Exceeding the linit   作:晏佳@12

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実技試験

 

多い。仮想敵も、怪我人も。

 

向かってくる仮想敵も、他の人が苦戦している仮想敵も、たまたま見つけただけの仮想敵も。

全部全部破壊し続けた感想がこれだ。

 

仮想敵と戦ってできたのか。怪我人が多すぎる。

 

少しならどうもしないけど、怪我してるのに無理して仮想敵に挑んで、それで大怪我負いそうになってる。

ヒーローを目指すやつらがそんなんでどうする。

それで逆に助けられてちゃ世話がない。

 

仮想敵が予想以上に脆かったので、倒しがてらそうやつらを回収して仮想敵がいないところに置いていく。

 

 

すると、何やら地響きがして一つだけ馬鹿デカイ仮想敵が現れる。

 

「0ポイントの仮想敵だ!!」

「逃げろ!!敵うわけねぇよ!」

 

敵うわけない?逃げる?他にヒーローがいるわけでもないこの状況で?

 

ああやっぱり違う。

こいつらはヒーローなんかじゃない。目指す資格もない。

 

もしこれが現実だったら?もしこの仮想敵が本当のヴィランだったら?

ヒーローが逃げちゃ、他の市民は、一体どうなる。

 

 

 

「助けるよ。全部」

 

鋭け0ポイントを睨み付け、刀を両手で握って右足を引き後ろに構える。

そして左足に力を込め、思いきり近くの建物に向かって跳ぶ。

右足で着地をしてそのまま別の建物に。

 

あっという間に仮想敵の頭上に行く。

 

重力のままに落下しながら仮想敵とそれなりに近づく。向こうも腕を振り上げこちらに向かって殴りかかってくる。けれどそれはそのままに、身体を回転させて遠心力を利用し思いきり刀を降り下ろした。

 

私の方に向かっていた腕は斬られバラバラに。

その破片を足場にさらに近付き、一気に斬りつける。

 

図体がデカイから必要以上に斬りつけなきゃいけなかったけど、それでもバラバラにする。

 

 

そのまま破片と共に落下すると思いきや、燐はさっき仮想敵に近づくのと同じように破片を足場に移動する。

先程と違うのは、移動する先が地面だと言うことだ。

 

まるで自分から地面に激突しようとしているようにも見えるが、燐は上手い具合に着地し、仮想敵に押し潰されようとする人達を担ぐ。そしてすぐに移動して次に。

 

背中や肩など、色々なところに人を背負って十分離れると同時に、仮想敵は完全に崩れ、終了の合図が鳴り響いた。

 

 

 

「あんた、右腕」

 

怪我人を治して回っていたリカバリーガールに指摘され、自分の右腕をみる。

するとそこは肉が微かに見えるぐらい深く切り裂かれていた。

 

「ハァ……他人を助けるより、自分の身体を大事にしなさい。これ、あと少し深かったらもう動かなかったよ」

 

ため息をつきながら傷を治すリカバリーガール。

 

そうは言われても、気が付かなかったのだから仕方がない。

戦いで負った感じはしなかったから、多分最後の0ポイントでの最後のやつだな。

 

まあ、終わったからもういいや。

 

 

 

 

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