艦載機妖精さんなんだが仕事場がブラックな件について   作:たろまる

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初めて小説を書きます。文法もめちゃくちゃで史実の知識もにわかですが、温かく見守ってください。




光の中に包まれて

 

 

 「これは……どうしたものか」

 ある日の夜、部屋の中で一人の男が1台のパソコンの前で悩んでいた。

 別段、彼がパソコンを使うような仕事に就いているわけではなく、秒単位で変わっていく株価に目を凝らしているわけでもない。

 男が見ているパソコンの画面には、あるブラウザゲームの画面が開かれていた。

 

 

 ―――――――――艦隊これくしょん

 

 

 通称艦これと呼ばれるこのゲームは、大戦時に旧大日本帝国軍が実際に運用していた軍艦が擬人化されて登場し、彼女たちを編成して自分だけの無敵連合艦隊を組むことを目的としたゲームである。

 ここではユーザーを提督と呼び、彼らが指揮を執ることで、深海棲艦と呼ばれる正体や目的が一切不明の異形の敵と戦って深海棲艦に奪われている海域を取り戻していくのである。

 このゲームはサービスを開始してから爆発的な人気を博し、数年たった現在においても新規ユーザーが増え続けており、彼もその中で登録してプレイし始めて1年程度の提督であった。

 男がこのゲームを始めたきっかけは、適当に目に入ったからというだけであった。

 しかし、ゲームを進めていくにつれて彼女たちの歴史を調べて知っていく中で、少しずつ引き込まれていき、今では毎日のようにプレイしているゲームだった。

 だが今男は重大な事実に気づいてしまったのだ。

 

 「……資材が無さ過ぎて開発がほとんどできねぇ」

 

 このゲームで遊ぶのにまず必要なのは、資材と呼ばれる4つのアイテムである。

 鋼材、燃料、弾薬、ボーキサイト、戦闘するのにも新しい艦や装備を作るにしても必要なこの4つは艦隊の生命線ともいえるものであり、半年もプレイしている提督は資材を貯め込んで管理して当然である。が……

 

 「まさか今回のイベント攻略にここまで資材を喰うとは思わなかった……やっぱり資材は貯めとかないとだめだなぁ」

 

 プレイ中は常に全力で出撃して戦闘しているこの男は、資材を貯めることをしないまま、多くの資材が必要になるイベント海域攻略を行い、それが完了するころにはほとんどの資材を使い果たしてしまったのだった。

 資材自体は一定までは自然回復するとはいえ、使い過ぎである。

 

 「でもまだ艦載機そろってないし、もういっそのこと全部使っちゃおう!」

 

 そしてこの考え方である。

 男は懲りないでいそいそと装備の開発を行おうとしていた。

 

 「よし、じゃあ旗艦は……龍驤にして艦載機のレシピ通り資材投入して、いくぞ……お願いします妖精さん!」

 

 彼が今ありったけの祈りをささげたのは名前の通り妖精さんである。

 艦これに登場する不思議な生命体であり、新造艦の建造から負傷した艦娘の修理、果てには艦隊の行動方向を決めたり艦載機に乗って戦闘まで行う、鎮守府になくてはならない存在である。

 鎮守府で行う大体の行動が、妖精さんなしでは行えないほどである。

 男はそんないつでも健気に尽くしてくれている妖精さん達をある種尊敬していた。

 そんな提督達にとってもう神にも等しい彼らに対して祈りをささげるのは、一提督として当たり前なのである。

 ……と男は常日頃思っている。

 しかし祈ったところでなにが変わるわけでもなく。

 

 「ペ、ペンギン……だと……バカなっ!?」

 

 見事に装備開発でのハズレであるペンギンと綿のよくわからない生物を引き当てたのだった。

 

 「ま、まあ装備開発なんて失敗するのが普通だし?まだまだこれからだし?

  ……よし、次行こうそうしよう」

 

 まだ一度失敗しただけと次の開発をすると―――ハズレを引いた。

 

 「……ぐ、偶然偶然!ネクストチャレンジ!」

 

 そしてまたお約束のようにハズレを引く

 

 「……よしっ、勝負はまだこれからだぜ!」

 

 このくらいで潔く止めておけばよかったのだが、しかし男は自身の楽観的な考えからそれから延々と開発をし続けたのだった。

 ……それから十数分後

 

 「」

 

 見事な爆死を果たした男は、言葉もでないままに打ちのめされていた。

 

 「なんでや……なんで九九式艦爆の一つも出えへんのや……神よ、私が何かしたのでしょうか……」

 

 開発したのがいけなかったのではないしょうか(神感)

 それはともかくとしてついに男の目に映る資材は、あと一度しか開発できないほどに減っていた。

 

 「は、禿げるうぅぅぅぅ、禿げてまううぅぅぅ」

 

 流石にここまでハズレを引き続けるのは男の今までのプレイではなかったのだろう、かなり動揺している。

 

 「魔法のカード(課金)は今色々とお金が入用だから使えないし、これがラストか……」

 

 顔を伏せながらそうつぶやいた男は、自分一人しかいない中で無駄にキメ顔であった。

 そしてその次の瞬間には顔面を崩壊させて叫びながら開発を始めた。

 

 「お願いします艦載機作ってくださいいいいぃぃぃぃ!なんでもしますからあああぁぁぁぁああ!」

 

 ……男の魂のこもった叫びであった。

 男は無様に喚きながらマウスのを左クリックする。

 しかし

 

 「……んん?なんで反応しないんだ?」

 

 男は間違いなく開発が開始されるコマンドの上でカーソルをクリックしたはずであったが、画面は反応しなかった。

 

 「まさか猫った?……うそやろ?」

 

 通信エラーが発生したのではないかと訝しげに見ながら男は左クリックを連打する。

 その後にそのまま待っていてもフリーズしたままだと何もできない為、F5キーを押して画面の更新をしようとした。

 そしてふと画面を見た次の瞬間、男に待ち伏せていたのは驚愕だった。

 

 「えっなんで妖精さん動いてるん?」

 

 画面の中で開発の文字の隣で黄色いヘルメットをかぶり、ハンマーを持って構えていたはずの妖精さんが、急にこちらを向いたのだ。

 普段動かないはずのキャラが動いたのだから驚きもするだろう。

 初めは新しくできた機能なのだろうと高をくくっていた。

 しかしその後に開発の妖精さんからフキダシが出てくると、そこにある文が映ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『ん?いまなんでもっていったよね?』

 

 男はパソコンからあふれる眩い光に包まれて意識を失った。

 

 

 

___________________________________________

 

 

 

 

 

 

 「はじめましてやなっうちは軽空母龍驤や、これからよろしゅうな!」

 

 次に男が目を覚まして見たものは、ミニチュアの戦闘機と、知っているが存在しないはずの少女と、ひどく低い目線からの世界だった。

 

 




いや~導入部分ってこんなに書くの難しいんですね。
他の作者さんを尊敬しますよ。
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