

その時、初めて黒ウサギは動揺を表情に出した。

それからは十六夜の質問が黒ウサギに一気に襲いかかった。

 

彼は自分の憶測を言うが、どうやらそれは当たりだったらしい。

 

「今のコミュニティの状況を話せば、協力していただけますか?」

 

「ああ、面白ければな」

 

「僕はどっちでもいいけど」

 

「・・・・・・分かりました。それではこの黒ウサギもお腹を括って、精々オモシロオカシク、我々のコミュニティの惨状を語らせていただこうじゃないですか」

 

ほとんど自棄だった黒ウサギが告げた惨状は酷いものだった。

 

彼女のコミュニティは『魔王』と呼ばれる者によって、地位も名誉も仲間も名も誇りも、すべてを奪われた。しかも、今のコミュニティのメンバーは、黒ウサギとジンという男の子以外の百二十人はすべてギフトを持たない子供、今住んでいる土地は空き地だらけの廃墟というのだ。

もう崖っぷちである。

 

だが、それでも彼女達が新しく旗印と名を作らないのは、旗印と名を取り戻し仲間の帰る場所を守りたいという願いからだった。

 

「ふぅん。魔王から誇りと仲間をねえ」

 

黒ウサギは深く頭を下げて懇願するが、十六夜はやる気の無い声を返す。

 

(ここで断られたら・・・私達のコミュニティはもう・・・・・・!)

 

十六夜はたっぷりと三分間黙り込んだ後、

 

「いいな、それ」

 

「――――・・・・・・は?」

 

どうやら彼女達の状況は十六夜の気に召したようだ。

 




IF〜花京院〜

黒「箱庭を襲う最大の天災―――“魔王”によって」

花「魔王なんているわけがないじゃあないですか・・・ファンタジーやメルヘンじゃあないんですから」

十「そのファンタジーやメルヘンの世界に来ている件」

花「・・・・・・・・・・・・」


――――――――

どうもあかひです。

受験終わりましたよ。
どうにかこうにか、ギリギリでした。

さて、今回ここでは誤解されてる方も多いと思いますので、この作品の一話ごとの話の長さについて言っておきたいと思います。

作者は一話平均2000〜5000字を目安に書いています。
これは、どこでも手軽にサッと読める、というのを意識しています。
けして『長く書くのは無理』だとか『集中力が続かない』とか『短くしとけば話数稼げんじゃん』とかいった理由ではありません。
そこのところ間違えないでいただきたいです。
そのような事は(あまり)思っていません。

とりあえず次回も楽しんで呼んでくれたらこちらも幸いです。




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