教官   作:takoyaki

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外伝69です!!
さて、解決編突入です!!

それは、そうと天気の子やっと見てきました!!
素敵な作品でした!!
まあ、これ、4DXで見たらどうなるんだろう?水浸しになるんじゃね?

てなわけで、どうぞ!!


「なるほど。私の友人とは違い、皆さん真面目なんですね」

 

 

 

 「ああ、お待たせして申し訳ありません」

 「いえいえ。文化祭中ですもの、お忙しいでしょう」

 潜入用の図書館司書のエプロンを身に付け学園長室で待っていたクイーンは、遅れてきた学園長にそう答えた。

 「それで、話というのは?」

 「切り裂きジャックの正体が分かったんです」

 クイーンの言葉に学園長は、目を丸くする。

 「ほ、本当ですか!?」

 「えぇ」

 クイーンは、指を一本立てる。

 「それを話す前に、この誓約書にサインをいただいてもよろしいですか?」

 そう言って机の上に誓約書とペンを置く。

 誓約書には、ここで知り得た情報を他言しない旨が書かれていた。

 「なるほど…………」

 「手間かけさせてしまって申し訳ないです。お役所仕事なもんで………」

 「いえいえ、いいですよこれぐらい」

 学園長は、さらさらと自分の名前をサインする。

 サインされた誓約書を受け取るクイーンは、にっこりと笑う。

 「はい、確かに頂いたです。では、ここから他言無用でお願いするですよ」

 「えぇ。分かりました」

 「まずは、掲示板に貼られた張り紙についてです」

 クイーンは、ハンカチに包まれた例の張り紙を取り出す。

 「情報によると、掲示板には、『切り裂きジャックは、ここにいる』という紙が貼られている。しかし、誰も貼っているところを見たことがない」

 「え、ええ」

 「前日までなかったのに突然現れると」

 「はい」

 「私は不思議でした。普通、何らかの目撃情報があるはずなんです。でも、一切出てこなかった」

 会議は、いつも脱線していた。

 しかし、あの会議ではその張り紙の目撃情報については一切出てこなかった。

 「ここまでのところを整理すると、犯人以外、この紙を貼っているところを見ていないと言うことになるんです」

 クイーンの言葉に学園長は頷く。

 「えぇ。そうなりますね」

 「しかし、現実問題として、この紙は貼られているんです」

 クイーンの言葉に学園長は、腕を組んで考え込む。

 「何らかのトリックを使った、と?」

 「いえいえ、そんなに難しい話じゃないですよ」

 クイーンは、首を横に振り、指を一本立てる。

 「単純な話です。誰もいないとき(ヽヽヽヽヽヽヽ)に貼ればいいんです」

 クイーンの言葉に学園長は、しばらく考え込む。

 「なるほど。授業中ですね」

 学園長は、納得したように頷く。

 「確かに、授業中なら教室に生徒達は、みんないるので、誰もいない。狙うならそこですね」

 学園長の回答にクイーンは、口元に手を当て微笑む。

 「学園長は、先生って事でよろしいんですよね?」

 「えぇ。まあ」

 「なら、先生(ヽヽ)、授業中生徒が全員教室にいるなんて信じられるんですか?」

 クイーンの言葉に学園長は、少しだけ不機嫌そうに眉をしかめる。

 「…………あなたが、学生時代どうだったか知りませんが、うちの生徒達は、全員真面目です。授業中出歩くなんてあり得ませんよ」

 「なるほど。確かに私の友人とは違い、皆さん真面目なんですね」

 因みにクイーンは、真面目に授業を受けていた。

 ついでに言うなら、ルイーズも真面目に授業を受けていたが、ちょいちょい、自分のモノが隠され授業の時間を潰して探していた。

 「なら、もう一個質問です。授業中出歩くなんてありない、そんな、学園で授業中張り紙をしている生徒がいたら目立つと思うんですが、どうでしょう?」

 「その話は成り立たないでしょう?授業中出歩くなんてあり得ないのに、授業中張り紙をしている生徒を誰が目撃するんですか?」

 クイーンは、指を二つ立てる。

 「先生とそして早退する生徒」

 クイーンの言葉に学園長は、ぐっと押し黙る。

 「あ、事情により、遅刻した生徒もありですね」

 クイーンは、そう言って指をもう一本立てる。

 教師は言わずもがなだ。

 生徒だって、人間だ。

 授業中具合が悪くなり早退せざるを得ない時も多々あるはすだ。

 その可能性を加味すると授業中というのは可能性は低いが絶対ではない。

 そして、うっかり、その現場に立ち会ってしまえば、それこそ、相手に強い印象を与え、こんなに目撃情報が出ないなんてことはあり得ない。

 「生徒ならそれが怖くて出来ないです。と言うわけで、授業中に生徒が張り紙ををしている可能性は消えるわけです」

 「いや、待ってください。生徒ではないと言うなら、誰が切り裂きジャックなのですか?」

 「学園という枠組みで生徒が犯人でないなら、後は決まっているです。そう、教師です」

 クイーンは、エプロンの紐を肩にかけ直す。

 学園長は、呆気に取られた顔で聞き返した。

 「と、なるのですが、そうなるともう一つ、問題が出て来てしまうんです。というより、先程の問題に戻ると言った方が正しいですね」

 「先程の問題?」

 「つまり、授業中にそんな張り紙を貼っているところをさっき言った早退、遅刻した生徒、または、別の教師に見られてしまえば、強い印象に残ってしまう。そんなリスクがあるので、授業中に貼るというのは、教師もなし」

 「…………となると、外部犯ですか?」

 「いいえ。内部犯です」

 クイーンの言葉に学園長は、更に首をかしげる。

 「あの………教師と生徒以外の人なんて、いないですよ」

 「授業中に出来ないなら、授業外にやればいいんです」

 クイーンは、ぴしゃりと言い放つ。

 間髪入れずにクイーンは、続ける。

 「調査によれば、この学園、夜は見回りの先生が閉めるんですよね?」

 「えぇ。…………って、まさか、そのタイミングで?」

 「まさか。そんなことすれば一番最初に校舎を開けるあなたに疑われてしまうじゃないですか」

 クイーンは、肩をすくめる。

 「では、誰がやったと言うんですか?今の話だと、誰も出来ないじゃですか」

 「おや、そう言うんですか?」

 クイーンは、眉を険しくさせる。

 「授業中は出来ない、夜間は出来ない、となれば、後は一つだけ、開錠時、つまり、早朝(ヽヽ)です」

 クイーンの言葉に学園長は目を険しくさせる。

 そんな学園長に対し、何か喋るより先にクイーンは、続ける。

 

 

 

 

 

 

 

 「あなたですよ、学園長。早朝に鍵を開け、誰よりも早く学園に来ているあなた以外あり得ない」

 

 

 

 

 

 

 

 「待ってください!」

 学園長は、声を荒げる。

 「あなたの言葉を借りるなら、夜間の施錠をした先生が張り紙を見つけず、翌日になれば見つかっているなんてことになれば、私が真っ先に疑われるをそんなリスクを犯す必要はないでしょう?」

 「夜間の施錠をした先生は、翌日、一時限目は休みらしいですね。施錠した先生本人が気付くならともかく、自分がいない間に話題になっているいたずらなら誰も疑ったりしないでしょう」

 クイーンの言葉に学園長は、首を横に振る。

 「……………分かりました。確かに私が一番可能性が高いのは認めましょう。しかし、証拠はあるんですか?」

 クイーンは誓約書を見せる。

 「それが何か?」

 「直筆のサインありがとうです」

 「!!」

 「筆跡鑑定ってご存じですよね?」

 クイーンは、そう言ってひらひらと掲示板に貼られていた紙も見せる。

 「考えてみれば妙な話でした。あなたは最初から生徒の中に犯人がいると言っていた。世間を騒がす切り裂きジャックが学園内にいるというのに、大人である先生ではなく、子どもである生徒がそうであるかのように言っていた」

 

 

 

 

 

──────「我々も同じです。生徒に処罰を下さねばなりませんから」──────

 

 

 

 

 「今にして思えばあなたは、生徒の方に誘導していた。だから、掲示板に貼られていたこれも手書きだった。普通、生徒は機械打ちなんてしないですからね」

 クイーンの追及に学園長は、諦めたようにため息を吐く。

 「……………認めましょう。確かに張り紙を貼ったのは自分です」

 「ほう!もう少し粘るかと思ったんですが、拍子抜けです」

 「えぇ。切り裂きジャックの模倣犯(ヽヽヽ)は私です」

 クイーンが目を細める。

 「つまり?」

 「切り裂きジャックではありません」

 「その理屈は通らないですよ」

 冷え切った感情が込められたエメラルドグリーンの瞳が目の前学園長の前に二つ揺れている。

 「私の部下が、潜入した初日に切り裂きジャックに襲われているんです」

 「…………それが?」

 「あの時、私達が潜入していることを知っているのは、あなただけなんです。アイリーンと名乗る女生徒が、お前達が殺したくてたまらないルイーズ・ヴォルマーノであることを知っているのは、私達を抜かせばお前だけなんです」

 そう、クイーンの致命的なミスは、敵に情報をもらしてしまったことだ。

 そのためルイーズは、初日から襲われてしまった。

 完全に先手を取られてしまったのだ。

 だが、逆に言えば、ルイーズの正体を知っているモノが切り裂きジャックだといえる。

 

 

 

 

 ─────「失敗は利用するものですよ」─────

 

 

 

 

 ルイーズへの宣言通りクイーンは、見事失敗を利用して見せた。

 「ここまで、状況証拠が残っていれば、捜査令状もとれるです」

 クイーンは、ソファーに大きく腰掛ける。

 「家、学園長室等々、大量に入る捜査官相手に何の証拠も見つけられず過ごせるといいですね」

 クイーンは、にっこりと背筋の凍りそうな笑みを浮かべ、手錠を見せる。

 学園長は俯き、肩を震わせる。

 後悔で涙しているのだろうか?

 答えは否で、ある。

 

 

 

 「ククククク、ハハハハハハハハハー!!!」

 

 

 学園長は先ほどの少しだけ人の良さそうな様子を消し飛ばし高笑いをしている。

 「なるほど!!油断しました!ルイーズ・ヴォルマーノには正体がバレない様にと気を遣っていたのですが、とんだ伏兵がいたもんですね」

 忘れてはいけない。

 普段ポンコツな様子が目立つから忘れがちだが、クイーンだって充分頭がいいのだ。

 「おや?認めるんですか?」

 「えぇ。認めましょう。私が切り裂きジャックです」

 学園長、切り裂きジャックがゆらりと立ち上がり、クイーンに斬りかかった。

 クイーンは、床にある自分の刀を足で弾く。

 弾かれた刀は柄を天井に向けて直角に起き上がった。

 クイーンは、起き上がった刀の塚で切り裂きジャックの凶刃を受ける。

 「………………そして、私を殺せば全て丸く納まる、と?」

 「単純な話でしょう?」

 「単純ですが、難しいですよ」

 クイーンは、そう言って刀を少しだけずらす。

 力を受け流された切り裂きジャックは、態勢を崩す。

 態勢の崩れた切り裂きの腹を鞘に入った刀で突く。

 「──────!!」

 腹部に走る衝撃に切り裂きジャックは、慌てて後ろに下がる。

 その隙にクイーンは、エプロンを翻し、立ち上がる。

 クイーンは、立ち上がりながら刀は鞘から引き抜く。

 引き抜かれた刀は、月光を浴びしなやかに輝く。

 

 

 

 

 

 「さて、後夜祭です、盛り上がって行くですよ」

 

 

 

 

 

 

 言うが早いかクイーンは、切り裂きジャックに襲いかかった。

 






何回も確認しました。
今回は、投稿ミスってないです!!はず!!きっと!
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