Story Spun Friends   作:Gliscor

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更新が遅れて申し訳ありません。
現実の都合によるものですが次話からは問題ないと思います。

それに加えてこの第九話を未完成のまま1度間違えて投稿してしまい大変申し訳ありませんでした。



第九話 中々やるだろ

 

-----珠玉の

 

-----いや、至上の

 

どんな言葉を尽くしても足らないくらいの"それ"にその人物はただ震えるのみだった。

 

 

ただしこの世界に自分はもう絶望していた。

 

笑え、嘲笑え、憎め。

 

そんな軽いもので救われるくらいなら----何でもいい。

 

 

 

 

 

そこで初めて"求めている存在"に気付いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Story Spun Friends

 

第九話 中々やるだろ

 

 

 

 

 

「…イリヤのやつ、大丈夫かな」

 

イリヤが家を出てから1時間半はたったと思う。

 

 

 

 

家に帰宅して「一緒に魔法の練習に行こう」と提案したイリヤだったけど俺の体がまだ万全じゃない状態なことを思い出した。

 

「ダメ! やっぱり紡は留守番ね!」

 

 

 

 

「…はぁ」

 

あいつ1人じゃ不安だけど…まぁルビーもいるし大丈夫か。

 

 

 

 

何て考えていると玄関が開く音がした。

 

「イリヤ? 帰ったのか?」

 

「うん、ただいま」

 

俺は目を疑った。

だってイリヤの隣に-------美遊も一緒にいたんだから。

 

「は!? 美遊!?」

 

「あ…うん、練習してたら空から降ってきて…」

 

イリヤがそういうと美遊は恥ずかしそうにこくん、と頷いた。

 

「降って…まぁ事情は別に何でもいいけど…。で、それで?」

 

「そ、その…飛び方、教えて欲しくて…。できれば、あなたにも…」

 

今まであんなにツンツンだった美遊が急にこんなに控えめな奴になるって…なんか調子狂うな…。

 

「…別にいいけど俺の飛び方の元になったのってこのバカたれが原因だぞ」

 

そういって俺はイリヤを指差した。

 

「バ、バカたれってなによ!」

 

「そうですよ! イリヤさんはバカたれじゃなくて能天気なだけですよ!」

 

「結局バカにしてるし! ルビーは黙ってて!」

 

「まぁいいから見せてやれよ、どうせあれだろ」

 

イリヤは「も〜」と言いながらもせっせと用意を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こ…これは…」

 

美遊はテレビの前で驚愕していた。

 

「う、うん…私の魔法少女のイメージの大元だと思う…あと紡も」

 

「一緒にすんなよ…否定はできないけど」

 

俺たちが話してる傍で美遊は混乱しながらぶつぶつと"航空力学"だとか'重力"だとかよくわからんことを何度も呟いていた。

 

「み、美遊さん…あの…アニメだからそこまで…」

 

あ、あのクールで完璧だと思ってた美遊がここまで…。

 

「しかし…実体験によらないイメージからのものとは想像もしていませんでした…」

 

「イリヤさんの空想力は素晴らしいですからね〜、あと紡さんのイメージの元もこれだとは思いませんでしたよ〜ぷぷぷ…」

 

「うっせ。…で、美遊はこれを見て飛べるようになりそうか?」

 

「いや…多分ムリだと思う…。原理が理解できないと具体的な飛行のイメージには繋がらない…」

 

そう言うと美遊はまた1人で訳のわからない単語をぶつぶつと呟き始めた。

 

「え、ええと…あの…美遊さん…」

 

イリヤは必死に考えていたけどおろおろとしていた。

 

 

 

「…ま、別に飛べなくていいんじゃね?」

 

「ちょっ…紡! 美遊さんだって真剣に考えて…!」

 

「待てって、別に戦うのを諦めろなんて言ってないだろ」

 

「じゃ、じゃあどうやって…」

 

「別に飛べなくてもいい。要はあの魔法陣の上に行けばいいんだろ」

 

「はい、あのやっかいな魔法陣さえ突破すれば敵さんと戦えるわけですよ〜」

 

「だからな…美遊は美遊でいいんだよ。俺とイリヤは確かに飛ぶって方法が使えた…でもそれは俺たちが偶然簡単に出来たからその方法を取ってるだけ、美遊は俺たちより頭もいいし…まぁ足速いのはムカつくけど…きっと飛ぶ以外の方法を見つけられるって」

 

それを聞いた美遊は鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしていた。

あとなぜかイリヤも。

 

「なんてカッコつけた割には俺は何もわかんねんだけどな」

 

「うん…そうだよ! 美遊さんなら…」

 

 

 

それを聞いた美遊は立ち上がった。

 

「あ…帰るの?」

 

「うん…映像はあまり参考にならなかったけど少しは考え方がわかった気がする…2人とも"ありがとう"。 また…今夜」

 

 

 

美遊がドアを開けて帰って行くのを見る俺たちの顔が今度はあっけにとられていた。

 

「い、いま…」

 

「あぁ…だから言ったろ、イリヤなら仲良くできるって」

 

「ありがと…今日も頑張ろうね」

 

「そうだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-----紡さん

 

セラ?

 

白い空間の中にセラがいた。

 

 

 

-----紡、おかし食べる?

 

リズ姉。

 

 

 

-----おはよ紡、ご飯出来てるぞ。

 

いつもの士郎。

 

 

 

 

何でだろう、3人を見ると安心する…その一方でどこか寂しさを感じていた。

 

 

 

 

 

 

-----紡!!

 

 

 

イリヤ?

 

 

 

敵からの攻撃を受け危ない状況に陥っているイリヤと美遊が見えた。

 

 

 

急いで助けないと…!

 

俺は思い切り力を入れて魔力を放出しようとした。

 

 

 

 

-----でも、なぜだろう…。

 

-----魔力を強く込めれば込めるほど…あの楽しい日常が遠ざかっていく気がした…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…むぎ」

 

「…紡、起きて」

 

目を開けるとイリヤが目の前にいた。

 

「ん…あれ…」

 

「あ、起きた。 そろそろ時間だよ」

 

「ん、あぁ…ごめん…」

 

どうやら寝てたらしく時計を見ると11時半を回っていた。

 

「やっぱり疲れてるの? ほんとに無理だけはしないでね…」

 

そう言ってイリヤは部屋から出て行った。

 

 

 

俺はさっき見た夢の中身が頭から離れなかった。

 

何であんなに寂しく、それに苦しいんだろう…皆がいたのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ、行くわよ! 今度は負けられないわ!」

 

前と同じく集合場所にはみんながいた。

 

「いい? 複雑な作戦立てても混乱するだけだろうから役割を単純化するわ」

 

凛さんは考えてきた戦法を俺たちに話した。

イリヤは陽動と撹乱、美遊は攻撃を担当をするというものを淡々と説明していく。

 

「それであんたは…まぁ前と一緒ね」

 

「はいはい…」

 

やっぱり俺は見学だった。

 

「紡、今回は私たちに任せてゆっくりしててね」

 

「そうだな、まぁ美遊はともかくイリヤが心配だけど」

 

「もー! 絶対にすごいとこ見せてやるんだから!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一気にカタをつけるわよ!」

 

「2度目の負けは許しませんわよ!」

 

「「了解!」」

 

 

2度目の鏡面界。相変わらず上空には無数の魔法陣…前より増えてた。

移動が完了すると2人は即座に駆け出し大人の2人は即座に隠れた。

 

 

「あれは…」

 

美遊は魔力の足場のようなものを作りそれを蹴って上空に駆け出していた。

 

見つけたんだな…自分のやり方。

 

 

魔法陣上へ飛んだイリヤは凛さんから聞いた通り散弾で攻撃した。

 

そしてその隙に美遊はカードを使うとしたが-----。

 

 

 

「消え…!?」

 

「美遊さん、後ろ-----」

 

「!!」

 

 

まるで瞬間移動でもしたかのような敵の動きにやられ地面に叩きつけられた。

美遊は血が出た足を引きずっていた。

 

 

 

「美遊、危な-------」

 

敵が攻撃態勢に入る。俺はすぐ助けに行こうとした…でも…。

 

距離が遠すぎる…このままじゃ…やられる…!

 

 

 

「美遊さん!!」

 

やばいと思ったその時、イリヤが飛んできて美遊を抱えて高速で飛びたった。

 

 

 

 

「「「ふ〜」」」

 

俺と凛さんとルヴィアさんは同時に安堵の息をついた。

 

 

 

 

 

「大丈夫? 美遊さん」

 

「…問題ない、ケガはすぐ治る」

 

その会話をしてイリヤは美遊を話した。

 

「いや〜しかし参りましたねぇ。転移魔術まで使えるなんて反則ですよ〜」

 

「…まだ手はある」

 

 

イリヤと美遊はさっきと同じようにまた攻撃を始めた。

横で凛さんとルヴィアさんが撤退だのギャーギャー騒いでいたがお構いなく2人は攻撃を続ける。

 

「イリヤ…お前がこんなとこで終わるわけがないよな」

 

イリヤはピンチに強い…昔からそうだった。

 

 

 

イリヤは作戦を無視して前に突入した。

凛さんとルヴィアさんの外野の声はますますヒートアップしていた。

 

 

前に出た--------刹那、イリヤは魔法陣に向けて特大の散弾を放つ。

 

魔法陣により反射した散弾は敵の動きを止め、美遊は狙いを定める。

 

 

「弾速最大…シュート!!!」

 

 

美遊の一撃は敵に思い切りヒットし敵は地面に叩きつけられ起き上がれない。

 

 

「すっげ…」

 

俺はあっけにとられていた。正直心配で心配で仕方なかったけど…イリヤと美遊のコンビネーションが想像以上にすごいものだったから。

 

 

 

 

そして上空の魔法陣は消えた。

 

「我々の勝利ですよー!」

 

そう言うルビーを持ちながらイリヤは降りてきて俺の元へ近づいてきた。

 

「紡、どうだった? ふふん、私のこと見直したでしょ」

 

「あぁ…すごいよ、ほんとに」

 

俺がそう言うとイリヤはポカーンとした表情を浮かべた。

 

「な、なんか紡がそんなに素直に褒めると怖いね…」

 

「おい、人を捻くれたやつみたいに言うな」

 

「えへへ、ごめんごめん」

 

 

 

 

 

 

勝利を確信し安心した-----その瞬間だった。

 

 

およそ500m先-----さっきの敵とその周りには…見たこともない巨大な魔法陣。

 

 

「なっ…!」

 

「マズイ!!空間ごと焼きはらう気よ!」

 

それのヤバさを察知した美遊は瞬時に空中から駆け出した。

 

でもあれじゃ…間に合わない…。

 

やばい、やばい、俺は…こんな時に…何もできないなんて…!

自分の弱さを憎んだ。イリヤを…みんなを…守りたいのに。

 

 

 

絶望しかけた------その刹那だった。

 

 

 

 

「乗って!!」

 

 

 

 

聞こえたのは隣にいたイリヤの声だった。

 

イリヤの放った魔力砲は美遊へ近づく。

美遊はそれを足場にして加速し…。

 

 

 

敵の心臓を貫いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…魔力砲を足場にするなんて発想、私じゃ思いつきもしなかった」

 

美遊のいる場所に辿り着くと美遊は座り込んでいた。

 

「…美遊、イリヤは中々やるだろ」

 

俺は凛さんの指示で美遊を迎えに来ていた。

 

イリヤはというと…ルヴィアさんに危ないだので頭をグリグリされていた。

 

「うん…少し驚いた」

 

「だろ、俺も驚いてるよ。イリヤのことを認めてくれ、それと…あいつとこれからも協力してカード回収をして欲しい」

 

「そうです美遊様、イリヤ様と紡様は信頼するに十分な方だと…私はそう思います」

 

「別に俺は…今回は何も役に立てなかったし」

 

「それは仕方ありません、紡様は体が万全でありませんから」

 

「ま、なんでもいいけど…イリヤと美遊が無事ならな。お、噂をすれば」

 

俺がそう言うとイリヤが手を振りながらこっちに向かって来ていた。

 

 

 

 

「そういえば…前から思っていたけどあなたはなんでそんなにイリヤスフィールのことを…」

 

 

 

 

 

 

 

-----美遊がそう俺に話しかけた瞬間だった。

 

 

-------凛さんとルヴィアさんがいる方角から聞こえた破壊音。

 

 

 

 

 

 

「ど、どういうこと…」

 

俺たちに追いついてきたイリヤの震えるような声。

 

「あり得るの? こんなこと…」

 

「ですが…現実に起こってしまいました…!」

 

 

 

 

「2人目の敵…」

 

 

 

 

 

 

イリヤと美遊は動揺を感じる様子を見せていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

--------だけど。

 

 

 

 

 

 

--------俺だけはあの2人目の敵が持っている"剣"に心が騒ついていた。

 

 





今回の戦闘中は基本主人公視点なのであまり会話の描写は少なかったですがイリヤと美遊は本家通りに会話をしています。

プリヤニコ生一挙は神(見ている途中で誤爆しました)
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