教官   作:takoyaki

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外伝40です!!


ビルド終わってしまいましたね………謎が謎を呼び、あの最終回ですからね………
もう!もう!もう!って感じですよ!えぇ、ネタバレなしで感想言うなんて、大体語彙力がフェードアウトしますから!


てなわけで、どうぞ


「………………………父さん?」

「えー………とりあえず、退院おめでとうございます!!」

ベイカーは、そう言ってクラッカーを鳴らす。

「まあ、入院したことが、まずめでたくないんだけどねぇ」

「ごもっともですけど、水を差すようなこと言わないでください」

クラッカーのゴミを退けながらそう言うルイーズにクイーンがぴしゃりとたしなめる。

「それにしても誰か入院するなんて珍しくないのに、どうして今回は退院祝いなんてしたんだ?」

エラリィの言葉にベイカーは、使用済みとなったクラッカーを回す。

「いや、今回は特に被害が大きかったから………」

そう言うベイカーは、今回無傷だ。

「まあ、そうですね」

エラリィとクイーンは、うんうんと頷く。

「ところでこのご馳走は?」

ルイーズの質問にクイーンが手を挙げる。

「隊長が作ってくれました」

「君、祝われる側だよね?」

「仕方ないじゃないですか、ベイカー、黙って見てたらサバイバル実習の料理みたいなのを作り出したんですから」

「肉野菜炒めは、嫌いですか?」

「嫌いではないですけど、不満です」

「じゃあ、サンドウィッチは?」

「それは、この前食べました」

クイーンは、そう言ってローストビーフを切り分ける。

ルイーズは、ふむと考え込む。

「つまり、君は繊細な料理ができないってことだね」

「教官に言われたくないですね」

ベイカーは、そう言いながらエビフライをそれぞれの皿に盛る。

全員の皿にご飯が行き渡ったところを見るとベイカーが手を合わせる。

「さて、それでは」

皆も後に続く。

『『いただきます!!』』

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

「………ってぇ〜」

翌日、頭痛と共にルイーズは、目を覚ました。

完全に二日酔いだ。

食卓の上には、汚れたお皿。

その周りには色とりどりに塗りたくられた顔のベイカー、クイーン、エラリィが眠っている。

「えぇーっ…………と」

ルイーズは、昨日の記憶を思い出す。

「確か、ビールまでは大丈夫だったんだよね………」

ビールまではほろ酔いだった。

「で、確か…………」

覚醒しない頭で考え込んでいるとGHSが鳴り響く。

着信音が二日酔いのルイーズの頭に響く。

全員に聞こえているはずなのだが、誰も反応しない。

「あ〜………もう」

ルイーズは、髪をくしゃくしゃとかきむしった後に電話に出る。

「もしもし……………」

『……………あなたは?』

しばらく沈黙した後、戸惑ったような男の声が返ってきた。

「ルイーズ…………」

二日酔いで一切働かない頭のまま聞かれたことに答える。

『……………女性?」

「えぇ……………」

『……………ベイカーはいますか?』

「ん〜…………側で寝てます。起こしますか?」

『………………………お願いします』

ルイーズは、足元に転がっているベイカーを右足で小突く。

「ベイカー、電話」

瞼に目を書かれたベイカーは、不機嫌そうに目をこすりながら、起き上がるとGHSを受け取る。

GHSを渡したルイーズは、そのまま風呂場に向かった。

「はい」

『久しぶり。誰だか分かる?』

ベイカーの頭が一気に動き出す。

「………………………父さん?」

『正解。早速だけど彼女を連れてこっちに来てくれない?』

一瞬だけ時が止まった。

「彼女…………?」

そして動き出した時面倒くさくて寝たふりをしていた時に聞こえた会話が脳内をぐるぐると回る。

「いや!!あの!違うん「ベイカー!!石鹸切れてるんだけど!!」洗面台の下に買ったのがあります!…………違うんだよ」

ベイカーは、大声でそう返す。

そして再び流れる沈黙。

お、あったという声が微かに聞こえてきた。

冷や汗が滝のように流れ落ちる。

『じゃあ、待ってるからね』

ピッという音共に電話が切れた。

ベイカーの冷や汗は止まらない。

液晶が真っ暗になったGHSをじっと見つめる。

「いやぁ、さっぱりした」

軽やかな声と共にルイーズが戻ってきた。

ルームウェアに着替えて頭をゴシゴシとバスタオルでこすっている。

ゆっくりと油の切れた機械のようにベイカーは、ルイーズの方を向く。

「?」

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

 

ベイカーとルイーズは、ドヴォールの街を歩いていた。

「はぁ…………何でこんなことに……」

「何被害者ヅラしてるんだい?」

ため息を吐くベイカーにルイーズは、不機嫌そうに返す。

二人は、ベイカーの実家に向かっている。

呼び出された時、流石に誤解を解くのが大変そうなので、クイーンとエラリィについてきてもらうように頼んだのだ。

返ってきた答えはNoだった。

その時の問答を思い出すと二人は、ため息を止めることができない。

 

 

 

 

 

──────

 

 

 

 

 

 

「ベイカー、昨日言ったこと覚えてるですか?」

「えーっと…………」

「ビールばかり飲んでいるルイーズに『なんか、おっさんくさいですね』って」

「えぇ。まあ」

「その後、ルイーズが、『へぇ、そこまでいうなら優雅にワインも飲んであげるよ』って言ったんです」

「あ、思い出した!言ったね」

ポンと手を叩くルイーズ。

それに対してクイーンは、バンと机を叩く。

ビクっと肩をすくめるルイーズとベイカー。

「一体いつになったら学ぶんですか!!ルイーズは、ワイン飲むと一発アウトなんですよ!!」

あまりの剣幕にルイーズは、少しあとずさる。

「そ、そこまででもないだろう?だいたい、君に迷惑かけた記憶はないよ?」

「そりゃそうでしょ、覚えてないんですから」

ぴしゃりとにべもなくそう返すクイーンにルイーズは、気まずそうに目をそらす。

そうワインを飲んだ後、ルイーズは、速攻で泥酔したのだ。

「俺、鳩尾に一発入れられたところまでは覚えているんですけど………」

「あぁ。お前はそこで退場したんだ」

額に目を書かれているエラリィは、恨めしそうにベイカーを睨む。

「ベイカーというおもちゃを失ったルイーズの標的は誰か?もちろん、私とエラリィです」

「暴力は、ベイカーに対してやったあの一発だけだっただが…………」

エラリィの顔に暗い影が落ちる。

「絡みがクソだるかったです………」

クイーンは、げんなりとしながらそうエラリィの後を引き継いだ。

「そんな面倒くさい絡みを日付を越えた後も永遠と繰り返し、それが終わればうどんが食べたいから作れと駄々をこねたんですよ」

「うどんだけに?」

「エラリィ、包丁どこにあるか知ってるですか?」

「三番目の引き出しの中」

「ごめんなさい、私が悪かったです」

無表情で冷めたやり取りを繰り返す二人にルイーズは、直ぐに謝る。

「幸い冷凍うどんがあったので茹でて持って行ったらルイーズは、すでに夢の中」

そこまで言ってクイーンは、ゴミを見るような目で二人を見る。

「ルイーズとベイカーは、それでも私たちについて来いって言うんですか?」

「あの、俺関係ないんじゃ………」

控え目にいうベイカーに対し、エラリィのメガネがキラリと光る。

「面白いこと言うじゃないか、ベイカー?」

エラリィのメガネには光が反射してイマイチ表情が読めない。

それが逆に恐ろしい。

「事の発端を担ったクセに、真っ先に退場して面倒事を全て僕達に押し付けたお前が、自分は関係ないというのか?」

そこまで言われてついて来いと言える人間がいるだろうか?

いるとしたら、それは余程の命知らずだろう。

二人は、顔を見合わせ引きつり笑いを浮かべる。

 

 

 

 

 

「「二人で、いってきます」」

 

 

 

 

 

 

──────

 

 

 

 

 

 

回想を終えた二人は、またため息を吐く。

「というか、よく知らないですけど、お酒の種類で酔い方って違うんですか?」

「単純に度数が違うから、それだけで酔い方は違うよ。後は、その人に合う合わないってのもある」

ルイーズは、ベイカーの質問に答える。

答えた後、ルイーズは舌打ちをする。

「あんな事があった後に恋人騒動とか……君、狙ってやってるのかい?」

思い出したくもない元恋人と会った後に直ぐにこの騒動だ。

ルイーズのイライラのボルテージは、どんどん上がっていく。

「?何を言っているか分かりませんけど、全部が全部俺のせいじゃありませんからね?」

「そうだね、均等に責任は半分こだねぇ」

そんな事を話しながらそう返すと一軒家にたどり着いた。

その家はどこにでもあるごくごく普通の家だった。

「ここが、俺の家です」

「へぇ、てっきりアパートかと思ってたよ。こんなところが実家だから」

「空き家を譲ってもらったんです。それよりも、その」

ベイカーは、ジトっとした目でルイーズを見る。

「教官、どうしていつも通りのスーツなんですか?」

いつもの喪服のように黒いスーツ。

「いや、正装の方がいいかなって?」

「私服でもいいのに」

「何?私の私服見たいの?」

「いや」

「即答かい」

「ただ、ラフな服装でもいいんですよ?誤解を解きに来ただけなんですから」

「君だって軍帽かぶってるじゃあないか」

「あ!!しまったいつもの癖で!!」

ベイカーは、軍帽に気付くとため息を吐く。

そんなベイカーを見ながらルイーズは、ラフな服装を考える。

「ラフな服装って………ルームウェアとか?」

「やっぱ、そっちがいいですね」

そう返すとベイカーは、呼び鈴を鳴らす。

しばらくしてドタバタという音が響き扉が開く。

出てきたのはフチなしの丸メガネをかけた人の良さそうな顔をした男だ。

(目が碧い………!)

その何処かの誰かさんそっくりな瞳の色にルイーズは、少し驚いていた。

「ただいま、父さん」

「おかえり!!待ってたよ!それよりもお前の彼女は……………」

そう言って隣にいるルイーズを見て固まる。

「ほほう、お相手は、年下の女の子か………」

「ベイカー、一般人殴るわけにはいかないから君にカンチョウするね」

 

 

 

 

 

 

 

ありえない衝撃がベイカーの全身を駆け巡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 








お義父さんに挨拶を!!



では、まあ外伝41で!!
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