問題児たちと『黄金の回転』が異世界から来るそうですよ? 作:あかひ
失踪してしまったと思われた方もいるでしょうが、ここに誓います。失踪だけはしません、どれだけ時間がかかろうとも。
作者は学生という身分のガキんちょなので勉強が難しくなってきまして...。
時間を見つけてやっとこさ完成されられました。
それではお待ちかねの(誰も待っていない)第6話です。
お楽しみください。
6.確固たる目的
謎の幼女――白夜叉というらしい――に連れられ、サウザンドアイズの暖簾をくぐり彼女の私室へと向かう。
「もう一度自己紹介をしておこうかの。私は四桁の門、三三四五外門に本拠を構えている"サウザンドアイズ"幹部の白夜叉だ。この黒ウサギとは少々縁があってな。コミュニティが崩壊してからもちょくちょく手を貸してやっている器の大きな美少女と認識しておいてくれ」
「はいはい、お世話になっております本当に」
投げやりな言葉で受け流す黒ウサギ。その隣で耀が小首を傾げて問う。
「その外門、って何?」
「箱庭の階層を示す外壁にある門ですよ。数字が若いほど都市の中心部に近く、同時に強大な力を持つ者達が住んでいるのです」
黒ウサギが描く上空から見た箱庭の図は、外門によって幾重もの階層に分かれている。その図を見た四人は口を揃えて
「・・・超巨大タマネギ?」
「いえ、超巨大バームクーヘンではないかしら?」
「そうだな。僕もバームクーヘンだと思う」
「ふふ、うまいこと例える。その例えなら今いる七桁の外門はバームクーヘンの一番薄い皮の部分に当たるな。更に説明するなら、東西南北の四つの区切りの東側にあたり、外門のすぐ外は"世界の果て"と向かい合う場所になる。あそこにはコミュニティに所属していないものの、強力なギフトを持ったもの達が棲んでおるぞーーーその水樹の持ち主などな」
白夜叉は薄く笑って黒ウサギの持つ水樹の苗に視線を向ける。
「して、一体誰が、どのようなゲームで勝ったのだ? 知恵比べか? 勇気を試したのか?」
「いえいえ。それは十六夜さんがここに来る前に、蛇神様を素手で叩きのめしてきたのですよ」
「なんと!? クリアではなく直接的に倒したとな!? ではその童は神格持ちの神童か?」
「いえ、黒ウサギはそう思えません。神格なら一目見れば分かるはずですし」
「む、それもそうか。しかし神格を倒すには同じ神格を持つか、互いの種族によほど崩れたパワーバランスがある時だけのはず。種族の力でいうなら蛇と人ではドングリの背比べだぞ」
難しい顔で悩む白夜叉に黒ウサギはふと浮かんだ疑問をぶつける。
「白夜叉様はあの蛇神様とお知り合いだったのですか?」
「知り合いも何も、あれに神格を与えたのはこの私だぞ」
「へえ? じゃあお前はあのヘビより強いのか?」
「ふふん、当然だ。私は東側の四桁以下のコミュニティ最強の“
「そう・・・ふふ。ではつまりあなたに勝てば私達のコミュニティは東側最強という事よね」
「無論、そうじゃが。おんしら、私にギフトゲームで挑むと?」
「え? ちょ、ちょっと御四人様!?」
「よいよ黒ウサギ。ふふ、そうか。――――――しかし、ゲームの前に一つ確認しておくことがある」
「おんしらが望むのは『挑戦』か――――――もしくは『決闘』か?」
刹那、四人の視界に爆発的な変化が起きた。
脳裏をよぎるのは知らぬ景色。
あまりの情報量に微かな頭痛がする。
一瞬景色がフラッシュし気がつくとそこは、太陽が水平に廻る白銀の世界だった。
「今一度名乗り直し、問おうかの。 私は“白き夜の魔王”――――――太陽と白夜の星霊・白夜叉。おんしらが望むのは、試練への『挑戦』か? それとも対等な『決闘』か?」
魔王・白夜叉。少女の笑みとは思えぬ凄味に、息を呑む四人。
白夜叉曰く、この世界も彼女のゲーム版の一つという。その事実に十六夜達は再度息を呑む。
「参った。やられたよ。降参だ白夜叉」
しばしの静寂の後―――諦めたような笑みを浮かべ十六夜が挙手をした。
「ふむ? それは決闘ではなく、試練を受けるということかの?」
「ああ、これだけのゲーム盤を用意できるんだからな。あんたには資格がある。―――いいぜ。今回は黙って
十六夜は苦笑と共に吐き捨てるように言う。
「く、くく・・・して、ほかの童達も同じか?」
「・・・・・・ええ。私も、試されてあげてもいいわ」
「右に同じ」
「ああ。別に、戦う意味も無いしな」
一連の流れをヒヤヒヤしながら見ていた黒ウサギは、ホッと胸をなでおろす。
「も、もう! お互いにもう少し相手を選んでください! “階層支配者”
に喧嘩を売る新人と、新人に売られた喧嘩を買う“階層支配者”なんて、冗談にしても寒すぎます! それに白夜叉様が魔王だったのは、もう何千年も前の話じゃないですか!!」
「何? じゃあ元・魔王様ってことか?」
「はてさて、どうだったかな?」
ケラケラと悪戯っぽく笑う白夜叉。ガクリと肩を落とす黒ウサギと三人。しかしジョニィは一人あまり興味のなさそうな顔で周囲の白銀の世界を見回している。
親友から回転の技術を教わってから、新たな土地に来たらまず、黄金長方形を探すのが癖になっているようだった。そして彼はふと思い出したように言った。
「なあ黒ウサギ。ここに来た目的、忘れているわけじゃあないよな?」
正直な話、彼は早く『ギフト鑑定』なるものをしてほしかった。
この世界に来て歩けなくなった理由は分からないが、何かとても大きな違和感をずっと感じていた。その違和感をなくし、脚を治し、元の世界に戻るには少しでも多くの情報が必要だ。
「あ、そうでした」
「なんだ? 何か目的があってここにきたのか?」
「ああ、ギフト鑑定をしてくれ、白夜叉」
「うっ、金髪の小僧、今ギフト鑑定といったか? よりにもよってそれか。専門外どころか無関係もいいところなのだが」
困ったように頭を掻く白夜叉は、突如妙案が浮かんだとばかりにニヤリと笑った。
「よかろう。おんしらのギフト、鑑定はできんがそれなりのことはできる」
「本当ですか⁉」
「ああ、しかし一つ条件がある。先ほどおんしらを試すといったからの、私がおんしらのギフトを鑑定をするに値すると思えたならばやってやろう」
「別に俺らは鑑定なんか―――」
「―――そんなことでいいのか? 何をすればいい?」
十六夜の言葉を遮りジョニィが質問をする。
「ちょっとジョニィ君、一人で話を進めないでくれないかしら? 私たちは別に鑑定してほしいとは思ってないわよ?」
はっきりと拒絶するような声音の飛鳥と、それに同意するようにうなずく二人。
「関係ないね。あんたたちが鑑定しなくてもいいなら僕一人でも試練を受けるさ」
決めたことは覆さんと言うかのように意思と決意のこもった言葉に、さすがの飛鳥もたじろぐ。
「僕には目的があるんだ! この再び動かなくなってしまった脚を動かすという! 元の世界に戻って親友の遺体を彼の故郷へと送るという目的がッ! そのためだったらなんだってするさッ! どんなことでもッ!!」
「・・・・・・わかったよ。まったく、今日は妥協してばっかだ。いいぜジョニィ、俺も試練を受けてやるよ。元・魔王様がどんな試練を出すのか気になるしな」
十六夜達はジョニィの勢いに押されつつも試練を受けることになった。
IF〜リンゴォ〜
白「おんしらが望むのは(中略)それとも対等な『決闘』か?」
リ「公正なる『果し合い』は俺を人間的に成長させてくれる。改めて・・・・・・よろしくお願い申し上げます」
黒「えぇぇ」
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どうもあかひです。
前書きでも伝えましたが、遅くなってしまい申し訳ありませんでした。
謝っておいて早速ですが、次回も恐らく同じくらいかそれ以上間が空いてしまうと思います。あらかじめ謝罪をしておきます。すみません。
前書きの通り、作者学生という身分でして、一個人にはどうする事も出来ない多忙な毎日です。
難しくなっていく勉強、増えていく課題、遅くまでの部活。そして多様化する趣味。
言い訳とはわかっていますが、どうか理解の方を、そして次の話が投稿されるまで長い期間の我慢をお願いします。
重ね重ね謝罪申し上げます。
今後もこの駄作をお願いします。
感想、誤字脱字報告、お願いします。