教官   作:takoyaki

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外伝14です


初めて車がスリップしました。
何あれ、ブレーキ踏んでも進むんだけど、めっちゃ怖かった。
幸い事故らずに済みました。
スタットレスでも滑るんだからな!!みんなもちゃんと変えろよ!!
てな訳で、どうぞ





閑話休題
「うわぁーーーん!!頼りになるですよーーー!ルイーズ!!」


 「今日の昼ご飯は何だろな♪」

「ご機嫌ですね」

訓練を終え、食堂に向かうルイーズとベイカー。

今では各訓練生も隊長の元で今後の打ち合わせ等を行うため、ルイーズのところで訓練しているのは、ベイカーだけなのだ。

「そりゃあね。勝利のあとのご飯ほど美味しいものはないからね」

「…………さいですか」

ベイカーは、砂だらけの上着を脱いでパンパンと叩いていると、懐からGHSが出てきた。

もう入隊が決まると取り上げられていたGHSも訓練生に返してもらえるのだ。

ベイカーは、ため息を吐きながら拾う。

「残念だったねぇ〜病み上がりなら勝てると思ったろうに」

「えぇ、本当に。久々の不意打ちならいけると思ったんですけどね」

忌々しそうにベイカーは、舌打ちをする。

ルイーズが教官なのも残り僅かだ。

何とか今のうち勝ってしまおうといつものように不意打ちを仕掛けたが物の見事に返り討ちされてしまった。

「ま、それはさておき昼ご飯だよ昼ご飯」

そう言って食堂に入る。

「ん?」

一つのテーブルに人だかりが出来ていた。

ルイーズは、人混みに行こうとする。

そんなルイーズの肩をベイカーが、ガシッと捕まえる。

「教官、少しは学んでください。こういう面倒ごとに首を突っ込んであんなことになったんですからね」

隊長資格の失効。何とか情けで期間いっぱい教官は、続けさせてもらっているような状態だ。

「安心したまえ。面倒ごとに首を突っ込むのは滅多にないんだよ」

教官は、胸を張る。

「だいたい、面倒ごとを起こすタイプだから」

「ヤッベェ、どこに安心しよう……」

げんなりするベイカーを差し置いてルイーズは、人混みをかき分けて進む。

そこには、テーブルの上に箱を置いて向かい合う男とクイーンがいた。

その奇妙な光景に首を傾げているとエラリィがクイーン教官に話しかけるようジェスチャーをしている。

ルイーズは、頷くとクイーンの肩にポンと手を置く。

「クイーン、何してるんだい?」

クイーンは、驚いたように振り返るとその眼に涙を溜めてルイーズに泣きついた。

「うわぁーーーん!!ルイーズ!!助けて欲しいんですーーー!!」

二十二歳の女のガチ泣きにルイーズは、声をかけたことを早速後悔した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「つまり?」

ルイーズの質問にクイーンは、大泣きしながら更に続ける。

「だから、何度も言ってるじゃないですかーー!!この男が私と付き合って欲しいですとかぬかしやがったんですよ!!」

「それで」

「断ったら、じゃあ、この箱の二十個の質問で中身を当てたら諦めるって言ったんですーー!!」

「当てればいいじゃん」

「当たらないからこうして嘆いてるんじゃないですかーー!!」

クイーンは、胸ぐらを掴んで激しく揺らす。

自分達を隊にさそった、あのしたたかで、頼もしかったクイーンは、何処へやら。

ベイカーは、ポンコツスイーツ女一直線な状態にため息吐く。

ルイーズは、どうどうと宥める。

それから向かいの男に質問する。

「それで、君、身長は?」

「190cmです」

「収入は?」

「学生時代に特許を取ったからそれで、一生遊んでいけます」

ルイーズは、それを聞いて考える。

「ふむ。特許を取れるだけの頭って言うことは、学歴も十分だねぇ」

それから自分の胸で泣いているクイーンを見る。

「付き合えばいいじゃん。高学歴、高収入、高身長だよ、3Kだよ」

「嫌ですーーー!!こんなキモくて気色悪くて、気持ち悪い男は、絶対嫌ですー!!」

「どんだけ気持ち悪いんだい………病院行きたまえよ」

そう言ってルイーズは、相手の男の顔を観察する。

「だいたい、この子結構イケメンだよ」

「そうじゃないんですー!!」

ルイーズは、ため息を吐くと目の前の男を見る。

「どうだろう。この子もこんなに嫌がっているし、君も諦めてくれないかい?」

ルイーズの言葉に男は、肩をすくめる。

「付き合ってから僕の魅力に気付いて貰えれば充分です。愛は深めていけばいいんだから」

「……………………あ、そう」

ルイーズに頭痛が襲いかかる。

それから、ポンと手を叩く。

「そうだ。じゃあ、クイーン。一回付き合って明日にでも別れればいいじゃん。ほら、解決」

「えぇー…………」

そのあまりに下衆な提案にベイカーは、頬を引きつらせる。

「嫌ですぅーーーー!!長さとか関係ないんです!!こんな男と付き合ったという事自体が人生の汚点なんです!!」

「君も大概酷いよね…………あのさ、本当にこんな事言ってる奴と付き合いたいのかい?」

「えぇ」

ルイーズは、頬を引きつらせる。

クイーンは、その目立つ容姿のせいで付き合う事が若干ステータスになっているところがある。

ルイーズは、ため息を吐く。

「いいよ。助けてあげる。その代わり、後で付き合えば良かったとか聞かないからね」

「うわぁーーーん!!頼りになるですよーーー!ルイーズ!!」

涙と鼻水を擦りつけるクイーンを無理やり剥がすと、男と向きあって座る。

「そんな訳だから私が代わりに勝負がするよ」

「それ、僕に何のメリットがあるんですか」

「私に勝ったら、クイーンの寝顔写真を十枚あげよう」

「分かりました」

「ちょっと、ルイーズ!!そんなのいつの間に撮ったんですか!!」

「君が寝てる時に決まってるだろう?」

「そうですけど、そうじゃなくて!!」

クイーンが顔を真っ赤にしながら詰め寄るがルイーズは、知らんぷりだ。

そんな二人に構わず男は条件を出す。

「ただし、貴方も二十個質問するのは、無しです。クイーンさんは、質問を十二個しましたから、貴女は残り八個の質問で当ててください」

ルイーズも二十個の質問を許せば四十個の質問をする事になってしまう。

「いいよ。なら、とりあえずクイーンにどんな質問をしたか聞いてもいいかい?」

「はい」

ルイーズは、そう言いながら指を一本立てる。

「ルールの確認だけど君は質問に対して正しければ【はい】、間違っていれば【いいえ】と答える、で良かったっけ?」

「はい」

ルイーズは、隣のクイーンに目を向ける。

「それで君は、箱の中は何だと言ったんだい?」

ルイーズの質問にクイーンは、指を折って数える。

「えっと、机、爪楊枝、割り箸、空気、米、闇、紙、箱、水、髪の毛、今日の昼ご飯、昨日の夕飯」

ルイーズは、自分の茶髪をくるくるさせながら、考え込んでいた。

「ルイーズ?」

不思議そうなクイーンに構わずルイーズは、髪をいじり続ける。

そして、ピタリとそれを止めると目の前の男と向き直る。

「君が嘘を付いた場合、あるいは答えに詰まった場合、又は、その両方の場合、勝敗はどうなるんだい?」

ルイーズの言葉に男は初めて不愉快そうに顔を歪める。

「どういう意味ですか?僕が嘘を吐くとでも思ってるんですか?」

「可能性の話さ。入っているものがこちらでは分からない。質問を当てられず、答え合せもして貰えなかった時、こっちは、嘘をつかれたのかそれともそんなことはなかったのか、それを判断することはできない」

ルイーズは、そう答えると目の前の男を睨みつける。

「だから、こちらとしてはその可能性を消すための証拠が欲しい」

「箱を開けての答え合せを行います。これじゃダメですか?」

「ダメだねぇ。例えば、昼休みが終了になった場合、君は本当に箱の中身を公開するのかい?『時間が来ちゃったので今は出来ないですけど、後で見せますね』とか言って昼休みに入っていたのものと全然違うものを入れて公開してくるかもしれないじゃあないか」

「疑いすぎですよ。僕のことそんなに信用できませんか?」

「うちの隊長泣かした男のことなんて信用できるわけないだろう」

ルイーズは、ピシャリと言う。

眠そうなたれ目に込められた力に男は思わずたじろぐ。

「…………分かりました。嘘を吐いたり、答えに詰まった場合、又は両方の場合は、僕の負けです」

「具体的には、答えに詰まるのは何秒ぐらいまでならOKなんだい?十秒?五秒?」

「十秒でいいですよ!!」

なおも細かく尋ねてくるルイーズに若干イラっとしながら叩きつけるように返す。

ルイーズは、満足そうに頷くと箱を見つめる。

「さて、質問は残り八個、慎重にいかなくちゃねぇ………」

「何を言っているんですか?」

ルイーズの言葉に男が嫌らしい笑みを浮かべながらそう返す。

「残り六個ですよ」

エラリィが机を叩く。

「おい、質問の数がおかしいぞ。八個だったはずだぞ」

「ルールについて質問しましたよね?ゲームに関する質問なのだからカウントするのは、当然でしょ?」

男は虫酸が走る笑みを浮かべながらそんなことをのたまう。

「まあ、【はい】か【いいえ】で答えられるものだけをカウントしたんですから、寧ろ優しいくらいだと思いますけどね」

エラリィは、思わず拳を握り締めた。言っていることは無茶苦茶だ。

だが、勝負を挑む手前、それを指摘する権利はない。

ルイーズは、男に構わず言葉を続ける。

「なら、逆に言えばゲームに関する質問ならどんな質問でもいいってことだねぇ?」

「はい。後五個です」

男とは対照的にルイーズの顔は歪む。

「教官………」

心配そうなベイカーにルイーズは、安心させるように笑う。

いつもの胡散臭い笑みなどではない。

「安心したまえ。ここから先は残りの質問の数を減らすことはない」

言葉に嘘などまるでなく、確かにルイーズは頼もしく見えた。

 ルイーズは、そう言うと目の前の男を睨みつける。

 「さてと、始める訳だけど、さっきのルールに嘘偽りはないね」

「はい。ちなみに、残り四個です」

「「「……………」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………てへ♪」

 

 

 

 

 

 








どうなる、ルイーズ?

さて、そろそろ章を句切ろうかなと、思います。
なんか、また思ったより長くなりそうなので………

ではまた、外伝15話で( ´ ▽ ` )ノ
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