八幡の武偵生活   作:NowHunt

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八幡誕生日おめでとう!

短めですが、どうぞ。


第18話

ーキンジsideー

 

 

 

 

ゾクッ!!!

 

 

ものすごい寒気がした。 

 

その寒気の正体は・・・・・・・・・、

 

とてつもない殺気だ。

 

 

 

 

な、何だ。何なんだこの溢れんばかりの殺気は・・・・・・、

 

 

 

 

思わず俺は1歩下がる。不知火も同様に俺の所に下がってくる。

 

「と、遠山君、これは・・・・・・」

 

「あ、ああ・・・」

 

 

 

 

この殺気の発生源は・・・・・・比企谷だ。

 

 

 

比企谷八幡と言えば、いつも理性に従い動く印象がある。自分が出来ることをして、出来ないことは極力しないけど、でも、いざと言うときは捻くれながらも動く、そんな奴だ。

 

 

 

 

 

 

 

だけど、今の状態は危険だ。

何が比企谷をここまでさせたのかわからない。

 

しかし、これでは武偵法9条を破る行為、つまり人を殺しそうな勢いだ。それほどの殺気を放っている。ダメだ、マズイ。急いで止めないと。

 

 

「比企谷!!止まれ!!」

 

叫ぶが、俺の声は比企谷には届かない。だったら、比企谷を止めるために走ろうとするが・・・・・・、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

足が動かない、体が震えている。

 

 

 

 

なぜなら、こんな純度の高い殺気は初めて感じるからだ。

 

今まで生きてきた中で、こんなにも恐怖を覚えたことはなかった。

 

ダメだ、全然足が動かない。横を見ると不知火も動こうとしない。いや、やはり不知火も動けないのか。

 

人って恐怖でここまで動けなくなるのか・・・・・・。

 

俺が今ヒステリアモードならば、なんとかなったのかもしれない。でも、今はあの俺になれる要素がない。

 

くそっ、所詮俺が受けたSランクなんて紛い物だ。今の俺は無力だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

そうこうしている間に比企谷がゆっくりと、歩いている。殺気は解かずにゆっくりと。

 

人質全員は泣いている。

 

犯人達残り4人はビビって腰を抜かしている。特に銃を撃った奴は特に。

 

 

あいつが比企谷に何かしたのか?

 

もしかして撃たれそうになった人質の1人は比企谷と関係のある人なのか?それなら納得がいく。

 

そう言えば、あの子どことなく比企谷に似ているな。

 

 

そんな考えをしている内に、

 

 

「こ、この野郎!!」

 

 

犯人の中の2人が急に立って比企谷を撃とうとする。ガタガタ震えながら、撃とうとする。この時比企谷との距離は目測3m。これは外れるな、照準がぶれぶれだ。

 

比企谷はその間合いを一気に詰めてファイブセブンを抜き、グリップで1人は頭を殴る。もう1人はスタンバトンで、頬を思いっきり殴ってから電気を流した。

 

モロに攻撃を食らったから2人は気絶した。

 

しかし、比企谷は気絶しているそいつらを蹴る、蹴る、ひたすら蹴る。もうただのオーバーキルだ。

 

や、止めろ、比企谷。もうそいつらはボロボロだ。

 

 

 

 

それでも、比企谷がこんなになっていても、俺と不知火は動くことが出来ない。怖い、比企谷が怖い。ただただ怖い。

 

俺は情けない、本当に情けない。こんな時に同じ武偵が危うい道に進んでいるのに、止めることが出来ない。

 

 

 

 

 

 

ひとしきり蹴った後、別の1人に近づく。そいつは涙目で腰が抜けて、戦意なんてものは少したりとも存在しない。

 

だが、それを気にせずに蹴る、倒れたところを踏みつける、踏みつける、踏みつける。

 

 

 

 

 

 

 

 

こ、これは、戦闘じゃない、蹂躙だ。一方的に、圧倒的な力で敵をいたぶっているだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして遂に、比企谷は恐らく比企谷との関係者だと思う者を撃った奴を見る。その距離6m。

 

 

「く、来るなよ。来るな、来るな来るな来るな来るな来るな来るな!!」

 

そいつは肌は真っ青、涙目、全身震えて、比企谷を見ている。後退りながら必死に命乞いをしている。

 

 

 

 

 

 

 

そんなこと気にせず、比企谷はファイブセブンを構える。そして相手の頭に照準を合わせる。

 

「ひ、ひいぃぃ」

 

 

ヤバイ!マジで殺すつもりか。あいつならこの距離で外すことはない。

 

 

 

ここで、やっと俺達は動くことが出来た。  

 

俺はベレッタをホルスターから抜こうとする。あいつは防弾制服だし、とりあえず撃っても死なない。少しでも動きを止めないといけない。不知火も同様に拳銃H&K MARK 23を抜こうとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

だけど、俺達のその動作はほんの1歩遅れた。

 

その時比企谷八幡は、

 

 

 

 

パアァン!!!!

 

 

 

 

もう既にファイブセブンの引き金を引いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、その直前にパリィィンと窓が割れる音がした。

 

そして、比企谷が撃ったと同時に

 

 

ガキィィン!!

 

 

金属がぶつかり合う音がした。

 

 

気付いた時には天井と床に銃弾がめり込んでいた。

 

比企谷に撃たれた奴は無事だ。もちろん人質も。比企谷自身は、今は動いてない。

 

 

そしてゆっくりと窓が割れた方角へ振り向く。

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・これは、どういうことだい?」

 

不知火が俺に聞いてくるが、

 

「わ、わからない・・・。何が起こったんだ?」

 

すると、耳に付けている通信機から通信が入った。

 

『キンジさん、不知火さん。遅れてしまい、申し訳ありません。お待たせしました』

 

通信機から、とある狙撃手の声がした。

 

 

 

 

 

 




八幡誕生日のくせして
こんな暗い話ですいません
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