八幡の武偵生活   作:NowHunt

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……なんやこのサブタイ。

前半はあくまで自分の意見や考えです。




ガンダムで一番好きなキャラはプルです(ロリコンではない)

 まだ入院中。

 

 俺はベッドの上で寝転んでいる。

 

 体がなまっているから動きたいのだが、戸塚からあまり動くなと言われている。

 

 軽いストレッチくらいならオーケーだった。助かる。でも、そのくらいしかすることない。

 

 絶対体力落ちたよ。だって1週間はロクに動いてないんだぜ? あー……もう面倒。

 

 

 そして、今、俺は――――

 

「やっぱりニュータイプ最強はカミーユでじゃない?」

 

「どうだろ。カミーユは強いけど、精神が不安定だったからな。精神面を含めたら、個人的にはアムロとジュドー」

 

 

 なぜか理子とガンダム談義をしている。

 

 

「アムロの場合、強くないとあんなドライに撃てないよね」

 

 自分の親しい人たちが死んだとき以外、ほとんど無関心で人殺してたからな。

 

 カミーユは怒ってたり、呆れてたりしてたけど。

 

 バナージは初めて人殺したとき、かなり落ち込んでた。あの後のマリーダさんの励まし? の言葉良いよね。

 

「ジュドーか~。ニュータイプ最強論で、あんまりジュドーって候補にあがらないね」

 

「まぁ……だよな。一瞬だけなら、かなりの力だと思うけど」

 

「ガス欠寸前のZZを動かしたのはスゴかった。あぁ……愛しき私のプルちゃん」

 

「あれは……悲しい。プルもプルツーも生きててほしかった……」

 

 最期の『私よ、死ねぇ!!』は感動モンです。

 

「あれ? プルツーは生きてたよね?」

 

「最終回でジュドーを助けたときに力尽きてなかったっけ? まぁ、色々所説あるけど」

 

 俺個人の願いとしてはあの後ジュドーと暮らしてほしかった。

 

 話を戻しまして。

 

「アムロはニュータイプとして、色々とヤバかったよな。シャアも地球連邦もアムロを危険視したし」

 

 結果、ほぼ監禁。 

 

「それでも私はカミーユを推す。公式でもニュータイプとしてはカミーユがずば抜けているって言われているよ」

 

「感受性だと確かにカミーユがスゴい感はある。最後に潰れたけど、俺はあれで良いと思うわ」

 

 Zの映画は好きじゃない。

 

「そう? 私は報われないって感じがしたな」

 

「俺は逆。だって、カミーユの精神は最終回に近付くにつれてボロボロだったわけだろ。流れで戦争に参加したら、いきなり親を目の前で殺され、フォウも殺されて、エマさんも亡くなったし……」

 

「ねぇ、カツは?」

 

「あいつは知らん」

 

 どうでもいいわ。ぶっちゃけサラもどうでもいい。

 

「だから、ZZでカミーユは戦争から開放されたみたいに楽しそうにしてたし、良かったと思うわ」

 

 ZZの最終回、2人で海岸を走ってるシーンは感慨深かった。それとZZでプルやジュドーに指示を出したシーン好き。

 

「他にはらシロッコも強かったね。射撃性能高かった」

 

 ………スイカバー。

 

「そう考えるとハマーンもか。ハイメガキャノン砲を防いだし。でも、カミーユと似て精神はそこまで安定してなかったな」

 

 ジュドーとのラストバトルは会話も含めてかなり好き。

 

「あ、バナージはどうだろ?」

 

 ……バナージか。

 

「よく分からんのが率直な感想。あの強さはユニコーンありきじゃね? あ、でも、バナージはサイコフィールド発生させてたし、最後なんてレーザー防いで、腕の一振りでモビルスーツを行動不能にしてたし………」

 

 多分、バナージじゃなかったら、ユニコーンはあそこまで性能を発揮していなかったとも思う。

 

 ユニコーンは謎が多い。

 

「そもそもサイコフレーム自体がよく分かってないもんねぇ」

 

「発光のメカニズムも明言されてないしな」

 

 まぁ、見てるときの感想はカッコいいばかりだったけどね!

 

 例えば、エピ7のユニコーンのシールドが動いてたのってどういう仕組み? ファンネルみたいに推進装置あるわけでもないのに。サイコミュであそこまで動かせるもんなの? 不思議。

 

 結論、サイコフレームってスゴい。

 

「今度やるナラティブでは、どうなるのかな?」

 

 ナラティブか。フェネクス楽しみ。ミネバは出るけど、バナージは出るのか? バナージは好きなキャラだから、チラッとでいいから出てほしい。Xのときの弧門君みたいに。……あれ正確には弧門君じゃないか。

 

 お台場で、バンシィとフェネクスが戦った特別映像はヤバかった。ドーム状で、見上げるとあの激しい戦闘……もうヤバかった(作者談)。

 

「ねぇ、ハチハチ。この話の終着点って人それぞれにならない?」

 

 との理子の呟きに、

 

「……………だな」

 

 納得する。

 

 成長速度で言えば断然シーブックだろうし、発想の豊かさならウッソになる。あ、個人の意見です。

 

 シャアも強いけど、ウジウジしすぎ。それがなければアムロに勝てたと思う。百式でハマーンとシロッコを凌いだのはスゴいか。コロニーレーザー守りきったし。

 

 ………ファーストのゲルググ辺りはお荷物状態だったような。

 

 

 

 

「ハチハチはガンダムシリーズどのくらい見てるの?」

 

 話が一段落し、少し休憩する。そこに理子の一言。

 

「ファースト、Z、ZZ、逆シャア、UC、F91、Vガン、Gレコ、Gガン、AGE」

 

 ぶっちゃけ見たは見たが、覚えてないのも多い。Vガンとか。

 

「あれ? SEEDは?」

 

「見る機会を逃した。一応はガンダム無双でストーリーは何となく知ってる程度だな。キラがかなり強いとか」

 

「確かに強いよ。種死は途中で主人公交替してたからね………」

 

 モビルスーツはカッコ良くて好き。ガンダム無双で使ってて楽しい。フリーダムの高火力ブッパとか。

 

「OOも見てないんだ」

 

「そうだな。これもSEEDと理由は同じ」

 

「また見なよ~。それで、ガンダムシリーズでお気に入りのシーンとかある?」

 

 お気に入りか。今まで見た中で言うと………。

 

「ユニコーンでキャプテンとバナージの砂漠渡りだな。あの会話はマジで好きだわ」

 

 あのシーンは地球の現状を物語っている……気がします。あれだけでも見る価値はある。

 

「それと逆シャアの最後のアムロとシャアの会話だな。俺はどっちかって言うと、戦闘そのものよりもその中の会話の方が好きだったりする」

 

「あー……分かるよ。それぞれ全く違う生い立ちや背景だからこそ起こる価値観の違いとか見てて面白いよね」

 

「そうだよなー。で、理子はお気に入りとかある?」

 

「私はハチハチが見たシリーズで1つ挙げるなら……AGEの最終回で『君の中の英雄』が流れたとこだね。AGEは色々言われているけど、私は好きなシリーズだよ」

 

「俺も」

 

 あのシーン良いよね。アセムとゼハートの決着も良かった。何よりAGE-FXカッコ良い。……俺さっきからカッコ良いしか言ってねーな。

 

「そういやファーストのサイドストーリーは見た?」

 

「そこそこ見た。まぁ、ポケットの中の戦争で泣いたわ」

 

 小町と一緒にボロボロ泣いた。あれこそ『戦争』だよな………。

 

「そりゃ泣くよね」

 

 ウンウンと頷く理子。

 

 最後のビデオテープがまた涙腺を攻撃するんだ………。

 

「ガンダムシリーズ……特にファーストとかって単純な善悪ってないよな」

 

「言われてみれば………。ジオンからしたら、連邦は自分らを宇宙の端に追いやった存在だし、連邦からしたら、ジオンはコロニー落としをした厄介な存在だもんね」

 

「そうそう。俺なら、独立を目指すジオンを主役にしそうだわ」

 

 だって、理子の言った通り、ジオンは連邦に追いやられているんだぜ? そこを主役を連邦にしたからこその面白さだと思うわけだ。

 

「悲しいけど、これって戦争なのよね」

 

 理子が満足げに呟く。

 

 この言葉が、ガンダムシリーズを表している言葉だよな。

 

 

 

 

 

 

――――――――

 

―――――――

 

――――――

 

―――――

 

――――

 

―――

 

 

 

 

 そんな感じで、俺の入院生活は過ぎていった。

 

 入院中は理子がよく見舞いに来てくれて話し相手になってくれた。というより、理子が一方的に話題を振ってきた。

 

 他に、留美や一色、間宮たちも顔を覗きに来てくれた。優しい後輩で嬉しいよ。

 

 ……ん? レキか? あいつは授業サボってずっと病室にいたぞ。理子とガンダム談義している時も隅っこで座っていた。

 

 それで退院し、久しぶりに武偵高に復帰する。

 

 ブラドから受けた傷は跡形もなかった。これは神様に感謝しました。

 

 入院中にメールで確認したが、どうやら材木座はアメリカのロスアラモスという都市に留学に行っているとか。

 

 何でもそこは世界中の優秀な技術者や科学者が集まる都市らしい。今回はほぼ見学らしいが、呼ばれるとは恐ろしいな。

 

 あいつにナイフを見繕ってもらおうと思っていたが、それなら仕方ない。購買に売っているコンバットナイフを購入した。

 

 授業は進んでいるが、まぁ、普通に追い付ける範囲内。同じクラスの星伽さんにノートのコピーを見せてもらったからどうにかなる。ありがたい。

 

 そして、午後の強襲科の実習。

 

 ろくに運動していなかったから、体は鈍っている。ストレッチ、体幹トレーニング、走り込み、等と体を動かすメニューを主にした。

 

「先輩。久しぶりに相手してくださいよー」

 

 そう言うのは俺のアミカの一色。

 

 校庭を走ろうとしたら、自分

も走ります! と付いてきた。

 

 俺らは3kmほど走り、体育館の入り口で休んでいる。

 

 そこそこハイペースで走ったが、少し遅れていたもののきっちり走りきった。なかなかの体力だ。3kmしか走ってないのは体力的な問題。やっぱり落ちたな。

 

「俺もリハビリがてら頼む」

 

 ………おい、こっち向いてくれよ。

 

 一色が体育館の方を向いているかと思えば、

 

「………先輩。なんだか、やけに体育館騒がしくないですか?」

 

 騒がしいのはいつもだが……確かにどこか別種の騒がしさだ。

 

「ちょっと様子見に行きましょう」

 

「おう」

 

 人混みを掻き分け騒ぎの中心地に行き着く。

 

 ――――うっわぁ……お前かよ。

 

「わぁ……美人」

 

 俺の思いと裏腹に、そう誰かが呟く声が聞こえた。

 

 そこにいたのは、やけに怒った表情の神崎と長い髪を三つ編みにした美少女……じゃない。あいつ男だわ。今は女っぽいか。

 

 名前はカナ。遠山の兄であり姉である人物。意味不明だって? うん、知ってる。

 

 その2人は今にも一触即発な雰囲気。それを諫める存在の蘭豹は酒を飲み煽っている。おいコラ教師。

 

 なんでカナがここにいる……? と、少し考えた。ま、予想はつく。

 

 大方、神崎が緋緋色金に乗っ取られる――緋緋神になる前に拘束、あるいは殺しにきたってところだろ。

 

 イ・ウーにいたのは色金を調べるためだったんだろうな、と、推測する。

 

 神崎はカナのことを知ってるかはどうかは俺には分からないが、遠山をダシにして勝負にこじつけたのだろう。

 

 問題なのは、これを仲裁できそうなのは遠山か俺ということ。遠山は探偵科だから当然ここにはいない。

 

 消去法で俺になる。

 

 Sランクの神崎でもカナに勝つのは厳しいはず。何より、カナと戦わせてはいけない。

 

 星伽さんとの約束もある。神崎をここで死なせるわけにはいかない。

 

 そう決まれば……ファイブセブンを握る。

 

 最近、撃ってなかったからな。少し不安になりつつ、8m先のカナの足元に狙いを定めて撃つ。

 

 あ、別にこの距離くらいなら大丈夫か。

 

「せ、先輩、何してるんですか!?」

 

 慌てた様子で一色が叫ぶ。

 

「悪いな、一色。相手は明日するから」

 

 それだけ言い残し、ギャラリーに見られながら神崎たちの方へと歩く。

 

 ……周りの視線が痛い。目立ちたくないよぉ。人間、不必要に目立つのは誰だって嫌なんです。

 

 腹いせにいつか神崎にわさびチューブ丸々1本飲ましてやる。やだ、護衛対象にこんな仕打ちを考えるって、俺ってば心狭ーい。

 

 神崎がどうなっているのか分からないような感じで唖然としている中、カナに近付く。

 

「はぁ……久しぶりだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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