Exceeding the linit   作:晏佳@12

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マスコミを批判する箇所がありますが。これはあくまでもフィクションですので、実在のマスコミを貶めるような意思は全くありません。

読みづらいです。すみません。




無個性

 

それからも少女は活動し続け、その話題はテレビに上がり続けた。

 

刀を携えヴィランを倒し、市民には一切の負傷者を出さない。しかし状況によっては自身が傷つくこともいとわないその姿は、ごくごく一部には批判もあるが、大多数のものからは支持を得ていた。

 

話題の少女は、私服のときもあるが大抵は制服を着ていた。それでもフードだけはいつも被っていたので顔こそ分からないまでも、彼女がまだ未成年。それも中学生だということ。そして少女であることはすぐに分かった。

 

資格未取得者の個性の使用は禁止されている。

まだ中学生である彼女がヒーローである可能性はなく。ゆえにその事について賛否が別れてはいるが、彼女はいつも刀を使っているのでその判断がつきにくいのだ。

 

けれど、制服を着ている以上その学校を特定できる。

マスコミ達はそれらしき人物を見つけるために連日張り込んだ。

 

そして今日。とうとう見つけたのだ。

 

動画と同じ制服を着て、フードをかぶり、長い筒を持つ少女。

彼女が件の少女で間違いない。

 

確信したマスコミ陣は一斉に彼女を取り囲む。

 

「すみません!あなたが最近話題になっている少女で間違いないでしょうか?!」

「ヒーローではありませんよね!?なのになぜヴィランに立ち向かうのですか!?」

「資格未取得者の個性の使用は禁止されていますがそこのところはどうお考えなのでしょうか!?」

 

どんどん質問を投げ掛けていくが、少女は長い筒を肩にかけたままで、冷たい視線をくれるだけ。

そしてマスコミによって止めた足を進める。

群がるマスコミは一切眼に入っていないかのように進んでいくが、一言だけ。

 

「邪魔です。退いてください」

 

それだけいって校舎に向かうが、それでもめげないマスコミに痺れを切らしたのか。少女は無表情で。なおかつ感情の見えない声でマスコミ陣が口を挟む暇もないほどの勢いでいい募る。

 

「あなたたちも大人なら少しは人の迷惑を考えてください。私の意思を一切聞かずにいきなりやって来て。学校に遅刻してもあなたたちには関係ありませんが、そのせいで私が成績を落として留年するなりなんなりしたらどう責任をとるんですか?さっきのあなたたちのように言うのであれば、あなたたちの軽率な行動のせいで人一人の人生が台無しになるんですが、そこのところはどうお考えなのでしょうか?そんなことも分からないのなら、大人じゃない。分別のつかない子供と同じです。というか、マスコミによって自殺にまで追い込まれた人もいますから、既にあなた方は人殺しでしたね。でしたら今更なことを言ってしまいました。すみません。あなたたちの心ないニュースで人を死に追いやっているのだから、そうやって人の迷惑を考えないまるでヴィランのような行動をとれるのですね。勉強になりました。嗚呼そうだ。あなた方は人権という言葉をご存じですか?いいえ失礼しました。もし知っていたのであればこんなことしませんよね。知っていながら行っているのならばどれだけ自分のことしか考えない自己中心的な身勝手な人だと言うところでした。あなた方はきちんと理解していますか?私はヒーローとか、タレントとか、そういうテレビに出るような立場の人間ではありせん、ただの一市民です。それを本人の許可なく意思すら無視してこんなことをしているですから、私はあなた方に人権を侵害されているといっていいでしょうね。は?言論の自由?なにを言っているんですか。権利と言うものは確かに保障されてはいますが、他人の人権を踏みにじった時点でそれは適応されないのですよ。そんなことも知らないのですか。すみませんが、私はあなた方の質問に答える義理も義務も何もありませんので一切答えることはしません。きちんとした人ならば考えたでしょうが、あなた方のような先回りしていい年下大人が寄ってたかって取り囲んでなんの説明もないまま悪意ある言葉に晒すようなヴィランのような方々に話すことなど何もありません。わかったならそこを早く退いてください。遅刻してしまいます。それともなんですか。遅刻したらあなた方が先生に話をつけてくれるんですか?出来ませんよね。あなた方にそんなことする権利などありませんよね。

まだ分かりませんか?私は怒っているんだ」

 

怒濤の勢いの言葉に既に挫けそうになっているマスコミ達は、最後の言葉と共に投げ掛けられる鋭い視線に耐えきれず、一人。また、一人と道をあけていく。

その間を歩いていくが。もう少女にマイクを向ける強者はいない。

 

そして校内に入ると少女は振り向き。一言。爆弾を投げ込む。

 

「嗚呼そうだ。勘違いをされては困るので、一つだけお答えします。

あなた方は個性の使用は禁止だといっていましたが、私は個性なんて一度も使っていません」

 

その言葉にマスコミは驚いて少女の方を見る。

 

「私は"無個性"ですから。使いたくても使えませんよ」

 

そういいきると。後の反応はどうでもいいと言わんばかりにさっさと歩いていった。

 

 

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