気づけば身体は…ラストエンブリオ 絶対悪のアジ=ダカーハだった。

 そして我は今日も千の魔術を駆使して魔道の世界を生きる。

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絶対悪の名の下に

 先程死んでしまった俺は目が覚めると別の世界に居たが特に変わった事は……大きく異なっていた。

 

 それは、夜天に輝く凶星のような紅い瞳を持った、白い蛇の様な三つ首。

 両手にはば四本の指が生えた、蜥蜴的な手。

 “悪Aksara”が記された深紅の御旗。

 

 “拝火教ゾロアスター”神群が一柱、“人類最終試練ラスト・エンブリオ”

 

『アジ=ダカーハ…だと!?』

 

 

 

 最古の魔王名は…“絶対悪アジ=ダカーハ”

俺が好きなキャラの身体が自分と成っていた事を理解して黒い太陽を見上げる…!?

 

「ほう、黒い太陽とはな、太陽は黒く無かったはずだがな」

 

 次の瞬間には世界が豹変した。

 

「実力者の行為との推測は殆ど断言しても良かろう」

 

 アジ=ダカーハの能力を使うまでも無く推測を正解と断言する。

 

「まずは状況確認からだな」

 

 鋭い目をして辺りを見渡す。

だが見えるのは崩壊する世界で有って犯人は見当たらない。

 

「仕方無い…我が持つ“千の魔術”で情報を集めるとするか」

 

 そして彼はアジ=ダカーハが持つとされる能力の一つ“千の魔術”を発動させて情報を集める。

 

 引っ掛かるキーワードを元にこの世界についてを知る。

 

「キーワード…魔道、崩壊現象、魔王候補」

 

 最初は余り使いこなせずキーワードのみだった。

 

 そして次の魔術を発動させて魔力が集まる場所を探すが一カ所だけ高い魔力を持った者が集まっていた。

 

 この世界が何か分からない以上は破壊する事さえ止むを得ないので、もう一度魔術を展開させワープする。

 

「我は飛ぶ方が断然速いな」

 

 箱庭のアジ=ダカーハが魔術を余り行使しなかった理由が良く分かる。

 

 魔術使って移動するよりも飛んだ方が速いは、軌道時間掛かるは、刺した方が効率が良いからだな。

 

 

「選択しなさい春日アラタ」

 

 アラタと呼ばれた少年は、けしからんおっぱいを持つ女に銃を向けられていた。

 

「一つは今すぐこの作られた世界を魔道書に解除させること。そうすれば、貴方はこのまま平和に生きられることを約束しましょう。但し魔道書はこちらで処分し春日聖らの記憶は全て消去します。そしてもう一つ、魔道書を渡さないのであれば、ここで死んでもらいます」

 

「この世界を作ると願ったのは……誰でもない、貴方なのだから」

 

 アラタは否定する。

 

「生きていたきゃ、みんな忘れろってことかよ。聖も……!!」

 

 その時にアラタは聖を思い出す。

 

「おい!聖はどうなったんだ!?あいつは一体……!?」

 

「生きてるぜ。私の姿はあの娘の影の投影だからな。時空の狭間、この世界のどこか、兎に角生きてるのは間違いない」

 

 迷いは無くなり決意も決まり決断した。

 

「決めたよ。魔道書は渡さない。でもって俺も死にやしない!」

 

「第三の……」

 

 

 

「我は飛ぶ方が断然速いな」

 

 

 

 その者は何も無い場所から突如現れてアラタの決断に知らずに割り込んだ。

 

「お、お前な!俺の台詞に割り込むなって!!狙ってたのか!?」

 

「ほう。我に喧嘩を売るか…良かろう人間よ!!この拝火教悪神 アジ=ダカーハが相手に成ってくれる!!」

 

 高圧的な自己紹介に加えて宣言を果たす。

 

「どうして貴方は“崩壊現象”の影響を受けてないのですか!?」

 

「な!?まさかアジ=ダカーハとはな…こりゃ、人類も此処で終了か?」

 

 けしからんおっぱいを持った彼女も思い出したように身構える。

 

「……止めて置こうか。貴様等では我の相手に成らん。今を幸福と思えば良かろう人間共よ!!」

 

「「………」」

 

 静まり返る二人に我は声を掛ける。

 

「それより貴様等は快楽を味わえそうな話をしていたな…詳しく話して貰おうか」

 

「分かりましたが、貴方は何故“崩壊現象”の影響を受けてないんですかの回答を…」

 

「それに関しては我が質問したい所なのだが…その“崩壊現象”とは何かを説明して貰おう」

 

 質問を質問で返すしか方法が無い我。

 けしからんおっぱいは嫌な汗を掻きながらも説明した。

 

 数日前、原因不明の大規模な重力振動、“崩壊現象”と呼ばれるものがこの地域一帯に起こった。そしてその“崩壊現象”と共に町の人々は“黒い太陽”に飲み込まれていったらしい。

 

 アラタって奴の隣にいる魔道書が元の世界を戻せと願い実行されてアラタがあの世界をを作ったらしい。

 

「ほう。要は、崩壊前の世界は人の子が作った世界で、今この世界が本来で有ると…」

 

「は、はい。そして普通ならば“崩壊現象”に巻き込まれればあの黒い太陽に巻き込まれる筈です」

 

「だが我は巻き込まれ無い…我の力が崩壊現象より脅威で有ったが上で有ろう」

 

 自然と魔術を使っているのかも知れないが分からず取り敢えずはぐらかす。

 

「今小僧は記憶を無くし魔道書を渡さすか代わりに死ぬかの二択を迫られている訳か…つまらん、小僧よお前は違うだろう」

 

 アラタの答えは既に決まっている。

そして我は逸れを読んだに過ぎないと。

 

「……俺は魔道士になるという第三の選択肢を選ぶ!」

 

「なっ!?魔道士になるですって!?本気ですか貴方は!」

 

「少しは……否、まだ淡すぎるか」

 

 少しこの子供に希望を抱く我。

世界は違うくとも、人類は人類である!!

 

「とにかく、俺は本気だ。だって魔道士は魔道書を持ってるんだろ?なら俺にだって可能性があるってことじゃねぇか」

 

「そんな事は聞いたことはありません!た、確かにこんな世界を作り出してしまうくらいですから……」

 

「なら、俺はなる!例えどんなに可能性が低くても!」

 

 彼女は少し悩んでいたが、直ぐに回答は出た。

 

「……分かりました。では、貴方を我がビブリア学園に来てもらいます。学園長も許してくれるでしょう」

 

「決まりだな。そういや、お前はどうするんだよ」

 

 アラタは我の方にどうするかを尋ねる。

我の答えは既に決まっておる。

 

「我もそのガッコウとやらに行かせて貰おうとしようか」

 

「仕方ありません。貴方には聞きたい事がいろいろありますからね。それに“崩壊現象”の影響を受けていない点も気になるので私たちと一緒に来てもらう事になるでしょう」

 

「………」

 

 

 そしてそれから一時間ぐらい経って、我と小僧は一つの学校の前まで来ていた。

 

「ここか」

 

「ほう。これをガッコウと言うのか」

 

 小僧は緊張して居るに、我はガッコウとやらが初である上に良く見た。

 

 王立ビブリア学園。魔道士を育てるために作られた学園であり、超秘密機関である。各国政府からの支援を受けて未解決事件や魔道的と思われる不可思議の事件を調査などをしているようだ。

 

 扉の前までたどり着くと、先程の女が中から出てきた。

 

「随分な僻地にあるんだな。魔道の学園ってのは」

 

「全く。こんな事がまかり通るなんて前代未聞です」

 

「宜しく頼もうか…小娘」

 

「宜しく頼んだぜ、浅見リリス教諭」

 

「しかし、驚いたよ。お前先生だったんだな。幾つなんだ?」

 

「貴方と同い年です。それにお前ではなくリリスです。本当に失礼な方ですね」

 

「それもそっか。すまんな」

 

 そして、我たちの教室に着いだか…

 

「あなたは学園長室へ直ぐに向かってください」

 

 追い出されてしまった。

まあ、この姿だから仕方ないか。

 

 学園長室は後で行く事にして、“千の魔術”を起動して我は我の姿を人型へと変えた。

 

 我が中に入れば自己紹介という事になった。

 

「というわけで、転校生の春日アラタさんです」

 

「春日アラタです」

 

「邪魔する…絶悪だ。宜しくは頼まん」

 

 アラタは丁寧口調で、我は特に仲良くする義理も無いと判断しただけだ。

 

「え!?学園長室に行った……」

 

「はいはーい!質問ですー」

 

 前から二番目に座っている金髪ツインテールの女の子が質問の為手を挙げた。

 

「え、えっと…セリナさん。どうぞ」

 

「好みの女性はどんなのですか?」

 

「胸のデカイ人だな」

 

「うわっ直球だ」

 

「で、絶悪さんはどうですか?」

 

「女は好まん。」

 

「うぅ…直球ですね」

 

「まぁ、無くても愛せると思うが」

 

「しかも微妙なフォローきた!」

 

「雌に興味は無い」

 

「「「絶悪さんマジかっけー」」」

 

 思わず男子軍は声を上げてしまった。

 

「ぶっちゃけ女の敵ですね。了解しました」

 

 セリナと呼ばれた少女はメモを取りながら着席する。リリスはコホンと技と咳払いし、授業へと切り替えようとしたが、

 

「気が済みましたか?では……」

 

「じゃあ最後に。魔王クラスにしか出来ない、世界構築をしたって本当ですか?」

 

 一番聞きたいであろう質問を投げかけてきた。

 

 リリスは正直に話していいものなのか戸惑っていると…

 

「あれくらい誰でも出来るんじゃないか?」

 

「ちょっ!アラタ!」

 

「おおぉぉ!!」

 

「魔王候補キター!!」

 

「“崩壊現象”を受けない貴方も…」

 

「肯定であろう」

 

「おおぉぉ!」

 

 そして、アラタとアジ=ダカーハ改めて絶悪の驚愕発言は学園全体に瞬く間に広まった。

 

 

「いきなり初日から魔王呼ばわりとは凄いな」

 

「笑い事じゃありません学園長!今日は全く授業にならなかったんですから」

 

「いやいや面白い。学園を代表して歓迎するよ。春日アラタに絶悪。この学園については聞いたかい?」

 

「此処は魔道士、通称メイガスと呼ばれる者を育成する場所で有り調査・解決を担当すると言った所だろう」

 

「良く覚えて居るね」

 

「そいつになれば消えちまった聖も取り戻せるんだよな?」

 

 アラタは真剣な表情で訊ねる。

 

「さぁ、それはどうだろうねー。魔道は全ての可能性を否定しない。つまり、出来るか出来ないかは君次第ってわけさ」

 

「近道ってないのか?」

 

「そんなものはありません。己の努力と丹念を道を切り開……」

 

「でも、全ての可能性があるって言ってたぜ?」

 

「それは……」

 

アラタに論破されてしまい、黙ってしまうリリス。

 

「確かにその通りだね。アラタ君の言う通り、魔道には全ての可能性がある」

 

「さて、話を戻そうか。先程言った通り、魔道には全ての可能性がある。それでも、簡単な方法は早々見つかるものじゃない。でも、アラタ君が手っ取り早くなれる方法が一つだけある」

 

「何だよ……」

 

「トリニティセブン。この学園にいるボスキャラみたいな子達でね。各分野の頂点を極める七人の魔道士の女の子達さ」

 

 学園長の言葉を聞いて絶悪の興味はトリニティセブンに向いた。

 

「トリニティセブン…七つの大罪か。逸れを極めしお前は…大魔公」

 

「君は少し知りすぎないかな?因みにリリス先生もその一人だよ」

 

「そうなのか?確かにスタイルもいいしな」

 

「スタイルは関係ないでしょ!」

 

 胸を隠して否定するリリス。

 

「そんな訳で、トリニティセブンの子らと知り合ったり手篭めにしたりすれば……魔道士の何たるかが手っ取り早く分かるかもね」

 

「なるほどな」

 

 アラタはニヤリと笑って首を縦に振る。

 

「納得しないで下さい!もう……。ほら、行きますよ」

 

「あぁ。って何処に?」

 

「貴方の部屋にです。絶悪と一緒なので着いて来てくださいね」

 

 リリスはそう言ってアラタと絶悪が共に出て行こうとした時…

 

「リリスちゃんは後でまた来て貰えるかな?」

 

「わ、分かりました」

 

 そう言って見送る学園長は一人呟く。

 

「下手にすれば世界が終わるだろうか…そうだろ、アンラ・マンユ」

 

 これは魔道書を持ちて魔術を使いし者と転生と共に千の魔術を扱いし絶対悪アジ=ダカーハが贈る物語───

 


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