ゴッホより~♪普通に~♪
ア~リスが好っき~!!
・・・ゴホン。急にスミマセン・・・
とにかくアリスが好きだと言う気持ちを伝えたかったので、ついうっかり・・・
さて、気を取り直して今回はアリスの母親が登場します。
予め言っておきますが物語上非常に重要なポジション(原作における文太ポジ)ですので今後も登場させる予定です。
そう言えばハーメルンで頭文字Dの小説が非常に少ない事が判明しショックを受けました。
何故だ、解せぬ・・・
アリス「うぅ・・・体がだるいわ・・・」
上海「先輩、大丈夫ですか?」
この日アリスは体調を崩して寝込んでいた。
昨晩からどうも体の調子がおかしかったが、今朝になって体調が急激に悪化。全身の倦怠感と喉、頭の痛みが彼女を襲い、熱を測ってみたら39度5分もあり、明らかに風邪を引いていた。
上海はアリスに用事があった為、今朝電話したのだが彼女が鼻声だったので風邪だと判断し、わざわざ見舞いに来たのだ。
アリス「ごめんね上海、気を遣わせちゃって。」
上海「気にしないで下さい、先輩には普段からお世話になってますので、蓬莱も後で来るって言ってましたよ。」
これは本心から出た言葉で、普段自分達(特に蓬莱)がアリスに迷惑を掛けているので、少しでも彼女に恩返しがしたいと上海は思っていた。
勿論蓬莱にもその気持ちはあるのだが、彼女の性格からしてじっとしているのは苦手なので見舞いに来たとしてもすぐに帰ってしまうのでは無いのだろうかとアリスは思う。
その時、家のインターホンが鳴った。
アリスは体を無理やり起こしてモニターの元へと歩み寄った。
アリス「・・・はい。」
蓬莱「『ホウライでーす。見舞いに来ました♪』」
玄関に向かおうとしたが上海に止められアリスは自室へと戻る。代わりに上海が玄関の扉を開けた。
蓬莱「ヤッホー、来たよ♪」
相変わらずのテンションでやって来た蓬莱に上海は思わず溜め息を吐く。
上海「貴女ねぇ・・・少しは大人しく入って来なさいよ、先輩が風邪を引いているんですよ。」
蓬莱「アハハ、ゴメンゴメン・・・だが断る♪」
上海「・・・・・・はぁ。」
「これでも抑えてる方なんだけどね。」と言う蓬莱にどの口が言ってんだかと上海は思う。
??「久しぶりね上海ちゃん、元気だった?」
上海「お久しぶりです、アリシアさん。」
蓬莱の後ろにいた女性、アリシア・マーガトロイド。
アリスの母親であるが昔は走り屋をやっていて、文太と共に【秋名の2大巨頭】の一角を担っていた伝説の元走り屋。
何故蓬莱と一緒なのかと言うと、風邪を引いたと上海から連絡を受けたので、早めにバイトを切り上げてアリス宅に向かっていた途中、たまたまアリシアとバッタリ出くわし事の顛末を伝えると私も行こうと言い出し一緒に来たのだと言う。
アリシアが部屋に入るとアリスは目を丸くした。
アリス「ママ・・・どうして此処に?」
アリシア「蓬莱ちゃんから話を聞いてね、可愛いアリスちゃんが苦しんでいる姿を想像したら居てもたっても要られなくなってね。」
仮にも娘である自分をちゃん付けで呼ぶ母にアリスはズッコケそうになる。元より寝ているのでそれは出来ないが・・・
アリシア「今日1日ママが看病してあげるから安心して寝てなさい。」
アリス「うん・・・」
素直に頷くその姿を愛おしく思い、アリスの頭を撫でる。いつまで経っても我が子は可愛い物だとアリシアはつくづく思った。
アリシア「所で前来た時とは随分良い目つきになったけど何かあったの?」
アリス「実はね・・・・・・」
アリスは母親に全てを話した。拓海との出会いや、走り屋としてデビューした事も。
アリシア「へぇ、アリスちゃんが文太の息子と一緒に走ってるんだぁ。これは意外だったねぇ。」
アリスの話を途中うんうんと頷きながら聞いていたアリシアはしみじみとした表情でそう漏らした。
アリシア「それで、その文太の息子とは何処まで関係が進んでいるの?」
アリス「ふぇっ!?」
何の突拍子も無しに爆弾を投下してきた母親にアリスはベッドから飛び起きた。アリシアは純粋に気になっただけであって特に深い意味で聞いた訳では無い。
だがアリシアは失念していた。
今この場所に蓬莱という暴走機関車が居た事を・・・
蓬莱「それがですね、この間藤原さんと2人きりでデートしてきたらしいんですよ。」
アリス「ちょっと蓬莱!?」
アリスの代わりに蓬莱が答え、ただでさえ熱で紅くしている顔を更に紅潮させる。
アリシア「あらあら、青春してるわね♪」
アリス「そ、そんな事n・・・蓬莱「しかも携帯の番号まで交換したって聞きましたよ。」だっ、誰から聞いたのよそんな事!?」
アリシア「最近の恋は進展するのが早いわね、早いうちにウェディングドレスでも用意しておこうかしら。」
蓬莱「もういっそのことベビー用品も買い揃えておいた方が良いんじゃないんですか?」
アリス「だから何でそんな話になるのよ!!」
自分1人では2人を止められないと思ったアリスは上海に助けを求めた。しかし・・・
上海「私から言うべき事は特にありません。」
・・・あっさり見捨てられた。
もはや突っ込む気力さえ無くしたアリスはベッドに倒れ込むとあっという間に意識をフェードアウトさせていった。
・・・どれくらい寝たのだろうか。
キッチンの方から食欲をそそる匂いがしてきて、アリスの意識を覚醒させる。
背筋を伸ばして外を見ると、すっかり日も落ちていて結構長い時間寝ていたんだなと思わせる。
リビングに向かうと上海と蓬莱はすでに帰っており、アリシアが小さいテーブルに手料理を並べていた所だった。
アリシア「あら起きたのね、調子は良くなったかしら?」
アリス「だいぶ良くなったわ。」
アリシア「そう、じゃあご飯にしましょ。」
テーブルを見るとアリシアの手料理が並んでおり、その中にアリスの大好きなカルボナーラもあった。
アリス「私の大好きな食べ物を覚えててくれたんだ。」
アリシア「可愛い我が子の大好物くらい覚えてるわよ、後デザートにアリスちゃんの大好きなロールケーキがあるから食後に食べましょ。」
母親が作ってくれた料理の数々を見ると、母が如何に自分を心配してくれたかが分かってきて、こっちも嬉しくなってくる。
久しぶりに食べる母の手料理、アリスは存分に堪能しようと思った。
食事が終わりデザートのロールケーキを食べている時に不意にアリシアが声を掛けた。
アリシア「アリスちゃん、今は走る事が楽しい?」
アリス「楽しいよ、凄く。」
アリシア「そう・・・」
何を当たり前な事をと言うような娘の回答にアリシアは苦笑する。
アリシア「今からママが話す事を良く聞いておいて欲しいの。」
一息つくとアリシアは語り始めた。
アリシア「走り屋の世界は貴女が思っている程楽しいと思える世界じゃ無いの、これといったルールも無い無法地帯な物よ。真面目な人間が居ればそうでない人間も居るわ、努力は嘘を付かないけどそれに溺れて他人を馬鹿にする人間だって居るのよ。だからこそアリスちゃんは天狗になっちゃ駄目よ、自分にも他人にも謙虚でありなさい。」
アリスは黙って母の話を聞いている。
それを肯定と受け取ったアリシアは更に話を続ける。
アリシア「それに走り屋である以上、常に頂点を目指し続けなさい。ママはアリスちゃんが産まれて走り屋を辞めてしまったからそんな事言えた立場じゃ無いけど、それでもママは後悔してないわ。だってアリスちゃんの夢はママの夢だから、挫けずに頑張りなさい。ママはいつだってアリスちゃんの味方だから。」
アリス「ママ・・・・・・」
どんな事があっても見捨てないと母は言ってくれた。
感謝のあまり泣きそうな自分を見たのか、アリシアはアリスをぎゅっと抱き締めた。
最後に抱き締めて貰ったのはいつの時だろうか、そんな事も思い出せないままアリスはそっと母親に身を委ねた。
体調を崩して、気持ちが落ち込んでいたであろう自分をたった一言で勇気づけてくれた。
母は強し。
アリスは改めて感謝の気持ちを言葉にした。
アリス「ママ、ありがとう。」
アリシア「・・・どういたしまして。」
アリシアはアリスの言葉に笑顔で返した。
その後アリシアは夜も遅いからと言って娘の家に泊まる事にした。
この日、アリスは母の言葉を胸に秘めて床に就いた。
【完】
なんか凄くイイ感じ纏まったような気がします。
らしくないって言うな、分かってるんだから・・・
さて、これで主要キャラが全て出揃いましたので次回は主要キャラの説明をしていきたいと思います。
その次からはバトルパートを増やせる様にしたいですね、なんせ6話投稿してまだ一度しかバトルをやってないですから。