無表情、無感情で行くリリカルなのは   作:yudaya89

16 / 50
第16話「はじまり」

 

 

 

 八神はやての発言から聖王教会で保管されているロストロギアの調査を行った結果、ロストロギアの管理不十分が発覚した。おまけに横流しの形跡なども発覚し、聖王教会は苦しい立場に立たされた。調査担当である俺は、

①ロストロギアの管理は管理局において実施する。

②横流し及び紛失したロストロギアを聖王教会の名のもとに、回収する。

③管理費用の60%の負担

 

大まかな取り決めはこのように行った。勿論聖王教会も中々首を縦に振らなかった。仕方ないので

「では、これまでどおりそちらで、ろすとろぎあをかんりしてください。ただし、きけんだんたいと、かんりきょくでにんしきします。よって、でいりするにんげんのかくにん、しせつないのかんしを、おこないます。ふしんこうどうのあるものは、そくこうそくします。またでばいす、ぶきなどのもちこみもせいげんします。はんらんぼうしとして。またきけんだんたいのしせつであることは、しみんへこうひょうします」

 

 これにより、聖王教会は首を縦に振る以外の選択肢を失った。

 

 

 

 

 

 古代ベルカ時代にて信仰されていたロード・オブ・ナイトメアの解明については、全世界が認めた事は記憶に新しい。これによりロード・オブ・ナイトメアは歴史の表舞台に出る事になり、これから何年か掛けて解明されていく予定である。

 

 

 俺は上記2つのレポートを提出するためレジアスのもとに向かった。

 

 

「御苦労だったな」

「べつにもんだいない」

「ところで、頼みたい事がある」

「なに?」

「八神3等陸佐の部隊の件覚えているか?」

「おぼえてる。たしかせいおうきょうかいの・・・なんとかっていうひとのよげんをもとにせつりつしようとしたぶたいのこと?」

「そうだ。ちなみにカリム・グラシアという女だ」

「よくあたるうらないていどののうりょく?」

「そうだ」

「それで?」

「部隊を設立することになった」

「・・・」

「・・・」

「・・・」

「・・・何か言わないか」

「きょうみない」

「そう言うな。ワシとていい気分ではない」

「せつりつされるりゆう」

「局の中にもカリムの占いを信じる者も居る。そういった人間から、今回要請があった。まぁ過去に数回予言が的中している実績もある。それと今回の件を調べてみたところ、ハラオウン親子とギル・グレアムが動いたようだ」

「あのおやこはあまりしらない。でもぎる・ぐれあむはしっている。かんりきょくのおてん」

「確かに。しかし彼の功績は、闇の書での彼の罪を超えるものだとワシは思っている」

 

 ロストロギアが一人の少女の下に転送され、それを報告しなかった。そして身勝手な思いで、その少女の命と引き換えに闇の書を封印するという、愚策を実行した人間。そしてその少女名は八神はやて・・・・

 

 全ての人間は救えない。しかし救える人間は救う。だからBJの強化を図った。魔力の少ない人間の致死率を大幅に低下した。しかしそれでも死亡する人間も居る。そういう信念がある。

 しかし、誰かの命を犠牲にして、皆を救うという考えは「間違っている」し「愚策」と思っている。グレアムの口頭弁論を聞いた時、本当に頭にきた。子供ながらに質問攻めにして、精神を削ってやろうかとも思った。

 

「ぐれあむについては、しそうのじゆう」

「分かった。しかしあまり公の場で発言するなよ?闇の書の件に関しても、彼が正しいと支援する人間も居る」

「ぜんしょする」

「それに非公開だが、三提督の要請もあるんだ。これ以上問題を起こさんでくれ。あの提督殿は今なお発言力、人望がある」

「・・・」

「た・の・ん・だ・ぞ?」

「・・・」

「・・・さて、話を戻そう。その部隊について、こちらから監視官を付ける事にした」

「いや」

「まぁ待て。最後まで話を聞け」

「わかった」

 

 

 まず俺が監視官になるのは、一つ目は年齢が近いからという点が大きな要因。年齢の高い局員が監視官として赴任した場合、向こうが委縮してしまい、実力が発揮できない可能性があるからだ。

 二つ目は、俺の部隊設立における勉強のため。近い将来俺は部隊を設立、運用する事がある程度決定しているそうだ。

 三つ目は、反乱抑制。フェイト、八神は元犯罪者。旧体制ではそのような人間を危険視する事もあった。新体制になってそういう風習が減った事は確か。しかし今回は違う。聖王教会が部隊設立に関わっている・・・それが問題だ。先の件で教会は管理局に恨みを抱いている。現に教会の運営は火の車だそうだ。おまけに上層部の人間を大幅に拘束したため信頼もガタ落ちとなった。

 そうした事で、教会が部隊を使って内側から反乱を起こすのではないかという懸念の声が聞こえた。しかし俺は可笑しい話だと反論した。現在高ランクの職員が同じ部隊に所属する事は珍しい。なぜなら旧体制と同じくリミッタを施すからだ。だから、新部隊も同様にリミッタを高ランク者には施す。そしてその解除権限はこちらで持てばいい。いくらエース級が居てもリミッタが掛かっていれば、脅威ではない。と。

 しかし帰ってきた返事は「解除権限はクロノ、リンディ、カリムの3名が持つ」

 

 

 

 

 ・・・バカ?

 

 

 反乱疑いの掛かっている人間に権限を?おまけに後2人はフェイトの身内じゃんか・・・何処までなめた真似をしてくれるんだ!!原作組は!!

 

 

 よって、新部隊の高ランクの人間と互角以上に渡り合える人間といえば、人間ロストロギアである俺しかいないという話になった。

 

 

 

 赴任は部隊の運用の始まる約2年後となった。

 

 因みにリミッタ解除に関しては俺自身に解除権限が与えられることになった。

 

 

 




14話
原作組→10歳前後
主人公→5歳前後

15話後半
原作組→15歳
主人公→10歳前後


10/29 修正

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。