緋弾のアリア――碧き守護者――   作:メルチェ

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お久しぶりです!


テストと書いて地獄と読む日々が終わりました!
メンタルが粉々に粉砕されて灰になりかけているのでここら辺で更新して回復したいと思います。


では本編へっ。


9、身体測定

 

 

――sideあかり――

 

 

 

「―――そーなんだ! 志乃ちゃんも戦姉妹(アミカ)契約できたんだね!」

「はい!」

 

 

 

体操着に着替えながら志乃ちゃんの報告に返答を返す。返すけれども。

 

 

 

 

志乃ちゃんもライカも大きくていいなぁ……。それに比べて私は……。

やっぱりそこが気になっちゃうんだ。志乃ちゃんは真っ赤で色っぽいランジェリーだし、ライカは黒の大胆な下着。私も2人みたいな下着が似合う様になりたいよ。

 

 

 

 

「……今日は先輩の引率で身体検査とか、イヤな予感しかしないぜ」

 

 

 

ライカが愚痴をこぼしながら見た、更衣室の入り口付近には―――

制服姿でクリップボードを持ち、私たちの着替えを待っているアリア先輩がいた。アリア先輩今日もカワイイ……!

 

 

 

「ほら早く着替える! 武偵憲章5条、行動に疾くあれ!」

 

 

 

怒ってるアリア先輩もキュート、ってそうじゃなかった! ポスターにして貼りたいぐらい可愛らしいけど今は着替えて行かなくちゃ!

そうして体操着姿になった私たちはアリア先輩について行って専門校区の歩道を歩く。一番最初は救護科(アンピュラス)

 

 

 

「よし、身長測るぞー」

「「「え、桜田先輩!?」」」

 

 

 

救護科(アンピュラス)の保健室には医療器具の他にライフル棚が仮設されており、いろんなライフル銃がズラリと並んでいる。ここで身長測定をするのだがなぜか桜田先輩が身長計の横に立っていたのだ。……なぜか白衣を着て。

 

 

 

「陸も一緒に回るわ。さすがに更衣室の前には行かせられないからここで待っててもらったの」

「「「……はぁ」」」

「1年生トリオ。俺の事は陸でいいから」

「じゃあ、陸先輩。あたしから1つ質問いいですか」

「どうぞ」

「なんで白衣着てるんですか?」

 

 

 

 

アリア先輩があまりにも普通に反応するから疑問に思ってるの私だけかと思ってたけど……ライカもだったんだね! 隣で志乃ちゃんも首を振ってるし。

 

 

 

「あ、これ? 似合わないか?」

「「いえ、格好いいです!」」

「ありがとう」

 

 

ライカと声をそろえて否定する。すっごくかっこよくて、すっごく似合ってるんだけど問題はそこじゃなくて!

 

 

 

「……それでなぜ着ていらっしゃるんですか?」

「それは、ってなにしてんの、アリア?」

「避けてるんじゃないわよ、このスケコマシ!」

「それで止まってるわけないでしょ」

 

 

 

 

さすが志乃ちゃん! 頼れるお姉ちゃん! 聞きたかったことをズバッと聞いてくれたよ!

陸先輩っていつの間にか人のペースを持って行っちゃうから、いつの間にか話題が変わるんだよね……。なんか志乃ちゃんが少し怖い感じがしたけど、きっと気のせいだよね? 

 

 

 

と言うかアリア先輩が陸先輩に遊ばれてる……!

殴りかかってきたアリア先輩を陸先輩が軽く受け流し、おでこを押さえている。アリア先輩、腕が届いてなくてブンブンと空を切っている。

 

 

 

 

 

「この白衣、高天原先生に渡されたんだよ。東京武偵高校(ココ)の男子生徒が引率する場合には着るのが決まりだからって」

「「「は?」」」

「ノルウェーとかもそうだったけど、ココって以外と珍しい事やってるよな」

「そうなんだ!」

「いや、違うからな、あかり」

 

 

 

え、違うの!?

 

 

 

「……気にしなくていいわ。陸はかなり天然入ってるから」

「「ああ、なるほど」」

「なぁ、間宮ちゃん。何で火野さんと佐々木さんが頷いてるのか分かる?」

「何となく……?」

 

 

 

陸先輩に尋ねられて曖昧に答える。そうか、陸先輩って天然なんだ……。確かに男子生徒は白衣なんて聞いたことないもんね。でも陸先輩の話を聞いてるとノルウェーではあったってこと……? あれ、ノルウェーってどこだっけ?

 

 

 

「ノルウェーはヨーロッパの北の方にある国でね。オーロラも見れるんだよ?」

「うへっ!? あの、陸せんぱ、ちかっ……!」

 

 

 

目の前で私をのぞき込んでいる陸先輩のドアップ。肌白い。瞳の色が少し紫入ってる……。あまりの近さにテンパって全く関係ないことを考え始めてしまった。

って、あれ!? いつの間にか声に出てた!!

 

 

 

「陸! アンタはそのアメリカ仕込みのパーソナルスペースの狭さを直しなさい!」

「何で?」

「日本の女の子には狭すぎるのよッ」

「アリアにもこんなモノだろ?」

「そういうことじゃなーい!!」

 

 

 

うがー、とアリア先輩が真っ赤になりながら怒っている。陸先輩、ホントに天然なんだぁ。外国での暮らしが長いとみんなそうなのかな?

 

 

「遊ぶのはココまでにして」

「なんですって!?」

「そろそろホントに身長測らないと時間なくなるな」

「……はあ。そうね」

「火野さんはFAL、佐々木さんはM4、間宮ちゃんはG11」

「そんなところでしょうね。じゃあ1人ずつこっち来て」

 

 

 

陸先輩がアリア先輩の横にポイポイとライフルをおいていく。

それにアリア先輩も賛同していて。2人ともすごい人だから考えも同じようなことなんだろうなぁ。そうやって以心伝心? みたいなのすごくうらやましい。私なんかアリア先輩と全然釣り合ってなくて、今は銃も持ってないし……あ! そう言えば。陸先輩からまだマイクロUZI取り返せてない! アリア先輩の秘密、聞けてない!

そのとき陸先輩の白衣のポケットからグリップが覗いていた。あの色と形はマイクロUZIだ! あれだけ出てたら行ける! 

 

背後からちょっとずつ近寄って後ろから一気に――!

 

 

 

「はい、残念。間宮あかり139㎝。やっぱりG11だな。この銃やめておいた方がいいんじゃない?」

「あれっ?」

 

 

 

いつの間にか身長計に乗せられて身長を測られている。

あれ……? 私陸先輩に飛びかかったんじゃなかったっけ? い、一体何が……。

 

 

「火野ライカ、165㎝っと。陸、何でアンタがあかりの銃をもってんのよ?」

「それにはちょっとした訳がありまして」

「ふぅん? ずいぶん仲がいいじゃない。陸の好みは年下なのね」

「なに、すねてんの?」

「拗ねてないッ」

「心配しなくても一番仲のいい女子はアリアだよ?」

「―――だから! それが狭いっていってんのよッ」

「お?」

 

 

頭をなでられて真っ赤になったアリア先輩が陸先輩に背負い投げをかます。お手本みたいに綺麗なフォームのそれを陸先輩は少し腕をひねってから空中で2回転して着地した。

 

 

「「「すごい……」」」

 

 

 

私たち1年生は驚きの声を漏らしてしまう。陸先輩の事すごい人だと思ってたけど全然分かってなかったみたい。アリア先輩の技をあっさり受け流しちゃうし。あの完璧なアリア先輩も陸先輩の前だと雰囲気が全然違う。まるで好きな人と一緒にいるみたい――。

 

 

 

「~~~~っ!! 次行くわよッッ」

「「「は、はいっ!!」」」

 

 

 

怖いよぉおお!!

 

 

 

 

 

次に行うのは狙撃科(スナイプ)の狙撃レーンで行われる視力検査。狙撃銃のスコープを使ってやるんだ。

 

 

「構えて」

 

 

陸先輩のかけ声で立位射撃(スタンディング)でL96を一斉に構える。使うのはスコープだから銃は何でもいいんだけど、これが一番多く用意されてるんだ

アリア先輩は陸先輩の横で記録係をするみたい。私が言えたことじゃないけど、陸先輩身長高いからアリア先輩が余計小さく見える。

 

 

 

「これは?」

「右」

 

 

 

武偵高の視力検査では一番最初に分かった人が解答する仕組みになっている。右かな? と思ったときにはライカに先を越されてた。

 

 

 

「次は」

「下」

「正解」

 

 

答える前にどんどんライカに越されていく。ひぇぇ……!もう全部丸に見えるよぉ。

 

 

 

「じゃあ、これは?」

「右斜め上」

「オッケー。佐々木さん、そっちにランドル環はないよ? それとも誰かいた?」

「い、いえ」

「そう? じゃあアリア」

「何よ」

「間宮ちゃんと佐々木さんの方の視力検査やってくれる? 俺は火野さんを個別でやるから」

「わかったわ」

 

 

 

アリア先輩に見てもらえる! と嬉しい反面、ライカが陸先輩と一対一になるのはすごくもやもやして羨ましい限りだった。

 

 

 

 

 

通信会社の様な趣がある通信科(コネクト)棟では聴力検査が実施される。部屋の中にはスイッチだらけの通信機がいくつも置いてある。そこでヘッドホンを装着して雑音の中から小さく聞こえる足音を判別する、と言うのが検査の内容だ。正直、ザザッザザッ、という耳障りな雑音しか聞き取れない。なので私は少し耳からずらしてショートのツインテールで隠しつつ聞いている振りをしているのであった。

志乃ちゃんは真面目だからちゃんと聞いてるっぽいけど……答えられてないって事は聞き取れないんだと思う。

 

 

―――そんな中、

 

 

「足音。5人?」

 

 

方眉を寄せつつ、またしてもライカが答えた。

それにアリア先輩が「聴音弁別OK」と頷いている。正解らしい。

 

 

 

「待って、アリア。それ何人かたりないからAじゃなくてB」

 

 

そこでなぜか私たちと一緒にヘッドホンを装着して聴力検査をしていた陸先輩が待ったをかけた。

 

 

「5人でパーフェクトのハズよ?」

「そうですよ、陸先輩。5人ッス」

「まあまあ、とりあえず聞いてみろって」

 

 

アリア先輩とライカは反論するけど、陸先輩に言われて2人ともヘッドホンをつけた。志乃ちゃんはあきらめたみたいで完全に外している。これ、うるさいもんね。

 

 

しばらくして、少し険しい顔をしたアリア先輩が「確かに5人以上いるわね。私には7人までしか聞き取れないけれど」と悔しそうに呟いた。

それに陸先輩も「だろ?」と返している。ライカもすごく悔しそう。一生懸命耳を澄まして聞いていたけれど結局最後まで分からなかったみたいだ。

 

 

 

「じゃあ、アリアはAだな。これ抜き打ちの2年の検査だから」

「えっ!?」

 

 

白衣のポケットから出した紙にサラサラ~と何かを書いている陸先輩。本当に先生みたい。

 

 

 

 

 

続いて訪れた諜報科(レザド)では三半規管のテストが行われた。これは宇宙飛行士の訓練に使うような回転椅子に乗せられる。これが結構しんどい。縦横斜めにグルグルと回されて――

 

 

「うぷ……」

 

 

 

数分後には自分でも分かるぐらいに真っ青になっていた。志乃ちゃんも横で伸びている。うっぷ……。

 

 

 

「あかり。もう、『まいった』か?』

 

 

 

1人だけ回転椅子に乗り続けているライカは笑みを浮かべながら、アリア先輩に抱きつく私をニヤニヤと見ている。

 

 

「後5分よ」

「頑張れ、火野さん」

「ラジャー♪」

 

 

 

ライカは余裕の表情で答える。

どうやら仲良し3人組の中でも……ライカは武偵として一歩ぬきんでている様子だ。

 

 

 

 

 

そんなこんなで、武偵高流の身体測定の終了後―――

 

 

「次で最後よ」

 

 

そう言うアリア先輩につれてこられた場所は……強襲科。

その、マンションのような形の別館(モック)だった。ここは普段突入訓練とかで使われる建物だ。

 

 

「最後のは何ッスかー?」

 

 

何でもこいという感じで余裕げにライカが訪ねている。

 

 

 

「ふふ。武偵高名物、運動神経測定(マッスル・リベンジャー)。行事みたいなものよ」

「これはどこの学校でも同じ事やってるな」

 

 

ニヤリと意味ありげに笑うアリア先輩と少し心配そうな顔をした陸先輩とともに……

5人で普通の女の子の部屋にしか見えない別館の一室に足を踏み入れていく。

 

 

 

「女の子の部屋みたいな……訓練室(モックアップ)ですね」

「そ。ココでの検査は――引率させられた2年のストレス解消も兼ねてるの」

「要は体のいい八つ当たり?」

「うるさい」

 

 

 

志乃ちゃんの言葉に頷いたアリア先輩が後ろ手にドアの鍵を閉める。

そして陸先輩が私たちを挟み込むようにアリア先輩の対面に立った。

 

 

 

「――室内を想定した近接戦(CQC)。陸、あたしがやってもいいわよね?」

「どうぞ? 俺はストレスたまってないから」

「そう。あんたたち、レポートもちゃんとつけるからね」

 

 

アリア先輩は実に楽しそうに2丁拳銃を太もものホルスターから抜く。

いきなり近接戦――それもアリア先輩と!? しかも反対側には陸先輩!?

と、予想外の内容を聞かされて驚きを隠せない。

 

 

 

「普通は1人ずつなんだけど。3対1でいいわよ」

「戦力差的にもそのぐらいが妥当だろうな」

 

 

不敵に漆黒のガバメントを構えながら笑うアリア先輩と、ズボンのポケットに手を突っ込んで完全に傍観者を決め込んでいる陸先輩。

一年と二年、Sランク武偵とAランク以下の武偵という圧倒的な差はあれど――この対応は、闘争心の高い武偵高生としては少し、カチンとくる。

もちろんこれはアリア先輩たちが1年たちが心おきなくかかってこれるよう、あえて挑発したのだろうが―――

 

 

 

「陸先輩。2人できてもらっても構わないんですよ? それでも数の方はあたしたちの方が有利ですし」

 

 

それにライカが挑発を仕返す。勝てるかどうかは別として気持ちは分かる。

 

 

「――火野さん。冷静に戦力を分析しようか。佐々木さん」

「っはい?」

「戦闘機相手に歩兵が勝てると思う?」

「……思いません」

「そういう事だよ」

「「「……」」」

 

 

それ以降陸先輩は壁に背を預け黙ってしまった。

こういう時の陸先輩はとても怖い。雰囲気が鋭くて、触ったら切れてしまいそう。

 

 

 

「アリア、20秒な」

「半分で充分よ、ナメてるの?」

「ははっ、ごめんって」

 

 

でも、次の瞬間にはすごく優しそうな顔で笑っているから余計に陸先輩の事が分からなくなる。

 

 

「……甘く見てくれるぜ」

 

 

ライカが体操服からナイフを取り出す。それに合わせて私と志乃ちゃんも武器を構えた。

 

 

「――いくぜ!」

 

 

アリア先輩を3人で囲む陣形からのライカの特攻で一気に攻める。

 

 

 

 

 

圧倒的有利な人数、陣形にもかかわらず私たちは無力化されてしまった。―――アリア先輩の宣言通りたったの10秒で。Sランク武偵として活躍しているアリア先輩の強さをア改めて感じた。これで陸先輩も加わっていたら――そんな事は考えたくもない。Sランク武偵の上級生には敵わない、と痛感し、呆然としていた私と志乃ちゃん。それとは逆に悔しそうにしていたライカには、

 

 

「アンタは、ちょっと素質あるわね」

「さっきのは的確な指示だったよ、火野さん」

 

 

と、Sランク武偵2人から羨ましい言葉をかけられていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






ひさしぶりの更新をしました、メルチェです!


今回もAAからでした!
時系列的にこっちの方が先なので……でも次は多分AAじゃないと思います。多分。……まあ次回のお楽しみと言うことで! 



また次話でお会いしましょう!




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