忘れ去られた、もう一人の王   作:形右

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 お待たせしました! 
 お待たせしといて何ですが……今回短いです。
 おまけに、拙いです。
 基本心理描写にして書いてみましたが…………人の心理描写って、難しいですね……。
 まぁ、それでも頑張って書いたので――では、どうぞ!


独白、そして手を伸ばしたもの ――それはきっと、〝寂しさ〟――

 

 出会った《皇帝》と『覇王』と『聖王』。

 

 三人の王が出会ったとき、物語は…………動き出す。

 

 

 

 × × ×

 

 

 

《皇帝》は――『アブソルート』は過去を、生まれを、苦悩を、虚無を、渇きを――語った。

 

 それを聞き……いずれ天地に覇を以って和をなす為に戦う王となる『覇王』、『クラウス』はそんな彼の複雑な心を知り、その心の求める答えを探した。

 

 それを聞き……いずれ戦乱を収めし王となる心清らかで優しき王『聖王』、『オリヴィエ』はそんな彼の心中に蔓延る影を知り、彼の心を和らげる何かを探した。

 

 ――――でも、その答えは彼らの中には無かった。

 

 だから、彼らはこう答えた。

 

 ――私/僕達では、〝答え〟を与えることは出来ないと。

 

 それに対し若き皇帝は、こう答える。

 

 ――別にいい、と。

 

 しかし、

 

 ――君が/あなたが、どれだけの苦悩を抱えているのかは、きっと自分達には計り知れないものなのだということは分かる。ただ……。それでも、言えることがあるならば…………。

 

 と、若き王たちは、言の葉を紡ぐ。

 

 ――意味が今迷っていることは、きっと答えは簡単に出せるものではない。この世界にはびこる〝戦乱〟は、ある側面では〝正義〟であり、〝善〟である。

 月並みに言えば、所謂『平和』という甘い響きの下で繰り返される、血反吐を吐き続けるマラソンか何かの様なもの。これを完全に定義するもの……、あるいは決定づける……、『本当の正しさ』など――結局は個人の主観でしかない。

 それを決めるための『武力』……というより、もっと純粋な『力』があなたにはある。しかし、どれだけ他人より秀でていても――『本当の正しさ』を定義出来はしない。

 ただ、もしそんな時……そんな中でも、人の進むべき『答え(行き先)』を決めるものがあるのだとしたら――それはきっと、人の〝意志〟に依存するものなのだと……考えている。と、若き王たちは答え、言葉を切る。

 

 ――定義できない答え、善なき戦事(いくさごと)、それの最終的な結果を決めるのは――〝人の意志〟。

 

 傍目から見れば、それは答えになっていない答えなのだろう。しかし、その言葉は……幼き少年の心に渦巻く。

 〝意志〟――それは、時に『信念』、時には『正義』、そして時には――『愛』などと呼ばれるもの。

「――『意志』なんて、どんなものなのか、僕は、……知らない……」

 

 それは、一体どんなものなの? 君たちが、その瞳に宿している〝真っ直ぐな光〟みたいなものが、それなのか? 純粋に、そう疑問に思った。

 いったい何なのか? 分からない。

 

 ――……分か、らない……。

 

 自然と口からこぼれたその言葉はに、若き王たちはこう答えた。

 

 ――なら、知ってみよう。と。

 

 そういって、手を差し出した……聖なる王女と、覇を成す王子。

 ――『友達』というものなら……、きっと教えられる。

 ――とも、だち……?

 ――『意志』を貫こうとするとき、きっとその人の傍らに〝誰か〟がいる。人は、たった一人では、人は決して戦えない。国を治めても、巨万の富を得ても……たとえ、世界を滅ぼしたとしても、何もかもを消し去っても、たった一人では……そこに残るのは『虚しさ』だけ。

 

 ――何を統べても、何を消しても、そこに至るまでに繋いできた『何か』が無くては……自分自身が満足できるものが無くては、きっと君の言う『雑音』や『砂嵐』は消えない。

 

 だから、少しだけ……『視野』を広げてみてはどうかと、彼らは言った。

 

 ――君がそれを知って……それからどうするかは、君の自由だ。だから、少しだけ些細な『戯れ』に興じては見ないか?

 

 幼い少年の瞳にかかる灰色のフィルター、少年がいつも見ている『灰色の世界』。

 それは、自分を生み出した家臣たちの定めた、荒れ果てているが、自分ならば作り直せる、過去の栄光……これまでの《皇》たちの歩んできた『(セオリー)』を再び書きなぞるだけのもの――しかしそれは、これまでの『自分の世界』を構成する、全てでもあった。

 とどのつまり、『素質』とやらを詰め込まれただけの〝操り人形(マリオネット)〟だった。しかし、人形でいられたはずの彼には『心』が宿った。

 宿りし『心』は、自身に定められた殻を破るものが欲しいと願った。しかし、その要素は何時も足りなかった。

 知も武も有り余るほど、しかし……それは彼の殻を破らせる力足りえることはなかった。

 それは何故か?

 簡単である、分からないからだ。

 何が正しく、何が悪い、そんな価値観を持てなかった――正確には、持つ事の無いように動かされていた。

 子供というのは不思議なもので、能力があっても……決してその純粋さを失わない。

 どれだけ、落ちても……誰かと要ることを望む。

 どこか、与えられたいと――願う。

 そのスパイラルは、彼が生まれながらに持っていた〝純粋さ〟ゆえの物でもあり、動かす者(家臣)たちの〝教育〟の賜物でもあった。

 

 最初に生まれた瞬間から、ここまで――彼は、どこまでも『冷徹』なのに『純粋』だった。

 矛盾するはずの、相反的な性質を、彼はその幼い体に共存させていた。

 

 その自分の矛盾に対する疑問にまで至ってしまったのは、家臣たちも予想にしなかっただろうが……だから彼は、

 

 ――そこから抜け出すための『答え』を、誰かがくれるなら……と、思い、願っていた。

 

 でも結局、それは叶わず、『答え』は得られなかった。

 

 しかし、その代わりに――それとはまた別の『何か』が少年の前に差し出された。

 

 ――それはきっと、〝平凡で凡庸な〟もの。

 ――つまらないと切り捨てても、〝かまわない〟もの。

 

 ――でも、きっと……人が、〝知らずにはいられない〟もの。

 

 それを、これまで知る事がなかった〝ただの幼き少年〟は……生まれて初めて、〝止められない感情のままに〟差し出された手を、取った。

 

 

 ――…………知りたいんだ、誰かとのつながりを。そして、――『友達』って何なのかを。

 ――なら、始まりは……相手を呼ぶだけでいいんだよ。

 ――……呼ぶ?

 ――名前を、しっかりと相手を見ながら、読んでください。そうすれば、少しずつ近づいていくのです。『心』の、距離が。

 ――名前……、『心』の…距離…………?

 

 

 ――こうした〝当たり前〟の感情は……、無垢な心に沁みわたり……その幼き心に、『意志』の灯を宿す。

 

 

 意志、それは本当の自我の始まり。

 友情、それは優しさを与えるもの。

 

 

 答え、それは……揺るがぬ『意志』と、『やさしさ』の証。

 

 

 

 




 いかがだったでしょうか?
 
 うーん…………とりあえず、国語もっと勉強しときます。(これでも一応受験生ですので)

 次回から『静寂の終焉』や『輪廻の槍』等の設定も少しずつ書いて行こうと思います。それにしても、紙に書いたのをもう一度データにするってのは、面倒なものですね……。大学生になれば、学校でも堂々とパソコンを使えるのになぁ……。
 ルーズリーフに書いたのとか、結構溜まってるんですけどねぇ……どうにも打ち込む速度とか遅くて困ります。
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